カテゴリー別アーカイブ: 法廷内外での活動

◆報告…1/9 福井地裁の仮処分異議審の
 不当決定 全関西報告集会

2016-01-09

◆前半は,2015/12/24の福井地裁の仮処分決定について,鹿島啓一弁護士からの報告を受けました。
(写真撮影は高取利喜恵さん)
◆後半は,高浜原発再稼働阻止,今後の再稼働反対の運動を考える討論集会で,下記発言のほか,会場からも多くの意見がありました。

竹本 修三 さん…京都脱原発原告団
西村 修  さん…さよなら原発高島市民の会
吉永 剛志 さん…使い捨て時代を考える会
宗川 吉汪 さん…日本科学者会議京都支部
児玉 正人 さん…原発なしで暮らしたい丹波の会
岩下 雅裕 さん…再稼働阻止全国ネットワーク
稲村 守  さん…さいなら原発びわこネットワーク
木原 壯林 さん…若狭の原発を考える会
(文書発言)富田 道男 さん…京都脱原発原告団,日本科学者会議京都支部
◆ IWJの録画→こちら
◆レイバーネット→こちら
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集会決議文
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◆昨年4月14日,福井地裁(樋口英明裁判長,原島麻由裁判官,三宅由子裁判官)は,関西電力高浜原子力発電所の再稼働をしないように求めた仮処分申請に対し,再稼働を認めませんでした。その論旨は,2011年3月におこった福島第一原子力発電所の深刻な事故を受け,原発の本質的な危険性をとらえ,住民の人格権を尊重し国土を守る立場に立つものでした。これまで行政と電力会社の原発政策を容認してきた裁判所の役割を正面から見直したもので,福島事故後の新しい司法の姿をうかがわせるものでした。

◆しかし,その後に関電の異議をうけた異議審では,昨年12月24日,福井地裁(林潤裁判長,山口敦士裁判官,中村修輔裁判官)は,高浜原発3・4号機について,4月14日の仮処分決定を取り消し,再稼働を認めました。同時に,大飯原発3・4号機についても,再稼働を認める決定をくだしました。今回のこれらの決定は,あまりにも露骨に関電の言い分をなぞり,行政と電力会社の原発推進政策におもねる内容でした。私たちは,原発の再稼働を推進する今回の福井地裁の決定に満身の憤りを込めて抗議します。

◆今回の福井地裁の決定は,福島の惨事を存在しなかったものとし,原発を推進してきた司法の旧来の立場に戻るものです。この立場は,行政の政策に追随し電力会社に追従して,市民の暮らしと健康をかえりみない司法です。こうした裁判所は,国民の信頼を失うほかありません。

◆しかも,12月22日には西川一誠・福井県知事が再稼働の同意を表明し,23日は祝日で,その翌24日に裁判所が再稼働を認め,その翌25日には関電が核燃料の装荷を開始するという「手際の良さ」が際立っていました。これは「出来レース」そのものであり,司法への国民の信頼を大きく損ないました。

◆原子力は人が制御することのできる技術ではありません。原発は,事故がおこらなくても環境を汚染し,労働者の健康をむしばみながら運転されます。いったん過酷事故がおこれば,広範な地域に回復不能の汚染をもたらし,生命と健康と生活を危機に陥れます。そして,使用済み核燃料という形で,将来の世代に処理不可能な負の遺産を増やします。

◆関電と国は,高浜原発の事故時の放射能放出率を福島事故の1000分の1以下と評価し,基準地震動も過小評価しています。プルサーマル運転のMOX燃料は事故時の危険性が高い上に,拡散防止策はお粗末で,その使用済み核燃料の行き場はありません。関西1450万人の水がめ琵琶湖の汚染はとくに心配されます。

◆「避難計画」は杜撰なままです。避難できるとすれば,それは実は故郷とそこでの生活をすべて捨てて二度と帰れなくなる「強制移住」であり,避難できなければ,被曝を強いられます。強制移住か被曝か,たかが電気を起こすためだけに,ここまで関電と国の言いなりにさせられる謂われはありません。

◆原発がなくても電気は足りています。私たちは,世界中のすべての原発の廃炉を求め,放射能の危険性を免れて生活する権利を求めます。巨大な発電システムに依存し,大量のエネルギーを消費する社会を見直し,必要なエネルギーは再生可能な資源をもとにしつつ,すべての人々が安全のうちに生きられる社会をめざします。巨大なシステムの中で一部の特権的な人々が情報と決定権を握り,特別な利益を得るような現在の電力生産のしくみは,民主主義と相容れません。

◆本日の裁判の報告,そして,高浜原発再稼働阻止にむけた多面的な闘いの提案に基づき,私たちは闘いを続けます。私たちの闘いは,ときどきの裁判の結果に左右されるものではありません。市民の運動がますます拡がっていくことにより,原発のない社会,生命と生活が守られ民主主義が輝く社会が実現するよう,いっそう奮闘します。高浜原発再稼働を阻止するぞ! 以上,本集会の名において決議します。

2016年1月9日
福井地裁の高浜・大飯原発再稼働差し止め裁判 全関西報告集会

◆お知らせ…1/9 福井地裁の不当な仮処分決定・全関西報告集会&デモ

2016.01.09集会チラシ

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1/9(土)の報告集会は,以下の三段階からなります。

【1】13:00~13:30…タワーデパート前で「バイバイ原発 3.12 きょうと」の宣伝とチラシ配布。
この1/9集会は「バイバイ原発京都実行委」の実質的な共同ということになっています。

【2】
13:30~関電周辺デモ。ビックカメラ横の東塩小路公園集合です。

【3】
15:00~キャンパスプラザにて報告集会の開会
★前半…仮処分決定についての報告…鹿島啓一弁護士
★後半…「再稼働阻止、原発全廃をこう闘う」のテーマでの討論集会。
討論への参加を募集しています。詳細は,下の投稿をご覧ください。
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原発再稼働阻止、原発全廃のためにご奮闘の皆様へ…闘いの討論を!

「若狭の原発を考える会」と「京都脱原発原告団(世話人会)」は共催で、福井地裁「高浜原発差止め仮処分異議審、大飯原発差止め仮処分裁判」全関西報告集会を、1月9日3時より(2時45分開場;その前に関電京都支店包囲デモ)キャンパスプラザ京都 第2講義室で開催いたします。

この集会の前半では、鹿島啓一 氏(大飯・高浜原発運転差止仮処分訴訟原告弁護団)の報告講演が行われます。後半は、風雲急を告げる高浜原発再稼働を阻止するために、「再稼働阻止、原発全廃をこう闘う」のテーマでの討論集会とし、圧倒的な反原発運動の構築を図りたいと考えています。

そこで、原発再稼働阻止の闘い、原発全廃に向けた闘い、原発事故の責任を問う闘いなどでご奮闘の各団体にお願いいたします。

「再稼働阻止、原発全廃をこう闘う」に関連する講演を公募いたします。1講演10分とし、5件以内とします。申し込み多数のときには、時間短縮のお願いや講演のお断りをする場合もありますが、奮って、ご参加をお願いします。高浜原発再稼働阻止の闘いは極めて難しい局面を迎えています。それでも、圧倒的な反原発運動の構築が、全国の反原発運動の行方を左右します。創意・工夫を凝らして、大きな運動を発案し、実行しましょう!

「再稼働阻止、原発全廃をこう闘う」の講演の申し込み締め切りは、2015年末(12月31日)とします。団体名、講演者を明記の上お申し込みください。よろしくお願いします。

若狭の原発を考える会・木原壯林(090-1965-7102)
京都脱原発原告団(世話人会)・吉田明生(090-5660-2416)

◆原発:2015 年12 月24 日前後の動き

大飯原発差止京都訴訟原告団長 竹本修三

  • 2015 年2 月12 日に原子力規制委員会の田中俊一委員長は、九州電力川内原発1, 2 号機(鹿児島県)と関西電力高浜原発3, 4 号機(福井県)が新規制基準に基づく審査に合格したと発表した。そして同年2 月18 日の記者会見で、同委員長は、「(原子力施設が立地する)地元は絶対安全、安全神話を信じたい意識があったが、そういうものは卒業しないといけない」と述べたという(共同通信)。さらに、「運転に当たり求めてきたレベルの安全性を確認した」が「絶対安全とは言わない」と繰り返し説明していたそうだ。その後、原子力規制委員会は、2015 年7 月15 日、四国電力伊方原子力発電所3 号機(愛媛県)の再稼働に向けた安全審査の合格証となる「審査書」を正式に決定した。原子力規制委員会のホームページを見ると、新規制基準は「原子力施設の設置や運転等の可否を判断するためのもの」で、「絶対的な安全性を確保するものではない」と書かれている。つまり原子力規制委員会は、「安全審査」を行う機関ではなく「適合性審査」を行うものである。広く国民一般が納得できる「安全審査」をこの規制委員会に求めることは、無理なようである。
  • 原子力規制委員会の川内原発と高浜原発の審査合格の発表に対して、住民側は直ちに運転差止の仮処分の申請をしたが、2015 年4 月14 日に福井地裁で樋口英明裁判長により、「高浜3, 4 号機の原子炉を運転してはならない」という決定が下された。一方、同年4 月22 日に鹿児島地裁では前田郁勝裁判長から「川内原発1, 2 号機再稼働稼働等差止仮処分の申立には理由がない」として却下が言い渡された。この2 つの地裁の判断の違いは、裁判官の原子力規制委員会の新規制基準に対する認識の差を表している。どちらの地裁の判断も、1992 年10 月29 日の伊方原発訴訟の最高裁判断を踏まえているが、結果は180 度違う方向を向いている。
  • 高浜原発仮処分に関する福井地裁の樋口裁判長の見解では、「万一の事故に備えなければならない原子力発電所の基準地震動を地震の平均像を基に策定することに合理性は見いだし難いから、基準地震動はその実績のみならず理論面でも信頼性を失っていることになる」と述べたうえで、「新規制基準は、穏やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない」と断じている。この見解は、大飯原発差止京都訴訟において、我々原告側が述べてきた主張と軌を一にするものである。これに対して、川内原発仮処分に関する鹿児島地裁の前田裁判長の見解は、「新規制基準は、(中略)、専門的知識を有する原子力規制委員会によって策定されたものであり、その策定に至るまでの調査審議や判断過程に看過し難い過誤や欠落があるとは認められないから、(中略)、その内容に不合理な点は認められない」として、原子力規制委員会が新規制基準に基づき合格と認めた川内原発1, 2 号機の再稼働に、裁判所が独自の立場から判断を下すことは不適切であるということで申立を却下した。これは、1992年の伊方原発訴訟の最高裁判断の一部をそのまま踏襲していて、担当裁判官としては、原子力規制委員会の新規制基準が原発の安全性を確保するものかどうかについては、何も判断しなかったということを示している。
  • 2015 年4 月14 日の福井地裁における仮処分決定に対して、同年4 月17 日に関電が、福井地裁に対して、異議申立と執行停止申立を行った。仮処分決定をした樋口英明裁判長は既に4 月の異動で名古屋家裁に左遷されたので、その後、即時抗告を担当した裁判長は、同年4 月1 日付で福岡地家裁判事・福岡簡裁判事から福井地家裁部総括判事・福井簡裁判事に転じた林潤裁判官であった。林潤裁判官は、1997 年4 月に東京地裁判事補に着任したのち、1999 年4 月から2001 年7 月まで最高裁民事局付(東京地裁判事補)を務めている。また陪席の2 名の裁判官のうち、山口敦士裁判官は、2001 年10 月に東京地裁判事補に着任した後、2007 年1 月から2007 年5 月まで最高裁民事局付(東京地裁判事補)。もう1 人の中村修輔裁判官は、2005 年10 月に大阪地裁判事補に着任したのち、2012 年4 月から2014 年3 月まで最高裁総務局付(東京地裁判事補・東京簡裁判事)であった。このように、樋口裁判長の後任として、福井地裁の異議審を担当した林潤裁判長をはじめ、陪席の山口敦士・中村修輔両裁判官は最高裁勤務を経験したエリート裁判官であり、この裁判にかける最高裁の並々ならぬ意気込みが伝わって来る。このような布陣で最高裁が臨んだ異議審であったから、その落着き先は、予め予測されていたともいえる。
  • 案の定、2015 年12 月24 日に福井地裁で、林潤裁判長は、高浜3・4 号機の再稼働を認める異議審決定を言い渡した。林裁判長は、まず、4 月の差し止め決定で樋口英明裁判長(当時)が「緩やかすぎる」と指摘した新規制基準の妥当性を改めて検討したが、基準地震動の策定にあたり、最新の科学・技術的知見を踏まえ、評価することが求められるとした上で、「制基委では、中立公正な個別的かつ具体的に審査する枠組みが採用されている。また、関電は、詳細な地盤構造などを調査した上で、国際水準に照らしても保守的に評価している。本件原発の基準地震動が新規制基準に適合するとした制基委の判断に不合理な点はない」としている。また林裁判長は、関電大飯原発3、4号機の再稼働差し止めを求めた住民らの仮処分申請も却下している。大飯は規制委が審査中で、再稼働が差し迫った状況にはないと判断したものである。大飯原発については昨年5 月に福井地裁で樋口裁判長が運転差し止めの判決を出したが、関電側が控訴して確定せず、現在、名古屋高裁金沢支部で控訴審が行われている。
  • 今回の福井地裁における異議審の決定は、専門的知識を有する国の原子力規制委員会が安全と認めたものだから、司法が口を挟む性質のものではないというエリート裁判官の判断であったのであろう。残念ながら、新規制基準が原発の安全性を確保するものかどうかについて、裁判長自身の独自の見解は聞けなかった。2011 年3 月11 日の福島第一原発の過酷事故を経験する前ならともかく、このような原発事故を経験した裁判官は、一人の日本人として、ひとたび原発事故が起きればどのような事態になるか、また、福島第一原発の事故が例外中の例外ではなく、地震大国日本の全ての原発が同じような危険性をはらんでいることに思いを馳せ、原子力規制委員会の新規制基準について、裁判官自身の見解を肉声で述べて欲しいと願っていたが、やはりそれは無理であった。
  • 樋口裁判長とは真逆に、原発容認の決定を下したということになれば、裁判官を辞めた後も、天下りというご褒美があるということらしい。これまでに次のような天下り人事が知られている。
    味村治・元最高裁判事など=>東芝社外監査役、
    野崎幸雄・元名古屋高裁長官=>北海道電力社外監査役、
    清水湛・元東京地検検事、広島高裁長官=>東芝社外取締役 、
    小杉丈夫・元大阪地裁判事補=> 東芝社外取締役 、
    筧栄一・元東京高検検事長=>東芝社外監査役・取締役 、
    上田操・元大審院判事=>三菱電機監査役 、
    村山弘義・元東京高検検事長=>三菱電機社外監査役・取締役 、
    田代有嗣・元東京高検検事=>三菱電機社外監査役
    土肥孝治・元検事総長=>関西電力社外監査役
  • これでは、司法の独立どころか、裁判官や検事までが原発企業の利益共同体、原発ムラの一員だったということではないか(原発事故を招いた裁判官の罪、週刊金曜日、2011 年10 月7 日号)。
  • 我々は2015 年10 月20 日の大飯原発差止京都訴訟の第8 回口頭弁論において、規制委の新規制基準が原発の安全性を確保するものでなく、関電の地震・津波対策も極めて不十分なものであることを論破した。今回の福井地裁異議審の裁判官は、12 月24 日の決定の2 か月前に原告側が京都地裁で述べた口頭弁論の内容を検討して欲しかった。
  • 高浜の2 基をめぐっては、異議審決定の2 日前の2015 年11 月22 日に福井県の西川一誠知事が再稼働に同意し、地元同意手続きは終了している。広域避難の問題など、高浜原発再稼働に関して問題山積みされているのもかかわらずである。さらに、同日に関電は、11 月25 日にも3 号機に燃料を装荷、2016 年1 月下旬に再稼働、4 号機は同年1 月下旬に燃料装荷、同2 月下旬に再稼働の工程をしている。このことは、異議審決定前に安倍政権はその結末を把握しており、その内容が福井県や関電に漏らされていたと憶測されても仕方ないと思う。その後、関電は、12 月26 日に高浜原発再稼働の目途が立ったことから、2016 年春から電気料金を値下げする方針を示している。この辺りに政府と原発企業の利益共同体との阿吽の呼吸を見ることができる。このように原発再稼働容認に向けての包囲網が強化されつつあるが、国民はこれに対して原発再稼働反対の声をもっと大きくあげなければならい。
  • 原発立地の地方自治体から、「原発がなくなったら地元の経済はどうなるの?」という声があるが、これは、基地がなくなったら沖縄の経済はどうなるの?」というのと同じ思いであろう。基地がなくても、原発がなくても、地元の経済が成り立つようにするのは、国の責任であり、国がその方針を立てればできることである。沖縄の基地反対闘争は、地元で次第に大きなうねりになっているが、原発立地の地方自治体で原発反対の声をあげるのは難しい状況にある。しかし、一度原発事故が起きれば、長期にわたって地元住人は辛酸をなめなければならないし、いったん緊急避難を余儀なくされることになれば、再び故郷に帰れなくなる可能性が大きいことを考えると、原発立地の地元から原発反対の声をあげて、原発に依存しないで地元経済が成り立つような政策を国に要求しよう。
  • 地震大国日本において、原発稼働がいかに無理スジかは、大飯原発差止京都訴訟の口頭弁論で我々が繰り返し主張してきたことであるが、5 年近く前の福島第一原発の事故の高濃度汚染水の問題がいまだに解決していないことや、事故による避難者への補償問題も解決には程遠い。さらに増え続ける高濃度放射性廃棄物の最終処分の方針も決まっていない。こんな状況で、原発再稼働を許すことは、子や孫の世代に大きな負債を残すことになる。原発依存から脱却することは、我々の世代に残された責務である。
  • このような状況下で、2015 年12 月25 日に高速増殖炉もんじゅから250 キロ圏内の住民106 名が、高速増殖炉「もんじゅ」に係る原子炉設置許可処分の取り消しの義務付け等を求める訴訟を東京地裁に提訴した(新・もんじゅ訴訟提訴)。振り返ってみると、2011 年3 月11 日の福島第一原発の事故以後、原発裁判で原告側勝訴の判決を言い渡したのは、福井地裁(当時)の樋口英明裁判長ただ1 人である。「新・もんじゅ訴訟提訴」や「大飯原発差止京都訴訟」を含めて、各地で行われている原発訴訟のなかで、別の裁判所で別の裁判官による原告側勝訴の判決を1 日も早く勝ち取ることが、今の我々にとって重要であろう。
    (2016 年1 月9 日)

◆科学者会議近畿のシンポ(11/28)

  • 日本科学者会議全国常任幹事の河野仁氏らのご奮闘により,11/28(土),大阪市で,日本科学者会議近畿地区会議が主催する「原発の危険性を学び,再稼働をとめるシンポジウム」が開かれました。
  • 立石雅昭氏(新潟大名誉教授,地質学),山本富士夫氏(福井大名誉教授,流体力学・機械工学)がそれぞれ講演し,大飯原発差止訴訟京都訴訟団・原告団長の竹本修三氏(京大名誉教授)が報告しました。
  • 立石氏は,伊方原発と福井原発群との関連から中央構造線と活断層の関わりについて詳しく解明し,浅層の活断層の性状から震源断層を推定する今の手法には大きな問題があると指摘。地震の発生について未解明のまま「安全だ」として再稼働に走っていると警鐘を鳴らしました。
    tateisi
  • 山本氏は,原発再稼働を許さない福井地裁判決の意義を報告し,「延々と科学論議をするよりも人格権を守る,住民の命と健康,暮らしを守ることを優先すべきだ」と強調し,原発再稼働を推進している安倍政権をたおす闘いを主張しました。
    yamamoto
  • 竹本団長は,10月20日の京都地裁・第8回口頭弁論の報告を行い,関電の主張に反論した内容を紹介しました。
    takemoto
  • 吉田原告団事務局長は,原告の第四次募集中であることを訴えました。その結果,早速,原告申込された参加者もいました。
  • IWJでシンポジウム全体のビデオ画像が放映。
    http://www.ustream.tv/recorded/78665221

◆9/26、竹本団長による「地震国ニッポンで原発は無理」の講演ビデオ

  • 竹本修三原告団長が9月26日に滋賀県高島市で行った「地震国ニッポンで原発は無理」の講演ビデオが、ユーチューブに公開されています。
  • ご覧ください。
  • 75分の講演は、No.1(30分23秒)、No.2(30分21秒)、No.3 (15分 46秒)の3つのパートに分かれており、下記にあります。
    No.1 (30分23秒)
    No.2 (30分21秒)
    No.3 (15分46秒)

◆8/24 「京都三条ラジオカフェ」に
 竹本団長が出演してお話し

  • 竹本修三原告団長は,2015年8月24日,10:30~11:45,「FM79.7Mhz京都三条ラジオカフェ」の「ハローラジオカフェ~おはようさんどす」の生放送に出演しました。
  • なお,この番組の進行役は「ラジオカフェ」の町田寿二さん,司会は「京ことばの会」の棚橋れい子さん。
    ゲストは「日系四世国際フリーランスジャーナリスト」のエイミー・ツジモトさん,三条油小路「アートインダストリー」三代目の久田繁雄さんと,竹本団長でした。
  • 75分ほどの長さの番組ですが,44分くらいから竹本団長のお話しが始まります。
    ➔番組は,こちらへ。
    (写真の下に「MP3ファイルの再生/ダウンロード」のリンクがあります。)
    ➔直接,MP3ファイルの再生/ダウンロードをするには,こちらへ。

◆8/1 映画「日本と原発」上映会と
 京都原発裁判支援ネットの設立集会

  • 原発の再起動に絶対,反対し,すべての原発の廃炉をめざす「日本と原発」の京都上映会を開きますので,ご参加ください。
    • なお,京都地裁における大飯原発差止訴訟と原発賠償京都訴訟の協力をすすめ,支援の輪の拡大をめざす京都原発裁判支援ネットの設立集会を兼ねて行います。

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  • 8/1(土),ひと・まち交流館京都(京都市河原町六条)にて。
  • 上映協力金¥1000 (中学生以下¥500),定員300名。
  • 13:30~14:15…京都原発裁判支援ネットの設立…福島などから避難してきた方への住宅提供打ち切りの問題を報告します。そこから見えてくる政府の原発回帰,再起動,“帰還”強要の動きを,「原発賠償訴訟・京都原告団を支援する会」から報告します。
  • 14:30~16:45…映画上映(2時間15分)
  • 映画「日本と原発」は,本年2月の松山地裁の伊方原発差止訴訟第10口頭弁論,4月の札幌地裁の泊原発1~3号機廃炉等請求事件の第13回口頭弁論期日において、証拠として提出され、それぞれ30分間上映されました。
  • 映画「日本と原発」の詳細は→こちら
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◆福井地裁の高浜原発運転差止・仮処分決定!京都報告会
 ご意見・ご感想

2015/4/26に開催しました「福井地裁の高浜原発運転差止・仮処分決定!京都報告会」当日、いただきました「ご意見、ご感想」です。この集会では、ご意見やご感想の用紙を、レジメ綴じ込みの形にしたためか、参加者数163名に対して、提出は少数でした。

1. 福井地裁の高浜原発再稼働を認めない運転差止仮処分決定と鹿児島地裁の川内原発運転差止仮処分却下した判決との差が良く理解できた。やはり運動(反原発)と福井地裁仮処分決定を支持と攻撃に対する反撃が必要性が重要だと思いました

2. 原子力当日、たくさんの「ご意見、ご感想」をいただきました。ありがとうございました。規制委員会の田中委員長は新規制基準に合格(審査)しても安全とは言っていないと言う。
福島原発事故のようなことが再稼働によって再び発生したら、一体誰が責任を取るのか、どのような責任が取れるのか。
福島原発事故の原因も全様もいまだ明らかになっていない。誰も責任を取っていない。
原子力エネルギー政策を推進して来た政府の責任か、それとも原発事業者の東電なのかも明確になっていないように私は思う。原発再稼働に対しては、もし事故が発生した場合を責任は一体誰が負うのか、明確して、国民一人一人に判断を求めるべきではないかと思う。
本日の報告会に参加をして大変有意義に感じました。「市民の声を大きくすることが大事」との井戸さんのお話胸に刻みました。(京都、左京区住人 男74才)

3. 大きな集会のご準備、開催ありがとうございます。
井戸謙一さんのスライドの一番印象的、おもしろいページが資料に無かったので、何かの方法で公
開してください。お願いします。川内4.22の判定をなさっているページです。

◆福井地裁の高浜原発運転差止・仮処分決定!京都報告会
…井戸弁護士の報告動画ほか

[1] 4/14、福井地裁で
高浜原発3・4号機の運転差止を命ずる仮処分の“ 決定 ” が出ました。

  • 決定のおもな内容は次の通りですが、新規制基準が緩すぎるとした点がとくに注目されます。
    「基準地震動は実績のみならず理論面でも信頼性を失っている」
    「根本的耐震補強工事もせずに基準地震動の数値だけを引き上げる対応は社会的に許容できることではない」
    「新規制基準は合理性を欠く」
    「そうである以上、債権者が人格権を侵害される具体的危険性の存在が認められる」
  • この決定は、全国の脱原発運動の大きな成果です。また、この成果を守り発展させていくためには、さらに広い市民の運動と、多くの脱原発訴訟のいっそうの展開が重要です。
  • 今回の決定の詳しい内容は、脱原発弁護団全国連絡会からダウンロードできます。
  • 弁護団事務局長の渡辺輝人弁護士による解説が、アップされています
    こちら

[2] 4/26、京都で報告会を開催します。

  • 京都では、4月26日(日)13:30から報告会を行います
  • 「若狭の原発を考える会」と「大飯原発差止訴訟原告団」の共催で、会場は京都大学文学部校舎の新館2F(入口は西側)第3講義室 【時計台の北北東のあたり】 です。
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[3] 4/26、京都で報告会を開催しました。

  • 4月26日、京大の教室を会場に「福井地裁の高浜原発運転差止・仮処分決定!京都報告会」を開きました。主催は、「若狭の原発を考える会」(代表、木原壯林)、「大飯原発差止訴訟 京都脱原発原告団」(原告団長、竹本修三)。
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  • 集会は、仮処分決定の要旨の読み合わせから始まりました。その後、今回の仮処分裁判の福井の原告松田正さんから報告をうけました。松田さんは、昨年5月、福井地裁で大飯原発差止の判決をかちとった「福井から原発を止める裁判の会」原告団・事務局長でもあります。仮処分裁判を提起するに至った経過などをユーモアを交えて説明しつつ、関電の経営方針を鋭く批判しました。
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  • 続いて、「福井地裁 大飯・高浜原発運転差止仮処分訴訟原告弁護団」の井戸謙一弁護士から、パワーポイントを使って仮処分内容のわかりやすい報告がありました。4/14の福井地裁で住民側が勝った決定の内容とともに、4/22の鹿児島地裁で住民側が負けた仮処分決定についても説明され、「最初から結論ありきの鹿児島地裁決定」として明解に切り捨てました。なお、井戸弁護士は、金沢地裁の裁判官のときの2006年、耐震性の疑問に対し運転中の志賀原発2号機の運転差し止め命令の判決を出しました。現在は各地の脱原発裁判にかかわり、市民の運動を励まし続けています。
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  • 脱原発アピールタイムには、①大飯原発差止訴訟、②原発賠償京都訴訟、③若狭の原発を考える会、④日本科学者会議京都支部、⑤同滋賀支部の5団体から、それぞれ運動のアピールがありました。
  • 最後に、関電宛の申入書提案と採択があり、閉会しました。参加者数は会場ほぼいっぱいの163名でした。遠くは福井県からの出席者もあり(「福井県民署名」実行委の山本富士夫さんなど)、原発再稼働阻止にむけ、参加者全員で団結をかためた、たいへん元気の出る集会となりました。集会の様子は、27日の京都新聞で報道されました。
  • 集会後、報告していただいた松田さん、井戸弁護士のほか、小林圭二さん(元京大原子炉実験所講師)、主催団体の関係者、市民有志など20名ほどで懇親会が開かれて、一人一人の感想や自由な発言で盛り上がりました。

 [4] 井戸弁護士の報告…ビデオまとめ

  • (約58分)

 [5] 関西電力宛の申入れ書

関西電力株式会社 取締役社長 八木 誠 殿

申入れ書

福井地裁の高浜原発3、4号機運転差止・仮処分決定を受け入れ、
関西電力が所有する全ての原発の即時廃炉を決定されるよう申入れます。

4月14日、福井地裁は、住民の人格権、すなわち人が安全に安心して自由に人間らしく生きる権利を侵害する恐れのある高浜原発3、4号機の再稼働を認めないとする仮処分決定を出しました。この決定は、昨年5月21日の大飯原発の運転差止判決に引き続いて、福島第一原発事故の惨状を直視し、原発が持つ本質的な危険性を認定したものです。

今回の仮処分決定では、貴社や原子力規制委員会が採用している基準地震動の予測法は緩やかに過ぎ、使用済み燃料の保管は極めて困難であり、保管プールの耐震性が貧弱である点などをあげ、新規制基準による審査が欺瞞に満ちていることも明らかにしています。このことは、規制委員会が行っている全ての原発の再稼働審査が正当でなく、したがって、例え規制委員会が適合と判断しても、原発の安全運転は保証できず、原発再稼働は許されないことを示しています。また、決定全体を通して、原発は人類の手におえる技術でなく、人類と共存し得ないことを指摘しています。

この仮処分裁判において、貴職に率いられる関西電力は、裁判中に誠実な応対もせず、結審においては裁判官忌避という極めて異例な行動を行いました。さらに、判決文を真摯に受け止めず、高浜近辺のみならず関西を始めとする広域の住民の安心・安全と地球の保全を最優先する今回決定の主旨を理解せず、17日、決定を不服として、異議と差止めの執行停止を福井地裁に申し立てました。日本国憲法で定められた三権の一つ、司法権を軽んじる、許しがたい行為です。貴職がこのような行為を行うのなら、万が一にも事故が発生した時の責任の取り方を、明確に示すべきですが、住民の生命を奪い、人々に筆舌に尽くし難い苦痛を与え、広域を放射性汚染させたとき、責任の取り様が無いことは、福島の惨事が実証しています。

ところで、周知のように、福井地裁だけでなく、国民の大多数も脱原発を求めています。今、脱原発を求める国民は、調査機関や調査法によらず60~80%と多数派です。原発立地で、経済的に原発依存度の高い若狭の住民の中にも「原発はない方が良い」という声は多数あります。それは、①原発は人類が制御できる装置ではない、②原発重大事故では、避難は著しく困難で、避難者は永遠に故郷を失う、③重大事故では、極めて広域(若狭で事故が起これば、近畿、中部、中国、四国まで)を被害地にすることが、福島の大惨事によって不幸にも実証されているからです。

一方、福島原発事故以降の経験は、原発に頼らなくても電力不足には陥らないことを教えています。また、省エネ機器の開発、水力、火力、その他の発電法の効率化、蓄電法の開発が加速しています。天然ガス、メタンハイドレートなども次々に発見され、太陽光、風力、波動、地熱発電法も進歩を重ねています。したがって、何十万年もの保管が必要な使用済み核燃料などの手におえない負の遺産を残す原発は、厄介者以外の何者でもないことを多くの国民が認識しているから、脱原発を願うのです。

なお、貴社や政府が再稼働を強行しようとしている高浜原発3、4号機の廃炉には、今がチャンスです。それは、貴職も良くご存じのように、原子炉中の核燃料の放射線量および発熱量は、3年以上の運転停止によって、かなり減少しているからです。しかし、再稼働すれば、元に戻ります。

以上の理由により、私たちは、貴職が高浜原発3、4号機の再稼働を即時断念され、廃炉作業に着手されるよう強く要望し、その旨、厳重に申入れます。

2015 年 4 月 26 日
福井地裁の高浜原発運転差止・仮処分決定!京都報告会 参加者一同

◆高浜原発・川内原発の再稼働禁止の仮処分決定について
 竹本修三 原告団長の訴え

2015 年4 月24 日
竹本修三(大飯原発差止京都訴訟原告団長、京都大学名誉教授)

◆原子力規制委員会の田中俊一委員長は、2015年2月18日の記者会見で、九州電力川内原発1, 2号機(鹿児島県)と関西電力高浜3, 4号機(福井県)が新規制基準に基づく審査に合格したと発表した。これを受けて政府や電力会社の再稼働に向けての動きが活発になった。ここで注目されたのが、この2つの原発の再稼働禁止を求める仮処分申立である。

◆まず、高浜原発については、2015年4月14日に福井地裁で樋口英明裁判官から「高浜3, 4号機の原子炉を運転してはならない」という決定が下された。そして川内原発については、同年4月22日に鹿児島地裁では前田郁勝裁判長から「川内原発1, 2号機再稼働稼働等差止仮処分の申立には理由がない」として却下が言い渡された。この2つの地裁の判断の違いは、原子力規制委員会が決めた新規制基準に対する裁判官の認識の差を表している。

◆古い話であるが、3・11福島第一原発の重大事故よりも大分前の1992年10月29日に、最高裁が伊方原発訴訟について「原子炉の安全性審査に関しては、将来の予測も含む専門技術的な総合的判断を要すること、さらに、これを制度的に裏付けるものとして、原子力委員会の意見の尊重が法定されていることから、これについて裁判所が独自の立場から判断を下すことは法の趣旨に反し、不適切である。具体的審査基準に不合理な点があるか、審議及び判断の過程に看過し難い誤謬、欠落がある場合には違法と解すべきである。」という見解を出している。それ以後の多くの原発訴訟は、この最高裁の判断に引きずられてきた。

◆川内原発仮処分に関する鹿児島地裁の前田裁判長の見解は、「新規制基準は、(中略)、専門的知識を有する原子力規制委員会によって策定されたものであり、その策定に至るまでの調査審議や判断過程に看過し難い過誤や欠落があるとは認められないから、(中略)、その内容に不合理な点は認められない」として、原子力規制委員会が新規制基準に基づき合格と認めた川内原発1, 2号機の再稼働に、裁判所が独自の立場から判断を下すことは不適切であるという考えに基づいて申立を却下した。これは伊方原発訴訟の最高裁判断をそのまま踏襲していて、担当裁判官としては、何も判断しなかったということを示している。保身を考える裁判官が最高裁の意向を気にして、このような決定をすることは、あらかじめ想定内であったが、あまりにも時代錯誤だと思う。3・11の原発重大事故を経験した後では裁判官の考えも変わってくると思っていたが、今回の前田裁判長の決定には失望した。

◆これに対して、高浜原発仮処分に関する福井地裁の樋口裁判長は、一歩踏み込んで「新規制基準とそれに基づく審査自体に合理性がない」という見解を述べたうえで、高浜3, 4号機の原子炉を運転してはならないという決定を下した。昨年5月21日に大飯原発3, 4号機運転差止請求で原告側勝利の判決を言い渡した福井地裁の樋口裁判長には、その後いろんな圧力があったと考えられるが、それにも屈せず、今回の高浜原発再稼働禁止の仮処分を決定したことは高く評価できる。

◆われわれ大飯原発差止京都訴訟弁護団・原告団は、今年3月29日に「高レベル放射性廃棄物の地層処分は可能か?」の学習会を開催した。そこで原子力規制委員会の最近の動きにも注目したが、「原子力規制委員会は、安全審査ではなく適合性審査を行うものであり、その役割は原発推進委員会である」という認識で出席者一同が合意した。樋口裁判長も関連資料を詳細に調べた結果、われわれと同じ基盤に立って考えてくれていることがわかり、意を強くした。

◆和歌山県の仁坂吉伸知事が今年4月20日の記者会見で、関西電力高浜原発(3, 4号機)の再稼働差し止めを命じた福井地裁の仮処分決定について「判断がおかしい」と批判したと報道された。同知事は、樋口裁判長について「(原発の)技術について、そんなに知っているはずがない。裁判長はある意味で謙虚でなければならない」とも強調したという。樋口裁判官の昨年5月21日の判決主文と今年4月14日の仮処分決定の本文を丹念に読むと、文系出身の人なのに原発問題を実によく勉強していることがわかる。同じ文系出身の仁坂和歌山県知事よりも、樋口裁判官の方が原発問題に関してずっと深く考察している。 「そんなに知っているはずがない。もっと謙虚になれ」という言葉はそっくり仁坂知事に返したい。

◆振り返ってみると、3・11事故以後に原告側勝利の判決を言い渡したのは、樋口裁判長ただ一人である。そこで、われわれの京都訴訟が重要な意義をもってくる。今後は、別の裁判所で別の裁判長から、原告側勝利の判決を勝ちとることがぜひとも必要であろう。そのために、京都訴訟の弁護団・原告団のがんばりのみならず、心ある広範な人々の支援を期待したい。

◆もう一つ注目しているのが、大津地裁の再度の高浜原発運転差止仮処分の申請である。これは、昨年11月27日に却下の決定が出されたが、そのときに大津地裁の山本善彦裁判長は、その理由として「原子力規制委員会がいたずらに早急に、新規制基準に適合すると判断して再稼働を容認するとは到底考えがたく、上記特段の事情が存するとはいえない」ということで申立を却下した。今度の仮処分申請も同じ山本裁判長が担当するそうである。原子力規制委員会がゴーサインを出した今、この裁判長がどんな決定をするかに注目している。

◆大飯原発差止京都訴訟は、今年5月28日に第7回口頭弁論が開かれる。ここで弁護団・原告団は、これまでの裁判であまり問題とされてこなかった高レベル放射性廃棄物の処分問題について、国や関電を厳しく追及する予定である。2012年9月に日本学術会議は、原子力委員会からの依頼に対する回答「高レベル放射性廃棄物の処分について」を出している。“学術会議”は学者のコミュニティでは“国会”に相当するところであるが、ここが「原発が生み出す高レベル放射性廃棄物の永久処分の問題はいまだに何も目途が立っていないのだから、永久処分は棚上げにしておいて、当面『暫定保存』の合理的方法を考えるとともに、これ以上高レベル放射性廃棄物を増やさないために『総量規制』をしなければならない」という考え方を示している。すでに溜まっている使用済み核燃料の保存方法も決まらないのに原発を再稼働して、使用済み核燃料をこれ以上増やしてどうするのだと言うことである。この一点からだけ考えても、原発再稼働は絶対に認められない。

◆この京都の闘いから輪を広げていって、全ての原発を廃炉にするために、みんなでがんばろうではないか。