◆原告第14準備書面
第7 福井県作成の「津波最大浸水深図」

原告第14準備書面
-津波の危険性について 目次

  第7 福井県作成の「津波最大浸水深図」

平成24年9月3日、福井県危機対策・防災課は「これまでに得られている津波に関する調査結果をもとに、本県に影響を与える津波を考慮し、津波ハザードマップの作成や防災訓練の実施等、市町が津波対策を実施する際に必要な基礎的資料を提供すること」(甲221:「福井県における津波シミュレーション結果について」)を目的として、浸水深を予測した「津波最大浸水深図」(甲222、「津波ハザードマップ」甲223参照)を作成した。

これは、(1)野坂、B及び大陸棚外縁断層を波源として2.85m、(2)越前堆列付近断層を波源として2.29m、(3)若狭海丘列付近断層を波源として5.01m、(4)佐渡島北方沖断層を波源として4.67mとする津波高を踏まえ、「各市町に最も影響のある波源を2つ選定し」「2つの波源の浸水区域のメッシュを重ね合わせた最大浸水深図を作成」したものである。すなわち、福井県の浸水深予測図は、2つの地震による津波が同時に生じた場合を想定する非常に保守的なものと評価できる。

そして、この浸水深予測図によれば、大飯原子力発電所第3、4号機海水ポンプ室周辺は、部分的に1.2m程度浸水すると報告されている(下図参照)。

【甲222:下図は上図を拡大し、3,4号炉海水ポンプ室付近の地図と重ねたもの】【図省略】
この図は、国土地理院の承認を得て、同院発行の1/25,000地形図を使用し、調整したものです。