◆原告第48準備書面
第1 はじめに

原告第48準備書面
―「大飯地域の緊急時対応」の問題点―

2018年(平成30年)3月23日

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第1 はじめに

本年3月14日、大飯原発3号機が再稼働された。これにより、すでに再稼働している高浜原発3号機、4号機と併せ、福井県の若狭弯沿岸では3機の原子力発電所が稼働することとなった。さらに、被告関西電力は、大飯原発3号機の再稼働に続いて、本年5月にも同4号機を再稼働させようとしていると報じられている。

この大飯原発の再稼働に先立って、2017(平成29)年10月27日、被告国の原子力防災会議は、大飯原発で重大事故が発生した際の広域避難計画である「大飯地域の緊急時対応」(以下「本件避難計画」という。)を了承した。本件避難計画は、被告国と福井県、京都府、滋賀県によって構成される福井エリア地域原子力防災協議会及び同協議会内に設置された大飯地域分科会によって検討、議論され、同月25日に取りまとめられたものである。

本準備書面においては、本件避難計画の問題点を指摘し、大飯原発の再稼働が許されないことを論ずる。