◆ 原告第13準備書面
第8 まとめ:再生可能エネルギー発電拡大により原発ゼロを実現することは可能であり、要は政府のヤル気である

原告第13準備書面
-自然代替エネルギーの可能性等- 目次

第8 まとめ:再生可能エネルギー発電拡大により原発ゼロを実現することは可能であり、要は政府のヤル気である

  1. 以上、検討してきたように、再生可能エネルギー利用による発電は豊かな可能性を秘めており、原発ゼロを実現することは充分に可能である。
  2. 人類的課題となりつつある「地球温暖化防止」の点でも、「ドイツ脱原発倫理委員会報告」が指摘するように、二酸化炭素放出をする化石燃料に依存しない、再生可能エネルギーによる発電が最も優れている。再生可能エネルギーの課題とされてきた「発電量の不安定性」についても、「第7 三」で述べたように急速に改善されつつある。
  3. ドイツの実践が示すように、国家レベルというよりは、各地方・農村レベルでの再生可能エネルギー開発で農村部が豊かになるという、まさに真の「地方創生」の経済が生み出されつつある。これこそ「真の豊かさ」であり、現在の日本に必要なことである。
    ドイツは、2000~2012年の間に、再生可能発電エネルギー発電量を10%増加させ、再生可能発電量は、2012年上半期に、最終電力消費税量の25%に達している。これに比して日本では、総電力需要量のうち、風力は0.4%、太陽光が0.3%、地熱発電が0.4%、バイオマス発電で1.7%であり、これらの再生可能エネルギーによる発電の合計で、わずか2.8%にしか過ぎない。日本の立ち遅れは一目瞭然である。
    こうした状況下でも、既に日本各地で再生可能エネルギーによる発電をふやすさまざまな取組が進んでいる。
  4. 原発ゼロは決して困難な課題ではない。要は日本政府がドイツのように本気で取り組むか否かにかかっているのである。
    なお、ドイツ等の各国、日本各地の具体的取組は別途主張する。

以上