◆[第2回原告団総会] 原告団長 挨拶

 原告団長 竹本修三

 皆さん、こんにちは、竹本です。本日は、ご多忙中のところ、沢山の方にお集まりいただき、誠にありがとうございました。ご存じのように先月21日に福井地裁の大飯原発差止訴訟で原告側勝訴の歴史的判決が下されました。誠に立派な判決文で、これだけしっかり書かれますと、これに続く京都訴訟などの裁判官は、原告側を敗訴にするためには福井地裁の判決文の論旨を否定してかからねればなりませんので、その方が大変だと思います。
 我々はいま、約2000人の原告団で大飯原発差止の京都訴訟を戦っておりますが、数は力なので、より多くの声を裁判所に届けるために、とりあえず今年中に、あと1000人の原告を増やしたいと考えております。2000人いる原告の半数の方が、家族とか知り合いとか身近な人を1人勧誘して、原告に加えていただければ達成できる数字なので、それほど無理ではないと考えております。どうかご協力をよろしくお願いいたします。

 福島第一原発事故はとても収束したとは言える状態でなく、次々と問題が出てきていますし、原発から出る放射性廃棄物の最終処分の方法も決まっていないなかで、中間貯蔵施設を積極的に受け入れようとする自治体はありません。そんな中で、阿部内閣は原発再稼働を推進しようとしておりますし、外国に原発を輸出しようとしています。

 これだけではなく、安倍内閣は、憲法を改悪して戦争に突き進むような国を作ろうとしています。最近、元自民党幹事長の野中広務さんが「70年平和だったのは憲法のおかげ」という発言をしていますね。人間、枯れてくると、いい事を言います。そのうち伊吹文明さんもこんな発言をするようになるかと思いますが、それは無理でしょうか? ともかく大きな力を結集して、安倍内閣の暴走を止めなければなりません。

 原発事故は、何も悪いことをしていない普通の人が普通に暮らせなくなる基本的人権の侵害です。地震国ニッポンにおいては、どこの原発でも福島のような事故が起こりえます。ハイテクの粋を集めた原発でも、それを扱うのは人間です。立っていられない程の地震動に襲われたときなど冷静に対応できず、思わぬ操作ミスも起こります。非常時に制御不能が心配される原発を即刻停止させることは、子や孫の代に負債を残さないために、我々の世代の課せられた義務だと考えます。ともに頑張りましょう。