投稿者「meisei」のアーカイブ

◆関西電力 闇歴史◆052◆

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◆関電から高浜町に多額の原発建設協力金、
 両者の覚書、総額、使途、すべて不明
 森山栄治助役が暗躍か(1976年~)
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 1978年、高浜原発3、4号機の増設を計画していた関電は、高浜町や漁業協同組合に建設協力金を出した。その巨額の協力金を巡って町は大きく揺れた。報道では、同年4月、当時の浜田輪三町長は、関電から総額9億円を受け取ったと明かす(1976~77年にかけて関西電力から合計9億円の協力金が浜田名義の口座に振り込まれた)。そして、町を通じて、町内の5つの漁協に計3億3000万円を支払い、残りを地域振興対策費などに計上したという。町は、漁業振興協力や河川改良、観光開発、生活環境整備などに支出したと説明するが、事業内訳などは明らかにされなかった。しかも、町側は関電と交わした覚書などの書類も公開していない。

 「当時、助役をしていた森山栄治氏が落とした手帳には、関電から受け取った金額は9億円ではなく24億円と書いてあった」と原発マネーをめぐる闇の存在を指摘する地元の関係者もいる。「本当は25億円だった」という話も根強く残り、いくら入ったのか、何に使われたのか、いまだにはっきり分からないというのが実態。

 1979年には、共産党の渡辺孝さんが初めて町議に当選し、その後、関電・原発と対峙して住民と共に40年の間、闘い続けている。渡辺さんは当時をこう振り返る。「不正を挙げたら枚挙にいとまがなかった。関電と町長、森山氏が一体となって町政を私物化し、議会では、町長“親衛隊”の『清新会』の議員が不正をうやむやにしていた」。渡辺さんの妻、加代子さんは、町長や森山氏と対峙する夫の身が心配で、できる限り共に行動したという。

 当時の森山栄治高浜町助役は、次のように語っている(1978年4月23、24日付中日新聞)。協力金は25億円でも少ないくらいだ、町が機会をみては関電に要求して出させた結果だと。
「3、4号機の総工費は3500億円。仮に1%をもらったとしても、いくらになるか。全国的に原発立地が困難な中で、高浜町は進んで建設を認めているのだ」
「関電といってもむやみに金を出すはずはない。機会をみては要求してきたのだ。」

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■ <シリーズ 原発の深層>第1部 原発マネー②/覚書公開せず「しんぶん赤旗」2011.09.02
■ 関電金品提供問題 原発推進に深く関与 元助役 特別な存在感。福井・高浜町 共産党町議 振り返る
「しんぶん赤旗」2019.9.29(→こちら
■ 2019とくほう・特報 「しんぶん赤旗」2019.10.22(→こちら
■ 謎だらけの「地元協力金」東京新聞2019.11.20日、高浜増設ずぶずぶの関係に 依存の構造(上)/ こちら原発取材班 東京新聞(→こちら
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◆関西電力 闇歴史◆051◆

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◆高浜町「ふれあいの浜辺事業」脇坂公園の造成でカラ工事の疑惑
「ちゃちな計画」が公金詐取の大謀略に(1997年~)
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 関電の原発が立地しているところでは、原発マネーにまみれた話に事欠かない。
以下は、小浜市の松本浩さんの資料によってまとめた高浜町の事件。

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1997(平成9)年
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・9/8…高浜町における脇坂城跡公園整備事業。高浜町(今井理一町長)が福井県(栗田幸雄知事)に自然公園法の許可申請。事業費11億3,400万円、形状変更面積 15,800平方m、掘削残土155,850立方m、実施期間は1997(平成9)年11月15日から2001(平成13)年3月31日。
・10/2…県が申請を許可。
・秋頃、高浜町の城跡公園整備事業の地元説明会で、森山企画課長の説明をさえぎった森山元助役が「この私に何の相談もなくこんなちゃちな計画をたておって、お前は一体何様のつもりじゃ」と、娘婿の課長を激しく面罵した事件があり、以後、この事業への批判はタブーになった。
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1998(平成10)年
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・3/20…高浜町議会の議決を経た「脇坂城跡公園整備事業」を施行すべく、県知事の許可まで得ながら、高浜町は町議会に諮ることなく当該事業の執行を放棄させられ、当該事業は空中分解した。
・4/0…福井県が事業計画を横取り。福井県が高浜町の「計画平面図」を乗っ取り、県の計画として国へ提出。事業費9億円、実施期間は1998~2000(平成10~12)年度。
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事業の内容
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・道路の拡幅、法面の災害危険個所の除去を行い、その跡地を駐車場として整備する。道路改良切土103,000立方m、駐車場整備 4,140平方m。
・駐車場に接続して、脇坂城跡を生かした公園、散策路を整備する。
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その後の事業費の膨張
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・1998(平成10)年度、9億円。実施期間は1998~2000(平成10~12)年度
・1999(平成11)年度、19億7000万円。実施期間は1998~2002(平成10~14)年度
・2000(平成12)年度、28億5000万円。実施期間は1998~2002(平成10~14)年度
・2001(平成13)年度、45億円。実施期間は1998~2005(平成10~17)年度
・ふれあいの浜辺整備事業費の増額は異常で、国はカラ工事乱発の財源を豊かに保障した。「若狭湾国定公園の特別地域内における栃の形状変更」に係る自然公園法の許可申請は、高浜町が行って県知事が認可し、その形状変更(土砂掘削)工事は県が施行するという違法が繰り返された。福井県は形状変更を小分けに申請、許可することで、1ヘクタール以上の形状変更に必要とされる環境アセスメント調査を免れるとして、アセスメント調査をしなかった。
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2001(平成13)年
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・福井県は高浜町に対して観光施設を拠点とした「設計レイアウトの決定」を要求。そして、隣接土地の凸部の除去と称して、脇坂城跡(町埋蔵文化財)を小山ごと根こそぎ削り取る設計が決められた。
・翌2002年、小山の切削工事は完了。
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2002(平成14)年
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・この年の工事のうち、15-1、15-2、15-3、15-4 の各工事は、福井県(栗田幸雄知事)が巨額カラ出張(21億円余)の後始末のために、西川一誠副知事(県旅費返還会会長)と謀って作り上げた裏金づくりのためのカラ工事であった。
・あり得ない工事で、工事費が県から高浜町の土木建設会社「吉田開発」に流れ、さらに西川一誠副知事(県旅費返還会会長)に流れた。公金を詐取するこの犯罪に全面的に協力したのは、「吉田開発」と森山栄治元助役。
・この工事4県の工事代金の合計は、4億7484万円。
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福井県西川一誠副知事と高浜町森山栄治元助役が共謀、その背景
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① 高速増殖炉「もんじゅ」ナトリウム漏れ事故の発生で破綻した国の核燃料サイクルを「プルサーマル計画」に転換し、その受入を福井県と高浜町に同意させたい国の思惑。
② 市民オンブズマン福井の厳しい追及にされされるカラ出張費21億円とその返還を求める監査請求や行政訴訟への対応に苦慮する福井県(旅費返還会会長西川副知事)。
③ 高浜原発へのプルサーマル受入れに伴って予想される巨額の交付金を当て込んだ森山元助役らの暗躍。
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その後
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・「ふれあいの浜辺整備事業」について、松本浩さん、渡辺孝さんら4名が、事業費45億3500万円(国の交付金50%)のすべてが違法支出であり、しかも、その中には16億円余のカラ工事代金が含まれているとして、福井県知事などを相手に、監査請求や住民訴訟に及んだが、「1年以内など」形式な除斥期間を理由に却下され、不正行為の内容についての検討は行われなかった。
・ふれあいの浜辺整備事業には、もう一つの犯罪もある。それは、工事廃土の二度手間工事を捻出しての不正支出である。(別記予定)
・現在の脇坂公園の写真と口コミ →グルコミ
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<シリーズ 原発の深層>第1部 原発マネー②/カラ工事の疑惑も
「しんぶん赤旗」 2011.09.02 日刊紙 1面
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カラ工事の疑惑も
8月17日。ある訴訟に対する判決が福井地方裁判所でありました。訴訟は、県の事業に不正工事が含まれていたとして、福井県の西川一誠知事を相手どり、本人、元知事、工事関係者らに損害賠償を支払わせるよう求めたものです。
「本件訴えをいずれも却下する」。わずか20秒間の判決の言い渡しでした。原告の松本浩氏(72)=元教員、小浜市=は、静かに受け止めていました。
訴えの対象は、同県高浜町内の脇坂公園を造成するため県が行った「ふれあいの浜辺事業」。脇坂公園から北に2kmの地点には関西電力の高浜原子力発電所があります。同原発は1974年から稼働しています。
「ふれあいの浜辺事業」の総事業費は45億円です。財源は県の一般会計でまかなわれましたが、国から原発立地自治体へ給付される電源3法交付金が含まれています。
訴え門前払い
同事業の残土は、高浜町の安土地区で公有水面の埋め立てに使われました。埋め立て工事は、同町の事業で、費用は約36億円。借入金の返済には、電源3法交付金と、県から交付される核燃料税をあてにしています。
福井地裁の却下理由は、松本氏らの訴えが、監査に必要な期間を過ぎて行われたものであるというものでした。訴えの内容には踏み込まない、いわゆる「門前払い」の判決です。
「国から県に支出される60億円の核燃料サイクル交付金をあてにしたものではないのか。45億円の『ふれあいの浜辺事業』のうち、私が調べたところ実態のないカラ工事が18カ所にわたり、その金額は推計16億円にものぼる。そのうちの十数億円が県の裏金になったのではないか」。松本氏らは、控訴することを決めました。

◆関西電力 闇歴史◆050◆

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◆原発はテポドン着弾でも大丈夫
 ~北新地の「トヨちゃん」デタラメ強弁

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 「北朝鮮が原発に対してテポドンを撃ってきたらどうしますか。その対策を教えて下さい」。男性株主の質問に、原発事業の担当役員である豊松秀己常務取締役が答弁に立った(2011年6月の株主総会)。

 「テロ対策は、侵入があれば治安機関に通報する。大規模テロには対策本部を設置し、テポドンの場合は国民保護対策本部を作って国と対応する」。その上で「仮に着弾があっても、堅固な立派な格納容器と思っている」と言い放った。関電の原子炉は日本海に面する福井県内にあるが、弾道ミサイルの標的になっても「大丈夫」との強弁。

 長年、原発に警告を発してきた京大原子炉実験所の小出裕章助教は、この発言を大いに疑問視。「仮に格納容器が壊れなくても、配管1本が壊れるだけで炉心溶融(メルトダウン)が起こりえる。格納容器が大丈夫だからというのは、もともと成り立たないバカげた返答」と、関電の見解を一蹴した。~小出裕章(京大助教)非公式まとめ

 原発の在り方をめぐり、総会の時間も過去最長の4時間51分に及んだ。株主提案は「自然エネルギー発電への転換宣言」「すべての原発停止」など原発事業に関するものや、経営陣の責任を問うものに集中したが、すべて否決。「15%の節電を求めるなら、役員報酬も15%ぐらい削減したら」と発言した男性株主もいたが、議長の森詳介会長は質問として認めず、何事もなかったかのように議事を強行した。

 豊松秀己常務取締役は、1953年12月28日生まれ。そのときの株主総会で取締役副社長となった。その後、関電エグゼクティブフェローとして規定を大幅に上回る月額490万円の報酬を受けていた。原発マネー不正還流の主役(◆018◆)。現金4100万円ほか1億1057万円の金品受領問題が発覚して2019年に非常勤嘱託なり、2020年に経営責任を取り嘱託の職を辞任した。

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北新地で「トヨちゃん」と人気の関電〝原子力のドン〟
1か月500万円の豪遊
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おぢのニセコ山暮らし」より。
以下、そのまま引用させていただきました m(_ _)m
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週刊文春10月24日号(2019年)「ホステスは見た 関電〝原子力のドン〟北新地500万円豪遊」はお読みになりましたでしょうか?
大阪北新地といえば、東京銀座と並ぶ歓楽街だ。
そこの高級ラウンジに関西電力の豊松秀巳元副社長が常連として通っておったそうだ。
ホステスから〝トヨちゃん〟と親しまれておったというから、モテモテだ。
一般に歓楽街で「モテる」とはカネを使うってこと。
生まれてこの方「ホステスにモテたことのない」おぢが言うのだから間違いない。
取材を受けた元ホステスによると、〝トヨちゃん〟09年ごろから足げくこの店に通っておったのだそうな。
その09年とは、原子力事業本部長代理に就いて、あの3億2000万円をばらまいた森山さんから金品を渡されておった時期と重なるそうだ。
で、元ホステスによるとトヨちゃんはカラオケ付きのVIPルームをよく借り切っておったそうな。
多いときで15、16人くらい連れて来たそうだ。
料金は高級ラウンジですから2時間でひとり約2万円で、それにルーム代とボトル代が加算されるそうだ。
でもって、「トヨちゃんはいつも現金払いで、毎日のように店に来ていた時期もあり、月に軽く400万、500万円は落していた」というから、尋常ではない。
いくら高給取りの関電幹部でも、月に500万円を北新地のラウンジで使うのはいかにも異常です。
サラリーマンの年収にも匹敵するカネを、1か月で使うって、ある意味とっても羨ましいワン!!
そのラウンジのベテランホステスによると「トヨちゃんが店に通う理由はお気に入りの子がいるから」だそうな。
出勤回数が多い「M子さんに合わせてトヨちゃんも〝出勤〟」しておったそうだ。
M子さんは深津絵里さんに似たエキゾチックな美人で、「彼女の誕生日にはトヨちゃんがシャンパンを何本も抜いてくれるし、売り上げに相当貢献していました」そうだ。
「深津絵里さんに似たエキゾチックな美人」好きです!!
カネがあったらおぢも通い詰めるかも…
ネットでこの豊松秀巳元副社長を検索したら、びっくり仰天ですが今年1月になんとフランス政府から国家功労勲章をもらっておりました。
日本の原子力発電の持続性強化に貢献したとして、おフランスから勲章を贈られるたいへんな人だった。
しかも2011年の株主総会では、「関電の原子炉について、堅牢な格納容器を持っており、北朝鮮のテポドンなどのミサイル攻撃にも耐えられると説明」したそうだ。
サラッと大ウソつきますなぁ~
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◆関西電力 闇歴史◆049◆

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◆『発送電分離なら「原発持てない」』 
 八木電事連会長、電力システム改革を牽制
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 電力会社から送配電部門を切り離す「発送電分離」について、電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は2月15日(2013年)の記者会見で、「(発電部門と送配電部門を分離する方向という)今の状況では(原発は)多分持てない」と述べた。

 電力会社本体から送配電部門が切り離されれば、利益が減り、原発の維持費用などを出せなくなると心配しているポーズだが、原発再稼働をメインに据えて経営再建を目指していた関電が、原発推進のためには送配電部門を分離するなと電力システム改革に八つ当たりした格好。原発推進を掲げ原発維持を口実に、電力システム改革を牽制した発言にほかならない。

 その後実際、関電でも2019年に、送配電会社「関西電力送配電株式会社」が分離設立された。ただし、関電の100%子会社。分離したくないという本音があるところで、発電と小売と送配電の間の情報交換と遮断の実情はどうなっているのか、本当に分離されたのか、巨大独占の立場を利用して新電力への圧迫を続けているのではないか、などの疑念はぬぐえない。

▲京都駅前の関西電力ビル。毎週金曜のスタンディングアピール(キンカン)を妨害するために設置された「森」(2021年11月)。京都支店ビルは現在、関西電力送配電株式会社が中心になっているという。

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ちょっと待って!原発の発電コストは一番安かったのではないの?小坂正則の個人ブログ
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 こんな国民をバカにした発言を私たちは黙って見過ごすわけにはいかない!これまで40年以上もの間、「発電コストが一番安いから原発を建設する」と、電力会社も国も、そう説明してきたのじゃなかったの。しかし、電力事業に適正な競争を導入しようという段になったら、手のひらを返したように「ちょっと待って!発送電分離などされたら原発を持ってる電力会社は潰れてしまう」など、今さら言わないでよ。

◆関西電力 闇歴史◆048◆

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◆「原発の電気はいらない署名@関西」で関電本店に署名を提出
 本店で対応と言いながら、京都支社の担当者が大阪に出張してくる茶番劇
 「コミュニケーション」をとる気もないのに、「コミュニケーション」を名のるな!
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 原発の電気はいらない署名@関西」で集めた署名を、関電に提示しようとしたときのこと(2017年1月25日)。経営政策にわたる内容もお話ししたいので,関電本店でしかるべき人に会いたいと,本店秘書室に連絡しましたが,関電はあくまで京都支社で対応したいという姿勢。やりとりの末,結局,本店で対応してもらえることになったので,呼びかけ人の槌田劭と,吉田明生の2名が,午後2時の約束の時間に大阪の関電本店着。

 40階建ての本店ビルの2階が,関電の受付。そこで,秘書室のUさんに約束をとっているので,と取次を依頼。待たされているところに,後方からあたふた走ってきたのが,京都支社コミュニケーション統括グループのYさん。京都支社の方です。「遅れてすみません。こちらにどうぞ」と言って誘導されたのが,受付より外側の,一般の人が利用できる公開フロアの一角。受付の横にはちゃんと関電の入口があり,そこにはガードマンがいる。そこは通らない。えっ,われわれはこちら?? こちらは関電本店内ではなくて,関電の外側じゃありませんか。すぐそこに化粧室もあるし。えっ,しかも,対応するのは京都支社のYさんだけ?! 秘書室のUさんはどこにいる??

 どうしても関電本店では、市民団体とは合わないという、かたくなな姿勢です。仕方がない,話を始めました。「関電ガスの関係の人もいるので,あまり大きな声を出さないように」などと言われながら……。そのあたりに関電ガスの宣伝のぼりが何本も立っていました。

 ということで,玄関先で中にも入れてもらえない門前払いの形になり,鼻であしらわれている印象はぬぐえませんでした。経営にかかわる問題点を六つあげて指摘した件も,預からせていただくの一点ばり。京都支社のYさんは「私が当社の代表として対応している」と言うが,本店の応接室とか会議室を使う権限はなく,署名した市民を低く見くだしているのは,あまりに明らか。一杯のお茶もコーヒーもでてこなかったことからすると,大阪市内の喫茶店で申し入れをしたよりも低レベルの扱いでした。

 それでも,関電社長宛署名は提出してきました。しかし、馬鹿にされたのは、二人だけではありません。京都支社から大阪まで出張してきて署名を受け取った京都支社コミュニケーション統括グループの担当者も、会社によって小馬鹿に使われただけでした。「コミュニケーション」をとる気もないのに、「コミュニケーション」を名のるな!

◆関西電力 闇歴史◆047◆

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◆関電の老朽原発、高浜原発1、2号機運転延長担当の課長が自殺
 過密な規制委審査に、負担が集中(2016年4月)

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 2016年4月20日、出張先の東京都内のホテルで、高浜原発1,2号機運転延長に関わっていた関電課長(40代男性)の自殺が見つかりました。同日、1、2号機運転延長審査の合格にあたる「審査書」が了承されました。1、2号機について関電が原子力規制委員会に提出した資料は約8万7000ページに上っており、審査期限に間に合わせるよう、課長を含む担当職員は厳しい勤務状況にあったとみられています。高浜1、2号機の場合、1昨年3月の安全審査申請から昨年6月の運転延長認可まで、事務レベルでの会合は233回、亡くなられた課長の残業が急増した1~4月の4か月間では、100回を数え、平日はほぼ毎日、複数回の打ち合わせがある過密日程で、最大月200時間、亡くなった4月は19日までに150時間の残業をしていたといわれています。3月からは東京に長期出張していました。7月7日までに審査に合格しなければ廃炉になる可能性がありました。電力関係者は「(審査会合では)一つ資料を出すと、10個宿題が返ってくるような感じで、大変だとの話をよく聞いた」と証言しています。

 労働基準監督署は、労災を認定しました。関電の岩根茂樹社長は10月28日の会見で、「忙しいという状況があったのは事実」と認めつつも、「社員であるかも含めて回答は差し控える」と従来の見解をくり返しました。福井労働局敦賀労働基準監督署が関電の岩根茂樹社長を出頭させ、管理職を含む全社員の労働時間管理の徹底を求める指導票を交付していたことが分かりました(2017/01/16)。

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『しんぶん赤旗』~職場で広がる怒り 関電過労自殺を追う~
(2016年11月20日)→こちら
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病む職場“氷山の一角だ”
再稼働優先で長時間労働に

 大阪・中之島の関西電力本店や近畿各支社の職場では、高浜原発再稼働に対応した課長が過労自殺した事件がテレビや新聞で報じられると、「擦り切れるまでこき使うて、えげつないわなあ」「過労死するほど仕事を与えたらあかん。けど、それを考えることができる役員こそ必要や」との声があがりました。
 他方、「心を病んだり、自殺者が出ているのに、あまり驚かなくなっている」との声も少なくありません。
 関電OBと労働者らでつくる「電力労働運動近畿センター」の調べでは、精神障害の欠勤者は1995年度に36人、従業員数の0・13%だったものが、2012年度には165人、0・81%と増えています。
 「これは“氷山の一角”。職場は数字以上に病んでいる」と労働者たちはいいます。
6月の関西電力労働組合の大会では、若狭・高浜支部の代議員が「震災以降、原子力部門では時間外労働が高止まりしている」と発言しました。同労組機関紙が報じています。

 長時間労働がまん延している事態に対し、関電はこれまで、「全社員が閲覧できる社内ウェブサイトに在職死亡者を掲載していた」(労働者)といわれます。現在、これらは役職者や一部管理職のサイトでしか見られなくなったといいます。

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原発の審査業務は労働時間規制の適用外
NPO法人働き方ASU-NET→こちら
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 原子力発電所の再稼働の前提となる規制基準の審査をめぐる業務については、厚生労働省の通達で労働基準法の残業時間に関する規制の適用を除外し、定められた労働時間を超えて残業をさせることができるようになっています。

 労働基準法の残業時間の上限を超えて残業できるようにしていたのは、原発の再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査に平成25年11月までに申請を済ませた北海道電力、東京電力、関西電力、四国電力、それに九州電力です。それぞれ労使で協定書を結び、適用除外ができるようにしていましたが、対象となる人数や残業時間については「公表できない」などとしています。

原発の審査をめぐる業務を適用除外にする理由について、厚生労働省は「公益事業であり、集中的な作業が必要とされる」などとしています。

◆関西電力 闇歴史◆046◆

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◆関電争議と関電の原発推進政策
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 関西のトップ企業である関西電力は1960年代から「生産性向上運動」と称して、日本共産党員やその支持者と目した労働者に対し差別的な扱いをしてきた。ビラまきへの処分、監視や尾行、盗み取り、職場での孤立化、賃金差別などの攻撃、差別が行われた。これに対し労働者は関電を告訴し、1969年にはビラ処分事件提訴、1971年には人権裁判提訴などの行動に出た。1995年9月5日には、人権裁判の最高裁判決で、「職場における自由な人間関係を形成する自由」という判決が出され、関西電力の労務管理が憲法違反と断罪された。しかし、関西電力は最高裁判決後も差別責任を認めず、原告らの賃金や資格が低いことの理由として能力や成績が悪いことが原因などとして、差別行為への関与を否認した。

 1998年9月には、近畿をはじめ全国からかけつけた人達約5000人が職場での人権侵害や差別の是正等争議の全面解決を求めて「関電争議支援総行動」を行い、中之島から関西電力本店までデモ行進し、本店前での抗議要請行動を行った。その日、関電はシャッターをおろし、門を固く閉ざして対応。15名の要請団を受け入れず、門の前の激しいやり取りの末、やっと7名の要請団を受け入れるというお粗末な対応であった。要請団は「原告への謝罪や、処遇の改善、争議解決のため話し合いのテーブルにつけ」と強い申し入れを行ったが、関電側は話し合いのテーブルには応じないという態度に終始した。

 この「関電争議」は、30年にも及んだ法廷闘争と労働運動の末、1999年12月8日、大阪地裁において、労働者側の全面勝利により解決した。関電は、憲法に従って他の従業員と公平に取り扱うことなどを約束、解決金を支払って和解した。

 このときの関西電力争議団が母体となって、電力労働運動近畿センターが生まれ、関西電力の労働者、OB、支援者らで組織する労働団体として現在まで運動を続けている。

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◆関電争議に見る原発問題の底流
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 関電社内では、関電が原発を推進するとともに、「電力の民主化」を主張していた労働者への弾圧が激しくなった。1971年にマル秘の労務管理資料が見つかった。それは、会社が特殊対策と称し従業員とその妻の日本共産党籍の有無、交友関係など身辺調査の方法や警察からの情報入手、監視者を配置し尾行・盗撮した状況、さらには職場での孤立化・差別等の攻撃手口まで書いたレポートであった。こうした異常な人権侵害の実態は、社会的にも明るみになった。

 争議団の三木谷英男さん…会社は原発建設の前に、地域に狙いをつけて、そこに原発賛成派をつくる工作をします。札束で住民のなかのコミュニティを分断していくわけです。職場の反共労務管理は、「あのようにされてええのか」と私らを見せしめにして労働者をおどし、私らに接近させないようにするわけです。職場の中と外で、まったく同じやり方なのです。→こちら

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◆今も関電社員による「ビラ回収」
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電力労働運動近畿センターからの訴え

 写真は、過日、関電滋賀支社前にて、当センター機関紙「人権」を配布しているときに、関電社員が配布者の目の前で「ビラ回収」しているさまです。明らかに言論・表現・出版の自由を侵す憲法違反行為であります。原発マネー還流疑惑で世間から批判を浴びている状況下、このような憲法違反行為を平気で行っています。大いに猛省を促すものであります・・・

 みなさまのメル友、フェイスブックなど大きく拡散願えれば幸甚です。宜しく願いします・・・(2020年)

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◆電力労働運動近畿センターとは
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・関西電力の労働者、OB、支援者らで組織する労働団体。その母体となったのは「関西電力争議団」。

・1946(昭和21)年に発電、送電、配電関係労組で結成された産業別組合「日本電気産業労働組合(電産)」は、1950年代前半にかけて日本の労働運動に指導的役割を演じた。しかし、その後の歴史は、企業別連合の電労連(のち電力労連)に至る。1981年、電力労連が中心となり、電工労連、全国検集労連、電保労連の大部分とともに全国電力関連産業労働組合総連合(電力総連)を結成。1989年、総評の解散に伴い、日本労働組合総連合会(連合)に加盟。

・1960年の安保闘争のあと、関西電力の経営は、共産党やその支援者、いわゆる「左派」の労働者を職場から排除するか、考え方を改めさせる「反共労務管理」を進めていく。転向強要、不当配転、職場でのいじめなどが常態化し、人権無視の労務管理の中で、退職に追い込まれる者も多く、中には自殺者も出た。労働組合から締め出され、職場でも孤立させられた「左派」の労働者にとって、自分たちの考えを訴える最後の手段はビラを配って、思いを訴えること。だが、それも許さず、懲戒処分にしてしまう。そして、すべての労働者をしめつける労務政策が、原発推進政策と軌を一にして、強化された。1970年初めて美浜原発が稼働した。

・こうした人権侵害、賃金差別の是正を訴え、101人の労働者が「関西電力争議団」として関電を提訴した。この「人権裁判」では、提訴から25年後の1995年、最高裁が「現実には企業秩序を破壊し、混乱させる恐れがあるとは認められないにもかかわらず、共産党員またはその同調者であることのみを理由にして行われた関電の反共労務管理は、異常で非人間的な不法行為だ」と述べ、「職場での自由な人間関係を形成する自由を侵してはならない」という判断を下した。

・この判決から4年後の1999年、関電は憲法に従って他の従業員と公平に取り扱うことなどを約束。解決金として12億円を支払って和解した。その資金で設立されたのが、電力労働運動近畿センター。

・電力労働運動近畿センターは、働く人々の助けあい、交流と学びをすすめている。
 ●私たちの想い…「環境」、「人権」、「平和」、「格差是正」、「青年の参加」
 ●活動…①働く人々の連帯、②対話と相談活動、③市民との連帯、④政策研究、⑤新しい労働運動
 〒553-0003 大阪市福島区福島2-8-16 コトブキビル401号

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◆関西電力–人権裁判、ネット上の情報
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・関西電力争議、全面勝利解決|京都第一法律事務所
 こちら
・関電裁判に見る原発問題の底流|京都第一法律事務所
 こちら
・関西電力の人権侵害
 こちら
・「関西電力争議」勝利和解から20年|うずみ火
 こちら
・『関西電力の誤算 上・下 』(2002年)
 →労働旬報社、こちら

◆関西電力 闇歴史◆045◆

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◆原子力規制委員会による原子力規制検査等の結果
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トップページ > 原子力の規制 > 原子力規制検査 > 原子力施設別の状況 > 検査指摘状況一覧
(→こちら
 以下の各四半期ごとに詳しい「原子力規制検査報告書」あり。
多くは、重要度「緑」、深刻度「Ⅳ」とたいしたことはないと判断されている。しかし、原発は巨大なシステムなので、小さなトラブルは絶えず発生している。こうしたトラブルは、新聞などでも報道されないことが多い。1つの重大災害や重大な事故1件につき,軽微な事故が29件,さらにその背後に隠れた事故寸前の案件が300件あるというのが、ハインリッヒの法則。元々労働災害に関する経験則だが,普遍的な意味がある。

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最新の結果報告は、2021(令和3)年11月17日
2021(令和3)年度第2四半期の原子力規制検査等の結果」(→こちら
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(関電の原発のみ抽出)
●美浜発電所3号機…タービン動補助給水ポンプの不適切な保全による待機除外(◆025◆
→定期検査中の3号機において、タービン動補助給水ポンプによる蒸気発生器への実注入試験を行っていたところ、ポンプ入口ストレーナにスラッジが蓄積してストレーナ差圧が上昇したため、当該ポンプを停止させ、待機除外とした。

●高浜発電所4号機…屋内消火栓元弁の不適切な管理
→4号機中間建屋1階にある屋内消火栓1台の消火水の供給元弁が、本来は全開状態であるべきところ、全閉状態であった。検査官が7月に確認。規制庁の検査官が、昨年発生した4号機での作業者の顔面・身体汚染の際の記録から、内部被ばくの可能性の評価などを実施していなかったことが確認された。

●高浜発電所…固定式周辺モニタリング設備の伝送系の多様性確保に係る不備
→固定式周辺モニタリング設備のモニタポストから中央制御室野外モニタ中央監視盤等への空間線量率の測定データの有線伝送が途絶えたことにより無線伝送も途絶えた。7月に高浜原発のモニタリングポスト1台から中央制御室への有線方式のデータ伝送が動物にケーブルをかじられるなどして損なわれた際、無線方式のデータ伝送も途切れ、データ欠損が生じた。これは、設計のミスが原因と指摘された。

●高浜発電所4号機…原子炉キャビティ除染工事の身体汚染における内部摂取判断の不備
→4号機原子炉キャビティ除染工事に従事していた作業者の鼻腔入口に 10kcpm の汚染が計測された。事業者マニュアルの基本フローでは核種組成等の確認、鼻腔入口の汚染を吸入することによる内部摂取の可能性を評価することになっていたが実施していなかった。

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2021(令和3)年度第1四半期の原子力規制検査等の結果」(→こちら
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(関電の原発のみ抽出)
●高浜発電所4号機…充てん/高圧注入ポンプ配管室における煙感知器の不適切な箇所への設置
→充てん/高圧注入ポンプ配管室の現場確認を実施したところ、天井に取り付けられている火災感知器のうち、煙感知器1台が換気口の空気吹き出し口から水平距離で1.5m以上必要とされているところ、約1.1m離れた箇所に設置されていた。

●高浜発電所3号機…ほう酸ポンプ室前の通路に設けられた煙感知器の不適切な箇所への設置
→ほう酸ポンプ室前の通路天井に設置されていたケーブルトレイを1時間耐火シートで覆ったため天井面が約90cm低くなり、煙感知器が周囲を囲まれた、くぼみに設置されていた。

●大飯発電所4号機…燃料取扱装置における不適切な是正処置について
→2018年、3号機燃料取替装置においてゴム製Oリングの経年劣化による駆動用空気漏れが発生した際、是正処置として同一機種である4号機も含めてゴム製Oリングを使用した部位に対する適切な是正処置を実施すべきであったが、4号機の同一機器を是正処置の対象にしなかった結果、2019年、4号機燃料取替装置において同様の空気漏れが再発していた。

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2020(令和2)年度第4四半期の原子力規制検査等の結果」(→こちら
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(関電、敦賀の原発のみ抽出)
●高浜発電所4号機…保守管理不備により発生したスケールによる蒸気発生器伝熱管の損傷事象
→高浜発電所4号機第23回定期検査において、3基ある蒸気発生器のうち2基から、外面からの減肉率が20%を超える伝熱管が計4本(減肉率は、A-SGが約33%、C-SGが約36%、約25%及び約32%)認められた。(◆021◆

●高浜発電所3,4号機…不適切なケーブル敷設による火災影響軽減対策の不備
→他事業者(伊方、川内)での検査指摘事項(不適切なケーブル敷設による火災影響軽減対策の不備)に対する事業者による水平展開の結果、3号機で9火災区画52箇所、4号機で9火災区画53箇所にて、耐火隔壁を設置したケーブルトレイから露出したケーブルが確認された。

●大飯発電所3、4号機…不適切なケーブル敷設による火災影響軽減対策の不備
→同上の結果、3号機で9火災区画33箇所及び4号機で10火災区画34箇所にて、耐火隔壁を設置したケーブルトレイから露出したケーブルがあることを確認した。

●敦賀発電所…浦底モニタリングポストのダストサンプラの不適切な試料採取
→モニタリングポストの施設内に設置されているダストサンプラが本来施設外部の空気を試料として放射線計測を行うべきところ、施設内部の空気を吸入していた。

●美浜発電所3号機における管理区域入域時間の不適切な管理の多発について
→管理区域の入域管理室において、作業員が警報付デジタル個人線量計の登録を行う管理ゲートを通らずに入域する事例が多発したにもかかわらず、適切な不適合管理がとられていなかった。

●高浜発電所…A廃棄物庫における不適切な放射性廃棄物の収容による管理区域境界の線量率(目安値)超過
→固体廃棄物貯蔵庫において比較的高線量のドラム缶に適切な遮へい措置等を行わなかったため、貯蔵庫外部の管理区域境界において管理基準以上の線量率が確認された。

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2020(令和2)年度第3四半期の原子力規制検査等の結果」(→こちら
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(関電の原発、なし)

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2020(令和2)年度第2四半期の原子力規制検査等の結果」(→こちら
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(関電の原発のみ抽出)
●高浜発電所3号機…2次側配管の異物管理対策不備による蒸気発生器伝熱管の損傷事象(法令報告)
→高浜発電所3号機第24回定期検査において、3基ある蒸気発生器のうち2基から、外面からの減肉率が20%を超える伝熱管が計2本発見された。

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2020(令和2)年度第1四半期の原子力規制検査等の結果」(→こちら
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(関電の原発のみ抽出)
●美浜発電所3号機…不適切な保全による海水ポンプ自動停止
→保全計画において、設置環境及び使用環境が適切に考慮されておらず、使用済み燃料ピット等の熱除去に用いられる海水ポンプが自動停止した。

◆関西電力 闇歴史◆044◆

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◆関電の顧客軽視、ユーザー目線の欠落は生来の体質
 2015年4月、経産省、電気料金値上げ審査会合にて
 「関電には事業者としての誠意が感じられない」
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 以下は、『よくわかる最新 発電・送電の基本と仕組み』(木舟辰平著、秀和システム、2016年11月発行)column「大手電力は変わるのか」(p.210)からの引用です。この中でまったく誠意がないと指摘されている関電幹部とは、八木誠、岩根茂樹の両氏。columnの最後は「(関電の)こうした体質が今後も変わらないままであるならば、今は地元で圧倒的な存在感を持つ彼らですが、今後の市場競争の中で淘汰されていく可能性もゼロではないでしょう。」となっています。

 ここに書かれている二つの発言は「第25回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電気料金審査専門小委員会(2015年4月21日、経済産業省)」の議事録に載っているので、確認できます。↓
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denki_ryokin/pdf/025_gijiroku.pdf

 その議事録には、さらに、小売り電力自由化(2016年4月~)直前の状況から、以下のような発言もあります。

 「今私たちはスマートメーターが入っていませんから、電力会社を選べません。でも、もうしばらくしたら、どんな形で電力システム改革が実現するかわかりませんけれども、間違いなく私たち一人一人の消費者も電力の選択に関して意思表示をすることができます。そのことをしっかりと今回関西電力さんにはわかっていただきたいというふうに思っています。」という発言もあります。

 加速する関電の顧客離れの根底には、電気代の違いにとどまらない関電の企業体質の問題が横たわっています。関電の顧客軽視、消費者軽視の姿勢は、地域独占総括原価方式◆036◆)で培われた本性のようなものです。

 2015年当時、関電幹部は自社の電気料金値上げを求めている裏で、多額の賄賂をもらっていました。原発マネー不正還流は、2000年代に入ってからの金品の授受で、2011年の原発事故以降にエスカレートし、総額3億2000万円に上ったのです。八木誠氏は50万円の超高級背広を着て、東京に出張したのでしょうか。値上げが実現できた後には、役員報酬の闇補填までしていました。(◆018◆


▲関電幹部が受け取っていた賄賂額は2015年には、合計5000万円
(NHKクローズアップ現代 2019年10月23日 追跡 関西電力・金品受領の裏で何が?→ こちら

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(以下、引用)
 大手電力の社員はみな異口同音に、どんな文脈においても、自社の顧客のことを「お客様」と言います。おそらく新入社員の頃から、その呼び方を徹底的に叩き込れているのでしょう。ですが、その徹底性と形式主義が、その言葉に内実を伴わない空虚さを与えています。

 実際のところ彼らが顧客の側に立って物事を考えてきたとはあまり思えません。これもまた地域独占で長年守られてきた9電力体制の負の側面といえるでしょう。そして、この顧客軽視の体質は福島第一原発の爆発という業界にとっての未曾有の危機を経た今も変わっていないようです。

 「一人一人の利用者の暮らしや思いにどれだけ寄り添ってくださっているのか。私は関西電力さんの対応に、事業者としての誠意があったかというと、感じることができませんでした」

 「エネルギー問題は専門的な話が多くて消費者には難しいところもあるけれど、消費者は何もわかっとらんという格好で切り捨てられるというのがちょっと困ったなと思っています。今後電力会社さんがそういう姿勢から早く脱却して、一緒によいエネルギー社会を築けていけたらいいと思っています」

 2015年4月のある日、場所は東京・霞が関の経済産業省内にある会議室。消費者団体の代表者から次々に厳しい言葉が飛びました。その言葉の先に座っていたのは、関西電力の幹部たちでした。

 この日、東日本大震災後2回目となる関西電力の電気料金値上げ申請の専門会合での審査がようやく終わりを迎えました。審査は当初の想定より長引き、関電の値上げ実施は申請した際のスケジュールから2カ月遅れることになりました。

 遅れの原因は関電自身にあったといえます。専門会合に対する関電の対応は、多くの委員にとって誠意のないものだと受け止められ、その分だけ審議は長引きました。ここで挙げた2つの辛辣な発言は、委員たちの心証を象徴的に表したものです。

 これらの言葉が関電の幹部たちの胸にどれだけ響いたのかは分かりません。自分が彼らの立場だったら新大阪への帰りの新幹線の中で泣いちゃうのではないかと思いましたが、日本を代表する大企業・関電の経営中枢にいる人間の精神はそんなに軟ではないのかもしれません。

 もちろんそれは褒め言棄ではありません。こうした体質が今後も変わらないままであるならば、今は地元で圧倒的な存在感を持つ彼らですが、今後の市場競争の中で淘汰されていく可能性もゼロではないでしょう。
(以上、引用)
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2020年第三者委員会に指摘された
関電のユーザー目線欠落

◆原発マネーの不正還流に関して2020年3月14日に発表された,関電の第三者委員会の報告書では,下記のように関電の「ユーザー目線の欠落」が指摘されている(p.188~189)。

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(以下,引用)
第3 関西電力にはびこる内向きの企業体質(ユーザー目線の欠落と透明性の軽視)

……長年にわたって関西電力において醸成されてきた内向きの企業体質がある。より具体的には,関西電力においては,電力の安定供給の観点からも,経営の観点からも,原子力発電所の安定的な運営・稼働を重視する考えが強く,それがコンプライアンスを凌駕する至上命題となることがあり,また,上記のとおりの前任者らからの伝承や自らの保身が,ユーザーや株主を含めた関西電力の「外」の関係者からの期待よりも優先されてきた。…
……本件問題発覚後の事後的な対応において,本件問題ほどの重大な問題を公表せず,社外取締役を含む取締役会に報告すらしなかったことにも,社内の物差しを優先させ,社外の意見,ユーザーや社会一般の視点を軽視したことが表れている。……

……以上のとおり,当委員会は,コンプライアンスよりも事業活動が優先されてしまう,また,ユーザーや社会一般の視点が欠落してしまうという内向きの企業体質が,数々の原因に通底する根本的問題であったと結論付けた。……
(以上,引用)
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◆関西電力 闇歴史◆043◆

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◆芦生の美しい自然と、対極の関電
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 関西電力が、旧美山[みやま]町の芦生[あしゅう]研究林(京大演習林、京都府、現南丹市)と名田庄[なたしょう]村(福井県、現おおい町)に建設しようとしていた揚水式発電ダムは、2005年末、関電側から旧美山町に対し計画中止を申し入れ、覚書を交わして中止された。この計画は1966年に上部ダムを芦生に下部ダムを名田庄村に建設する計画であった。しかし、芦生の貴重な自然に対する社会的関心の高まり、用地買収の難航、電力需要の低下などを背景に、計画中止に至った。旧美山町としては大きな財源としての期待もあったが、ダム建設に対する住民の不安もあり、中止することで関電と合意したとのこと(2006年6月28日、京都新聞朝刊)。

 なお、芦生ダムの計画発表後の経緯や年表については『森の通い帳 芦生への招待』(芦生のダム建設に反対する連絡会編刊、1990年、32p)や、『由良川源流芦生原生林生物誌』(渡辺弘之著、ナカニシヤ出版、2008年、10,168p)に詳しい。いずれも、京都府立京都学・歴彩館に所蔵。

 芦生の自然と、関電のダム計画について、「芦生山の家」の管理運営者である今井崇さんが、大飯原発差止訴訟[京都地裁]の第25回口頭弁論で原告として、意見陳述されている。その中で、ダム建設に伴い、地域が関電に振り回され、金銭で人の心を奪い取るようなことを何度も仕掛けられたことを述べている。以下、今井さんの了承の下に、全文を収録。
(芦生山の家→ こちら
(大飯原発差止訴訟、意見陳述→ こちら

 関電のやってきたことは、何処でも一緒。その醜い姿 !!!(> <)!!!

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2019年11月28日
今井 崇

 私は南丹市美山町芦生に住まいして66年になります今井崇と申します。芦生は由良川最上流の村で、美山町のなかでも一番北東の位置にあります。おおい町とも隣接しており、大飯原発から30km範囲のところで生活しています。

 今日は大飯原発の差し止めを求める意見陳述をいたします。

 私が住んでいる芦生は約5200ヘクタール程の面積がございます。そのうち4200ヘクタールは京都大学の研究林として使われており、650ヘクタールが村の山で、芦生の面積のほとんどは山です。山深く生活条件の大変厳しいところに、2歳の子供から92歳のお婆さんまで計38名が地域住民として生活しています。あと、研究林に勤める京都大学の職員さんが生活しています。

 生活するのが困難な芦生でありますが、自然を守り自然を生かして生活してきたからこそ今日まで住み続けてこられました。私は「芦生山の家」の管理運営をやっています。訪れていただく皆さんには、芦生でとれた物を食べていただいております。お婆さんの作る野菜、私が栽培する椎茸、なめこなどのキノコ類です。また、山の家の下に流れる由良川には、鮎をはじめ様々な種類の魚が泳いでいます。これらも大切な食材です。皆、食事がおいしいと言われます。そしてブナの木1本ブリ千匹とも言います。自然の中に在り自然を生かして生活することがこれからの芦生につながっていくものだと確信をしています。台風や大雨にも大きなダメージを受けましたが、その都度地域のみんなで力を合わせ復旧してきました。自然災害は、人々が住む地域を奪われるということはありませんが原発の事故だったらどうでしょうか。30キロ圏内の我々は地域再生が出来なくなり、生活の場を奪われてしまいます。

 現在、生活道路である市道芦生灰野線と府道38号線を通学バスと市営バスが1日に7本程度走っています。ところが、市道芦生灰野線は最終まで完成していません。車道がなくなる終点からトロッコ道を約1キロ歩いたところにお二人の方が生活しておられます。今までも台風により橋が流され孤立するということが起きています。私が生まれた4日後、昭和28年の13号台風により自宅には土砂が入り大変でした。その後昭和40年の台風24号、57年台風10号、平成2年台風19号、3年の台風19号、と大きな災害が発生しています。雪も一晩に95センチ積もる大雪の時もありました。

 災害のたびに生活道路が通行止めになることが、たびたび発生しています。南丹市道は道幅3.5メートと狭いうえに、ガードレールが整備されていないところもあり、一つ間違えると命がなくなるような道を、生活道路として活用しています。冬季になると除雪作業が行われますが、夕方6時ごろから朝6時ごろまでは30センチ以上の積雪になると通行止めになります。府道38号線も道幅も狭く150ミリの雨が降ると通行止めになります。台風時の倒木、土砂の流出、冬季の積雪、自然災害のたびに通行止めとなります。

 このような状況で、由良川の最上流に住んでいる者は避難をすることは困難です。無理です。陸の孤島になる状況です。

 また、京都大学芦生研究林は、滋賀県福井県と県境を接した山深いところに位置しここに京都大学生をはじめ多くの学生が植物等の研究にやってきます。職員さんも林内の整備や調査等、頻繁に入山されています。この研究地一部は一般にも開放されており4月から11月ごろまで多くの一般の方がハイキングに訪れていますが、これらのことは原発事故の想定がなされていません。山の中にいる時に事故が起こればどこへ行けばいいのか、入山者に知らせる手立てはあるのか、知らせることが出来たとしても逃げるすべがありません。

 私は、昨年度集落の区長をいたしました。台風時においても、連絡網はあるが、独居老人まで、連絡が難しく何よりも避難場所に集まるということ自体無理です。落石や倒木の危険の中、トロッコ道を約一キロ歩き村に出てくることや3.5キロにおよび点在している人家、安全に避難をすることは無理です。降雪時も同じです。

 私が管理運営する「芦生山の家」では、原生林のハイキングの案内もしております。専任のガイドが研究林内を案内するものです。ガイドには衛星携帯を所持しながら案内をしておりますが、林内は、通話できるところが限られており、谷合では通話できません。原発事故を知らせるすべがございません。京都大学からも原発事故の対応についての指示は何もありません。由良川の最上流に位置する芦生の森を守ることはそこに住んでいる者だけの利益だけではありません。川を守りそして海を守る、ブナの木一本、ぶり千匹と言われているように豊かな海を守っていくためにも山を荒らしてはなりません。原発事故が起これば、山も川もそして海もあらしてしまいます。元には還りません。原発は自然との共生は出来ないのです。

 芦生にはかつて高浜原発とセットで建設されようとしていた、揚水式のダム計画がありました。芦生の研究林内に建設が計画されたのです。地域は関西電力に振り回されました。お金をちらつかせたり、飲食を提供したり、金銭で人の心を奪い取るようなことを何度も仕掛けましたが、村に生きる人々は、お金は一時のもの、一度ダムで村を潰してしまえば二度と美しい山は戻らない。頭の上に水を張ったバケツを置いて安心して眠ることなど出来るはずがないと、反対を貫いてきました。今、この自然を求めて多くのハイカーが訪れてくれています。ここに住まいするものの使命は自然を大切に守り発展させることです。地域に仕事場を作りたくさんの人が住まいできる村にしなくてはなりません。

 原発事故が起きたらどうするのか、どう逃げるのか、このような思いを抱えて生活するのは息苦しくて未来への展望も生まれてきません。住むものがこの地を生かして住み続けるために、原発停止、完全な廃止しかないと強く思います。

 芦生の村人は貧乏な者ばかりでした。子育て中もどんなにか苦労をしてきたかと思います。けれども貧乏をしてもお金に惑わされなかった父達は、本当に正しかったと思います。ダム建設を許さず、芦生に生きてきた人々のおかげでこの村がある。私もその思いを受け止めこの地域で生きていくそのためにも原発の再稼働中止、そして原発廃止を強く願うものです。

以 上

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