◆報告とお礼~6/7、6/16に高浜町と舞鶴市に申し入れ

【2023年6月23日。京都キンカンほかで配付】
【PDF(チラシ)→tirasi2023-06-22[2 MB]

報告とお礼

高浜町長に「老朽原発再稼働同意」の撤回を、
舞鶴市長に「老朽原発再稼働容認」の撤回を求めました

 岸田政権は、先の通常国会で、原発運転期間に関する法律を改悪し、原発の60年超え運転を可能にしました(5月31日)。しかし、世界にも、60年を超えて運転した原発はありません。地震、火山噴火、津波の多発する日本での原発60年超え運転は、過酷事故を招きかねません。

 岸田首相がどう願望し、法律をどう変えようとも、経済的利益や政治的思惑で原発の老朽化を防ぐ技術、安全性を高める技術、使用済み核燃料の処理・処分技術が急に向上することはありません。岸田政権の「原発依存社会」への暴走を許してはなりません。

 一方、岸田政権の尖兵として、老朽原発の再稼働を目論む関電は、高浜原発1、2号機を6月から順次再稼働させるとして準備を進めていましたが、ケーブルの火災防護対策が不十分であることが判明し、5月2日、再稼働の延期を発表しています。6月1日には、高浜1号機で火災検知器4基を工事計画とは異なる位置に設置していた不備も発覚しています。再稼動を目指して、10年以上も準備してきたにも拘らず、再稼動直前になっての不備の発覚です。発表された不備は氷山の一角かもしれません。なお、ケーブルの火災防護対策の不備は、高浜1、2号機だけではありません。関電は、ケーブルの火災防護対策をしないまま高浜3、4号機、大飯3、4号機、美浜3号機を運転しています。

 その関電は、運転開始後38年になり、MOX 燃料を使用し、トラブルが続出している高浜3、4号機の60年運転まで目論み、4月25日、原子力規制委員会に20年の運転延長を申請しています。

 傲慢この上ない関電は約束違反と欺瞞も繰り返しています。例えば、関電は、何度も「使用済み核燃料の中間貯蔵候補地を福井県外に探す」と明言しながら、約束を全て反故にしています。関電は、福井県知事の原発再稼働への同意を取り付けるために、何の成算も無く「空約束」を繰り返してきたのです。1昨年2月にも、候補地提示期限を「2023年末まで」と先送りし、「この期限が守られなければ老朽原発を停止する」としていますが、未だに候補地を見出していません。関電は苦肉の策として、使用済みMOX燃料の一部を、電気事業連合会が行うMOX燃料再処理実証試験に供するために、フランスに持ち出すから「約束は果たした」としていますが(6月12日)、搬出量は、福井県内の原発で保管する使用済み核燃料のわずか6%で、搬出予定も今すぐでなく、2020年代の後半です。「小手先」の策を弄した詭弁としか言いようがありません。

 現在科学技術で制御できない原発を、無理矢理稼働させようとするから、トラブル、不祥事、約束違反が頻発し、人々を欺かなければならなくなり、そこに闇の部分が発生するのです。

6月7日、16日、高浜町長に「老朽原発再稼働同意」の撤回、
舞鶴市長に 「老朽原発再稼働容認」の撤回を求め、
町内、市内デモ、チラシの各戸配布を実施。
両日とも約50人参加

 関電が画策する老朽原発・高浜1、2号機の再稼働について、立地自治体・高浜町の野瀬豊町長は、2021年2月、再稼働同意を表明しました、また、高浜原発に隣接し、同原発から5 kmの圏内に一部が含まれ、全域が30 km圏内に含まれる舞鶴市の多々見良三前市長は、2021年4月に、老朽原発の再稼働容認を経産省に伝えています。

 しかし、これらの再稼働同意、再稼働容認の後にも、老朽原発再稼働を目論む関電は、原発トラブル、不祥事、約束違反を続発させています。高浜1、2号機では、火災防護施設などの不備が発覚しています。このような関電は、原発過酷事故を起こしかねません。老朽原発の稼働などもっての外です。

 地方自治の根幹は「住民の安心安全を守ること」であることを考えあわせたとき、高浜町長、舞鶴市長は、老朽原発・高浜1、2号機の再稼働への同意や再稼働容認を取り消し、原発との決別を宣言すべきです。

 原発は、絶対に過酷事故を起こさないと言い切ることは誰にもできません。もし、過酷事故が起これば、立地自治体だけでなく、広域の周辺自治体の多くの住民が長期の避難を強いられることは、福島原発事故が実証しています。一方、原発を動かせば、何万年もの保管を要する使用済み核燃料がたまりますが、使用済み核燃料の処分法はなく、中間貯蔵を引き受ける所すらありません。したがって、原発稼働に同意権を持つ原発立地自治体の首長や議会の動向は、立地自治体の現在の住民だけでなく、多くの周辺自治体や未来の人々の「命と尊厳」とも深く関わります。

 このような視点に立って、「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、「現在および未来の人々の安心・安全を守ること」を責務とする高浜町長、舞鶴市長に、老朽原発・高浜1、2号機の再稼働への同意や再稼働容認を取り消し、原発との決別を宣言し、「原発に依存しない新しいまちづくり」を進めるよう申し入れました。また、高浜町内、舞鶴市内でデモ行進を行い「老朽原発うごかすな!」を訴えました。さらに、高浜町で約2500枚、舞鶴市東部(高浜原発に近い地域)で約4000枚の「運転開始後48年、47年を超えた老朽原発・高浜1、2号機の再稼働は超危険!」と題するチラシを各戸配布しました。なお、高浜町での行動は、6月7日に、舞鶴市での行動は6月16日に行いましたが、各々約50人のご参加を頂きました。

これらの行動にご参加、ご支援 いただきました皆様、
有難うございました

2023年6月22日

老朽原発うごかすな!実行委員会 連絡先090-1965-7102(木原)

▼福井 NEWS WEB NHK 福井放送局 トップ 福井の深掘り記事
 反原発団体が高浜原発1・2号機再稼働反対を高浜町に申し入れ

 6月7日
 関西電力が再稼働に向けた準備を進めている高浜原子力発電所の1号機と2号機について、反原発の活動を行っているグループは、7日、高浜町に対し、再稼働へ反対する申し入れをおこないました。
 申し入れをおこなったのは、主に京都府などの関西圏や、福井県の住民でつくる団体です。
 7日午後、高浜町役場前に約50人が集まり、「老朽原発動かすな」などと書かれたのぼりや横断幕を掲げ、シュプレヒコールをあげました。
 このあとメンバーの代表が役場に向かい、美浜原発3号機に次いで40年を超えた運転を目指す高浜原発1、2号機について、町が行った再稼働への同意の取り消しなどを求める申し入れ書を、町の職員に手渡しました。
 申し入れをおこなった団体の木原壯林さんは「高浜町長が再稼働に同意して以降も、関西電力では施設のトラブルや不祥事が多発している。高浜町を含め全国で、原発に頼らない再生可能エネルギーを活用していって欲しい」と話していました。

▼2023年6月8日 中日新聞

▼2023年6月8日 毎日新聞(京都丹後版)

▼2023年6月9日 毎日新聞(福井版)

▼2023年6月17日 京都新聞

▼2023年6月17日 しんぶん赤旗

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「老朽原発うごかすな!」運動を起死回生させる
12.3「とめよう! 原発依存社会への暴走1万人集会」を
成功させよう!

 老朽原発うごかすな!実行委員は、下記の [1][4] の理由により、1万人の結集を目指す大集会を12月3日に大阪で開催することを決定しました。

 皆様のご賛同、ご支援、ご参加をお願いします。

[1] 5月8日に、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが2類から5類に変更され、今まで、集会への参加を組織として呼びかけることを躊躇していた団体などが、その制約から解放された。したがって、「老朽原発うごかすな!実行委員会」の当初の目標「関西で、関電や政府を震え上がらせるほどの大結集を得る」行動を、時間をかけて準備する好機である。

[2] 関電は、1昨年2月に福井県知事に「使用済み核燃料の中間貯蔵地を本年末までに探す」と約束していた。しかし、未だに候補地のあてはないから、老朽原発の停止を実行させる。ただし、関電6月12日に、フランスにほんの一部の使用済み核燃料を移送するから約束を果たしたとしたが、全くの欺瞞である。何としても「全ての使用済み核燃料の貯蔵地を探せなければ、約束違反である」ことを認めさせ、老朽原発廃炉を実現しなければならない。

[3] 原発推進関連法案は、5月31日、第211回通常国会で成立したが、実行するには、関連の法体系の整備が必要である。また、法をどのように解釈・運用するかは反原発の行動との攻防によって決まる。「原発推進法案」が成立しても、実行させない、目に見え、耳に聞こえる闘いを前進させなければならない。

[4] 近いうちに衆院選の可能性がある。大きな運動を提起して、「原発全廃」を衆院選の争点にしなくてはならない。

 今秋から今冬にかけての「老朽原発うごかすな!」の闘いは、岸田政権の「原発依存社会」への暴走を許すか、「原発のない社会」を実現するかのカギを握ります。
 「原発推進法案」が成立しても、実行させない、目に見え、耳に聞こえる闘いを前進させましょう!

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