若狭の原発を考える会」カテゴリーアーカイブ

◆5/29「老朽原発このまま廃炉!大集会 in おおさか」に2100人…報告とお礼

【2022年6月2日】

報告とお礼
5.29「原発のない明日を
―老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさかー」に2100 人

 福島原発事故から11 年が経ちましたが、この事故は、原発は、現在科学技術で制御できる装置でないことを大きな犠牲の上に教えました。その原発が老朽化すれば、危険度が急増することは多くが指摘するところです。

 さらに、去る2 月に始まったウクライナ紛争では、ヨーロッパ最大の原発・ザポリージャ原発やチョルノービリ原発が攻撃・占領され、戦争になれば、原発は格好の攻撃目標になることが実証されました。

 原発、とくに老朽原発は、あってはならない装置です。

 ところで、昨年6 月23 日に当初の目論見より約半年遅れて再稼働した老朽原発・美浜3 号機は、特重施設の設置が期限に間に合わず、10 月23 日に、わずか4 ヶ月間の運転で停止を余儀なくされました。一方、老朽原発・高浜1、2 号機も特重施設が間に合わず、停止したままです。

 老朽原発停止の表向きの理由は特重施設が未完成のためですが、原発電気の消費地・関西と原発立地・若狭が固く連帯し、また全国からの支援を得て展開されたたび重なる「老朽原発動かすな!」の行動や各地での裁判闘争が、政府と電力会社の原発推進に向かった暴走に歯止めをかけ、「老朽原発廃炉!」の民意の形成を後押し、「原発停止」を勝ち取らせたと言っても過言ではありません。

 美浜3 号機、高浜1、2 号機の特重施設の完成は早くても本年10 月頃、来年5 月、6 月頃といわれていますが、これらの老朽原発は、特重施設の完成後に再稼働されたとしても、来年末には停止に追い込まれる可能性が大です。それは、関電が「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を来年末までに探せなければ、老朽原発を停止する」と明言していますが、中間貯蔵候補地探しは至難であるからです。老朽原発停止を突破口に原発全廃に向かって大きく前進する好機です。

 なお、「老朽原発うごかすな!」の闘いは、国内だけでなく、韓国をはじめ世界の脱原発運動から注目されています。

 現在、川内原発1、2 号機、高浜3、4 号機が運転開始後それぞれ37、36、37、37 年超えです。また、韓国の原発5 基も35 年を超え、2 基は来年40 年を迎えようとしています。もし、高浜1、2 号機、美浜3 号機、東海第2 原発の再稼働を許せば、世界の老朽原発稼働の前例にされます。一方、老朽原発の運転と原発の新設を阻止すれば、最悪でも、2033年に若狭から、2049 年に全国から稼働する原発が無くなり、世界の脱原発を先導できます。

 5 月29 日、大阪市西区のうつぼ公園で開催された「原発のない明日をー老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさかー」には2100 人が結集し、1 昨年の9.6(1600 人結集)、昨年の6.6(1300 人結集)「老朽原発うごかすな!大集会in おおさか」、12.5「老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」(1600 人結集)を上回る大集会となりました。

 この集会には、コロナ禍で、市民団体や労働団体の組織参加は自粛されたものの、脱原発を目指す市民団体、労働団体、政党の多くの代表が参加されました。関西、福井をはじめ、遠く関東、東海、四国、鹿児島、青森、島根などからの参加も得ました。

 快晴のこの日、うつぼ公園では、赤く染められた「老朽原発うごかすな!」の大横断幕が参加者を待っていました。

 正午から始まった川口真由美さんのグループ、綾部うたごえサークル「広場」を中心とする歌声の皆さんなどのオープニングライブで盛り上がった後、大集会は13 時より、高槻市議・高木隆太さんの司会で始まりました。

 主催者挨拶に立った中嶌哲演さんは「ウクライナ紛争は、戦時下には原発施設そのものが核兵器に転嫁されかねないことを世界に実感させた。今や、戦争に反対し、老朽原発再稼働に反対する潜在的な世論は絶対過半数を超えている。その意思を顕在化させる最大のチャンスは今夏の参院選」と訴えられた。井戸謙一弁護士は、美浜3 号機運転差止仮処分裁判と子ども甲状腺がん裁判について語られ、甲状腺がん裁判では、20 代女性原告の証言に、傍聴席からすすり泣きの声が漏れ、裁判官も目頭を熱くしたかに見えたと報告されました。その後、名古屋地裁の老朽原発廃炉訴訟の草地妙子さん、老朽原発・美浜3 号機地元の山本雅彦さん、老朽・東海第2 原発地元の披田信一郎さん、原発事故避難者の佐藤勝十志さんの発言が続きました。次いで、全国から駆け付けた約20 人が登壇・紹介され、「なくそう原発・核燃、青森ネットワーク」の中道雅史さん、「さよなら島根原発ネットワーク」の芦原康江さんのアピールを受けました。さらに、「老朽原発うごかすな!」のポスターを掲げて集合写真撮影を行い、関西の市民団体「脱原発市民ウオークin 滋賀」「綾部うたごえサークル〝広場”」「ストップ・ザもんじゅ」「原発ゼロの会大阪」「原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会」「原発ゼロ・被災者支援奈良の集い実行委員会」の代表からの連帯のあいさつを受けました。後、社民党、新社会党、日本共産党、緑の党グリーンズジャパン、立憲民主党、れいわ新選組の代表(国会議員2 人を含む)に登壇いただき、紹介されました。さらに、労働組合関係団体「フォーラム平和・人権・環境」「全国労働組合総連合近畿ブロック」「大阪ユニオンネットワーク」からのメッセージを受けました。最後に、集会アピール「老朽原発をこのまま廃炉にし、原発のない明日を実現しよう!」が提案、採択されました(以下に掲載)。

 集会には、先述の6 政党および全国で脱原発、核施設建設反対を闘う18 団体からのメッセージが寄せられ、冊子として配布されました。

 集会後は、炎天下をものともせず、圧巻の御堂筋デモを行い、市民。通行人に「老朽原発このまま廃炉!」を訴えました。

ご参加、ご支援くださいました皆さん、
ありがとうございました。

「老朽原発うごかすな!」を7 月参院選の
争点とし、核依存、原発推進の岸田政権に
NO をつき付けましょう!

老朽原発完全廃炉を勝ち取り、
それを突破口に原発のない、人の命と尊厳が
大切にされる社会を実現しましょう!

2022年6月2日

老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先・木原(090-1965-7102)

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▼2022 年5 月30 日しんぶん赤旗

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5.29「原発のない明日を-老朽原発このまま廃炉!大集会inおおさか-」
集会アピール

老朽原発をこのまま廃炉にし、原発のない明日を実現しよう!

 福島原発事故から11年が経ちましたが、この事故は、原発がひとたび重大事故を起こせば、職場を奪い、農地を奪い、漁場を奪い、学校を奪い、生活の基盤を根底から奪い去ることを、大きな犠牲の上に教えました。福島県の「震災関連死」は、原発事故のため、他県に比べて格段に多く、福島県が認定しただけでも2300人を超え、今でも増え続けています。この事故での避難者の多くはふるさとを奪われたままです。事故炉の内部は、ごく一部しか分からず、溶け落ちた核燃料の取り出しの目途も立っていません。大量の放射性物質汚染水が溜り続け、太平洋にたれ流されようとしています。汚染土壌の処理法はなく、ごく表層をはぎ取って保存する他はありません。政府はこの汚染土壌を全国の公共工事で使用しようとしています。

 一方、原発を運転すれば、何十万年もの保管を要し、子々孫々にまで負の遺産となる、使用済み核燃料が蓄積しますが、その処分法はなく、中間貯蔵すら引き受けるところがありません。

 さらに、去る2月に始まったウクライナ紛争では、ヨーロッパ最大の原発・ザポリージャ原発やチョルノービリ原発が攻撃・占領され、戦争になれば、原発は格好の攻撃目標になることが実証されました。

 それでも、岸田政権は、ウクライナ紛争によるエネルギー逼迫や炭酸ガス削減を口実にして、老朽原発の再稼働を画策し、小型新型原子炉の導入、核燃料サイクルの遂行に、私たちの支払った税金や電気料金を使おうとしています。岸田政権は、人々を放射線被ばくにさらしてまでも原発を推進しようとする、核依存内閣です。

 ところで、関電は、昨年6月、運転開始後45年を超え、危険極まりない老朽原発・美浜3号機を稼働させましたが、この原発は、僅か4ヶ月の運転で停止を余儀なくされました。関電が、再稼働を画策している47年、46年超えの老朽・高浜1、2号機は停止したままです。

 老朽原発停止の表向きの理由は特定重大事故等対処施設が未完成のためですが、全国で展開された「老朽原発うごかすな!」の市民運動、裁判闘争などの行動が、政府と電力会社の原発推進に向かった暴走に歯止めをかけ、「老朽原発廃炉」の民意を後押し、「原発停止」を勝ち取らせたと言っても過言ではありません。

 もっともっと大きな行動を展開すれば、老朽原発を廃炉に追い込み、それを突破口に、原発のない社会を実現できることを予感させます。

 なお、「老朽原発うごかすな!」の闘いは、国内だけでなく、韓国をはじめ世界の脱原発運動から注目されています。
< em> 現在、川内原発1、2号機、高浜原発3、4号機が運転開始後36年を超えています。また、韓国の原発5基も35年を超え、2基は来年40年を迎えます。もし、高浜1、2号機、美浜3号機の再稼働を許せば、国内だけでなく、世界の原発の40年超え運転の前例にされてしまいます。一方、老朽原発の運転と原発新設を阻止すれば、最悪でも、2033年に若狭から、2049年に全国から稼働する原発が無くなり、世界の脱原発の動きを先導できます。

 「老朽原発完全廃炉」に向けて、やれることは全て実行しましょう!「老朽原発うごかすな!」を7月参議院選挙の争点にし、「美浜3号機運転差止め仮処分」を審理中の大阪地裁へのメッセージとし、核依存、原発推進の岸田政権にNoを突きつけましょう! 老朽原発完全廃炉を勝ち取り、それを突破口に、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しましょう!

2022 年5 月29 日
「原発のない明日を-老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか-」参加者一同
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札幌地裁が泊原発1、2、3 号機の運転差し止めを命令(5 月31 日)
安全性の立証責任を果たさない北海道電力の無責任と迷走を批判

2020 年12 月の大阪地裁による大飯原発3、4号機運転差し止め、
2021 年3 月の水戸地裁による東海第2 原発の運転差し止め判決に次ぐ快挙!

全原発の運転差し止めを目指して前進しよう!

▼2022 年6 月1 日京都新聞朝刊

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◆老朽原発完全廃炉を突破口に
原発のない明日を実現しよう!

原発は、人の命と尊厳を脅かし、
戦争になれば攻撃目標になる

 福島原発事故から 11 年が経ちましたが、被害者の多くは今でも、避難先あるいは被害地・福島で、苦難の生活を続けておられます。事故を起こした原発の内部は、高放射線のため、ごく一部しか分からず、溶け落ちた核燃料の取り出しの目途も立っていません。大量の放射性物質汚染水が溜り続け、太平洋に投棄されようとしています。汚染土壌の処理法はなく、ごく表層をはぎ取って保存する他はありません。東電と政府は、この汚染土壌を全国の公共工事で「再利用」しようとしています。

 一方、2 月に始まったロシア・ウクライナ紛争では、チェルノブイリ原発や欧州最大の原発・ザポリージャ原発がロシア軍に攻撃・占拠されました。

 このように、原発は、人類の手に負える装置でないことは明らかです。また、戦争になれば、原発は格好の攻撃目標になります。

ウクライナ紛争に乗じた原発推進

 今、原発推進派は、ウクライナ紛争に起因するエネルギー逼迫に乗じて、原発稼動を声高に叫んでいます。

 例えば、「日本維新の会」は、3 月 15 日、ウクライナ情勢を受けたエネルギー資源価格の高騰対策として、老朽原発・美浜 3 号機、高浜1、2 号機の緊急稼働を求める要望を政府に行っています。また、自治体として最大の株主である大阪市の松井市長は、関電の株主総会で行ってきた脱原発提案について、内容を改める考えを表明しています。目の前の経済的利益のために「大阪市民だけでなく広域の住民に放射線被曝を強いる原発運転」を容認しようとする背信行為です。

 なお、ウクライナ紛争に関連して、安倍元首相は米国との「核共有」を主張し、高市政調会長をはじめ、自民党の多くがこれに同調しています。また、杉本福井県知事は、自衛隊による迎撃態勢の強化を岸防衛相に求め、福井県嶺南地域への自衛隊配備も要請しています。この機に、核武装の議論を進展させ、自衛隊を増強しようとする、火事場泥棒のような行為です。

地球温暖化防止を口実にした原発推進

 原発推進派は、炭酸ガスを地球温暖化の元凶に祭り上げ、その削減を口実にして、世界的な脱原発の流れへの反転攻勢を強めています。

 EUは、原子力発電を「温暖化ガス排出ゼロに貢献する経済活動」と認める「EU タクソノミー」に追加しようとし、岸田政権も同様な立場で原発を推進しようとしています。

 炭酸ガスが地球温暖化の主原因とする科学的根拠はきわめて希薄で、結論を得るにさらなる議論が必要ですが、よしんば、炭酸ガスが主原因であることを認めたとしても、原発が、炭酸ガスを増加させないとする原発推進派の主張は誤りです。

 原発の運転でも、炭酸ガスは増加します。原発では、原子核に閉じ込められた膨大なエネルギーを解放し、最終的には環境に放出するのですから、原発運転は、海洋を含む地球表面の温度を上昇させます。水への炭酸ガスの溶解度は水の温度が上昇すれば減少しますから、海洋の温度が上昇すれば、海洋に溶解していた大量の炭酸ガスの一部が大気中に放出され、大気中の炭酸ガス濃度が増加します。一方、原発の建設、核燃料の製造、使用済み燃料の保管、重大事故時の対策にも多量のエネルギーを要し、その過程で、炭酸ガスが発生します。また、これらの過程で使用されるセメントの製造工程で多量の炭酸ガスが発生します。

 結局、化石燃料も原発も炭酸ガスを増加させます。炭酸ガスを増やさないためには、太陽から今現在受けているエネルギー以外を使ってはならないのです。また、炭酸ガスを減らす唯一の方法は、植物、とくに樹木を育てて、植物に炭酸ガスを蓄えてもらうことです。

老朽原発運転と原発過酷運転を強いる
エネルギー基本計画

 岸田政権は、昨年 10 月 22 日に、第 6 次エネルギー基本計画を閣議決定しましたが、この計画では、2030 年に原子力を 20~22%にしようとしています。

 原発電力 20~22%を達成するために、政府は、2030 年には 15 基となる老朽原発の再稼働と建設中の 3 原発の稼働を画策し、以下のような、原発利用率の引き上げのための原発過酷運転も行おうとしています。危険極まりない老朽原発運転と原発過酷運転を許してはなりません。

●定期検査間の運転期間の長期化 現在は 13ヶ月ごとに定期検査していますが、18 ヶ月~24ヶ月に変えようとしています。

●検査内容の変更による定期検査の効率的実施と原発酷使 現在の定期検査では、原子炉を停止し、平均 90 日をかけて一斉分解点検していますが、これを、米国の 30 日に倣って短縮しようとしています。短縮のために、「状態監視保全」方式(早めの部品交換をせず、機器ごとに劣化状況に合わせて保守する方式)を導入し、機器を限界まで酷使しようとしています。

●原子炉を止めないでおこなう検査「運転中保全」の導入 「安全上重要な機器」は予備系統で多重化されてはいますが、検査中は予備系統がなくなります。

(以上の検査内容の変更は 2009 年に行われていましたが、変更の実行は福島原発事故で中断されていました。)

老朽原発運転と原発過酷運転を強いる
のは、「巨大資本に奉仕する国造り、
戦争出来る国造り」のため

 政府が、老朽原発の運転、原発過酷運転に固執するのは、

①使用済み核燃料、核廃棄物の保管・処理費や事故による損失を度外視すれば、安上がりな原発電力によって、電力会社や大企業を儲けさせ、

②総括原価方式の下で集めた電気料金を、原発を介して、ゼネコンや原発関連大企業へ垂れ流すためです。さらに、第 6 次エネルギー基本計画では、原発の他に、再生可能エネルギーを拡大するだけでなく、炭酸ガス排出量の多い石炭火力を 19%も残そうとしています。それは、

③戦争になり、天然ガスや石油の輸入が途絶えたときの基盤電力を、国内で調達できる電源である原発、再生可能エネルギー、石炭火力で確保するためです。すなわち、老朽原発の再稼働は、「巨大資本に奉仕する国造り、戦争出来る国造り」のために行われているのです。

老朽原発廃炉を突破口に原発全廃を!

 昨年 6 月 23 日に当初の目論見より約半年遅れて再稼働した老朽原発・美浜 3 号機は、特定重大事故等対処施設(特重施設)の設置が期限・10月 25 日に間に合わず、10 月 23 日に、わずか 4ヶ月間の運転で停止を余儀なくされました。一方、関電が昨年 6 月に再稼働を目論んだ老朽原発・高浜 1、2 号機は停止したままです。

 老朽原発停止の表向きの理由は特重施設が未完成のためですが、全国で展開されたたび重な
る「老朽原発うごかすな!」の行動や裁判闘争が、政府と電力会社の原発推進に向かった暴走に歯止めをかけ、「老朽原発廃炉!」の民意の形成を後押しし、「原発停止」を勝ち取らせたと言っても過言ではありません。

 停止している美浜 3 号機、高浜 1、2 号機の特重施設の完成は早くても本年10月頃、来年5月、6 月頃といわれていますが、これらの老朽原発は、特重施設の完成後に再稼働されたとしても、来年末には停止に追い込まれる可能性が大です。それは、関電が「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を来年末までに探せなければ、老朽原発を停止する」と明言していますが、中間貯蔵候補地探しは至難であるからです。老朽原発停止を突破口に原発全廃に向かって大きく前進する好機です。

 一方、日本原電が再稼働を企む老朽東海第二原発の安全対策工事の完成時期は 2 度目の延期となり、約 2 年遅れて、2024 年 9 月と発表されています。また、30 km 圏の 14 市町村の実効性のある避難計画が出そろう見通しも立っていません。

 老朽原発をこのまま廃炉に追い込み、原発全廃へ前進しましょう!

世界が注目する
「老朽原発うごかすな!」の行動

 今、「老朽原発うごかすな!」の闘いは、国内だけでなく、韓国をはじめ世界の脱原発運動から注目されています。

 現在、川内原発 1、2 号機、高浜原発 3、4 号機が運転開始後それぞれ 37、36、37、36 年超えです。また、韓国の原発 5 基も 35 年を超え、2 基は来年 40 年を迎えます。もし、高浜 1、2号機、美浜 3 号機の再稼働を許せば、国内だけでなく、世界の原発の 40 年超え運転の前例にされてしまいます。

 一方、老朽原発の運転と原発新設を阻止すれば、最悪でも、2033 年に若狭から、2049 年
に全国から稼働する原発が無くなり、世界の脱原発を先導できます。
 

「老朽原発うごかすな!実行委員会」は

5 月 29 日(日)、大阪で
「原発のない明日を‐老朽原発このまま廃炉!大集会 in おおさか‐」を計画し、今までを格段に上回る結集を目指しています。

 また、この大集会を頂点として、ヒトリデモ、アメーバデモ、原発電気不買運動など、創意工夫を凝らした行動を実行します。

皆様のご支援、ご参加をお願いします。

2022 年 4 月 12 日
老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先:木原(090-1965-7102)

◆松井大阪市長、原発推進に変節?

 3月24日の「電気新聞」は、「関電の発行済み株式の7.64%を保有する、自治体として最大の株主である大阪市の松井市長は23日、関西電力の定時株主総会で行ってきた脱原発提案について内容を改める考えを示唆した」と報じています(添付記事をご参照ください)。事実だとすれば、大阪市民のみならず、脱原発を願う民意に対する背信行為です。

 目の前の経済的利益のために「大阪市民を含む広域の住民に放射性物質汚染を強いることになりかねない原発運転」を容認しようとしているのです。自治体住民の安心・安全な生活を最優先にしなければならない地方自治体の首長の原発推進への変節を許してはなりません。

 なお、「日本維新の会」は15日、関電の老朽原発・美浜3号機、高浜1、2剛毅の緊急稼働を求める要望を政府に行っています。
今、原発推進派は、炭酸ガス削減を口実にして、また、ロシアによるウクライナ侵攻に起因するエネルギー逼迫、東北地震での発電所損傷による電力不足等を声高に叫んで、原発再稼動に躍起です。

 原発は、一旦重大事故を起こせば、住民の生活基盤を根底から奪い去り、住民に塗炭の苦痛を与えることは、事故後11年を経てもなお収束の見通しも立たない福島原発事故が、大きな犠牲の上に教えています。

 いかなる理由があろうとも、人類の手に負えない原発の推進は許されるものではありません。

危険極まりない老朽原発の完全廃炉を勝ち取り、それを突破口に原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しましょう!

「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、

5月29日に開催される
「原発のない明日を‐老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」

へのご結集を呼びかけています。
 また、この大集会を頂点として、リレーデモ、リレー集会、ヒトリデモ、原発電気不買運動などの多彩な行動を企画しています。
皆様のご賛同、ご支援、ご参加をお願いします。
 現在停止中の老朽原発。高浜1、2号機、美浜3号機、東海第二原発をこのまま廃炉に追い込み、原発全廃に前進しましよう!

2022年3月25日
老朽原発うごかすな!実行委員会:木原壯林

◆報告とお礼~12.5「老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」に1600 人

【2021年12月9日,実行委MLで配付】

 関電が6 月に再稼働させた危険極まりない老朽原発・美浜3 号機は、特重施設の設置が期限に間に合わなかったため、僅か4 ヶ月の運転で、10 月23 日、停止に追い込まれました。老朽原発・高浜1、2 号機も、特重施設が完成せず、今でも停止したままです。美浜3 号機、高浜1、2 号機の特重施設の完成は、早くても2022 年9 月、2023 年5、6 月といわれています。ただし、これらの老朽原発は、特重施設の完成後に再稼働されたとしても、2023 年末には停止に追い込まれる可能性が大です。それは、関電は「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を2023 年末までに探せなければ、老朽原発を停止する」と明言していますが、中間貯蔵候補地探しは至難であるからです。老朽原発停止を突破口に原発全廃に向かって大きく前進するチャンスです。

 そう考えた「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、老朽原発廃炉に向けて「やれることは全てやる」ことを決定し、現在までに以下を実行しました。

【1】「老朽原発このまま廃炉キャンペーン期間」(10 月23日~12 月4日)を設定しましたが、賛同して実施された行動は全国で72 に上りました(期間に先立つ行動を含む)。「ヒトリデモ」「集会」「デモ行進」「スタンディングアピール」「チラシ配布とアメーバデモ」など、多種多様な行動でした(後段参照)。以下は、代表的な行動です。

10.25「美浜3 号もう動かすな!現地行動」;美浜3 号機が停止した直後の10 月25 日、関西・福井・中部などから63名が美浜原発対岸の公園に結集し、集会、原発ゲート前を往復するデモで関電を糾弾しました。後、関電原子力事業本部(美浜町)前に移動し、怒りのアピールと、申入れの後、町内デモで「美浜3号もう動かすな!」を訴えました。大雨、寒風にも拘わらず、熱い行動でした。

11.17「MOX 燃料搬入抗議行動」;運搬船到着地・高浜原発の対岸・荷上場に、早朝より、関西、福井の30 名が結集し、12 メートルの横断幕2 枚を掲げて、2 時間にわたって「プルサーマル運転反対!」「MOX 燃料の搬入を許さないぞ!」などの怒りの声を上げた後、原発までデモ行進し、北ゲート前で抗議行動を展開しました。

11.23(高浜原発前出発)-11.27(美浜町到着)「老朽原発このまま廃炉!リレーデモ」;延べ130 名が参加しました(出発日には、名古屋、岐阜、関西一円、福井から、約60名が参加)。天候が急変し、雨、霰、みぞれ、強風が襲う荒天にもめげず、5 日間を歩きました。今回のリレーデモでは、若狭の住民からのご声援が格段に多くなっていることを実感し、参加者一同、感激することしきりでした。

【2】「12.5 老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」に全国から1600 名が結集し、昨年の9.6(1600 人結集)、本年の6.6(1300 人結集)「老朽原発うごかすな!大集会in おおさか」に引き続く大集会となりました。集会後は、圧巻の御堂筋デモ行進を行いました。コロナ禍で、市民団体や労働団体の組織参加は自粛されたものの、脱原発を目指す市民団体、労働団体、政党の多くの代表が参加されました。

 12 月5 日のうつぼ公園(大阪市西区)では、赤く染められた「老朽原発うごかすな!」の大横断幕が参加者を待っていました。一時間前から始まった川口真由美さん等のミニライブで盛り上がった後、中嶌哲演さんの主催者あいさつで集会が開始されました。中嶌さんは、「目に見え、耳に聞こえる運動で世論を作ろう」と訴え、さらに大きな運動の構築を目指す次回実行委員会(12 月14 日)への結集を呼びかけました。

 井戸謙一弁護士は、大阪地裁に申し立てた「美浜3号機運転差し止め仮処分」の経緯と現状を報告しました。また、「裁判官も一人の人間。老朽原発の稼働は誤りと思わせるように、大衆運動の力で背中を押そう」と呼びかけられました。

 名古屋地裁の老朽原発廃炉訴訟、老朽原発の地元(若狭町、小浜市、東海)からの発言が続き、全員でのポスタ―掲示行動の後、原発賠償関西訴訟原告の発言、全国から駆け付けた闘うみなさん(青森、福島、首都圏、石川、四国)20 数名および参加政党の代表の紹介、関西の市民団体からからのアピール、「キャンペーン期間」の行動報告、労働団体からのあいさつと続き、最後に、「原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しよう!」という集会アピールが提案され、拍手で採択されました。集会後の御堂筋デモは、にぎやかに貫徹され、道行く人から熱い応援を得ました。

 集会には、全国で脱原発、核施設建設反対を闘う立地の団体、住民からのメッセージが寄せられ、冊子として配布されました。また、集会に先立つライブ、集会、デモの様子は、IWJにより全国に中継されました。

ご参加、ご支援くださいました皆さん、
ありがとうございました。

老朽原発をこのまま廃炉に追い込み、
原発全廃の突破口にしよう!
来る年には、さらなる大行動を!

2021年12月8日
老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先・木原(090-1965-7102)


▼2021 年12 月6 日しんぶん赤旗

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*老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか/ IWJ・エリアCh6/ へのアクセス
・前段ライブ:→こちら
・集会:→こちら
・デモ:→こちら
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「老朽原発このまま廃炉!キャンペーン」期間中に
取り組まれた行動(全74)

(12 月5 日までに実行委員会が把握している行動)

【注】以下、①ヒトリデモ、ひとりウオークとは;一人ひとりが十分な間隔(例えば20m)をとって、拡声器、ポスター、旗、のぼりを持って「原発反対」を訴えながら歩く行動。②アメーバデモとは;小集団に分かれて地域の隅から隅まで、徒歩あるいは街宣車で「原発反対」を訴えながら廻り、チラシを各戸配布する行動。①、②ともに「集団示威行動」にはならず、警察への届け出は不要で、いつでもどこでも実行できます。
<大阪(ヒトリデモ6回、スタンディング・チラシ配布2回、団体廻り1回)>
・8月20 日:枚方ヒトリデモ、第1回御堂筋ひとりウォーク、
・10 月26 日:「原子力の日」反原発関電本店前行動、
・10 月8日:高槻ヒトリデモ、
・11 月2 日:第2回御堂筋ひとりウォーク、
・11 月7 日:釜ヶ崎ヒトリデモ、
・11 月9 日:政党、労組、団体廻り9か所、
・11 月11 日:高槻駅歩道橋スタンゲィングとチラシ配布、
・12 月1 日:第3回御堂筋ひとりウォーク

<兵庫(団体廻り1回、集会でアピール1回)>
・11 月8 日:政党、議員、労組、団体廻り9 か所、
・11 月8日:樋口英明さん講演会でアピール

<奈良(集会アピール・デモ4 回、スタンディングアピール13 回)>
・8月~11 月の6 日:ロックアクションでアピールとゼッケンデモ、
・8月~11 月の、9 日と19 日:近鉄生駒駅前スタンディングアピール、
・8月28 日、9月25 日、11 月13 日:JR 王寺駅前スタンディングアピール、
・9月18、28日:メガソーラ反対行動

<京都(ヒトリデモ8 回、集会チラシ配布数回、アメーバ各戸チラシ配布1 回、申入れ行動1 回、団体廻り1 回)>
・8 月31 日:鴨川ヒトリデモ、
・9月3、10 日:三条から関電ヒトリデモ、
・9月19 日、10 月1 日:市役所から関電ヒトリデモ、
・11 月3 日:憲法集会でチラシ配布、
・10 月2 日、11 月6 日、12 月4 日:八幡ヒトリデモ、
・10 月29 日:洛北街宣とアメーバ各戸チラシ配布、
・11 月11 日:関電京都支社へ申入れ行動、
・11 月16 日:政党、労組、団体廻り5 か所

<滋賀(ヒトリデモ3 回、デモ7 回、講演会2 回、団体廻り1 回)>
・8 月28 日、9 月11 日、10 月23 日、11 月13 日、12 月4 日:脱原発市民ウォークin しが、
・8月28 日、9月11 日:びわ湖ヒトリデモ、
・10 月6 日:髙島ヒトリデモとチラシ各戸配布、
・10 月9 日:「美浜3号機差止仮処分申し立ての意義」井戸謙一弁護士講演会、
・10 月30 日、11 月27 日:脱原発市民ウォークin 近江八幡、
・11 月3 日:憲法集会でチラシ折込み、
・11 月13 日:「老朽原発このまま廃炉」井戸弁護士講演会、
・11 月16 日:政党、労組廻り4 か所

<福井(アメーバ各戸チラシ配布4 回、アンケート結果配布1 回、緊急行動とデモ2 回、リレーデモ5 日間)>
・8月8日:美浜町住民へのアンケート結果の配布、
・10 月13 日:美浜町アメーバ各戸チラシ配布(美浜)、
・10 月25 日:「美浜3号もう動かすな!現地行動」抗議集会とデモ(63 人)、
・11 月10 日:アメーバ各戸チラシ配布(高浜)、
・11 月17 日:アメーバ各戸チラシ配布(高浜)、
・11 月17 日:MOX燃料搬入抗議行動とデモ(30 人)、
・11 月23 日~27 日:老朽原発このまま廃炉高浜から美浜リレーデモ・アメーバ各戸チラシ配布も(のべ130 人)

<名古屋>「老朽原発40 年廃炉訴訟市民の会」による
・10月23日:美浜原発このまま廃炉スタンディングアクション
・11月15日:老朽原発40年廃炉訴訟 期日(名古屋地裁)支援、報告集会でアピール
・12月 5日:名古屋同時スタンディングアクション(名古屋栄ラシック西側歩道)

<岐阜>
・12 月11 日(予定):さよなら原発パレードin ぎふ(12.5 集会に連帯して)

<郡山>
・11 月6 日:「原発いらない福島の女たち」「チェルノブイリ法日本版の会」による連帯アピール行動

<岩国>
・11 月22 日:岩国基地反対集会で、全員でプラカードを掲げるアピール行動


12.5 集会にメッセージを寄せられた団体、個人

北海道後志(しりべし)原発とエネルギーを考える会、
核の中間貯蔵はいらない!下北の会、
なくそう原発・核燃、あおもりネットワーク、
原発いらない福島の女たち、
放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会、
みやぎ脱原発・風の会、
東海村議会議員、
柏崎刈羽原発絶対反対地元住民有志、
さよなら原発・ぎふ、
浜岡原発を考える静岡ネットワーク、
敦賀市議会議員、
美浜町議会議員、
おおい町住民、
高浜町住民、
さよなら島根原発ネットワーク、
上関原発を建てさせない山口県民連絡会、
伊方から原発をなくす会、
玄海原発プルサーマルと全原発をみんなで止める裁判の会、
ストップ川内原発!3.11 鹿児島実行委員会


12.5 大集会で採択された集会アピール

原発のない、人の命と尊厳が
大切にされる社会を実現しよう!

 福島原発事故は、原発が一旦重大事故を起こせば、人々の生活を根底から奪い去ることを、大きな犠牲の上に教えました。それでも、関電と政府は、運転開始後45 年を超える、危険極まりない老朽原発・高浜1、2 号機、美浜3号機の運転を画策しています。

 私たちは、以下の理由により、老朽原発廃炉、原発全廃を訴えます。

原発を動かせば、何万年もの保管を要する負の遺産・使用済み核燃料を生み出しますが、その処理・処分法はなく、中間貯蔵すら引き受ける場所がありません。

政府や自治体は、私企業である電力会社が運転する原発の重大事故を想定した避難訓練を、血税を使って行っていますが、それは、原発は重大事故を起こしかねないことを政府や自治体が認めているからです。ただし、その「避難訓練」も、僅かの人数による僅かの期間だけの訓練で、「避難訓練を行った」とするアリバイ作りに過ぎません。原発過酷事故時の避難は、訓練ができないほど深刻で困難なのです。

関電の原発に関して、各種のトラブルが頻繁に発生、発覚しています。

 最近では、1 昨年10 月および昨年11 月に高浜4 号機で、昨年2 月に高浜3 号機で蒸気発生器伝熱管の損傷・減肉が発覚しました。去る6 月に再稼働した老朽原発・美浜3 号機でも、7 月2 日に、緊急時に蒸気発生器に給水する補助給水ポンプのフィルターに鉄さびが詰まるトラブル、10 月6 日には、非常用ディーゼル発電機が緊急停止するトラブルが発生しています。7 月に再稼働した大飯3 号機でも、8 月4 日、復水器に海水を送る配管が腐食し、直径4 cm の穴が開いていました。

 このような数々の配管トラブルは、若狭の原発の配管は相当危険な状況にあることを示します。老朽原発の運転など、もってのほかです。

若狭の原発の耐震性は疑問です。例えば、活断層の巣の中にある美浜3 号機の耐震性の評価にあたって、震源が近くにあることの配慮はなく、地盤変位に対する考察もありません。また、地震が繰り返された場合の考慮が不十分です。さらに、美浜3 号機の基準地震動の評価は、405 ガルから993 ガルへと増大していますが、それに見合って原発の耐震性が強化されているとは言えません。

原発電力のコストは上限を試算できないほど高額です。去る7 月に試算された2030 年の1 キロワット時あたりの発電コストは、原発では「11 円台後半以上」で、太陽光や陸上風力などに比べて、原発の優位性は否定されています。なお、原発コストの試算額には上限がありません。「事故処理費用が見込みづらい」ためです。使用済み核燃料や放射性廃棄物の処理・保管費を含めれば、原発の発電コストは膨大になります。

関電は、老朽原発の再稼働を巡って、立地自治体に同意を要請し、苦悩の選択を迫りましたが、福井県知事が同意を表明した直後に、高浜1、2 号機の再稼働断念を発表しました。このように、関電は、自社の都合のみで、人々を混乱に陥れています。このことと、一昨年来の原発マネー不祥事、使用済み核燃料中間貯蔵地探しに関わる再三の約束違反を考えあわせますと、関電は、企業倫理に欠け、何の成算もなく約束し、それを平気で反古にする企業と言わざるを得ません。

 以上のように、原発は、使用済み核燃料の蓄積、重大事故時の避難の困難さ、トラブルの多さ、耐震性の低さ、発電コストの高さ、電力会社の企業倫理の低さ、いずれの面からも、稼働を容認できる装置ではありません。原発は万が一にも重大事故を起こしてはならない装置です。
 老朽原発を廃止に追い込み、それを突破口に、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しましょう!
2021 年12 月5 日

「老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」参加者一同


◆報告とお礼~11.17「MOX 燃料搬入抗議!緊急現地行動」に早朝から約30 人

 去る9 月8 日にフランスを出港したMOX 燃料は、11 月17 日(水)午前8 時前に高浜原発に到着しました。

 原発は事故確率の高い装置ですが、MOX 燃料を使用してプルサーマル運転すれば、以下のような理由で、重大事故の確率がさらに高くなります。

①燃料被覆管が破損しやすい。例えば、酸素と結合し難い白金族元素が生成しやすく、余った酸素が被覆管を腐食します。また、核分裂生成物ガスとヘリウムガスであるアルファ線の放出が多く、燃料棒内の圧力が高くなり、被覆管を破損させやすくなります。

②MOX 燃料では、中性子を吸収しやすいアメリシウムの生成量が多く、原子炉の運転や停止を行う制御棒やホウ酸の効きが低下します。

③核燃料の不均質化(プルトニウムスポットの生成)を招きやすい。

④MOX 燃料では、中性子束(中性子密度)が大きく、高出力で、過渡時(出力の増減時)に原子炉の制御が難しくなる。

⑤使用済みMOX 燃料の発熱量は、ウラン燃料に比べて下がり難い。そのため、使用済みウラン燃料の4 倍以上も長期にわたって燃料プール内で水冷保管しなければ、空冷保管が可能な状態になりません。燃料保管プールが脆弱であり、冷却水を喪失しやすいことは、福島原発4号機のプールが倒壊寸前であった事実からも明らかです。

 なお、高浜原発では現在、3 号機で20 体、4 号機で16体のMOX 燃料が使用されていて、両機ともに、最大40 体までの使用が認可されています(全燃料体は157 体)。現在MOX 燃料を使用して、プルサーマル運転を行っている原発は、玄海3 号機(2009 年から)、伊方原発3 号機(2010 年から)、高浜原発3 号機(2011 年から)、4 号機(2016 年から)の4 基です。

「老朽原発うごかすな!実行委員会」の呼びかけに応えて、関西、福井から結集した約30 人は、17 日の早朝・6時頃より、高浜町の音海地区最先端の駐車場で、危険きわまりないMOX 燃料の搬入への抗議行動を展開し、その後、8 時過ぎに高浜原発北ゲートから300 m の「展望所」に移動し、北ゲートに向かってデモ行進の後、ゲート前で抗議集会を行いました(10 時頃まで)。

ご参加、ご支援くださいました皆さん、
ありがとうございました。

2021年11月20日

老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先・木原(090-1965-7102)



▲2021 年11 月18 日 毎日新聞朝刊

▲2021年11月18日 中日新聞朝刊



▲2021年11月18日 福井新聞朝刊


▲2021 年11 月18 日 日刊県民福井朝刊


11.23-11.27
「老朽原発このまま廃炉リレーデモ」、
12 月5 日
「老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」
ご支援、ご参加を!

 危険きわまりない老朽原発・美浜3 号機は、特重施設の設置が期限(10 月25 日)に間に合わなかったため、僅か3ヶ月の営業運転で、10 月23 日、停止に追い込まれました。しかも、この原発は、短期間の運転の間に、二度も重大なトラブルを起こしています。

①稼働して間もない7 月2 日には、事故時に蒸気発生器に給水するポンプに大きな圧力がかかる異常を発生させています。関電は、「ポンプ入り口にある金属製のフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。多量の鉄さびは、今後も、配管破損や目詰まりを引き起こしかねません。このトラブルは、老朽原発を全国に先駆けて動かそうと準備してきたにもかかわらず、鉄さびによるフィルターの目詰まりにも気づかなかった関電と規制委員会のいい加減さを物語ります。

②10 月6 日には、非常用ディーゼル発電機で、回転異常を示す警報が作動し、自動停止したと発表されました。この発電機は、地震などで外部電源の供給が途絶えた時に、自動的に起動して安全上重要な機器を作動させるためのものですから、少なくとも、修理が完了するまでは、原発を停止するのが企業倫理であり、規制基準でも定められていることです。それでも関電は、もう1 台の発電機が正常に作動することが確認できたとして、3 号機の運転を続けました。許されることではありません。

 ところで、10 月23 日に停止した美浜3 号機の特重施設の完成には約1 年を要するといわれています。一方、特重施設の設置が期限の6 月9 日に間に合わず、当面の再稼動を中止した老朽原発・高浜1、2 号機の特重施設の完成は早くても2023 年5 月、6 月頃といわれています。しかし、これらの老朽原発は、特重施設の完成後に再稼働されたとしても、2023 年末には停止に追い込まれる可能性が大です。それは、関電は「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を2023 年末までに探せなければ、老朽原発を停止する」と明言していますが、中間貯蔵候補地探しは至難であるからです。老朽原発停止を突破口に原発全廃に向かって大きく前進する好機です。

 ただし、10 月初めに誕生した岸田政権は、原発推進内閣、核依存内閣です。炭酸ガス排出削減を口実にして、原発の60 年運転の推進を掲げるだけでなく、80 年運転への道を開こうとしています。また、新型小型原子炉や核融合の開発を画策し、核燃料サイクルを推進しようとしています。これらの策動を葬り去るためにも今は正念場です。

 老朽原発の運転停止に追い討ちをかけ、「老朽原発このまま廃炉」を勝ち取り、原発全廃へと前進しましょう!

 「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、1600 人が結集した昨年9 月6 日、1300 人が結集した本年6 月6 日の「老朽原発うごかすな!大集会in おおさか」をさらに拡大し、来る12 月5 日に、大阪市西区のうつぼ公園で、「老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」を開催し、10 月23 日(美浜3 号機停止日)~12 月4 日を「老朽原発このまま廃炉!キャンペーン期間」として、老朽原発廃炉に向けて「やれることは全てやる」ことを決定しています。

(12.5 大集会、IWJ によって全国に中継されます。)
 なお、「10.23 – 12.4 老朽原発このまま廃炉!キャンペーン期間」に協賛する50 以上の行動が関西、福井をはじめ全国ですでに展開され、あるいは企画されています。

 行動の一つは、11 月23 日(火、休)~27 日(土)に以下の行程で実施される高浜-美浜リレーデモです。ご参加をお願いします。

・11 月23 日(火、休)11 時30 分に高浜原発北ゲートから約300 m 先の展望所に集合、デモで北ゲート前に向かい、抗議行動(12 時30 分まで)。高浜町役場まで車で移動。13 時30 分に町役場前で簡単な抗議行動の後、デモ出発。16 時頃にJR 和田駅着。

・11 月24 日(水)10 時におおい町役場からデモ出発。尾内まで。昼食後、小浜公園まで車で移動し、13 時30分にデモ開始、15 時30 分頃にJR 小浜駅着。

・11 月25 日(木)10 時にJR 東小浜駅からデモ出発。国道27 号線の一筋山側の道の国分付近まで。昼食後、国道27 号線天徳寺前信号付近まで車で移動し、13 時30 分にデモ開始、15 時頃に三宅の神社前着。

・11 月26 日(金)10 時に道の駅「若狭熊川宿」からデモ出発。関、瓜生を経て、農村総合公園で昼食後、同公園から13 時にデモ出発。JR 十村駅まで。相田付近まで車で移動し、15 時頃に相田からデモ出発。16 時頃にJR 三方駅着。

・11 月27 日(土)10 時にJR 美浜駅集合。車で移動し、10 時20 分に久々子西端からデモ出発。JR 美浜駅まで。昼食後、13 時に美浜駅からデモ出発。関電原子力事業本部前で40 分程度の抗議行動の後、デモを継続し、15 時30 分頃に佐柿の若狭国吉城跡付近着。リレーデモ終了。

 12.5「老朽原発このまま廃炉!大集会in おおさか」「10.23 – 12.4 老朽原発このまま廃炉!キャンペーン行動」で老朽原発全廃を!

 原発の40 年超え運転を阻止すれば、2033 年に若狭から、2049 年に全国から稼働する原発がなくなります。老朽原発廃炉を突破口に、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しましょう!


2021年11月20日老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先・木原(090-1965-7102


◆10/25「老朽原発・美浜3 号機もう動かすな!現地行動」の報告とお礼 [付]関電あて申し入れ書

【2021年10月27日,実行委MLで配付】

報告とお礼

10.25「老朽原発・美浜3 号機もう動かすな!現地行動」に約63 人

 危険きわまりない老朽原発・美浜3 号機は、特重施設の設置が期限(10 月25 日)に間に合わなかったため、僅か3ヶ月の営業運転で、10 月23 日、停止に追い込まれました。しかも、この原発は、短期間の運転の間に、二度も重大なトラブルを起こしています。

 ①稼働して間もない7 月2 日には、事故時に蒸気発生器に給水するポンプに大きな圧力がかかる異常を発生させています。関電は、「ポンプ入り口にある金属製のフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。多量の鉄さびは、今後も、配管破損や目詰まりを引き起こしかねません。このトラブルは、老朽原発を全国に先駆けて動かそうと準備してきたにもかかわらず、鉄さびによるフィルターの目詰まりにも気づかなかった関電と規制委員会のいい加減さを物語ります。

 ②10 月6 日には、非常用ディーゼル発電機で、回転異常を示す警報が作動し、自動停止したと発表されました。この発電機は、地震などで外部電源の供給が途絶えた時に、自動的に起動して安全上重要な機器を作動させるためのものですから、少なくとも、修理が完了するまでは、原発を停止するのが企業倫理です。それでも関電は、もう1 台の発電機が正常に作動することが確認できたとして、3 号機の運転を続けました。許されることではありません。

 「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、10 月25 日、「美浜3 号もう動かすな!現地行動」を呼びかけ、実行しました。関西、福井から参加した63 人は、美浜原発から海を隔てて望む「シーパーク丹生」で集会の後、美浜原発ゲート前を往復するデモで「老朽原発もう動かすな!」を訴えました。その後、美浜町「ハートピア」駐車場に移動の後、町内デモで関電原子力事業本部に向かい、事業本部前で45 分の抗議集会を行うとともに、関電への申入れを行いました(★裏面をご覧ください)。さらに町内デモを行い、美浜町役場前では、老朽原発再稼働に同意した美浜町を糾弾し、同意の取り消しを訴えました。町内デモでは、玄関や窓を空けて手を振られる町民、会釈をされる町民のエールに励まされました。ご参加の皆様、有難うございました。

ご参加、ご支援くださいました皆さん、
ありがとうございました。

 この他、「10.23 – 12.4 老朽原発このまま廃炉!キャンペーン期間」に協賛する行動が各地で展開されています。

 「老朽原発このまま廃炉!」の声をさらに拡大させましょう!原発の40 年超え運転を阻止すれば、2033 年に若狭から、2049 年に全国から稼働する原発がなくなります。

12月5日「老朽原発このまま廃炉!大集会inおおさか」
「10.23 – 12.4 老朽原発このまま廃炉!キャンペーン行動」で
老朽原発全廃を!

 10 月23 日に停止した美浜3 号機の特重施設の完成には約1 年を要するといわれています。一方、特重施設の設置が期限の6 月9 日に間に合わず、当面の再稼動を中止した老朽原発・高浜1、2 号機の特重施設の完成は早くても2023 年5 月、6 月頃といわれています。しかし、これらの老朽原発は、特重施設の完成後に再稼働されたとしても、2023 年末には停止に追い込まれる可能性が大です。それは、関電は「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を2023 年末までに探せなければ、老朽原発を停止する」と明言していますが、中間貯蔵候補地探しは至難であるからです。老朽原発停止を突破口に原発全廃に向かって大きく前進する好機です。

 ただし、10 月初めに誕生した岸田政権は、原発推進内閣、核依存内閣です。炭酸ガス排出削減を口実にして、原発の60 年運転の推進を掲げるだけでなく、80 年運転への道を開こうとしています。また、新型小型原子炉や核融合の開発を画策し、核燃料サイクルを推進しようとしています。これらの策動を葬り去るためにも今は正念場です。

 老朽原発の運転停止に追い討ちをかけ、「老朽原発そのまま廃炉」を勝ち取り、原発全廃へと前進しましょう!

 「老朽原発うごかすな!実行委員会」は、1600 人が結集した昨年9 月6 日、1300 人が結集した本年6 月6 日の「老朽原発うごかすな!大集会in おおさか」をさらに拡大し、来る12 月5 日に「老朽原発このまま廃炉!大集会inおおさか」を開催し、10 月23 日(美浜3 号機停止日)~12 月4 日を「老朽原発このまま廃炉!キャンペーン期間」として、老朽原発廃炉に向けて「やれることは全てやる」ことを決定しています。

 皆様のご賛同、ご参加をお願いします。

 老朽原発廃炉を突破口に、原発のない、人の命と尊厳が
大切にされる社会を実現しましょう!

2021年10月27日老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先・木原(090-1965-7102)


▼2021年10月26日県民福井朝刊

▼2021年10月26日福井新聞朝刊

▼2021年10月26日中日新聞朝刊

▼2021年10月26日毎日新聞朝刊


関西電力株式会社:
 取締役会長 榊原定征 様、
 取締役社長 森本孝 様、
 原子力事業本部長 松村孝夫 様、
 美浜発電所長 高畠勇人 様

申し入れ書

 美浜原発3 号機の特重施設設置期限日の本日、関西電力(以下関電と略)原子力事業本部前に結集した私たちは、以下の理由により、老朽原発・美浜3 号機、高浜1、2 号機をはじめとする全原発の即時廃炉を申し入れます。

①原発を動かせば、何万年もの保管を要し、子々孫々にまで負の遺産となる使用済み核燃料を生み出しますが、その処理・処分法はなく、中間貯蔵すら引き受ける場所がありません。

②政府や自治体は、私企業である電力会社が運転する原発の重大事故を想定した避難訓練を、血税を使って行っていますが、それは、原発は重大事故を起こしかねないことを政府や自治体が認めているからです。ただし、政府や自治体が実施している「避難訓練」は、僅かの人数が僅かの期間だけ参加する訓練です。政府や自治体は、原発事故では住民全員が、何年も、何十年も、あるいは永遠に故郷を奪われることをあえて無視して、「避難訓練を行った」とするアリバイ作りをしていると言っても過言ではありません。原発過酷事故時の避難は、訓練ができないほど深刻で困難なのです。

③関電の原発に関して、各種のトラブルが頻繁に発生、発覚しています。

 最近では、1 昨年10 月、高浜4 号機で、昨年2 月、高浜3 号機で蒸気発生器伝熱管の外側からの損傷・減肉が発覚しました。関電は、「持ち込まれた金属片」が配管を削ったためとしました。高浜4 号機では、昨年11 月にも蒸気発生器伝熱管の損傷・減肉が発覚しました。関電は、この損傷・減肉は、自然発生した鉄さびの塊がはがれて、伝熱管を削って生じたとしました。なお、高浜4 号機の2 次冷却系には鉄さび約2.5 トンが蓄積していると報道されています。

 蒸気発生器に関わるトラブルは、6 月23 日に再稼働した老朽原発・美浜3 号機でも早速起こっています。7 月2 日には、緊急時に蒸気発生器に給水するタービン動補助給水ポンプの点検中に、同ポンプに大きな圧力がかかるトラブルが発生しています。関電は、「ポンプ入り口にあるフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。老朽原発を全国に先駆けて動かそうとして準備してきたにも拘らず、鉄さびによる目詰まりにも気づかなかった関電と規制委員会のいい加減さを物語ります。10 月6 日には、非常用ディーゼル発電機を起動したところ、回転数異常を示す警報が作動し、自動停止したと発表されました。関電は、もう1 台の非常用発電機の正常作動を確認できたとして、原発の運転を続けました。この発電機は地震などで外部電源が途絶えた時に自動的に起動して安全上重要な機器を作動させるためのものですから、少なくとも、修理が完了するまでは、原発を停止するのが、企業倫理です。

 7 月3 日に再稼働し、7 月30 日に本格運転に入ったばかりの大飯3 号機でも、8 月4 日、タービンを回した蒸気を冷やす復水器に、海水を送る配管から水漏れが見つかりました。2系統ある配管の1 系統が雨水によって腐食し、直径4 cm の穴が開いていたのです。関電や規制委員会は、このような目視できる腐食さえ見落としているのです。

 上記の数々の配管トラブルは、若狭の原発の配管は相当危険な状況にあることを示します。老朽原発だけでなく、運転開始後40 年に満たない原発でも重大事故を起こしかねません。老朽原発の運転など、もってのほかです。

④若狭の原発の耐震性は疑問です。例えば、美浜3 号機は、活断層の巣の中にあり、原発敷地内にも多数の破砕帯がありますが、耐震性の評価にあたって、震源が近くにあることの配慮はなく、地盤変位に対する考察もありません。また、地震は、通常、繰り返し襲ってきますが、地震が繰り返された場合の考慮が不十分です。さらに、美浜3 号機の基準地震動の評価は、405 ガル、750 ガル、993 ガルと増大していますが、それに見合って原発の耐震性が強化されているとは言えません。原発には、取り替えることのできない部分が多数あるからです。「当初の安全余裕の食いつぶし」といわれる所以です。

 なお、昨年12 月4 日の大阪地裁森鍵一裁判長の判決は、原発敷地での基準地震動の推定について、原子力規制委員会が採用したのは平均値であり、バラツキを考慮していないので過小評価であるとしています。この判決に基づけば、同様な方法で推定された全ての原発敷地の基準地震動も過小評価していることになります。

⑤原発電力のコストは上限を試算できないほど高額です。去る7 月に試算された2030 年の原発の1 キロワット時あたりの発電コストは、前回15 年試算時の「10.3 円以上」から「11 円台後半以上」に1 割程度上昇しています。安全対策費が、1 基当たり約1369 億円と15 年試算時の約601 億円
から倍増したためです。福島原発事故の処理費用の見積もりが15 年の「12.2 兆円以上」から「23.8 兆円以上」に膨らんだことも響いています。一方、再生可能エネルギーは技術開発や普及によるコスト低減効果を織り込み、事業用太陽光の8 円台前半~11 円台後半を筆頭に、住宅用太陽光の9 円台後半~14 円台前半、陸上風力の9 円台後半~17 円台前半などと軒並み下がり、原発の優位性は否定されています。なお、他の電源のコストの上限は算出されていますが、原発だけ上限がありません。事故処理費用がどれだけ増えるか見込みづらいためです。使用済み核燃料や放射性廃棄物の処理・保管費を含めれば、原発の発電コストは膨大になります。

⑥関電は、運転開始後40 年をはるかに超えた老朽原発の再稼働を巡って、立地自治体の議会や首長に同意を要請し、苦悩の選択を迫りました。それでも、福井県知事が4 月28 日に同意を表明した直後に、特重施設が設置期限・6 月9 日までに完成しない高浜1、2 号機の再稼働断念を発表しました。このように、関電は、自社の都合のみで、立地自治体や多くの人々を混乱に陥れています。このことと、一昨年来の原発マネー不祥事、使用済み核燃料中間貯蔵地探しに関わる再三の約束違反を考えあわせますと、関電は、企業倫理に欠け、の成算もなく約束し、それを平気で反古にする企業と言わざるを得ません。このような関電が、事故なく原発を運転できるとは考えられません。

 以上のように、原発は、使用済み核燃料の蓄積、重大事故時の避難の困難さ、トラブルの多さ、耐震性の低さ、発電コストの高さ、電力会社の企業倫理の低さ、規制委員会審査のいい加減さ、いずれの面からも、稼働を容認できる装置ではありません。原発は万が一にも重大事故を起こしてはならない装置です。即時廃炉を決断してください。

 なお、貴社が、私たちの再三の危険性指摘を無視して原発を稼働して、重大事故が起こった場合、それは貴職らの故意による犯罪であり、許されるものではないことを申し添えます。

2021 年10 月25 日
「老朽原発・美浜3 号機もう動かすな!現地行動」参加者一同
老朽原発うごかすな!実行委員会
(連絡先;木原:090-1965-7102)

◆10月停止の老朽原発・美浜3号機をそのまま廃炉に

【2021年8月27日,京都キンカンで配付】

トラブル、不祥事、約束違反続きで、
企業倫理に欠ける関電が運転する老朽原発
10月停止の老朽原発・美浜3号機をそのまま廃炉に追い込み、
原発全廃に前進しよう!

原発は老朽化すると危険度が急増
全原発の40年超え運転は法令違反

 福島原発事故から10年半になりますが、この事故は、原発は事故の確率が高く、現在科学技術で制御困難な装置であることを、大きな犠牲の上に教えています。その原発を長期間運転すれば、危険度はさらに高くなります。したがって、政府は、2012年6月の原子炉等規制法の改正で「原発の運転期間は40年とし、例外中の例外として20年の運転延長を一度だけ認める」と規定しました。「原発の運転期間・40年以内」は、法律で定められているのです!

 そのため、40年超えの原発は老朽原発と呼ばれています。2021年8月現在、高浜原発1号機(46年超え)、2号機(45年超え)、美浜原発3号機(44年超え)、東海第2原発(42年超え)が老朽原発です。

 原発が老朽化すれば、交換することのできない圧力容器(原子炉本体)などが脆化(ぜいか;もろくなること)し、配管が腐食などによって減肉(げんにく;やせ細ること)あるいは応力腐食割れ(腐食と引っ張る力の相乗効果で生じる亀裂)などが生じます。

 また、老朽原発では、建設時には適当とされたが、現在の基準では不適当な部分が多数あります。しかし、その全てが改善されているとは言えません。例えば、地震の大きさを過小評価していた時代に作られた構造物、配管の中には交換不可能なもの(圧力容器など)があります。

 それでも、原子力規制委員会(規制委)は、2016年、関西電力(関電)の老朽原発・高浜1、2号機、美浜3号機の運転を、拙速審議(時間、回数は通常の約半分)によって認可しました。また、2018年、日本原子力発電(日本原電)の東海第二原発の運転を認可しました。全ての40年超え老朽原発の運転認可は、明らかに法令違反です。

トラブル、人身事故、不祥事、
約束違反続きの関電が原発を運転

 関電が運転する若狭の原発では、トラブル、人身事故が頻発し、原発マネーに関わる不祥事、使用済み核燃料中間貯蔵地に関わる約束違反、などが発生・発覚しています。その中の多くは、規制委による再稼働認可審査の過程では想定されていなかったことです。

 原発の運転が、人の命や尊厳を軽視し、企業倫理をないがしろにして画策され、無責任な規制委がそれを認可していることを示しています。

 以下は、一昨年以降に発生したトラブル、人身事故、不祥事、約束違反の例です。

①トラブル

  • 高浜4号機で1昨年10月に、高浜3号機で昨年2月に、蒸気発生器伝熱管(直径約2.2cm、厚さ約1.2mm)の外側が削れて管厚が半分程度に減少していることが見つかりました。関電は、混入した「異物(金属片)」が配管を削ったためとしました。
  • 高浜4号機では、昨年11月にも蒸気発生器伝熱管の外側からの減肉・損傷が発覚しました。関電は、この減肉・損傷は、伝熱管外側に自然発生した鉄さびの塊がはがれて、伝熱管を削って生じたとしました。
  • 大飯3号機では、昨年9月、原子炉と蒸気発生器をつなぐ配管から枝分かれした直径約11cm、厚さ約14mmの配管(加圧器スプレー配管)の溶接部に、深さ約4.6mm、長さ約6.7cmの亀裂が発覚しました。原因は応力腐食割れとされています。この配管は、伝熱管に比べて格段に大きいため、破断すれば、伝熱管破断の場合よりはるかに急速、深刻な冷却材喪失を引き起こします。
  • 6月23日に再稼働した老朽原発・美浜3号機では、7月2日、緊急時に蒸気発生器に給水するタービン動補助給水ポンプの点検中に、同ポンプに大きな圧力がかかるトラブルが発生しています。関電は、「ポンプ入り口にあるフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。老朽原発を全国に先駆けて動かそうとして準備してきたにも拘らず、鉄さびによる目詰まりにも気づかなかった関電と規制委のいい加減さを物語ります。
  • 7月3日に再稼働し、7月30日に本格運転に入った大飯3号機でも、8月4日、タービンを回した蒸気を冷やす復水器に海水を送る配管から水漏れが見つかりました。2系統中の1系統の空気抜き弁枝管の付け根付近が雨水によっ腐食し、直径4cmの穴が開いていたのです。

 上記の数々の配管トラブルは、若狭の原発の配管は相当危険な状況にあることを示します。老朽原発だけでなく、運転開始後40年に満たない原発(例えば、大飯原発3号機は運転開始後29年の原発)でも重大事故を起こしかねません。老朽原発の運転など、もってのほかです。

 なお、配管トラブルの中でも、高温(約320℃)、高圧(約160気圧)の一次冷却水が流れる蒸気発生器配管の損傷は深刻です。この配管が完全に破断すれば、冷却水が噴出し、原子炉が空焚きになる可能性があるからです。

②人身事故

  • 1昨年9月、高浜1、2号機の特重施設建設用のトンネル内で溶接作業にあたっていた9人が一酸化炭素中毒で救急搬送されました。事故の起こったトンネルには外気を取り込むダクトが設置されていなかったそうです。
  • 昨年3月には、高浜原発1、2号機の敷地内にある掘削中のトンネルで、発破作業の安全監視中であった協力会社社員が、火薬を運ぶために後退してきたトラックにはねられ、亡くなられました。この社員は耳栓をし、トラックに背を向けていました。
  • その他、脚立や足場からの転落事故も多発しています(1
    昨年9月、美浜3号機:昨年4月、高浜原発1号機など)。

 これらの内、高浜、美浜の事故は、老朽原発再稼働準備中に起こったものです。老朽原発を無理矢理動かそうとして、安全な労働環境づくりを怠ったために起こった事故です。

③不祥事

 1昨年9月、関電が支払った原発関連工事費が、多額の金品として関電幹部に還流されたことが暴露され、昨年3月には、電気料金値上げ時にカットした役員報酬や役員が追加納税した税金を、退任後、関電が補填していたことが公表され、多くの怒りを買っています。しかも、これらの不祥事に関与した関電幹部のほとんどは、原発の推進に奔走した人たちです。「原発マネーの垂れ流しの中でしか維持できない原発」の全廃を求める声はさらに拡大しています。

 関電は、原発マネーに関わる不祥事発覚後も、原発の運転を継続し、危険極まりない老朽原発まで再稼働させました。関電は、不祥事を反省して役員人事を刷新したとしていますが、関電が企業体質を抜本的に改善したとするには程遠い状態にあります。例えば、関電は、去る2月、「競争入札を経ない発注(特命発注)により、地元企業の活用に努める」として、美浜町長の美浜3号機再稼働への同意を取り付けました。これは、関電の経営体質は、「人事刷新」によても全く変わっていないことを物語るものです。公共性が高く、税金に準じる性質を持つ電気料金で運営される電力会社が、特命発注の乱発など許されるはずがありません。

④約束違反

 関電は、2017年11月「2018年末までに、使用済み核燃料の中間貯蔵候補地を福井県外に探す」と明言し、西川前福井県知事の大飯原発再稼働への同意を取り付けました。しかし、関電は、この約束をホゴにし、候補地提示期限を「2020年末まで」と再約束して、原発の運転を継続し、使用済み核燃料を増やし続けました。

 さらに、関電は、本年2月、再約束期限を2023年末へとまたも先送りし「この期限が守られなければ老朽原発を停止する」として、老朽原発再稼働への福井県知事の同意を取り付けました。この先送りは、むつ市の中間貯蔵施設の共同利用の可能性を拠り所にしたものですが、宮下むつ市長はこれを否定し、猛反発しています。

 このように、関電は、何の成算も無く「空約束」し、平気でそれをホゴにする、企業倫理のかけらも持ち合わせない企業です。原発を安全に運転できるはずがありません。

自社都合で人々や自治体をもて遊ぶ、
企業倫理に欠ける関電

 関電は、老朽原発・美浜3号機を、6月23日に再稼動させました。一方、特重施設(いわゆるテロ対策施設)の設置が期限の6月9日に間に合わなかった老朽原発・高浜、2号機の当面の再稼動を中止しました。

 この再稼働を巡って、関電は、立地自治体の議会や首長に同意を要請し、苦悩の選択を迫りました。それでも、福井県知事が4月28日に同意を表明した直後の30日、2週間後の5月12日に、突然、高浜2号機、1号機の再稼働断念を発表しました。

 このように、関電は、自社の都合のみで、立地自治体や多くの人々を混乱に陥れているのです。企業倫理に欠け、私利私欲に走る傲慢企業と言わざるを得ません。

 2017年12月、関電は、福井県やおおい町に相談することなく、突然かつ勝手に大飯原発1、2号機の廃炉を決めました。これも関電の傲慢さを示す例です。このような事態が生じるのであれば、原発立地自治体は、その将来設計を描けなくなります。原発立地町は、突然の原発廃止のように、相互信頼を顧みない関電や国であっても、その意向に逆らわず、今でも原発政策を続けています。

トラブル、不祥事を起こし、企業倫理に
欠けるのは関電だけではない

 四国電力の伊方原発では、昨年だけでも、制御棒が誤って抜かれた状態が約7時間続き、使用済み燃料プール内で燃料落下を示す信号が発信し、原発内のほぼ全ての電源が一時喪失するなど、深刻なトラブルが起こり、また、重大事故対応のために宿直していた社員が2年間で5回も無断外出して、会社のガソリンチケットを無断で使っていたことが発覚しています。

 東京電力の柏崎刈羽原発では、テロ対策工事や火災対策工事が多くの箇所で未完了にも拘わらず工事完了と報告していたことが暴露されています。同原発では重要施設への出入りに使用するIDカードの不正使用も行われていました。

 日本原電敦賀原発では、敷地直下を通る活断層に関わるデータの改ざんや記載ミスが明らかになっています。

 このように、原発を運転する電力会社の企業倫理は、救いようがないほど、地に落ちてます。

原発マネーにすがる自治体議員や首長

 翻(ひるがえ)って、関電と政府の意を汲み、原発マネーにしがみつく高浜町、美浜町の議会と町長は、昨年11月から本年2月にかけて、老朽原発再稼働への同意を表明しました。また、杉本福井県知事は、国から5年間で1原発最大25億円の交付金(高浜、美浜の2原発で計50億円)を引きだし、経産大臣の「原子力を持続的に活用する」との言質を取り付け、4月28日、再稼働同意を発表しました。

 結局、原発立地自治体は、「自治体住民の安全・安心の保全が地方自治の基本」であることを忘れ、住民の安心・安全を犠牲にして、原発マネーを得ようとし、政府は、税金によって立地自治体を買収して、老朽原発再稼働を強行しようとしたのです。

避難訓練を行わなければならないほど
危険な施設は原発だけ

 政府や自治体は、原発重大事故を想定した避難訓練を行っています。それは、原発は重大事故を起こしかねないことを、政府や自治体が認めているからです。ただし、政府や自治体で考えている「避難計画」では、わずかの期間だけ避難することになっていて、避難に要するバスの台数も避難する場所も全く足りません。政府や自治体は、原発重大事故では、住民の多くが何年も、何十年も、あるいは永遠に故郷を奪われることをあえて無視して、「避難訓練を行った」とするアリバイ作りをしているのです。

 若狭の原発から100km圏内には、76万人が住む福井県のみならず、257万人、141万人が住む京都府、滋賀県の全域、大阪府、兵庫県、奈良県、岐阜県、愛知県の多くの部分が含まれます。若狭の原発で重大事故が起こったとき、これらの地域の何100万人もが避難対象になりかねません。避難は不可能です。重大事故では、至近にある琵琶湖(美浜原発から28km)が汚染され、関西1400万人以上の飲用水が奪われます。若狭湾が汚染され、観光や漁業が壊滅します。

原発のない若狭は実現できる!

 いま、脱原発・反原発は圧倒的な民意です。老朽原発の運転に反対する声はさらに大きく、運転を認める声などほとんどありません。

 原発の40年超え運転と新設を阻止すれば、美浜町からは即時、高浜町からは4年後に、おおい町からは12年後に、敦賀市からは6年後に、稼働する原発が無くなります。若狭の原発は2033年に、全国の原発は2049年にゼロになります。原発反対の行動が高揚すれば、もっと早く原発をなくすことも可能です。

原発全廃に前進の好機

 6月23日に再稼働した美浜3号機は、特重施設の完成が期限(10月25日)に間に合わず、わずか3ヶ月の営業運転で停止に追い込まれます。美浜3号機、高浜1、2号機の特重施設の完成は早くても2022年9月頃、2023年5月、6月頃といわれています。

 ところで、これらの老朽原発は、特重施設の完成後に再稼働されたとしても、2023年末には停止に追い込まれる可能性が大です。それは、関電が「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を2023年末までに探せなければ、老朽原発を停止する」と明言していますが、中間貯蔵候補地探しは至難であるからです。老朽原発停止を突破口に原発全廃に向かって大きく前進する好機です。

原発ゼロ基本法案を実現し、
原発に依存しない若狭を!

 原発地元の自治体や経済界は、脱原発をしたら地域経済が成り立たなくなると宣伝しています。

 しかし、国会の経産常任委員会に付託された「原発ゼロ基本法案」では、
①全ての原発の速やかな停止→廃止、
②電気需要量の削減、
③再生可能エネルギー電気供給量の増加を謳うとともに、
④原発を停・廃止する「事業者への支援、周辺地域の雇用・経済対策」を行うための「法制上、財政上、税制上、または、金融上の措置」を条文として要求しています。「原発ゼロ基本法案」が施行されれば、原発に頼らない地域の構築に向かって踏み出すことができます。

 3年余りも棚ざらしのこの法案の審議を要求し、経済的不安をも克服して、脱原発社会を目指しましょう!

重大事故が起こる前に
原発を全廃しましょう!

12月5日開催の
「老朽原発このまま廃炉!大集会inおおさか」
に総結集を!


2021年8月30日
老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先;木原(090-1965-7102)


◆トラブル続きの原発~不祥事、約束違反続きの関電が運転する原発~重大事故が起こる前に廃炉に!

【2021年8月20日,京都キンカンで配付】

トラブル続きの原発
不祥事、約束違反続きの関電が運転する原発
重大事故が起こる前に廃炉に!

原発は現在科学技術で制御できない

◎福島原発事故から10年半になりますが、この事故は、原発が重大事故を起こせば、人の命と尊厳を奪い、職場を奪い、農地を奪い、海を奪い、学校を奪い、生活基盤を根底から奪い去ることを、大きな犠牲の上に教えました。

原発が重大事故を起せば、放出された放射性物質が風や海流に乗って運ばれ、被害は広域におよびます。福島原発事故では、事故炉から50km離れた飯舘村も全村避難になり、200km以上離れた関東でも高放射線地域が見つかっています。

原発事故の被害は長期におよびます。福島原発事故では、避難された方の多くが今でも、避難先で苦難の生活を送っています。事故を起した原子炉の内部は、高放射線のためごく一部しか分からず、溶け落ちた核燃料の取り出しの目途も立っていません。汚染された土壌の除染法はなく、ごく表層をはぎ取ってフレコンバックに保存する他はありません。トリチウムなどの放射性物質を含む大量の汚染水が溜り続け、政府は太平洋に垂れ流そうとしています。

処理法も行き場もない使用済み核燃料

 原発を運転すれば、処理法がなく、何万年もの長期保管を要する「負の遺産」・使用済み核燃料を残しますが、その永久貯蔵どころか中間貯蔵すら引き受けるところもありません。

 関西電力(関電)は、使用済み核燃料の中間貯蔵について、2018年末までに福井県外で候補地を探すと明言していました。しかし、その約束を反古(ほご)にして、期限を昨年(2020年)末に延期したにも拘わらず、原発の運転は継続し、使用済み核燃料を増やし続けました。さらに、昨年末、またも約束を反古にし、期限を2023年末へと先送りしたのです。この先送りは、むつ市の中間貯蔵施設の共同利用の可能性を拠り所にしたものですが、宮下むつ市長はこれを否定し、猛反発しています。

 関電は、何の成算も無く「空約束」し、平気でそれを反古にする、企業倫理のかけらも持ち合わせない企業であることを裏付けています。

 こんな企業に原発を安全に運転できるはずがありません。

原発は老朽化すると危険度が急増

 原発は事故の確率が高い装置ですが、長期間運転すれば、危険度はさらに高くなります。したがって、政府は、2012年6月の原子炉等規制法の改正で「原発の運転期間は40年とし、例外中の例外として20年の運転延長を一度だけ認める」と規定しました。

「原発の運転期間は40年以内」は、法律で定められているのです!

 そのため、40年超えの原発は老朽原発と呼ばれています。

 2021年8月現在、高浜原発1号機(46年超え)、2号機(45年超え)、美浜原発3号機(44年超え)、東海第2原発(42年超え)が老朽原発です。

 原発が老朽化すれば、交換することのできない圧力容器(原子炉本体)などが脆化(ぜいか;もろくなること)し、配管が腐食などによって減肉(げんにく;やせ細ること)あるいは応力腐食割れ(腐食と引っ張る力の相乗効果で生じる亀裂)などが生じます。

 また、老朽原発では、建設時には適当とされたが、現在の基準では不適当な部分が多数あります。しかし、その全てが改善されているとは言えません。例えば、地震の大きさを過小評価していた時代に作られた構造物、配管の中には交換不可能なもの(圧力容器など)があります。

 それでも、原子力規制委員会(規制委)は、全ての40年超え老朽原発の運転を認可し、関電、日本原電、政府は老朽原発運転に躍起です。明らかに法令違反です。

老朽原発の運転認可後に、想定外の
トラブル、人身事故、不祥事が頻発

 規制委は、2016年、老朽原発・高浜1、2号機、美浜3号機の40年超え運転を、拙速審議(時間、回数は通常の約半分)によって認可しました。しかし、この認可以降に、関電の原発では、トラブル、人身事故、原発マネーに関わる不祥事などが頻繁に発生・発覚しています。規制委による審査の過程では想定されていなかったことばかりです。

 原発の40年超え運転が、人の命や尊厳を軽視し、企業倫理をないがしろにして画策され、無責任な規制委がそれを認可していることを示しています

蒸気発生器で多発する配管損傷はとくに深刻

 頻発するトラブルの中でも蒸気発生器配管の損傷はとくに深刻です。関電の原発のような加圧水型原発の格納容器の中には、圧力容器と蒸気発生器(3~4器)があります(左下図参照)。圧力容器内には核燃料があり、蒸気発生器の中には、外経約2.2cm、肉厚約1.3mmの伝熱管(あるいは伝熱細管)
と呼ばれる細管が約3400本あります。圧力容器で約160気圧、約320℃の熱湯となった1次冷却水は、蒸気発生器伝熱管内を巡って、伝熱管の外を流れる2次冷却水を沸騰させて、約60気圧、約280℃の水蒸気にします。この水蒸気は、発電機に連結されたタービンを回します。

 もし、高温・高圧の一次冷却水が流れる蒸気発生器配管が完全に破断すれば、冷却水が噴出し、原子炉が空焚きになる可能性があります。

 そのため、「蒸気発生器は、加圧水型原発のアキレス腱」と呼ばれています。実際、1991年に美浜原発2号機で伝熱管破断が起き、緊急炉心冷却装置が作動しています。

 最近では、1昨年10月、高浜4号機で、蒸気発生器伝熱管の外側が削れて管厚が半分程度に減少していることが見つかりました。関電は、混入した「異物(金属片)」が配管を削ったためとしました。また、昨年2月、高浜3号機でも、蒸気発生器伝熱管の外側からの減肉が発覚しました。関電は、これも「異物(金属片)」が配管を削ったためとしました。

 高浜4号機では、昨年11月にも蒸気発生器伝熱管の外側からの減肉・損傷が発覚しました。関電は、この減肉・損傷は、伝熱管外側に自然発生した鉄さびの塊がはがれて、伝熱管を削って生じたと
しました。なお、高浜4号機の2次冷却系には鉄約2.5トンが蓄積していると報道されています。

加圧水型原発の仕組みと最近の破損個所

 一方、大飯3号機では、昨年9月、原子炉と蒸気発生器をつなぐ配管か枝分かれした直径約11cm、厚さ約14mmの配管(加圧器スプレー配菅)の溶接部に、深さ約4.6mm、長さ約6.7cmの亀裂が発覚しました。原因は応力腐食割れ(しばしば未熟な溶接技術によって生じる)とされています。この配管は、伝熱管に比べて格段に大きいため、破断すれば、伝熱管破断の場合よりはるかに急速、深刻な冷却材喪失を引き起こします。関電は、大飯3号機の損傷個所を取り替えて、計画より9ヶ月近く遅れて、7月3日に再稼働せました。

 破断すれば重大事故を招く蒸気発生器配管の損傷は多数に上ります。例えば、高浜原発3号機では、2018年9月段階で約1万本の伝熱管の内、364本が摩耗によって使用不能になり、栓がされています

 蒸気発生器の破損は、取り替えたばかりの蒸気発生器でも発生しています。米国のサン・オノフレ原発2、3号機では、2010年、2011年に蒸気発生器を新品に取り替えましたが、2012年、両機ともに3000本以上の蒸気発生器伝熱管に早期摩耗が発見され、2013年6月に廃炉となりました

 このように損傷し易い蒸気発生器ですが、高浜1、2号機、美浜3号機の蒸気発生器は、更新後、約25年も経過しています。それでも、規制委はこれらの原発の運転を認可していま

 蒸気発生器に関わるトラブルは、6月23日に再稼働した老朽原発・美浜3号機でも早速起こっています。

 美浜3号機では、7月2日、緊急時に蒸気発生器に給水するタービン動補助給水ポンプの点検中に、同ポンプに大きな圧力がかかるトラブルが発生しています。関電は、「ポンプ入り口にあるフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。老朽原発を全国に先駆けて動かそうとして準備してきたにも拘らず、鉄さびによる目詰まりにも気づかなかった関電と規制委のいい加減さを物語ります。

 7月3日に再稼働し、7月30日に本格運転に入ったばかりの大飯3号機でも、8月4日、タービンを回した蒸気を冷やす復水器に海水を送る配管から水漏れが見つかりました。2系統あ配管の1系統の空気抜き弁枝管の付け根付近が雨水によっ腐食し、直径4cmの穴が開いていたのです。漏れた海水は約20
トンとされています。この配管が大きく破損すれば、十分に原子炉を冷やせなくなる恐れがあります

 上記の数々の配管トラブルは、若狭の原発の配管は相当危険な状況にあることを示します。老朽原発だけでなく、運転開始後40年に満たない原発でも重大事故を起こしかねません。老朽原発の運転など、もってのほかです。なお、大飯原発3号機は運転開始(1991年)後29年の原発です。

原発重大事故時、避難は不可能
避難訓練を行わなければならないほど
危険な施設は原発だけ

 政府や自治体は、原発重大事故を想定した避難訓練を行っています。それは、原発は重大事故を起こしかねないことを、政府や自治体が認めているからです。ただし、政府や自治体で考えている「避難計画」では、わずかの期間だけ避難することになっていて、避難に要するバスの台数も避難する場所も全く足りません。政府や自治体は、原発重大事故では、住民の多くが何年も、何十年も、あるいは永遠に故郷を奪われることをあえて無視して、「避難訓練を行った」とするアリバイ作りをしているのです。

 若狭の原発から100km圏内には、76万人が住む福井県のみならず、257万人、141万人が住む京都府、滋賀県の全域、大阪府、兵庫県、奈良県、岐阜県、愛知県の多くの部分が含まれます。若狭の原発で重大事故が起こったとき、これらの地域の何100万人もが避難対象になりかねません。避難は不可能です。重大事故では、至近にある琵琶湖(美浜原発から28km)が汚染され、関西1400万人以上の飲用水が奪われます。若狭湾が汚染され、観光や漁業が壊滅します。

老朽原発運転を企むのは、
自社都合のみで、企業倫理に欠ける関電

 関電は、運転開始後44年を超えた老朽原発・美浜3号機を、6月23日に再稼動させました。一方、特重施設(いわゆるテロ対策施設)の設置が期限の6月9日に間に合わなかった老朽原発・高浜1、2号機の当面の再稼動を中止しました。

 この再稼働を巡って、関電は、立地自治体の議会や首長に同意を要請し、苦悩の選択を迫りました。それでも、福井県知事が4月28日に同意を表明した直後の30日、5月12日に、特重施設が設置期限・6月9日までに完成しない高浜2号機、1号機の再稼働断念を発表しました。

 このように、関電は、自社の都合のみで、立地自治体や多くの人々を混乱に陥れているのです。

 このことと、一昨年来の原発マネー不祥事、使用済み核燃料中間貯蔵地探しに関わる再三の約束違反を考えあわせますと、関電は、企業倫理に欠け、何の成算もなく約束し、それを平気で反古にする企業と言わざるを得ません。

原発マネーにすがる自治体議員や首長

 翻(ひるがえ)って、関電と政府の意を汲み、原発マネーにしがみつく高浜町、美浜町の議会と町長は、昨年11月から本年2月にかけて、老朽原発再稼働への同意を表明しました。また、杉本福井県知事は、国から5年間で1原発最大25億円の交付金(高浜、美浜の2原発で計50億円)を引きだし、経産大臣の「原子力を持続的に活用する」との言質を取り付け、4月28日、再稼働同意を発表しました。

 結局、原発立地自治体は、「自治体住民の安全・安心の保全が地方自治の基本」であることを忘れ、住民の安心・安全を犠牲にして、原発マネーを得ようとし、政府は、税金によって立地自治体を買収して、老朽原発再稼働を強行しようとしたのです。

原発のない若狭は実現できる!

 いま、脱原発・反原発は圧倒的な民意です。老朽原発の運転に反対する声はさらに大きく、運転を認める声などほとんどありません。

 原発の40年超え運転と新設を阻止すれば、美浜町からは即時、高浜町からは4年後に、おおい町からは12年後に、敦賀市からは6年後に、稼働する原発が無くなります。若狭の原発は2033年に、全国の原発は2049年にゼロになります。原発反対の行動が高揚すれば、もっと早く原発をなくすことも可能です。

原発全廃に前進の好機

 6月23日に再稼働した美浜3号機は、特重施設の完成が期限(10月25日)に間に合わず、わずか3ヶ月の営業運転で停止に追い込まれます。美浜3号機、高浜1、2号機の特重施設の完成は早くても2022年9月頃、2023年5月、6月頃といわれています。

 ところで、これらの老朽原発は、特重施設の完成後に再稼働されたとしても、2023年末には停止に追い込まれる可能性が大です。それは、関電が「使用済み核燃料の県外中間貯蔵地を2023年末までに探せなければ、老朽原発を停止する」と明言していますが、中間貯蔵候補地探しは至難であるからです。老朽原発停止を突破口に原発全廃に向かって大きく前進する好機です

原発ゼロ基本法案を実現し、
原発に依存しない若狭を!

 原発地元の自治体や経済界は、脱原発をしたら地域経済が成り立たなくなると宣伝しています。

 しかし、国会の経産常任委員会に付託された「原発ゼロ基本法案」では、
①全ての原発の速やかな停止→廃止、
②電気の需要量の削減、
③再生可能エネルギー電気の供給量の増加をうたうとともに、
④原発を停・廃止する「事業者への支援、周辺地域の雇用・経済対策」を行うための「法制上、財
政上、税制上、または、金融上の措置」
を条文として要求しています。「原発ゼロ基本法案」が施行されれば、原発に頼らない地域の構築に向かって踏み出すことができます。3年余りも棚ざらしにされているこの法案の審議を要求し、経済的不安をも克服して、脱原発社会を目指しましょう!

重大事故が起こる前に
原発を全廃しましょう!


老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先:木原(090-1965-7102)


◆7/3、おおい町で関電に申し入れ書を提出

関西電力株式会社
 取締役会長 榊原定征 様
 取締役社長 森本 孝 様
 原子力事業本部長 松村孝夫 様
 大飯発電所長 決得恭弘 様

申し入れ書

 福島原発事故から10年経ちましたが、避難者の多くが故郷を奪われたままです。事故炉の内部は未だに掌握できず、事故終息は見えず、トリチウムなどの放射性物質を含む大量の汚染水が太平洋にたれ流されようとしています。原発は、事故確率の高さ、事故被害の深刻さ、事故処理の困難さなど、現在科学で制御できる装置でないことを、福島原発事故が大きな犠牲の上に教えています。

 それでも、貴関西電力(関電と略)は、昨年7月20日より定期点検入りし、加圧器スプレイライン配菅の損傷のために運転停止が長期化していた大飯原発3号機を再稼働させようとしています。

 しかし、以下【1】~【6】のような状況にある現在、原発の稼働は理不尽この上なく、許されるものではありません。

【1】関電の原発に関連して、蒸気発生器配管の減肉、亀裂を始めとする各種のトラブルが頻発しています。例えば、昨年だけでも、高浜3号機の蒸気発生器伝熱管で減肉・損傷、大飯3号機加圧器スプレイライン配管で亀裂、高浜4号機の蒸気発生器伝熱管で減肉・損傷が発見され、高浜4号機でケーブル火災が発生しています。この事実は、原発はトラブルを多発させる装置であることを物語っています。中でも、高温・高圧の1次冷却水が流れる配管の損傷は、原子炉空焚きの引き金となりかねず、深刻ですが、損傷を避ける抜本的な対策はありません。

【2】関電は、使用済み核燃料の中間貯蔵候補地を、2018年内に福井県外で探すと明言していましたが、この約束を反古にし、中間貯蔵候補地提示期限を2020年内と再約束して、大飯原発3、4号機再稼働への西川前福井県知事の同意をとり付けました。しかし、関電は、この約束もまた反故にして、使用済み核燃料を増やし続ける原発の運転を継続したのみならず、本年2月、期限を2023年末へとさらに先送りして、老朽原発・美浜3号機、高浜1、2号機再稼働への杉本福井県知事の同意を取り付け、6月23日、美浜3号機を再稼働させました。なお、期限の先送りは、むつ市の中間貯蔵施設の共同利用の可能性を拠り所にしたものと考えられますが、宮下むつ市長はこれを否定し、猛反発しています。この間の約束不履行は、関電は、何の成算も無く「空約束」をし、平気でそれを反古にする、企業倫理のかけらも持ち合わせない企業であることを裏付けています。

【3】去る12月4日、大阪地裁・森鍵一(もりかぎはじめ)裁判長は、大飯原発3、4号機の設置許可の取り消しを命じました。原子力規制委員会は、原発敷地で起こり得る地震規模の推定について、経験式で得られる規模は平均値であり、バラツキを考慮すればさらに大きな地震が発生する可能性があるから「バラツキを考慮せよ」と規定しています。しかし、この規定にも拘らず、規制委員会は、原発運転の認可にあたっては平均値を採用し、平均値に見合った耐震性で可としています。大阪地裁は、これが過小評価であるとしたのです。このバラツキに関する議論は、いやしくも科学・技術に携わる者なら、誰しも納得できるものです。関電は、基準地震動の再評価を行い、それに見合った耐震対策を施すべきです。

【4】大飯原発から100 km 圏内には、約76万人が住む福井県のみならず、257万人が住む京都府、141万人が住む滋賀県の全域、大阪府、兵庫県、奈良県、岐阜県の多くの部分が含まれます。大飯原発で重大事故が起これば、原発周辺の住民のみならず、何100万人もの人々が避難対象になりかねません。避難は不可能です。重大事故では、琵琶湖が汚染され、関西1400万人以上の飲用水が奪われます。若狭湾が汚染され、観光や漁業が壊滅します。

【5】1昨年来の原発マネーに係わる不祥事の調査は,未だに納得できるものではなく、関電が企業体質を抜本的に改善したとするにはほど遠い状態にあります。例えば、去る2月、関電は「競争入札を経ない発注(特命発注)などにより地元企業の活用に努める」として、美浜町長の美浜3号機再稼働への同意を取り付けました。公共性が高く、税金に準じる性質を持つ電気料金で運営される電力会社が、特命発注の乱発など許されるはずがありません。これは、関電の経営体質は、原発マネー不祥事後に行った「人事刷新」によっても全く変わっていないことを物語るものです。

【6】関電は、昨年来、美浜3号機および高浜1、2号機を再稼働させるとして、立地自治体の議会や首長に同意を要請し、苦悩の選択を迫りました。にも拘らず、福井県知事が4月28日に同意を表明した直後の30日に、高浜2号機の安全対策工事が遅れ、当面の再稼動が不可能になったと発表し、5月12日に、特重施設が設置期限までに完成しない高浜1号機の当面の再稼働も断念したと発表しています。一方、特重施設の完成が設置期限・10月25日に間に合わず、僅か3ヶ月しか営業運転できない美浜3号機を無理矢理再稼働させる暴挙を行いました。このように、関電は、自社の都合のみで、立地自治体や多くの人々を混乱に陥れる、傲慢極まりない企業と言わざるを得ません。こんな企業が、人々の安全・安心を最優先して原発を運転するとは考えられません。

 以上の視点に立って、「老朽原発うごかすな!実行委員会」および「7.3申し入れ・抗議行動参加者一同」は、貴関西電力に、以下を申し入れます。

  1. 原発は、事故確率が多い装置であることは、福島原発事故および福島原発事故以降に多発したトラブルが教えています。危険で、一端重大事故を起こせば、人の命と尊厳(人格権)を奪い去る大飯原発の稼働を即時断念してください。
  2. 原発を動かせば、行き場がなく、子々孫々にまで負の遺産となる使用済み核燃料が増加します。全ての原発を即時停止し、安全な廃炉を進めてください。
  3. 使用済み核燃料の安全な処理・保管法を早急に提示してください。また、使用済み核燃料の安全な保管地を早急に示してください。
  4. 関電の原発が重大事故を起こせば、その被害は若狭をはるかに超えて関西や中部にもおよぶ可能性があります。原発を稼働させようとするのなら、広範な周辺自治体の意見にも十分耳を傾け、同意を得てください。
  5. 関電の原発で最近起こったトラブル、事故、原発マネー不祥事の原因は解明され尽くされているとは言えません。原因が十分解明され、対策が施された後に、原発稼働の是非を1から再議論してください。

 なお、貴社が、私たちの再三の危険性指摘を無視して原発を稼働して、重大事故が起こった場合、それは貴職らの故意による犯罪であり、許されるものではないことを申し添えます。
2021年7月3日

老朽原発うごかすな!実行委員会
7.3申し入れ・抗議行動参加者一同
(連絡先;木原:090-1965-7102)

◆報告とお礼~7.3「大飯原発3号機再稼働糾弾・抗議」おおい町緊急行動に60人超

【2021年7月9日,京都キンカンで配付】

報告とお礼
7.3「大飯原発3号機再稼働糾弾・抗議」
おおい町緊急行動に60人超

 関電は、昨年7 月20 日から定期点検で運転を停止していた大飯原発3 号機を7 月3 日に再稼働させました。関電は当初、昨年10 月の運転再開を画策していましたが、8月の超音波試験で、原子炉圧力容器と蒸気発生器を繋ぐ配管(加圧器スプレイライン管)などに損傷が見つかったため、運転停止が長期化していました。加圧器スプレイライン管は、高温高圧(320℃、157 気圧)の1 次冷却水が流れる直径11 cm の配管です。破断すれば、一挙に1 次冷却水が噴出し、原子炉が空焚きになる深刻な事故に至ります。なお、関電の原発(加圧水型)では、加圧器スプレイライン管だけでなく、高温高圧水が流れる蒸気発生器伝熱管の損傷、減肉もたびたび発覚しています。

 ところで、昨年12月4日、大阪地裁・森鍵一(もりかぎ・はじめ)裁判長は、大飯原発の設置許可取消の判決を出しました。「規制委員会の判断は地震規模の想定で必要な検討をせず、看過しがたい過誤、欠落がある」として、大飯原発3、4号機の原発設置許可を取り消したのです。この判決は、規制委員会審査のいい加減さを端的に指摘しています。また、大飯原発のみならず、全ての原発が、過小評価された地震動を基に耐震設計されていることを暗示しています。

  • 配管損傷などのトラブル続きで、耐震性も全く不十分な大飯原発再稼働を、許してはなりません!
  • 原発を動かせば、処分法も保管地もない使用済み核燃料が溜ります。
  • 大飯原発から100 kmの圏内には、福井県、京都府、滋賀県の全域、大阪府、兵庫県、奈良県、岐阜県、愛知県の多くの部分が含まれます。大飯原発で重大事故が起これば、何100万人もの人々が長期にわたる避難を強いられます。重大事故では、琵琶湖が汚染され、関西1400万人以上の飲用水が奪われます。

7月3日、おおい町に結集した60人超が、
大飯3号機の再稼働を糾弾し、
抗議する緊急行動に起ちました。

 同日13時、おおい町大島「おおい町はまかぜ交流センターしーまいる」付近の公園に集合した参加者は、大飯原発ゲート前までデモ行進し、原発ゲート前で15時まで抗議集会および申入れの後、「塩浜海水浴場駐車場」までデモ行進し、断固とした関電への抗議の声を上げ、おおい町の皆さんに原発全廃を訴えました。

ご参加、ご支援くださいました皆さん、
ありがとうございました。

 なお、7月2日、6月23日に再稼動した美浜3号機では、事故時に蒸気発生器に給水するポンプ(タービン動補助給水ポンプ)に大きな圧力がかかるトラブルが発生しています。関電は、「ポンプ入り口にある金属製のフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。これが事実であれば、配管の中には多量の鉄さびが懸濁していることになり、この懸濁物が、配管の減肉やフィルターの目詰まりの原因になり、今後もトラブルを引き起こしかねないことになります。何よりも、老朽原発をは全国に先駆けて動かそうとして準備してきたにも拘らず、鉄さびによる目詰まりにも気づかなかった関電と規制委のいい加減さを糾弾しなければなりません。

点検も審査もいい加減な関電や規制委に
原発を安全に動かせるはずがありません。

老朽原発うごかすな!実行委員会 連絡先・木原(090-1965-7102)


▼2021 年7 月4 日中日新聞朝刊

▼2021 年7 月4 日中日新聞朝刊

▼2021 年7 月4 日福井新聞朝刊






 

 

 

 

 

 

 


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