◆9月6日に行った関電との話し合いの記録


関電側;広報担当者ほか2名。
使い捨て時代を考える会;4名。

今回は以下の質問書を提出し、話し合いました。

質問書
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1.原子力規制委員会がテロ対策施設(特定重大事故等対処施設)の設置計画について、計画年度以内に設置できなければ運転停止を命じるとの方針を発表しました。貴社の原発に関して、5月10日の話し合いで、「高浜3、4号が1年、高浜1、2号が1.5年、大飯3、4号が1年、美浜も1.5年遅れる」とのご説明でした。安全第一と言いながら、施設を設置することなくなぜ原発を動かしているのでしょうか。テロの対象となるような設備で発電することについて疑問はないのでしょうか。また、それぞれの対策の進行状況を教えてください。

2.稼働40年を超えた高浜原子力発電所1、2号機と美浜原発3号機について、原子力規制委員会により最長20年間の運転延長を認められ、高浜1号機を2020年6月に、2号機を2021年2月に、美浜3号機を2020年8月に動かすとのことですが、本当に動かすのですか。電力が足りている中で老朽化した原発まで動かす理由はどこにあるのでしょうか。再稼働を直ちに断念し、そのための工事も中止してください。

3.使用済み核燃料の処理についての、技術的、経費的な目途は立っているのですか。2020年以内に決めると言っている福井県外の中間貯蔵施設の候補地は決まりましたか。福井県に乾式貯蔵施設を作ることも検討しているのでしょうか。また来年フランスよりMOX燃料を搬送し、高浜3号、4号機で使用するとの報道がありましたが、プルトニウムを使った危険な燃料を使うのですか。この処理はどうするのですか?

4.電力自由化によって、貴社から他社へ切り替えた消費者は2019年7月末で263万件を超えました。大飯原発再稼動、高浜原発再稼動で契約離れが加速していますが、そのことについてどうお考えですか。消費者は原発に依存しない電力会社を望んでいるのです。このことについてどのような見解をお持ちでしょうか。

5.避難計画は現在どこまで進んでいますか。具体的にお示しください。

6.立地自治体以外であっても、京都府のように原発に近い自治体とは、「再稼動・運転延長には事前了解を必要とする」という安全協定を結ぶ必要があると考えますが、このことについて貴社の見解をお聞かせください。

7.分社化によって京都支社は今年7月から送配電カンパニーとなり、2020年4月より子会社となるとのことですが、送配電部門は新電力にどのように対応するのでしょうか。

以上
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話し合いの内容
(Q;こちら側の発言,A;関電の発言)

Q 7月からどのような組織になったのか。

A 私は送配電カンパニーのコミュニケーション部担当である。

Q 京都支社はどうなったのか。

A 電力本部が各地域にあり、総務部と一体化したものが支社になり、地域担当の窓口となる。来年4月に子会社になる。

Q 前任者から送配電部門は独立し、発電事業には対応できないと聞いたが。

A 送配電部門は中立で、特定の発電事業者との個別の話はむずかしくなるが、原発一般の理解活動を行う。

Q 関電以外のことも聞けるのか。

A 調べて答えることはできると思うが、中立性は担保する。

A(質問1について)高浜3、4号機は1年、大飯3、4号機は1年の延長。敷地造成が完了して本体の工事中である。高浜1、2号機は2.5年、美浜は1.5年遅れる。敷地造成に着手したところだ。期間を短縮する方向で努力している。

Q 設備ができていないのになぜ動かしているのか。

A 本体はシビアアクシデントを起こさない対策をすでに備えているので、プラントの稼働は可能だ。

Q テロ対策も今の機能で対応できるということか。

A 何かあったときに放射能が外に漏れないようになっている。

Q もし、重大事故が起きた場合はどうなるのか。

A 格納容器が破損しても拡散しない設備を備えている。

Q それならば、規制委員会の言う追加の設備の意味はどういう事か。

A さらなる安全の向上ということだ。

Q その設備でどんなことが可能になるのか。

A 炉心冷却とか原子炉建屋が損傷した時外に放射能を出さないとか…

Q ミサイル直撃とかが起きても大丈夫というが、原子炉を設計した人が防ぐのは難しいと言っていた。原発が動いていることが怖い。

Q 施設ができたとしても心配だが、できていないのに動かしているのが不安だ。

A 当社の認識を話したが、不安があることは伝えておく。

Q 美浜原発では施設の場所を選定しなおしたと聞いたが、ゆっくり作っているから計画が守れないのではないか。安易に考えていないか。

Q 運転を止めるべきだ。福島も大丈夫と言っていて事故を起こした。

Q 安全のためと言ってどんどんお金をかけているが、そこまでして原発になぜこだわるのか。メリットがあるのか。

A 繰り返しになると思うが、エネルギー政策で必要とされている。ベストミックスの一つだ。

Q その話は常に聞いてきたが、状況は変わってきている。電力が足りない、停電になると言われていたがそれも変わってきている。電力不足はない。安全性についてもどのような不安があるから対策をするという説明ではなく、何についてやっているのかわからない。話し合いを進めてきたが、進めるほどに不安が増す。

A 不安の解消ができていないということか。

Q 避難についても説明できていない。京都府は被害を受ける人口が多い。避難計画の実態がわからないし、聞こえてこない。関電として何が不安なのか、そのために何をしているのかという説明がない。規制委員会も場当たり的だ。安全神話で絶対安全と言っている中でチェルノブイリ、福島事故が起きた。抜本的説明がなされていない。

Q 原発をやめてほしい。エネルギー源を代えてほしい。

Q 美浜は敷地変更と聞いたが、もう敷地造成を始めているということか。

Q 40年越えの原発は採算が取れないのではないか。あえて再稼働するのは関電の考えか。とくに美浜は関電が廃炉したいと考えているという報道も見たが。老朽原発を動かすのはなぜか。経済性もない。

Q 原発にはどのぐらいお金がかかるのかわからない。計算しようがない。すべて見切り発車している。

Q PWRは安全というが疑問だ。技術的に言うとPWRのほうが危険だ。冷却系が複雑だ。船舶用に開発され配管が複雑になっている。事故が起きたら大変だ。スリーマイルではほんのちょっとしたトラブルから事故が起きた。危険性が高い。日本ではPWRが事故を起こしていないから安心しているのではないか。

Q 質問1ではどんな事故を想定し、どんな対策をとり、そのためにどれだけ出費しているのか。

Q 自然エネルギーに変えたら顧客が帰ってくる。原発は燃料が安いというが処理を考えたら高い。経済性も合理性もない。自然エネルギーにお金をつぎ込んでほしい。

A 再生エネルギーも電源構成に含めている。

Q 決算書を見ると再エネに対する投資は増えているか。どの程度増えているのか。関電は減らしていると思う。

A 決算上のことはわからない。

Q フランスでは高速増殖炉をやめると言っているし、原発の輸出もできなくなって、世界的に原発はやめる方向に進んでいる。時代遅れになりつつある。目先に取らわれず、この先のエネルギーをどうするか、子や孫の代までの長いスパンで考えていくべきではないか。

A(質問2について)再稼働は未定だ。安全対策を行っている。高浜1号機は2020年5月、高浜2号機は2021年1月、美浜3号機は2020年7月の予定で、シビアアクシデントに対する工事を行っている。

Q 再生エネルギーにお金をかけられない理由がそこにあるのではないか。古い施設にお金をかけなくてはならない。

Q 車は40年前に作ったものなど怖くて使えないが、なぜ原子炉は使えるのか。40年もたつと金属の脆化が進んでいる。実物ではテストできないからテストピースで行っていると思うが、不安だ。圧力容器の問題など技術がわかる人に聞きたい。高浜1号機には配管が何メートルあるのか。交換しているのはどのぐらいか。初期から使っているのはどのぐらいか。定検の時間を短縮していないか。短縮によって問題個所が見つけにくくなっていないか。など聞きたい。
40年越えは沙汰の限りだ。福島では配管がわからなくて大混乱した。図面通りでなく、工事がずさんだったことが分かった。バルブがゆるめられなかった。福島事故から学んだことは何か。

A(質問3について)再処理で95%以上が再使用可能だ。取り出して2021年度に日本原燃で処理する。高レベルは地下に保存する取り組みがフィンランドやスウェーデンで先行している。

Q 小泉さんは北欧に見に行ってダメだと思い脱原発になった。もっと慎重に考えてもらいたい。

Q 処理もできないのになぜ動かすのか。どんどん使用済み燃料が増えるではないか。

Q MOXは熱伝導の差で内部温度が高くなる。事故が起きたら危険度高い。初期はウラン燃料で設計したはずだが、いつ、なぜ、MOX燃料になったのか。

Q MOXを処理する施設はできていない。処理できないのに再稼働するのか。

A MOXの処理はできない。

Q それでも動かすのか。

A(質問4について)電力切り替えの動きのあることは認識している。1200万件のうち2割がスイッチングした。関西はスイッチングが多い。値下げでも変わりない。

Q 原発のせいで値下げができないのではないか。

A(質問5について)地域の防災は自治体がやる。避難計画は重要なので協力している。原子力事業者の防災計画はある。

Q バスの運転手が足りなくて大変と聞く。避難の時バスをチャーターするとなっているが、どうなっているのか。ピストン輸送するはずだが。

A 知らないので調べる。

Q 避難計画は事実上できていない。京都市東山区は舞鶴市の市民を引き受けることになっているが、被曝をどうやって測るのか。除染はできるのか。除染に時間がかかって長時間避難できないことも起きる。受け入れ側の2次被曝も考えられる。事故が起きたらどうするのか。

Q 一企業が危険な施設を持っていて避難計画を自治体に任せているというのは理解できない。会社として独自に避難計画を作るべきではないか。

A(質問6について)歴史的経過がある。立地、隣接、隣々接とあり、地域協議会で協議して対応していく。

Q 福井県庁は高浜原発などから100キロあり、60キロの京都府庁より遠い。

Q 福島では立地自治体でないところは情報もなく取り残された。人権の問題だ。距離や地形で考えるべきではないか。琵琶湖を抱えている滋賀県は深刻だ。

Q(質問7について)完全分社化するべきではないか。考えていないのか。完全分社化でなければ親会社による利益誘導があると考えられる。

A 国のガイドラインに則ってやっている。

Q 国は信頼できない。電力事業をどうするのか。関電は大きすぎる。自由競争ができない。公正な分社化をするべきだ。

(以上)