◆反原発運動はますます重要

【2018年5月11日,京都キンカンで配付。】

大飯原発3、4号機の再稼働は許してしまいましたが、

反原発運動はますます重要になっています

5月9日、おおい町内デモと原発前集会に100人
ご参加、ご支援ありがとうございました。

◆関西電力(関電)は、3月14日、5月9日に大飯原発3、4号機を再稼働させました。脱原発、反原発の民意を蹂躙し、脱原発に向かう世界の潮流に逆らうものです。

◆私たちは、この暴挙を座視してはいませんでした。オール福井反原発連絡会、ふるさとを守る高浜・おおいの会、若狭の原発を考える会の呼びかけで昨年結成された「大飯原発うごかすな!実行委員会」は、10月15日、4月22日に、それぞれ600名、700名の参加を得て、「関電包囲全国集会」と御堂筋デモを貫徹し、関電に原発再稼働阻止の決意を叩きつけ、市民や内外からの観光客に原発全廃を訴えました。

◆また、12月3日には、おおい町現地全国集会と町内デモを500人の参加を得て闘い、2月25、26日には、延べ220名の参加を得て、若狭湾岸一斉チラシ配布(拡大アメーバデモ)を貫徹し、5万枚以上のチラシを配布しました。

◆さらに、大飯原発3、4号機再稼働阻止のために、3月13日(100名参加)、14日(70名参加)、5月9日(100名参加)に、おおい町現地でのデモと原発ゲート前抗議闘争を果敢に闘いました。


毎日新聞(2018-05-19)


京都新聞(2018-05-19)

大飯原発3、4号機の再稼働は許したものの、
反原発運動の意義は大きい!

大飯原発の再稼働を許したことは本当に悔しいことですが、上記ような運動に限らず、各地での福島事故忘れない3.11集会、毎週行われている脱原発金曜行動などの大衆行動には、次のような意義があると考えられます。

◆第1に、現地での行動は、原発再稼働に抗議するだけでなく、表にはでていないものの、若狭に広範に存在する「原発は嫌だ」の声に呼応し、連帯するものです。

◆第2に、反原発の闘いが、老朽原発を廃炉に追い込んでいます。脱原発、反原発の圧倒的な民意に後押しされた大衆行動のために、傲慢な電力会社と言えども、原発を動かそうとするとき、多額の費用を要する安全対策を施さざるを得なくなり、安全対策費のかさむ老朽原発の廃炉を決意せざるを得なくなっています。昨年末からでも老朽大飯原発1、2号機、伊方原発2号機の廃炉が決定しました。これで、福島事故以降に廃炉が決定した商業原発は9機になりました。

◆第3に、脱原発、反原発の大衆運動は、原発重大事故を防いでいるとも言えます。大衆運動がなければ、電力会社は多額の費用を要する安全対策もせずに、老朽原発を含む原発を次々に動かし、重大事故の確率は格段に高くなっていたでしょう。

◆第4に、脱原発、反原発の大衆運動は、国内だけでなく世界にも拡がり、世界的に安全対策費を高騰させ、原発産業を成り立たなくさせています。東芝が破綻し、伊藤忠商事がトルコの原発建設計画から撤退すると報道されています(4月25日)。

◆第5に、反原発の大きな声が、裁判闘争を後押しし、司法を動かしています。福井地裁、大津地裁、広島高裁での原発運転差止め決定など司法での勝利も、福島原発事故後、格段に多くなっています。

◆以上のように、反原発の大衆運動は、老朽原発廃炉、原発からの企業の撤退、裁判闘争の勝利に貢献していると言えます。

大飯原発3、4号機の再稼働は許してしまいましたが、
脱原発、反原発の闘いの手綱を緩めてはなりません!

大飯原発3、4号機即時廃止、
高浜原発4、3号機の再々稼働反対、
老朽高浜原発1.2号機、
老朽美浜原発3号機の
再稼働阻止の行動を強化しよう!

◆前述のように、反原発の大衆運動は、原発重大事故の確率を下げることには貢献していますが、完全に原発事故を避けるには、原発全廃しかありません。さらに大きな原発全廃運動を構築しましょう!

◆①大飯原発3,4号機は再稼働されたとは言え、大衆運動が高揚し、裁判闘争にも勝利すれば止めることができます。粘り強い原発全廃運動が肝要です。

◆②昨年再稼働された高浜原発4号機、3号機は、来る5月、8月に定期点検入りし、その2~3か月後に再々稼働されると報道されています。いい加減な定期点検で安全が保たれるものではありません。断固とした再々稼働阻止の行動に立ちましょう!

◆③高浜原発1、2号機(1974年11月、1975年11月営業運転開始)、美浜原発3号機(1976年3月営業運転開始)は、運転開始後40年を大幅に超えた老原発ですが、関電は、高浜原発1、2号機を2019年10月以降に、美浜原発3号機を2020年3月以降に再稼働させようとしています。全国の老朽原発の再稼働への道を開こうとするものです。

◆原発は、老朽になるほどトラブル率が急増します。圧力容器の脆化(ぜいか;もろくなること)、配管の腐食、配線被覆の老化、資料の散逸など、問題点は山積です。

◆すでに、老朽大飯原発1,2号機、伊方原発2号機を含め、福島原発事故後、福島原発を除いて9機の廃炉が決定しています。膨大な安全対策費を要する老朽原発再稼働は、阻止できる可能性があります。老朽原発の40年越え運転を阻止し、原発新設を阻止すれば、最悪でも2049年には国内の原発はゼロになります。

◆老朽原発再稼働阻止の闘いに今すぐ起ちましょう!

【参考】

中日新聞2018年5月8日朝刊に、小浜湾を挟んで5 km 離れた対岸の集落・小浜市内外海地区での世論調査結果が掲載されていました。ここに転載して、紹介します。こちら

2018年5月11日

若狭の原発を考える会(連絡先・木原壯林 090-1965-7102)