【2017年9月29日,京都キンカンで配付。】
声 明
おおい町長の大飯原発再稼働容認を糾弾し、抗議する
◆原発が極めて危険な装置であり、原発重大事故が悲惨極まりない被害をもたらすことは、チェルノブイリ原発事故、福島原発事故が教えるところです。したがって、最近のほとんどの世論調査でも、脱原発の声は原発推進の声の2倍以上です。今、脱原発は圧倒的な民意です。若狭にも、高浜町音海地区の例のように、脱原発・反原発の声は多数あります。
◆一方、東芝破綻の例を挙げるまでもなく、原発は、事故対策費や使用済み核燃料の処理・処分費を考えれば、経済的にも成り立たないことは明らかです。そのため、国際的にも、イタリア、ドイツに続いて、リトアニア、ベトナム、台湾が脱原発を決意し、スイスが原発新設禁止を国民投票で決定しました。アメリカも原発縮小に向かっています。
◆それでも、おおい町議会「原子力発電対策特別委員会」は、原子力規制委員長までもが「安全を保証するものではない」と言う“新規制基準”を、関電と政府の言い分通りに“世界一厳しい安全基準”と見做し、これに適合した大飯原発3,4号機は安全として、去る9月8日、再稼動に同意しました。この特別委員会では、全ての委員が「再稼働ありき」で用意してきた意見を述べ(ほとんどが読み上げ)、討論は全くなく、その関電や政府への翼賛ぶりには唖然とさせられました。経済的利益のみを考え、町民の安全安心など頭の片隅にもない町議のみで構成される議会を持つ町民は、不幸としか言いようがありません。
◆他方、中塚 實 おおい町長は、再稼働ありきの立場に立ち、9月19日に大飯原発視察、21日に世耕経産大臣と面会という、手続き的行動を行い、本日9月25日に「再稼働について理解するとの判断に至った」と再稼動容認の態度を表明しました。クレーン倒壊事故に代表されるトラブル続きの関電に原発の安全を託せるとは考えられず、使用済み核燃料や放射性廃棄物の貯蔵地、保管法を政府や関電が確約、明言したわけでもありません。
◆ところで、若狭の原発で福島級の重大事故が起これば、若狭や京都、滋賀の北都はもとより、京都府、滋賀県の全域、関西のかなりの部分が放射性物質にまみれる可能性があります。この地域の500万人を超える住民が避難対象になりかねません。避難は不可能です。おおい町長や町議会は、おおい町民の安全安心に関する責任を負っていることは、当然ですが、こと原発事故に関しては、極めて広域かつ多数の周辺地域住民についてもその安心、安全を考える義務があります。大飯原発が重大事故を起こして、周辺自治体住民に被害が出たとき、おおい町は、どう責任をとるかを具体的に明らかにすべきです。
◆一方、福島原発事故以降の経験は、原発が無くても電気は足りることを教えています。さらに、経産大臣の認可機関である「電力広域的運営推進機関」までもが、原発は無くても、現在も10年後も、電気は十分 足りること、すなわち15%以上の余裕があることを認めています。不要な原発を稼働させて、事故のリスクに怯える必要はないのです。あなた方が原発再稼働を容認するのは、人の尊厳、生存の権利を犠牲にしても、経済的利益を優先させようと考えているからです。金儲けのために原発を動かすことは、倫理に反します。私たちは、事故の不安なく、安心して生活できる社会を求めます。
◆原発は、事故の確率の高い、人類の手に負えない装直です。二度と福島のような事故を起こさないために、全ての原発の早期廃戸を、立地自治体が率先して求めるべきです。
◆私たちは、原発の危険性を再三にわたって指摘してきました。おおい町長や町議会が、この指摘を無視して、原発運転を容認して事故が起ったら、それはおおい町長や町議会議員の故意による犯罪です。許されるものではありません。
以上のような理由により、大飯原発3,4号機再稼働容認を糾弾し、同容認を表明した中塚 實 おおい町長に抗議します。
2017年9月25日
人類の手に負えず、人類に不要な原発を動かして
大きな犠牲を払うこと、事故の不安に慄(おのの)くことは無い!
1、3月ともいわれる大飯原発3、4号機の再稼働を断固阻止し
原発全廃を勝ち取ろう!
10.l5大飯原発うごかすな!関電包囲全国集会
ご賛同、ご結集をお願いします。
日時;2017年10 月15 日(日) 13時~14時45分
場所;関西電力本店前(大阪市北区中之島3丁目)
<集会後、御堂筋デモ>関電包囲集会が終わり次第、徒歩で靭(うつぼ)公園(大阪市西区靭本町)に移動。デモ出発:15時30分、デモ出発地:靭(うつぼ)公園(デモは難波まで)。
2017年9月29日
若狭の原発を考える会(連絡先・木原壯林 090-1965-7102)