◆電力自由化署名についてQ&A

(2016-10-03)
◆これまで私たちは,関西電力(以下,関電)以外の電気を買うことはできませんでした。しかし2016年春の電力小売全面自由化によって,一般家庭も電力会社を選べるようになりました。では,私たちは何を基準に電力会社を選べばよいのでしょうか。新規参入した「新電力」は,価格やサービスも様々で,いちばん気になるのはこういった点でしょう。しかし,各新電力が原発問題に対してどのような姿勢をとっているかも重要です。

◆電力会社を選べるようになったことで,原発事故の危険,子や孫の世代に放射能のゴミを残す罪の深さを考える責任が,私たちに生じたと言えます。この機会によく考えて,選ぶ権利をいかしたいものです。脱原発の声をあげ,原発に固執する関電に経営政策の再考をうながそうではありませんか。

Q1:関電から新電力に契約を変更する手続きには,めんどうなことはありませんか。

A1:手続きはひじょうに簡単です。新電力に電話かインターネットで申し込むだけですみます。関電に解約の連絡をする必要はありません。なお,契約変更には「供給地点特定番号」が必要ですので,関電の検針票(電気ご使用量のお知らせ)や「はぴe見る電」でご確認ください。

Q2:新電力の電気を利用すると,電気の質が悪くなったり停電したりしませんか。

A2:どの新電力に切り替えても,これまでと同じように関電の送電線で電気が送られて来ますので,まったく問題はありません。

Q3:関電の送電線で電気が来るのなら,新電力に変えても原発の電気が流れてくるのではないですか。

A3:関電の送電網の中で,すべての電力会社の電気が物理的に混じってしまうことは避けられません。しかし,なるべく原発の電気を仕入れない新電力を選べば,電源としての原発にお金を払わないことが可能です。多くの人々がそのような選択をすれば,関電も原発の建設や運転が難しくなります。

Q4:福島の原発事故があり,市民は不安を感じているのに,また原発のコストは高いと言われているのに,関電がいまだに原発推進の姿勢をとっているのは,なぜでしょうか。

A4:原発は建設費,立地自治体への電源交付金,後始末(原発解体や核のゴミの保管など)の費用,原発事故が起こった場合の被害を考えれば,もっともコストの高い電源と言っても過言ではありません。しかし,建設費の支払いは済んでいますし,彼らは後始末や事故の費用はこの国のみんなに肩代わりしてもらえばよいと考えています。また,関電は赤字に苦しんできましたが,原発は燃料費だけはひじょうに安いので,原発さえ動けば経営上の問題は一挙に解決できると考えているようです。40歳を超える古い危険な原発でも,さらに延命させて使い続けようとするのはそのためです。

Q5:これまで関電から新電力に切り替えた人はどれくらいいますか。

A5:関電の契約者のうち,33万9700件(3.37%)(2016年8月末現在)が関電を離れたと報道されています。これはたいへん大きな数字です。ちなみに企業などの大口顧客向けの電気は2000年に自由化されており,新電力の販売電力量の比率は約12.1%に達しています(2016年1月現在)。

Q6:新電力に契約を変更したいのですが,何を基準に選べばよいですか。

A6:いろいろな判断,考え方があるでしょう。ご自身の判断が第一です。インターネット上には自然エネルギーを積極的に活用しようとする新電力を紹介したサイトもあります(「パワーシフト」など)。価格,再生可能エネルギーの割合はどうか,原発の電気がどれほど含まれそうか,というポイントをチェックしながら選びましょう。参考までに,今回の署名の呼びかけ人の考え方や判断を下記の「私の電力選択」で紹介いたします。

Q7:この署名「電力自由化 だから脱原発の声をあげよう!」に賛同して署名したとき,個人情報は関電に筒抜けになってしまいませんか?

A7:今回の署名では,提出していただきました用紙そのものは関電に提出しません。そのかわり,署名の信頼性のために「○○市 署名した方の氏名」という形の一覧表を関電に提示します。ご理解の上,ご協力ください。