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◆『はとぽっぽ通信』の追及
~河内川(こうちがわ)ダム建設工事の不正支出金疑惑~(2016年~)
~闇に消えたダム補償金(福井県の公金)は、関電に流れたのではないか~
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『はとぽっぽ通信』(原発設置反対小浜市民の会)では、原発に反対する市民の闘いを紹介するとともに、「若狭における福井県の “でたらめ行政” を検証する」シリーズとして、現在は「河内川ダムの無駄と無謀」と題して、「河内川ダム建設工事に係る関西電力熊川発電所へのダム補償金に疑惑」の記事を連載している。→こちら。
▲河内川ダム……福井県が、かつての鯖街道熊川宿の中央を流れる河内川に建設したダム。堤高77.5m,堤頂長202.3m, 堤頂幅7.3m, 堤体積25.8万m3,総貯水容量800万m3。共産党の佐藤正雄県議は、「小浜市は市総合計画を2016年春改定し、2019年度完成予定の河内川ダムの水を水道水として利用するとしてきた水資源目標を総合計画の項目から外した。つまり地下水量に不安がないことが小浜市の調査でわかり、ダムの重要度が下がったからだ」として、無駄なダム工事を批判している。「急速な人口減少が見込まれる中で、新たなダムによる水道水源を小浜市民、若狭町民に押し付ける計画は今こそ見直すべき。工業用水についても同様。また、難工事となった背景には活断層の活動による地質の影響も指摘される。複合災害時にダムの治水効果自体が果たして計画通りに発揮できるのかどうか、検証が求められる」と主張してきた。
以下、ダム建設工事の不正支出金について『はとぽっぽ通信』からの抜粋。著者は、小浜市の松本浩さん。
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関西電力の第三者委員会の調査発表を受けて、関西電力が公表した「役員報酬カット分の補填(ほてん)約2億6千万円」の原資も、福井県が施工した河内川ダム建設工事の不正支出金ではないか。
平成31年3月10日、原発マネー不正還流について「関西電力良くし隊」による衝撃的な内部告発があった(◆041◆)。同告発状は、関電幹部と高浜町の森山元助役と政治家との癒着を指摘したものであったが、癒着構造は、福井県にも波及する可能性がある。すなわち、河内川ダム建設に伴う関西電力熊川発電所補償工事費の「付替水路工90,000千円」が使途不明になっている問題である。それは、西川知事と関電幹部、森山元助役との癒着の実体を具体的に示しているのではないか。福井県は、県から不正に支出された「付替水路工90,000千円」の暴露を恐れ、隠蔽しようとしているのではないか。使途不明となっている工事費9,000万円は、何処へ消えたのか。杉本知事は関西電力にからむ河内川ダム補償工事に係る虚偽の報告書を国土交通省に提出し、以てその隠蔽(いんぺい)を図ったのではないか。
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▲関西電力熊川発電所……河内川ダム完成後は取水口および水路が水没するため、ダム湖内の水路は閉鎖し、ダム取水塔より取水して、既存のトンネル水路出口に接続している。これに伴って、導水管の付替などが行われることになり、ダム工事主体の福井県から関西電力に補償金が支払われた。その補償工事費の一部に不明金がある。熊川発電所の発電機は130kWで、147か所ある関電の水力発電所で、下から2番目の出力。大正8年9月運転開始。写真右下が排水口で、ダム完成後は発電を継続している。
(『~若狭の原発を考える~はとぽっぽ通信』の購読申込は、917-8691 小浜郵便局私書箱第3号「原発設置反対小浜市民の会」へ。年6回発行、年間購読料1000円)