◆老朽原発の再稼働をやめるよう、関電に申し入れ書

2022年7月11日

関西電力株式会社
社長 森 望 殿

NPO法人 使い捨て時代を考える会
京都市下京区富小路仏光寺下る筋屋町141
Tel 075-361-0222  Fax 075-361-0251

申し入れ書
運転開始後40年を超える老朽原発「美浜原発3号機」の再稼働を断念してください

 運転開始から40年を超えた美浜原発3号機を8月に再稼働予定とのことです。

 先の最高裁判決では福島原発事故に国の賠償責任はないとされました。たとえ規制権限を行使したとしても津波による事故は回避できなかったとして国の責任を否定したものでした。国の規制基準を満たしていたとしても巨大災害には対処できなかったと言っているのです。

 運転年月の短い原発でさえ様々な不具合や事故を起こし、たびたび不安を与えているのに、運転開始後40年を超える老朽原発を動かすとは言語道断です。ちなみに福島第一原発は事故当時運転開始からちょうど40年目でした。地震、火山噴火、豪雨などが多発する中で、いかに安全対策をしようとも事故を防げるとは思えません。

 貴社は立地自治体への原発マネー不正還流まで行って原発を動かしています。そこまでしないと動かせないのは、原発が「危険極まりない嫌われる設備」ということの証明です。老朽原発の再稼働を急ぐのは経営上のメリットであり、原発容認の政策に沿ったものと考えられますが、「命よりお金」の選択としか思えません。貴社をはじめ電力業界は電気が足りなくなるという宣伝をしていますが、オール電化などで電力需要拡大を勧めたのは電力業界ではなかったでしょうか。停電の可能性をちらつかせて節電を言っていますが、街は電気の明かりに満ちています。節電の要請は原発依存を高める宣伝のように聞こえます。

 多くの命と生活を奪った福島原発事故を思い起こしてください。過酷事故が起きた時の対応はできると思われますか。避難はできるのでしょうか。使用済み核燃料の後始末はできるのでしょうか。未来に生きる人びとに負の遺産を残すことに疑問を感じないのですか。

 もう原発に依存することはやめてください。安全でクリーンなエネルギーに転換してください。

老朽原発運転計画を直ちに中止してください。