【2022年8月30日から配付】
老朽原発・美浜3号機を廃炉に!
過酷事故が起こる前に
8.10老朽原発・美浜3号
再稼働阻止現地緊急行動
に起とう!
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行動概要(詳細は追ってご連絡します)
●8月10日(水)13時に美浜原発周辺に結集→原発前をデモ
行進→関電原子力事業本部前に移動して抗議・申し入れ行動→町内デモ(16時解散予定)
●大阪、京都、滋賀からは、マイクロバスなどを配車予定
【ご利用希望者は、橋田(電話090-5676-7068)まで】
●主催;老朽原発うごかすな!実行委員会
(行動日程は、再稼働が早まれば、変更します。)
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関電は、10月に予定していた美浜3号機の運転再開(並列)を8月12日に前倒しすると発表しました(6月10日)。「再稼働(原子炉起動)」は8月10日と推測されます。
再稼働される美浜3号機は、運転開始後45年を超えた老朽原発で、昨年6月23日に一旦再稼働したものの、特定重大事故等対処施設(特重施設)の設置が間に合わず、わずか3ヶ月間の営業運転で停止を余儀なくされていたものです。
しかも、この短い運転中に二度もトラブルを発生させています。一つは、蒸気発生器中の2次冷却水が喪失したとき、緊急給水するポンプに大きな圧力がかかるトラブルです。関電は、「ポンプ入り口にある金属製のフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。
老朽原発を全国に先駆けて動かそうとして準備してきたにも拘らず、鉄さびによる目詰まりにも気づかなかった関電と原子力規制委員会のいい加減さは許されるものではありません。
一方、美浜3号機と同じ加圧水型原発・高浜3、4号機、大飯3、4号機でも、これらの原発は運転開始後40年にいたっていないにも拘らず、たびたびトラブルが発生しています。とくに、約320℃、約160気圧の高温・高圧水が流れる1次冷却系配管(蒸気発生器伝熱管など)の損傷は深刻です。これらの配管が完全破断すれば、1次冷却水が噴出して、原子炉が空焚きになり、メルトダウンに至る可能性があるからです。
例えば、本年3月、高浜原発3号機では、蒸気発生器伝熱管3本の外側が削れて管厚が大幅に減肉・損傷していることが発覚しています。関電は、伝熱管外側に自然発生した鉄さびの塊がはがれて、伝熱管を削ったためとしていますが、蒸気発生器の中には、腐食等によって、2トン以上もの鉄さびや鉄イオンが発生していると報道されています。
このようにトラブル多発の蒸気発生器ですが、美浜3号機の蒸気発生器は、取り替え後26年を経た老朽機器で、配管の完全破断を起こしかねません。
老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先・木原(090-1965-7102)
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電気は足りてる
大停電は節電で回避できる
危険な老朽原発うごかすな!
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今、原発推進派は、ウクライナ紛争によるエネルギー逼迫や炭酸ガス削減を口実にして、原発の稼働に躍起です。また、岸田首相は、冬向け電力の逼迫を喧伝し、9基の原発を稼働させる方針を発表しています。
しかし、電力需要量と供給量を正しく把握し、適度な節電に心がければ、電力不足にはならず、大規模停電=ブラックアウトになることもありません。
大規模停電は、地震などによって電力供給不足が一気に多量に起こったときに起こります。通常の需要増加で大停電に至った例はありません。原発が重大事故を起こせば、電力の大規模供給不足になり、大規模停電に至る可能性があります。
【大規模停電の例】
2018年9月6日早朝、北海道胆振(いぶり)東部を最大震度7の地震が襲いました。この地震によって、日本で初めて、電力会社の管轄エリア(北海道)全域で295万戸が大規模停電(ブラックアウト)しました。電力に関しては、供給と需要のバランスが保たれていることが重要で、バランスが崩れると周波数に異常が生じ、安全装置が働いて、発電所が停止します。この北海道大停電では、苫東厚真(とまとうあつま)発電所の大型火力発電機2機の機器が地震により破損し、大型水力発電所からの送電線が切断されて、電力供給が減少し、周波数が下がったため、連鎖的に発電所が停止し、大規模停電に至りました。
電気の需給ひっ迫に、
どう対処すればよいか?
[1]「供給を増やす」は旧来の考え
かつての電力会社は、電力の無限供給(需要側が使いたい時に必ず供給する)義務を負っていて、その代わりに、地域独占と総括原価方式(発電、送電、電力販売費、人件費などの全ての費用を「総括原価」とし、それに一定の報酬を上乗せして電気料金を決める方式で、電気供給は公共性が高いのでこの方式をとる:この方式だと経営は常に安定している)によって優遇されていました。
しかし、地球環境保全の視点からは、電力供給を拡大し続けることは、もう許されません。
電力会社の無限供給「義務」、地域独占、総括原価方式は、すでに不合理になっています。
[2]「需要抑制、節電」が現在的、先見的な考え
供給力を増やすばかりが需給ひっ迫対策ではありません。
需要抑制、節電こそ、これからの需給ひっ迫対策です。
【節電協力によって危機を乗り切った例】
去る3月22日、東京および東北エリアで、地震による発電所の停止と急激な寒波到来が重なって、電力需給ひっ迫が発生しました。この需給ひっ迫を乗り切れたのは、揚水発電と広域での電力融通に加え、次のような節電が行われたからです。
当日8〜23時の時間帯で約4000万 kWh、また、需要の大きな17時台の1時間に、約500万 kWを需要側が節電しています(東電パワーグリッドKKの資料)。原発5基分(約500万 kW)もの節電が可能であることを示しています。
この例は、要請に応えた節電の例ですが、「節電すればそれに応じて対価が得られる需要抑制」の制度化も進んでいます。「ネガワット(負の消費電力)取引」はその例です。「ネガワット取引」とは、仲介業者などとの事前の契約に基づいて、電気の需要がピークに達したタイミングで節電を行うと対価が得られる制度です。
「節電で生じる余剰電力は発電所を新しく建設することと同じ価値がある」という考えから「発電所ではなくて節電所を」の提案もあります。国民(約1億2500万人一人ひとりが100W(ワット) 節電すれば、1250万 kW(原発10基分以上)の電力需要を抑制できます。
電力需給ひっ迫時だけでなく、日常からの節電も重要です。電気機器やシステムのエネルギー効率よいものへの更新、断熱などの「省エネルギー化」も節電です。
節電し、電力使用を削減すれば、子々孫々にまで放射線被ばくを強いる原発は不要です。