◆関西電力 闇歴史◆103◆

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◆大飯1、2号機の廃炉によるクリアランス金属を
 弁に加工して、大飯3、4号機で使用と発表
 放射性廃棄物で循環型社会を形成?!
(2023年7月)
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 2023/7/13の関電の発表によると、関電は今後の大飯3、4号機の定期検査において取り替える弁を、クリアランス金属にするとのこと。大飯1、2号機の燃料取替用水タンクの解体工事に伴い発生した金属を利用。大飯4号機は2023年8月、大飯3号機は2024年2月から定期検査の予定。
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(→ 放射性廃棄物の「クリアランス制度」◆057◆

 関電は「当社は、引き続き、原子力発電所の運転・保守や解体に伴って発生する放射性廃棄物の低減に向けて取り組むとともに、クリアランス制度を活用し、循環型社会の形成に貢献してまいります」としている。

 しかし、「放射性廃棄物の低減」なら原発を止めるべき。一方で老朽原発まで再稼働し、放射性廃棄物を増大させているではないか。本来なら手間と費用をかけて処理すべき放射性廃棄物を、手間と費用を惜しんで簡便に済まそうというだけの話。基準を変えて放射性廃棄物の量を減らしているだけなのに、よく言うよ。

 また、「循環型社会の形成」は、放射性廃棄物を循環させることではない。再利用が進めば、基準以下とはいえ、クリアランス金属加工品が市中に出てくる。次世代にそのような生活環境を押し付けていいのか。まず、放射性廃棄物、クリアランス金属の発生を止めよ。

 このように、関電の主張する「放射性廃棄物の低減」「循環型社会の形成」って、唖然とする内容。ホント、詭弁、出まかせ、居直り、ごまかしだよね。


▲「はんげんぱつ新聞」(第546号、2023.9)

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