◆関西電力 闇歴史◆055◆

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◆ガスの小売り自由化に新規参入した関電ガス
 トラブルを抱えつつ、大阪ガスとしのぎを削る
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ガスの小売自由化の経緯……都市ガスの供給については、これまで都市ガス会社が独占的に供給してきたが、1995年から大口を対象とした部分自由化を開始。2017年4⽉から家庭を含む全ての都市ガスの利用者への小売りが自由化された。

電力小売り自由化との関係……2016年4月に電力小売り全面自由化が始まり、大阪ガスが獲得した家庭向け電力契約数は2017年4月25日時点で約32万件。一方、2017年4月1日に都市ガス小売りが全面自由化された結果、関電の家庭向けガス(関電ガス)契約数は1年間で約42万件を獲得し、大阪ガスの10%になった。大阪ガスと関電は、互いに電気と都市ガスの小売りでしのぎを削っている。

「関電ガス」とは……関電ガスを販売しているのは、大手電力会社の「関西電力株式会社」。関西電力株式会社の中に「ガス事業本部」がある。別に「関電ガスサポート株式会社」(本社:大阪市、資本金1億円)というグループ会社があり、関電が51%、岩谷産業が49%の株主。「関電ガスサポート」は、関電ガス販売代理業務、消費機器調査等の保安業務、消費機器トラブル時対応業務を関西電力から受託している。有価証券報告書(第97期、2020年4/1~2021年3/31)では、「総合エネルギー・送配電事業」の中の「ガス・その他エネルギー事業」というセグメントになり、本社+連結42社+持分法4社+関連48社からなる。

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◆関電ガスに、不適正な行為に係る業務改善勧告
(2019年8⽉21⽇)
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 これまでに、電力・ガス取引監視等委員会では、ガス小売事業者に対し不適正な行為に係る業務改善勧告を4件実施している。4件のうち、3件は東電エナジーパートナー。1件は、関西電力(2019年8⽉21⽇)。それは、「電気及びガスの小売供給契約締結の際、多数かつ継続的に、法に規定する契約締結前交付書面及び契約締結後交付書面の需要家への交付を行わなかった。」というもの。

 電力・ガス取引監視等委員会「電力・ガス取引監視等委員会の検証に関する専門会合」第3回配布資料(2020年6月時点実績)ガスシステム改⾰の進捗と委員会の取組について。2020(令和2)年10⽉27⽇。→問題のあるガス⼩売事業者に対する指導

 詳細は以下の「電気・ガスの新料金システムで不具合、原因となった設計上のミスとは」に詳しい。日経クロステック
 
 関西電力が2019年10月に全面稼働させた「新顧客料金システム」で、システム設計のミスに起因する3種類の不具合が発生した。約2万件の契約書面が未交付になったほか、割引の未適用などが生じた。プログラムの実装漏れやデータ移行時の不備などが原因だった。
 新顧客料金システムとは、2017年4月の電気とガスの小売り自由化に合わせて、関電が2017年4月から2019年10月にかけて段階的に稼働させたシステムだ。関電は電気とガスの自由化に伴い、季節や時間帯によって料金単価が安くなる電気の「自由料金メニュー」を新設したり、都市ガス事業である「関電ガス」を始めたりした。こうした新しいメニューやサービスを使う顧客の契約を管理し、請求などの処理を担うのが新顧客料金システムとなる。従来の「規制料金メニュー」の契約は既存の料金システムで管理を続けている。
 関電は2019年7月、自由料金メニューを契約したり変更したりした顧客の一部に契約書面を交付できていなかったと発表した。契約書面は電気事業法などで交付が義務付けられている。対象件数は合計2万297件だった。

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◆関電ガス、委託会社が警報器設置と虚偽報告
(2021年11月29日)
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 関西電力は、都市ガス事業の「関電ガス」の契約者で業務用の厨房を利用する飲食店などに対して、一酸化炭素を検知する警報器を希望者に無料で設置しているが、委託会社が設置の有無などを確認せず、関電に「設置済み」だとうその報告をし、関電側から設置工事の手数料を不正に受け取っていたという。虚偽報告はおよそ4900件。虚偽の報告は工事の委託料を不正に取得するためとみられる。関電は2017年の都市ガス小売り参入に伴い警報器の設置業務を委託していたが、その直後からの不正を確認した。今年10月に顧客から関電に直接問い合わせがあり不正が判明した。

(ガス警報器は、ガス会社からのリースにしても買取りにしても、結構な値段になる。ホームセンターやインターネットでは、断然安い価格で販売している。自分で設置しないといけないが、難しくはない。大阪ガスでも関電ガスでも、ガスそのものは同じなので、警報器は、共用できる。)