◆関西電力 闇歴史◆012◆

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◆使用済み核燃料の県外搬出、中間貯蔵候補地で
 関電が何回もくりかえす空約束(1997~2022年)

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 関電は、使用済み核燃料の中間貯蔵候補地を、2018年内に福井県外で探すと明言していたが、この約束を反古にし、中間貯蔵候補地提示期限を2020年内と再約束して、大飯原発3、4号機再稼働への西川前福井県知事の同意をとり付けた。しかし、関電は、この約束もまた反故にして、使用済み核燃料を増やし続ける原発の運転を継続したのみならず、2021年2月、期限を2023年末へとさらに先送りして、老朽原発・美浜3号機、高浜1、2号機再稼働への杉本福井県知事の同意を取り付け、6月23日、美浜3号機を再稼働させた。なお、期限の先送りは、むつ市の中間貯蔵施設の共同利用の可能性を拠り所にしたものと考えられるが、宮下むつ市長はこれを否定し、猛反発している。

 使用済み核燃料の中間貯蔵施設を巡るこの間の約束不履行は、今回初めてというわけではない。昔から繰り返されてきた。若狭連帯行動ネットワークなどによれば、中間貯蔵施設を県外につくるという関電の約束は、これまで何回も反故にされてきた。

 以下の一連の流れをみると、関電は、何の成算も無く「空約束」をし、平気でそれを反古にする、企業倫理のかけらも持ち合わせない企業であることが裏付けられている。

(1) 1997年に関電の秋山喜久社長は栗田幸雄知事(1991年~)に「2010年までに中間貯蔵施設を建設する」と約束。しかし、実現しなかった。

(2) 2017年、西川一誠知事(2003年~)のとき、関電は県外設置場所は2018年内に探すとして県と合意したが、実現しなかった。

(3) 2018年には、2020年末までにと延期。新たな期限が示された結果、県はこの年に大飯原発3、4号機の再稼働を容認→再稼働(なお、大飯原発3、4号機は2012~13年に当時の民主党政権の下で稼働されたが、その後は定期点検で停止。2013年に新規制基準が施行)。しかし、この期限も反故にされた。

(4) 2020年末の約束を破った森本孝関電社長は、2021年2月12日、杉本達治現知事(2019年~)に「2023年末の期限までに計画地点を確定できない場合には、その後確定できるまでの間、美浜3号機、高浜1,2号機の運転は実施しないという不退転の覚悟で臨みたいと考えております」と発言している。新たな期限が示された結果、老朽原発の美浜3号機、高浜1、2号機が再稼働へ。

(5) 森本孝関電社長は2020年3月に就任したが、2022年6月の株主総会で退任すると報道されている。関電の社長は、だいたい5年は在職するところ、異例の短さと指摘されている。2023年の期限が絶望的になり、前言の責任をとられない社長に交替したとの推測もでている。

(6) 2022年6月の株主総会で社長に就任した関電の森望(もり・のぞむ)新社長は、7月8日、就任あいさつのため、福井県庁に杉本達治知事を訪ね、原発から出る使用済み核燃料の中間貯蔵施設の県外候補地について、「期限の2023年末までに確定できるよう不退転の覚悟で取り組む」「23年末までに計画地点を確定できない場合、運転開始から40年を超えた美浜原発3号機、高浜原発1、2号機は計画地点確定まで運転しないとする方針を引き継ぐ」とし、「既に私自身、国や電気事業連合会の関係者と面談するなど取り組みに着手している」と報告した。これに対し、杉本知事は「あと1年しかない。先頭に立った上で1日も早く計画地点確定を報告してほしい」と釘を刺した。

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