◆関西電力 闇歴史◆079◆

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◆「使用済み核燃料の置き場」がなくなる!
 2026年には高浜は100%、大飯は94%がうまってしまう!
 福井県との県外搬出の約束期限は2023年末に迫る

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・電気事業連合会(電事連)のデータによると、現在、再稼働済み、再稼働予定とされている原発のうち、柏崎刈羽、高浜、大飯、川内、東海第二の各原発では、2021年の約5年後、2026年の貯蔵割合が94〜100%に到達する。つまり、これらの原発では使用済み核燃料の置き場がなくなるわけだ。
・関電では、高浜は100%、大飯は94%となる。若狭湾沿岸には、美浜470トン、大飯1740トン、高浜1340トン、敦賀630トン、計4180トンの使用済み核燃料がため込まれている(2021年3月末現在)。
・関電は、福井県から使用済み核燃料の県外搬出を迫られていて、空約束を繰り返している。次の期限は、2023年末だが。→ ◆012◆
・美浜原発3号機では、使用済み核燃料の交換可能年数を2倍に水増し(2021年)→◆031◆

▼関電の使用済み核燃料のプールでの貯蔵率といつ頃満杯になるか
・若狭ネット(長沢先生)の下記ページ→こちら、p.6~7 あたりが詳しい(2023年2月)。

▼使用済燃料貯蔵対策の取組強化についてこちら
(「使用済燃料対策推進計画」)2021年5月25日、電気事業連合会

【参考サイト】
(1) 日経エネルギーNext。「原発再稼働で電力不足解消」は幻か、限界迫る使用済み核燃料 核燃料サイクルの長期停滞という負の遺産こちら。わが国では、使用済み核燃料は「全量再処理」が原則で、再利用可能なウランやプルトニウムを取り出し、発電に利用することになっている(核燃料サイクル)。しかし、日本原子力研究開発機構の再処理施設(茨城県東海村)はわずかに稼働したのみで廃止が決定。日本原燃の再処理工場(青森県六ヵ所村)は、2022年9月には26回目となる稼働延期となり、竣工時期は未定。1950年代から再処理の旗を掲げているが、約70年たっても実現できていない。(核燃料サイクルの破綻 → ◆003◆

(2) 日経エネルギーNext。日本の年間消費電力量は急減、電力需給ひっ迫は「タイムシフト」で解決かこちら。日本の消費電力量がこの10年、ほぼ右肩下がりで減っている。2010年の日本の最終消費電力量は1123.75TWh。一方、2020年のそれは986.95TWhで、136.8TWh(約12%)も減った。電力の需要が減っているのに、供給(発電量)を増やすのは、どだい無理筋。日本では連系線の増強工事が大幅に遅れた上に、蓄電システムについては国レベルの導入計画がいまだ具体化していない。これを主導すべき経済産業省の機能不全が日本の本当の課題。

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