原告団と弁護団」カテゴリーアーカイブ

◆11/23の高齢者大会で大飯原発差止訴訟を報告

11/23(水、祝)、第35回日本高齢者大会in京都の集会が開催されます。
詳しくは→こちら

第4分科会「原発廃止、再稼働を許さない運動」では、京都脱原発弁護団と原告団から「日本の脱原発裁判と京都脱原発原告団」の報告を行います。

13:30~16:30、教文センター。京都脱原発弁護団(渡辺輝人・弁護団事務局長)と原告団(吉田めいせい・原告団事務局長)から、京都地裁の大飯原発差止訴訟について。

守田敏也さんも、「原発推進・拡大路線はとても危険ーみんなで打ち破ろう」として、岸田政権の原発推進政策への批判などをアピールされます。

◆関西電力 闇歴史◆079◆

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◆使用済み核燃料の置き場がなくなる!
 2026年には高浜は100%、大飯は94%がうまってしまう!
 福井県との県外搬出の約束期限は2023年末に迫る

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・電気事業連合会(電事連)のデータによると、現在、再稼働済み、再稼働予定とされている原発のうち、柏崎刈羽、高浜、大飯、川内、東海第二の各原発では、2021年の約5年後、2026年の貯蔵割合が94〜100%に到達する。つまり、これらの原発では使用済み核燃料の置き場がなくなるわけだ。
・関電では、高浜は100%、大飯は94%となる。若狭湾沿岸には、美浜470トン、大飯1740トン、高浜1340トン、敦賀630トン、計4180トンの使用済み核燃料がため込まれている(2021年3月末現在)。
・関電は、福井県から使用済み核燃料の県外搬出を迫られていて、空約束を繰り返している。次の期限は、2023年末だが。→ ◆012◆
・美浜原発3号機では、使用済み核燃料の交換可能年数を2倍に水増し(2021年)→◆031◆

▼使用済燃料貯蔵対策の取組強化について→こちら
(「使用済燃料対策推進計画」)2021年5月25日、電気事業連合会

【参考サイト】
(1) 日経エネルギーNext。「原発再稼働で電力不足解消」は幻か、限界迫る使用済み核燃料 核燃料サイクルの長期停滞という負の遺産こちら。わが国では、使用済み核燃料は「全量再処理」が原則で、再利用可能なウランやプルトニウムを取り出し、発電に利用することになっている(核燃料サイクル)。しかし、日本原子力研究開発機構の再処理施設(茨城県東海村)はわずかに稼働したのみで廃止が決定。日本原燃の再処理工場(青森県六ヵ所村)は、2022年9月には26回目となる稼働延期となり、竣工時期は未定。1950年代から再処理の旗を掲げているが、約70年たっても実現できていない。(核燃料サイクルの破綻 → ◆003◆

(2) 日経エネルギーNext。日本の年間消費電力量は急減、電力需給ひっ迫は「タイムシフト」で解決かこちら。日本の消費電力量がこの10年、ほぼ右肩下がりで減っている。2010年の日本の最終消費電力量は1123.75TWh。一方、2020年のそれは986.95TWhで、136.8TWh(約12%)も減った。電力の需要が減っているのに、供給(発電量)を増やすのは、どだい無理筋。日本では連系線の増強工事が大幅に遅れた上に、蓄電システムについては国レベルの導入計画がいまだ具体化していない。これを主導すべき経済産業省の機能不全が日本の本当の課題。

◆078◆ ←← 関西電力 闇歴史 →→◆080◆

◆京都府下の避難計画の非現実性

私たち原告の主張:ハイライト
2020/9/8 の第26回口頭弁論=裁判長の交代にともなう弁論更新の要旨「第3 6 京都府下の避難計画の非現実性」より…こちら

◆2018年3月に大飯原発3号機、5月には4号機がそれぞれ再稼働しました。再稼働に先立つ2017年10月、広域避難計画である「大飯地域の緊急時対応」が取りまとめられました。この問題点については、すでに原告第27、48準備書面などですでに主張したとおりですが、更新にあたり、改めてその問題点について申し上げます。

◆なお、この計画は本年7月に一部改定されています。この改定内容の問題点は改めて準備書面で主張いたしますが、基本的な問題点については何ら解決していません。むしろ新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、より問題は深刻となっていると言わざるを得ず、到底、住民の安全を守れるものではありません。

◆そもそも、この避難計画は、原発から5キロ圏内をPAZ、約30キロ圏内をUPZと定め、その範囲に含まれる自治体、その中に居住する住民のみが対象とされています。

◆しかしながら、そもそも原発で重大事故が発生し、放射性物質が放出された場合、その被害は、決して同心円状に広がるものでもなければ、ましてや30キロメートルの範囲にとどまるようなものではありません。このことは、福島第一原発事故の被害状況を見れば明らかです。このこと一つをとっても、この避難計画が住民の健康や安全を守ることのできないものだと言わなければなりません。

◆避難計画では、大飯原発で重大事故が発生した場合、UPZ圏内の住民に対しては、避難指示が出るまでの間、屋内退避が指示されます。しかしながら、原発が損傷するほどの大きな地震が起き、目の前で原発事故が進行している場面で、住民に対して屋内退避をさせ続けることが現実問題できるのでしょうか。福島第一原発事故の際も、事故が報じられた後、多くの住民が自家用車で避難を開始しています。原発事故、そして放射性物質による被害を考えれば当然です。屋内退避指示は、放射性物質が来るのを家の中で待てというようなものです。

◆そして、本年の改定で、「屋内退避を行う場合には、放射性物質による被ばくを避けることを優先して屋内退避を実施し、換気については、屋内退避の指示が出されている間は原則行わない」とされました。これは言うまでもなく、新型コロナウイルスの感染防止との関係です。感染対策において、政府はあれだけ「換気」を強調しながら、屋内退避の場面では換気はできないのです。このことは、新型コロナウイルスの感染防止と原発再稼働との間に深刻な矛盾を抱えていることを端的に示しています。

◆次に、避難指示が出された場合、対象となる住民は指定された避難先へバス等で避難することになります。ここでも新型コロナウイルスの感染防止との矛盾に直面します。もともとの計画は「バス1台当たり45人程度の乗車を想定」していました。満員のバスです。しかしながら感染症が流行しているときには「バス等で避難する際は、密集を避け、極力分散して避難」するものとされ、そのために「マスクを着用し、座席を十分離して着席する。追加車両の準備やピストン輸送等を実施する。」とされています。

◆もともとの計画が策定された時点で、京都府北部だけでは想定されるバスの必要台数を確保することができない。京都市内や京都府南部から原発事故の起こっている京都府北部に向けてバスを移動させなければならないという問題が指摘されていました。感染予防のため、さらにバスの台数が必要になるというのであれば、バスの台数は確保できるのでしょうか。そして、間隔を取り、感染予防対策を実施しながら避難するためには一体どれだけのバスの台数が必要になるのか、具体的な想定はなされていません。また、「感染者とは、別々の車両で避難」するともされていますが、その「別々の車両」の確保についても、具体的な手当てはされていません。

◆この避難計画においては、半島や沿岸部については船による海上を通じての避難が計画されています。舞鶴市大浦半島では、成生漁港、田井漁港等が利用する港の例として挙げられています。ここで例に挙げられている成生漁港は、2016年8月に実施された広域避難訓練において、船舶による避難訓練が予定されていながら、実際は訓練が行えなかった港です。海上保安庁の船舶による避難が計画されていながら、海上保安庁の船舶は、その大きさの関係で入港することができず、関西電力がチャーターした観光船も、悪天候により船を出すことができなかったのです。そして、この天候条件からすると、1年のうち約半分の期間は避難を行うことができないとも指摘されています。現に行われた避難訓練で具体的な問題点が指摘されたにもかかわらず、その点に応えられていない、まさに机上の避難計画だと言わざるを得ません。

◆この避難計画では、広域避難を行う場合の、避難先への移動経路が設定されています。しかしながら、国道27号線や舞鶴若狭自動車道、京都縦貫自動車道など、主要な道路が地震などで寸断された場合、その避難は極めて困難になります。

◆そして、道路が使用できなくなる状況は、決して地震に限りません。京都府北部では、冬は雪の問題もあります。2018年2月、福井県内で大規模な雪害が発生し、北陸自動車道は通行止め、国道8号線など主要国道も長時間にわたって通行できない状況となりました。国や各自治体、高速道路会社が持つ除雪能力を超えて雪が降ったのです。この点について、本年改定では「情報連絡本部を各府県の国道事務所に設置、対応」すると改定されました。しかしながら、そこで行うのはあくまで「調整」に過ぎず、そもそも除雪能力が拡充されなければ意味がありません。避難計画が、国や自治体、高速道路会社の除雪能力任せにしているのは極めて無責任な対応です。

◆原発において過酷事故が発生した場合、すべての住民を安全に避難させるなどということは到底困難なことであって、このような無理のある避難計画を策定しなければならないところに最大の問題があります。原発を稼働させず、速やかに廃炉にしていくことこそが住民の安全を確保する唯一の道です。大飯原発を含めあらゆる原発の運転をただちに中止することを求めます。

◆8月29日に行った関電との話し合い記録

関電側;広報担当者ほか2名。
使い捨て時代を考える会;4名。

今回は以下の質問書を提出し、話し合いました。
質問書
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  1. 原子力規制委員会は運転開始から40年を超えた高浜原発1・2号機の運転延長を例外として認可しました。また貴社は、美浜3号機についても運転延長の審査を受けようとしています。40年後の老朽原発は技術的に危険であることは広く心配されるところです。テストピースで試験されているとのことですが、どのような条件を設定して試験されているのでしょうか。具体的に教えてください。そのようなテストを繰り返さなければならない設備になぜ固執するのでしょうか。安全な設備を求めようとは思いませんか。
  2. 使用済み核燃料について詳しい情報をお知らせください。(ホームページということであれば、そのアドレスもしくはそのページをプリントアウトしたものをお示しください)
    • ①これまで貴社の原発の生み出した使用済核燃料の発生量と貯蔵量と移動量(青森などへの)を、燃料集合体数と重量で。
    • ②貯蔵中の使用済燃料の現状について、各原発の貯蔵プールの容量と残存余力。
    • ③青森の再処理工場に移送ということについて、過去の実績および今後の見通し。
    • ④高レベルの廃放射性物質について、その最終処分の技術概要とその実績、今後の見通し。
    • ⑤最終処分場の場所(候補地)の確保に関する情報。
  3. 原発は本当に安いのですか。コスト計算の根拠を具体的に教えてください。原発は重大事故が起きれば甚大な被害が生じます。福島原発事故では被害総額は11兆円を超えたと言われています。たとえ重大事故が起らないとしても、発生する核廃棄物の後処理に莫大な費用が要します。もう一度お聞きしたいのですが、何を指して「原発は安価」とされているのですか。
  4. 前々回、原発について「安定とは言っていない。ベースロード電源」だと答えられました。「ベースロード電源」とはどういう意味で使い、原発をなぜ「ベースロード電源」と位置付けているのですか。

以上
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話し合いの内容(Q;こちら側の発言  A;関電の発言)
Q まず質問1についてお答えいただきたい。
A 試験はテストピースだけではない。規制委員会のサイトの規制基準対応というところで全部公開している。

Q 試験方法も出ているのか。
A そうだ。中性子照射量を調べる試験片(テストピース)をカプセル型の鋼鉄製の中においている。炉は中性子をいっぱい浴びる具材で、中性子を浴びたら劣化するが、それが大丈夫か調べている。まったく同じ具材をカプセルの内側に入れてある。正規より内側に置いているので、よりたくさん中性子を浴びる。少し将来(の状態)を見ている。

Q 脆性性を見るのは試験片だけか。
A そう。健全性の試験は中性子を浴びた量だけではない。

Q 脆性破壊の温度は?
A いまデータを持っていないが、サイトにグラフがある。

Q 数字により危険性は変わってくる。温度が近いと心配だ。
A 中性子を浴びた鋼鉄は冷やすと過酷な状況になる。このことについての報告書は4つある。試験片を10個入れてこれまで4回出した。

Q 脆性破壊をテストピースで調べているというが、大きい容器だとどうなるのかは、専門家も答えられない。なぜ40年原子炉の延長にこだわるのか。
A 圧力容器自体の傷がないか、薄くなっていないか等の損傷はロボットが入って調べている。傷がなくてもあえてあると考えて試験している。40年炉の延長にこだわるというが、大丈夫と確信が持てる物について延長をしている。

Q なぜ、延長するのか。
A いろいろ見ている。供給力とか、いろいろな電源をバランスよくもち、足りないことがないか長い目で見ている。

Q 私たちの方が長い目で見ているから延長に反対しているのだ。
A いろいろな経験で考えている。

Q 関電は原発に偏っているのではないか。
A 今は火力が8~9割だ。

Q 関電の再生可能エネルギーは微々たるものではないか。
A 頑張って再エネを増やしている。

Q 関電の再エネの拡大は多くはない。固定資産で見ても再エネは減っている。どこでどのように増やしているのか。
A 福島事故の後に10万kw拡大すると言って達成した。プレスには書いていないが、社長がさらに5倍にすると言っている。水力が増えている。固定資産の計算書には出ていないが、単独ではなくグループ会社でやっている。子会社のケネスにやらしている。

Q 5倍というのはどういうことか。
A 10万kwを5倍ということだ。

Q 50万kwか。まだ少ない。
Q フランスで原子炉の鋼の硬度が心配と言われ問題になっている。この30~40年で技術は進歩したと思うが、圧力容器は40年まえのものではないか。
Aフランスのことは知らない。調べてみる。

Q 再エネを増やしてほしい。福島では40年の原子炉が事故を起こした。絶対大丈夫と言って事故が起きている。事故の被害の少ない電源を増やす方が信頼できる。関電だけが唯一40年超の原子炉を動かす。原発に偏りすぎているのではないか。
A 40年超でなくても基準に合わないものは動かせない。

Q 当たり前でしょう。
Q 美浜3号機は2020年に再稼動と言われているが、9年止まっていたものを動かすことになる。新しいものに投資するぐらいのお金がかかると規制委員会も言っている。なぜ延長するのか。
Q 周辺自治体の知事が、やめてと言っているのに動かすのは、運転延長の方針を経営判断したということだと思うが、その説明をどこでしているのか。延長に関してどういう論理づけをしたかをどこで言っているのか。
A 経営的に成り立つということではない。申請するときにきちんとS+3Eの観点で説明していると思う。

Q 高浜3号機、4号機が再稼動したとたんに事故を起こしたのは長い間止まっていたからと言われている。
A 高浜4号機は安全側に立ってブレーカーを低く設定しすぎたせいだ。

Q 運転延長の論理を示した説明文を出してもらいたい。
A 高浜1・2号機については、申請の時に必要性、理由をしゃべっていると思う。美浜についてはどうだったか把握できていない。

Q 安全審査などに国民の税金を使っているのだから、説明する必要がある。
Q 福島原発事故の始末にどれだけ税金が使われたか知っているか。現時点で税負担4兆円、赤ちゃんも含めて国民一人当たり3万3000円も使われている。まだ終わっていないからもっと増えると言われている。原発でなければそんな負担はない。将来を見据えた会社のあり方を考えるべきではないか。記事は時事通信にあった。
A 調べてみる。バランスよくすることを考えている。

Q 高浜、美浜の運転延長をして、どこがベストミックスでバランス良くなのか。信じられない。
A 時間が来たのでこの辺で。

Q 電力自由化によって「関電から他社に移った」「再稼動すれば他社に移る」という署名を集めたが、直接関電社長に渡したい。
A 私が受け取り本社に確実に届ける。

Q 当事者間で話し合いたい。それができないなら経営責任のある役職の経営陣に会って渡したいが、設定してもらえないか。
A 私も役職についている。大阪本社には伝えるが、会う約束を取り付けることは保証できない。

運転延長の理由は聞けないまま。動かす論理の説明なしに進めているのは確か。また電力自由化の署名を経営責任者に直接渡したいと言ったが、「私も役職だから」と本社との仲介に難色を示した。本社を守る防波堤なのだろうか。