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◆大飯原発4号機再稼働に対する抗議文(2021年1月)

関西電力株式会社
社長 森本 孝 様

抗 議 文

 大飯原発4号機の再稼働に強く抗議します。

 貴社は1月15日に調整運転として大飯原発4号機を再稼働しました。来月中旬には営業運転をすると報道されています。この暴挙に強く抗議します。

① 定期点検で配管の損傷がなかったからとされているが、現在止まっている大飯3号機、高浜3、4号機はいずれも蒸気発生器の配管に損傷が見つかっている。大飯4号機も同じ加圧水型で危険性が高い原発である。

② 昨年12月4日の大阪地裁判決で、大飯3、4号機は規制委員会による設置許可の取り消しという判決が出た。地震の震度のばらつきを考慮しないで許可をしたことへの判決で、この判決を無視するということは許しがたい。地震を甘く見ているとしか思えない。

③ 特定重大事故等対処施設ができていない。

④ コロナ禍に対応した避難計画ができていない。

⑤ 異常気象で各地で豪雪が相次いでおり停電も起きているが、豪雪に対応する避難計画、停電対策などができていない。

 以上に挙げたように、何をとっても再稼働ができる状態ではありません。安全第一という貴社の説明に反する行為です。
この間貴社は原発再稼働に向けて地元自治体などへの説明などを行い、何が何でも再稼働をしようと画策してきました。再稼働ありきで、全く安全第一とは程遠い姿勢です。コロナ禍で電力不足になったと言いますが、夜も街は煌々としており、節電しているとは言えない状況です。電気は余っているのです。

 コロナ禍で避難もままならない状況下での再稼働は人命を無視した暴挙と言わざるを得ません。直ちに大飯原発4号機の運転を停止してください。

2021年1月27日
NPO法人 使い捨て時代を考える会
京都市下京区富小路仏光寺下る筋屋町141
Tel 075-361-0222  Fax 075-361-0251

◆12月11日府知事宛に提出、京都府放射能拡散シミュレーションに関しての要望書

京都府知事 西脇 隆俊 様
2020年12月11日

連絡先
NPO法人使い捨て時代を考える会
京都市下京区富小路仏光寺下る筋屋町141
TEL 075-361-0222  FAX 075-361-0251

要望書

  1. 京都府が6月23日に公表された『高浜・大飯発電所発災時の放射性物質の拡散予測について』は、「UPZ内の住民は屋内退避による防護措置にとどまり、避難を要しない結果となりました」という発表で、日頃より原発の安全性に疑問をもっている私たちは驚愕いたしました。このシミュレーションは福島原発事故時の放出量の約60分の1で計算されていること、風向などの条件が単純で、暴風雨や豪雪など激甚災害を想定していないこと、地震・津波など複合的な災害を想定していないことなどを勘案すると十分に検討されたシミュレーションとはとうてい考えられません。このシミュレーション結果を信じて避難を回避したために被曝をするということも想定できます。そのような事態になったら京都府の責任が問われます。ぜひ考えられる最悪の事態を想定して再度シミュレーションを実施してください。高温、高圧のPWR(加圧水型)原発の特性をふまえ、少なくとも福島事故なみの放射性物質放出想定をしてください。また琵琶湖の汚染に関するシミュレーションも行ってください。シミュレーションには京都府民の意見も取り入れて行ってください。
  2. 原子力発電の事故対応は国の法律で自治体がやるものと定められていますが、避難計画策定、訓練の実施など大変な労力を要します。一企業の事故に対して自治体が避難計画策定などを行わなければならないのは大変疑問です。公益事業とはいえ営利目的の企業活動において、事業者が事故時の責任を取らないというのは理解できません。実際に関西電力は避難については全く無責任で「自治体にお任せ」と平然としています。自治体としても多大な負担を強いられているのが現実で、原発がなければ全く必要のない負担です。関電という一企業の収益事業のために、京都府が関電の仕事を肩代わりさせられているのではないでしょうか。通常は企業活動によって生じた被害は企業が後始末を行い、賠償等の負担も行います。公害の場合は「汚染者が費用を負担する」というのが、大原則です。同様に原発事故に関しても避難計画、事故処理などはすべて企業負担にするべきです。原子力災害対策特別措置法で災害対策を自治体が行うことと定められていますが、原発事故は自然災害とは全く異なる人為的な事象です。地方自治体として原発事故の災害対策に関する法改正を国に要求してください。
  3. 11月3日に定期検査などで関西電力の原発が止まりました。しかし、関電は来年早々に40年を超えた高浜原発1号機,2号機,美浜原発3号機という老朽原発の再稼働を予定しています。この間、関電は大飯原発3号機の一次冷却水の配管が損傷しているのに次回の定期検査まで運転し続けようして原子力規制委員会に止められました。高浜原発3号機では蒸気発生器の細管が損傷し、その原因が解明されていないのに動かし続けていました。関電は常に安全を第一にと言っていますが、実際は安全第一とはとても言えないことをしているのです。金品受領問題なども起き、その解明も道半ばであり、そのような中での原発運転はますます安全第一とは程遠いものと言わざるを得ません。京都府民の命を守るためにも、原発の再稼働をしないように関電に進言してください。
  4. 京都府は、事故時のリスクが福井県よりも大きいにも拘らず、原発立地自治体ほどの権限がありません。現状の安全協定を見直して、原子力発電に対してもっと影響力を持てるように再稼働同意権を含むような見直しを、関西電力に求めてください。

この要望書への賛同団体
アジェンダ・プロジェクト京都
ウチら困ってんねん@京都
北山の自然と文化をまもる会
京都循環経済研究所
京都脱原発原告団
京都・水と緑をまもる連絡会
原発なしで暮らしたい宮津の会
原発賠償訴訟・京都原告団を支援する会
原発をなくす向日市民の会
市民環境研究所
生活協同組合コープ自然派京都
丹波自由学校
使い捨て時代を考える会
なくそう原発美山の会
日本科学者会議京都支部
ふしみ原発「0」パレードの会
ヨウ素剤を配ってよ@京都
若狭の原発を考える会

◆11月6日に行った関電との話し合いの記録

関電側;広報担当者など3名。
使い捨て時代を考える会;4名。

事前に提出した以下の質問書にそって話し合いました。

質問書
……………………………………………………………………………
1.11月3日に貴社の原発がすべて停止の状態になりました。いま日本では玄海原発が動いているだけで、あとの原発はすべて止まっています。それにもかかわらず電気が不足するということはありません。原発は必要ないということではないでしょうか。危険な原発はこのまま止めて、安全なエネルギー源に変更していく方向に舵を切っていくべきと考えますが、貴社の見解をお聞かせください。

2.金品受領、役員報酬補填問題について貴社が旧役員に損害賠償を提訴すると報道されています。前回、社外の目を入れて、コンプライアンスを徹底し改革の取り組みを進めていくとのことでしたが、具体的にどのように改革が進んだかお答えください。「社員の生の意見を上げて活かしていく」「外部の人材を活用する」ともお聞きしましたが、実行できていますか。これらの問題はすべてが原発がらみです。汚れたお金で原発再稼働を進めていることは、安全第1ではありません。すべての事実関係が明らかにされるまで原発を動かすべきでないと考えます。貴社の見解をお聞かせください。

3.新型コロナウイルスの感染拡大が収まりません。新型コロナウイルスの脅威にさらされている状況においては、すべての原発を停止させるべきだと考えます。万が一事故が起きたら事故処理に当たる作業員も避難する住民も三密は避けられず、二次災害で感染が起きることは明らかです。コロナ禍が起きている中で、国は原発事故の際の避難所では換気しないという指針を出しました。放射能を防ぐために、コロナ感染防止をしないということです。このことについて貴社の見解をお聞かせください。6月に京都府はシミュレーションを発表しましたが、UPZ圏内(概ね30キロ圏内)でも屋内退避で良いということでした。これに対して府民はシミュレーションのやり直しを求めています。シミュレーションに関して貴社は関与されていないということですが、シミュレーションは貴社自身が行うことではないでしょうか。また避難計画は自治体が作成し、貴社は支援するということですが、どのような支援を実際に行っているのでしょうか。

4.40年越えの原発、高浜原発1号機・2号機、美浜原発3号機の再稼働を進めておられますが、現時点での再稼働のめどをお聞かせください。老朽原発の再稼働は不安です。ぜひ再稼働の撤回を決断してください。前回の話し合いで、安全対策工事費は2019年が1,937億円、累計で7,000億円とお聞きしました。今後の稼働次第では採算の取れない可能性もあると思われますが、それでも再稼働をするのでしょうか。

5.使用済み核燃料の処理についての見通しを述べてください。高浜では今後1/4までMOX燃料を使い、その場合MOX中のプルトニウムは1.7tと聞いていますが、最大でどのぐらいになるのでしょうか。また2018年度中に決めるとなっていた中間処理施設の見通しは立っていますか。北海道寿都町が高レベル廃棄物最終処分場の調査を受け入れると表明し、神恵内村が調査受け入れを検討中との報道がありました。文献調査応募によって国から20億円の交付金が得られるとのことです。原発関係の施設に関しては、多額の金銭が動き、地域コミュニティが破壊されるなど過去に様々な問題を起こしてきました。過疎の進む地域に原発のゴミを押し付けることについて社会的責任は感じませんか。

6.貴社の再生エネルギー開発について、2030年代には600万kW/時にする、現在400万kW/時持っており、200万kWの新規開発を進めていて、すでに390万kW/時できているというお答えでした。再エネへの投資が、2017年には7億円で、2018年には5億円となっていますが、安全対策費に比べあまりにも小さいのではないでしょうか。2017年から2018年に投資が減っているのはなぜですか。再エネへの取り組みが少ないことは国際的にも批判を受けています。コロナ禍のことも考えると、これからの社会は再エネへ転換しないと持たないと言われています。いますぐ原発への投資をやめて再エネへのシフトを図るべきではないでしょうか。

7.高浜原発で露見した汚職などで貴社に対する社会的信用は失墜し、貴社からの契約離脱は360万件を超えたと言われています。その状況下で電力販売量は落ちているにもかかわらず黒字決算となっているようですが、その収益の根拠は何ですか。発電部門ごとの発電量と部門支出を、福島原発事故前と事故後について年次ごとにお教えください。福島事故後、原発部門は会社にどの程度の貢献をしているのか教えてください。廃炉や使用済み燃料の後始末など技術的未解決課題が積み残されており、将来巨額の出費となるのではないでしょうか。原発推進によって経営破綻となるのではないでしょうか。
以 上
……………………………………………………………………………

話し合いの前に「11月3日に関電のすべての原発が止まった。これを機に絶対に再稼働しないでもらいたい」と口頭で申し入れた。

話し合い内容
Q(こちら側の発言)、A(関電の発言)

—–(質問1について)—–
A 11月3日に大飯原発4号機が定期検査に入り、すべて止まった。安全向上、安全優先でいく。国のエネルギー政策S+3Eに則り、バランスの取れたエネルギー体制をとっていく。資源の乏しい国として3Eの観点で原発の必要性は大きい。低炭素社会の実現に向けてやっていく。

 【注】S+3Eとは…安全性(Safety)、エネルギーの安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)

Q その説明は疑問だらけだ。安全第一なんて信じられない。

Q 大飯3号機の一次冷却水の配管が損傷しているのに次回の定期検査まで運転し続けようとしていた。危険だ。そもそも高浜原発3,4号機の蒸気発生器の細管が損傷し、その原因物質も特定できていないのに、動かしているなんて信じられない。関電のすべての原発が止まってほっとしている。

Q 安全第一でやっているというが保証はない。老朽原発は特に慎重にするべきだ。まっとうな点検をしているのか。もし事故が起きたら刑事訴追は免れない。

Q とても安全第一と思えない。規制委員会が止めてくれて助かった。どうしてそういうこと(配管が損傷しても動かすようなこと)をするのか。安全意識が低すぎる。高浜3、4号機も(細管の減肉の)原因不明のまま動かしていた。再稼働する条件はない。

A ご指摘のことはこれまでも聞いている。配管のことや規制委員会のことは事実だが、感覚的に判断しているわけではない。

Q 過去にもこういう事例はあったのか。

A BWR(沸騰水型)のほうで運用されている例があった。配管にひびがあった場合、技術基準がある。

Q どういう技術基準か教えてほしい。

A 規制庁のYouTubeに出ている。

Q 福島のあとの記述か?

A それはわからない。規制庁は止めたわけではなく、配管を切って知見を増やそうとなっていた。

Q 圧力が損傷個所に集中する。傷の形態は外から見てもわからない。「大丈夫」とよく言うと思う。

Q 応力腐食割れとのことだ。損傷のある一次冷却水配管をそのまま動かすなど危険すぎる。取り換えてもらわなければ困る。規制庁に止めてもらって助かっている。

Q とにかく安全第一で!

Q 取り換えることになったのは良かったが、取り換えるときの労働者が被ばくする。労働者の被ばくは大変だ。

Q 何に関しても拙速すぎる。経営を重視して無理をしているのではないか。

—–(質問2について)—–
A 10月13日に改善計画を経産省に報告した。計画していたことのうち従業員の研修体制だけきていないが、他は実施できている。

Q 株主総会での森本社長への不信任が多かった。なぜかというと原発推進だからだ。出席株主の発言を森本社長が制止した。橋下さんを(社外取締役に)入れることには問答無用で却下した。司会者をほったらかして森本さんが議事の進行をやっていた。社外の意見を聞くと言っているが考えられない。

A 重く受け止めている。(金品受領問題が)発覚したのは内部通報だった。コンプライアンス機能が発揮できた(???)。 物理的に執行と監査を分離した。ハード面で物理的に体制を作った。

Q なぜ橋下さんを入れなかったのかというと、原発賛成の人で固めたかったからだ。真剣に受け止めてくれないと「安全第一」は疑問だらけだ。コンプライアンスというが橋下さんが入っていたら納得できる。

Q お金が優先ということだ。安全第一とは思えない。

Q 関電は来年1月に国内老朽原発再稼働の最初となる美浜3号、3月に高浜1号を稼働したいという意向を持っているとのことだが、美浜は京都府は30キロ圏内に入っていないので直接は関係ないとなっているが、もし事故が起きたら30キロ圏は関係なく、京都府にも被害が及ぶのは明らかだ。京都府は金品受領問題があまりにも大きくて、老朽原発再稼働問題に入れないと言っていた。京都府とも議論していないのに、そういうなかで老朽原発を動かすつもりなのか。信じられない。

Q 1月~3月に再稼働と言われているが再稼働は絶対にやめてもらいたい。

A (老朽原発の)再稼働は未定だ。皆様のご理解が第一だ。京都府と地域協議会を開き金品受領問題のことを説明し、首長から意見をもらった。納得してもらえるようにしていく。

Q 美浜3号機が1月、高浜は3月と報道されているが実際はどうなのか。

A コンプライアンスを説明し、老朽原発の議論もしていく。1月再稼働は正式に決まっていない。安全対策工事は9月に終わっている。

Q 少なくとも金品受領問題がすべて明らかにならない限り動かしてはならない。

A 1月に動かすような前提で言われているようだが未定だ。信頼回復が先。1月に動かすという認識はない。

Q 1月には動かないということか。

A そうではない。「未定」ということで、いつ動かすかはわからない。

Q 1月に動かすこともありうるのではないか。未定と言いながら急に動かす可能性もあるから、不信感がある。

Q 国が地元を訪れて再稼働の要請をしている。地元の動きが急だ。高浜町と美浜町は今月中に再稼働してという決議を出すと聞いている。国が動いているのに関電が未定というのは考えられない。

A でも未定だ。

Q 報道では1月、3月とされている。金品問題も全く解決しない状態で、ありえない話だと思うが。

Q なにがあっても動かさないでほしい。すべてが明らかになるまで動かさないで。

Q 地元の請願には老朽原発の安全性のことは入っていない。拙速すぎる。地元の動きが心配だ。

Q 町の財政を原発で回してきた。その歴史がある。地元は深刻だ。お金という弱みに付け込むのは原発特有のことだ。中曽根さんの時代から何億という予算を付け、学者などを動かしてきた。強烈な不信感がある。

—–(質問3について)—–
A コロナ予防対策は国の支援を受けて自治体がやる。京都府内でも内閣府の要請を受けてやっている。当社では原子力事業本部に防災事業計画があり、計画の充実をはかっている。事業者として自治体と連携してやる。

Q 自治体とは協力し合わないとできない。京都府と会ったが、関電と協力して進めているとは思えなかった。どういう体制を作っているのか。シミュレーションは府がやったが、関電と相談なしにやっているのではないか。

Q 京都府は避難計画が全くやれていない。コロナ禍で避難所は2倍のスペースが必要になった。バスも2倍必要。こういうことが全くできていない。風向きによって2方向での避難所を確保しているのでいまのところ臨時で両方を一度に使おうとしているようだが、それでは避難にならない。避難場所がないというのに原発を動かすのか。そもそもコロナ以前からバスの運転手も確保できていない。動かせるはずはない。関電としてはどうするのか。

A 府の防災訓練に実務的にいろいろ協力している。コロナで2倍という話は知らなかった。

Q 知らないのはちゃんとやっていないからだ。今頃西脇知事に合うとは。コンプライアンスで大変で、避難計画に手が付けられないのでは。そういう状況下では動かさないでもらいたい。

Q 市議会議員がヨウ素剤をどうするのか京都市に質問したら、市は関電が持っているものを使うと言っていた。協力すると言っても進んでいないのではないか。

A 毎年の避難訓練で避難先のことやスクリーニングに協力し、ヨウ素剤も配布している。

—–(質問4について)—–
A 質問4に移りたい。

Q 安全性より再稼働優先か?動かすための議論がされていない。

Q 安全対策にお金をかけて採算撮れるのか。なぜ無理をするのか。

—–(質問5について)—–
A 高浜3,4号機のMOX燃料に含まれるプルトニウムが、想定の最大まで装填した場合1.7tというのはだいたいそうだ。核分裂性のプルトニウムとそうでないものがあり、1.7~1.8tとなっている。

Q 長崎原爆の290発分だ。日本は世界から核武装するのではないかと見られている。再処理している国は核兵器をもとうとしている国だ。日本はそうじゃないと言っているがそうは思われていない。そういうことを承知しているか。

Q 最終処分場の調査への20億円は一時的なお金だ。技術もできていない。何年かかるかわからない。

Q 再処理ができないと原発が止まるのではないか。設計段階でMOXを使うことは想定していなかった。だから危険だ。平気でMOXを使う電力会社の姿勢は疑問だ。

Q 中間処理施設も決まっていない。そのような状態では原発は止めるべきだ。

Q 処理技術がわかる人に教えてもらいたい。プルトニウムの大量保管は恐ろしい。福島第一原発ではMOX反対運動があってごく少数のMOX燃料が使われていただけだった。なのに福島市でプルトニウムが検出されて話題になった。炉心燃料を無理している。事故は取り返しがつかない。MOXを使うこと自体が「安全第一」でない。

Q 原発に関係した地元はどこも地域社会が壊されズタズタになっている。お金で地域を壊しているのだ。そういう話を社員のみなさんももっと知ってもらいたい。

—–(質問6について)—–
A 有価証券で再エネが7億円から5億円になったというが確認できなかった。

Q 部門発電費に再エネの数字が出ている。

A 見ておく。

Q 原発では3000億、火力は5000億円。それに比べて再エネは数億。どのぐらい本気で取り組んでいるか教えてもらいたい。再エネの資料はあるか。

A パンフレットがある。

Q 再エネの予算は少なすぎる。コロナ禍のことを考えると、原発事故は危険だから、もっと再エネにするべきだ。

Q 電力会社の中でお金と人を引き継いでやっているのは関電だ。本当に責任をもってやってもらいたい。このままでは自滅する。

—–(質問7について)—–
A 当社の個別電源の発電コストについては回答を控える。総合エネルギー分科会(総合資源エネルギー調査会を言い間違えたのか?)で出している。ネットで出せる。

A 2015年に原子力10.3円/kWh、LNG13.4円/kWh、石炭火力12.9/kWh、石油火力28.9/kWh、水力11.0/kWhで、2030年のモデルプラントとして試算している。

Q 原発は安くない。

Q 赤字が回復して黒字になったのに原発がどう貢献しているのか知りたい。関電からの離脱は原発再稼働と、不祥事で増えている。不信感は回復しない。離脱はまだ増えるだろう。経営は維持できないはずなのに黒字になっている。常識では理解できない。それでも原発推進なのか。一般職員は原発で割を食っているのではないか。困ると思っている社員がいるはずだ。

A 2020年四半期は減収減益だった。

Q それと赤字・黒字は関係ない。

A 連結決算で出している。

Q 私たちの知らないカラクリがあるのではないか。それが原発を支えているのではないか。

Q 原発にしがみついていたら関電は沈んでいく。社員も大変だ。消費者のことも考えていない。

A 社内の雰囲気のことをお答えしておくと、コンプライアンスの取り組みでは、役員と社員がひざ詰めで対話している。これまでで70回くらいになっている。役員の賞与への疑問なども出ている。

Q それは良い。ひざ詰め対話は今後もするのか。

A する

Q どのぐらいの頻度で行うのか。

A 月間10回弱だ。2万人ぐらいいるのでまだ巡回しているところだ。各部門で1回行われている。

Q 部門ごとのコストを出さないというが、はたして原発で利益が上がっているのかが根本的なところだ。そうでないと将来が切り開けない。

Q 立地対策費、補償費などは入っていない。廃炉費用はどのぐらいかかるかわからない額面以上の負担があるはず。今は見えていないが直面したら見えてくる。再稼働はやめて、経営の再建をしてもらいたい。

……………………………………………………………………………

 1時間30分に及ぶ面談となりました。このところ関電側が「もう時間ですから」とはいうものの面談を無理やり打ち切ることがないのです。これも不祥事のなせる業なのでしょうか。関電側の回答を聞けば聞くほど、「再稼働はあり得ない」という気持ちが強まります。話し合いは平行線ですが、市民の意見を伝える場として、同じことでも繰り返し伝えていきたいと思います。

◆10月30日、京都府放射能拡散シミュレーションに関しての話し合い(第2回)報告

2020年10月30日

 使い捨て時代を考える会は、8月19日に京都府危機管理部原子力防災課に質問書を提出し、8月28日に話し合いの場を持ちましたが、納得のいく内容ではなかったため再度要望書を提出し、10月30日に話し合いました。今回は要望書への賛同を呼びかけ、18団体の連名で提出しました。 府側は危機管理部原子力防災課参事石山哲さん、危機管理部原子力防災課原子力防災係主幹兼係長津田聡雄さん(途中から)のお二人。 こちら側の参加は使い捨て時代を考える会3名(槌田・山田・西澤)、京都脱原発原告団(吉田)、北山の自然と文化をまもる会(榊原)の5名でした。

【質問および要望】 …………………………………………………………………………………………

1. この度のシミュレーションがわずか700万円の予算で、条件を替えたシミュレーションができなかったとのことですが、再度のシミュレーションを要望します。次のシミュレーションには強大な台風、地震や大雪など様々な気象条件を想定し、最悪の場合を考えた条件で行うこと、琵琶湖の汚染を視野に入れて検討すること、条件の設定について京都府民の意見を取り入れることを望みます。

2. 関電が原発にかける費用に比べ、700万円とはあまりにも少額です。しかも府民の税金が使われていることに大きな疑問を感じます。ほかにも避難所やスクリーニング場所の選定、避難受け入れ体制の検討なども府が行っていると聞きます。原発が稼働している限り府にはこのような余計な仕事があるのです。関電という一企業の収益事業のために、京都府が関電の仕事を肩代わりさせられているのではないでしょうか。通常は企業活動によって生じた被害は企業が後始末を行い、賠償等の負担も行います。同様に原発事故に関しても避難計画、事故処理などは企業負担にするべきです。このことについてどうお考えですか。原子力災害対策特別措置法で災害対策を自治体が行うことと定められているようですが、原発事故は自然災害とは全く異なる人為的な事象です。地方自治体として原発事故の災害対策に関する法改正を国に要求しても良いのではないかと思いますが、ご検討いただけますか。

3. マスメディアによって「避難の必要なし」と大きく報道されましたが、府としては避難については従来と変わらないとのことです。しかし「避難の必要なし」という報道によって、実際に事故が起きても避難せずに被曝することも考えられます。未必の故意ともいえる行為です。また福島事故で避難されている方々にも精神的に大きな影響を与えています。それどころか現在行われている避難者の裁判にも大きな影響を与えるのではないかと危惧します。前回のシミュレーションについて、再度発表しなおし、「シミュレーションの条件が一例にすぎず、ほかの条件での検証はしていない。一つの条件では“避難の必要なし”という結果であったが、条件を変えたら必ずしもそのような結果にはならない。報道を信じて“避難しなくてもよい”という判断をしないでもらいたい」という再アナウンスをお願いします。

4. もしこのシミュレーションに従うなら、屋内避難の方法を教えて下さい。具体的にどのような建物へ何日間の避難を想定されていますか。屋内避難の場合新型コロナウイルス対策はどのようにして実行されますか。

5. 関西電力は「避難のことは国や自治体が考えるもの」として、全く避難について考えていません。それどころか,40年を超えた高浜原発1号機,2号機,美浜原発3号機という老朽原発の再稼働を図っています。これでは原発の事故が発生する可能性は著しく高まると思われますし,避難の問題はますます深刻化します。関西電力に避難について検討することを促してください。シミュレーションの予算を請求しても良いのではないでしょうか。

6. 京都府は、事故時のリスクがあるにも拘らず、原発立地自治体ほどの権限がありません。現状の安全協定を見直して、関西電力に対してもっと影響力を持てるように再稼働同意権を含むような見直しを、電力会社に求めるお考えはありませんか。

以 上

【この要望書への賛同団体】

アジェンダ・プロジェクト京都、 ウチら困ってんねん@京都、 北山の自然と文化をまもる会、 京都循環経済研究所、 京都脱原発原告団、 京都・水と緑をまもる連絡会、 原発なしで暮らしたい宮津の会、 原発賠償訴訟・京都原告団を支援する会、 原発をなくす向日市民の会、 市民環境研究所、 生活協同組合コープ自然派京都、 丹波自由学校、 使い捨て時代を考える会、 なくそう原発美山の会、 日本科学者会議京都支部、 ふしみ原発「0」パレードの会、 ヨウ素剤を配ってよ@京都、 若狭の原発を考える会

…………………………………………………………………………………………

【話し合いの概略】

京都府の発言(以下「府」) 府 最悪の想定として、京都府方向に風が吹き、広域に広く拡散するという京都府にとってシビアなケースでシミュレーションを行った。再度シミュレーションをするつもりはない。

要望書提出側の発言(以下「要」)  要 最悪の条件で行ったとは思えない。福島事故は深刻だった。若狭の原発は福島より危険ということを厳しく認識してもらいたい。BWR(沸騰水型)とPWR (加圧水型) では危険性が違う。温度と圧力が違い事故の起こり方が違う。スリーマイルはPWRだった。PWRでは福島事故より厳しいと想定してもらいたい。シミュレーションは甘い。事故が起きたら京都府は責任を問われる。再度のシミュレーションをしないというのは驚きだ。もっと厳しくきっちりシミュレーションをやってもらいたい。屋内避難で良いとは考えられない。

府 拡散の条件で最も京都府に拡散しやすい条件を選んだ。

要 拡散よりもどういう事故が起きるかということではないか。PWRでは福島事故の何分の一という予測では対応できない。

府 福島事故以降、規制委員会の基準が変わった。今の規制委員会の新規制基準でシミュレーションを行った。

要 規制委員会のではなく福島事故のレベルでやってもらいたい。福島事故以上を想定してもらいたい。

要 京都市も関電も福島事故を想定している。少なくとも福島事故レベルで行うべきだ。

府 あくまで今回は一定の条件にした場合のシミュレーションだ。厳しい状況を想定して避難計画を策定し、UPZ(概ね30キロ圏)内は避難すると考えている。

府 2について答えたい。避難計画策定の義務は自治体にあるが、国が交付金で全額負担している。人件費は出ないが経費はすべて出る。

要 シミュレーションにも再度出るのか?

府 必要性を吟味されて交付金が出る。

要 国の姿勢次第と思うが、府民が軽く扱われているのではないか。

府 実効性を高めるためのシミュレーションだ。どう拡散するかわかっていると避難計画に活かせる。

要 マスコミに出たから困っていると聞いたが、このシミュレーションは甘すぎる。

府 3について答えたい。「一定条件のシミュレーション結果で安心材料ではない」としている。記者に対してシミュレーションの説明は難しいが、丁寧に説明した。HPにも「一定の条件」と説明している。京都府に厳しい条件を選んだ。

要 なぜ福島事故以上の厳しい条件を選ばなかったのか。

府 福島事故で新規制基準ができた。その安全基準を守ってやった。

要 安全基準は福島以前から厳しかった。福島以上の事故が起こらないとしているのか。技術上何が起きるかわからない。

府 今回のシミュレーションの結果と避難計画は別だと考えている。避難計画ではUPZ内は避難するとしている。

要 京都は福井県よりUPZ内の人口が多く避難路が難しい。琵琶湖も汚染されたら飲み水がなくなる。そういうことも考えるべきではないか。

府 再シミュレーションの考えはない。

要 「避難の必要はない結果」というところにアンダーラインまで引いているではないか。 どう避難するかは切実だ。

要 人間は安全だと思いこみたいと思う。福島事故の時、関東にいたが、直ぐに水が汚染され飲み水さえなくなった。安全だと思い込むと避難のことも住民に聞いてもらえなくなるのではないか。福島並みのシミュレーションをして避難計画を作ってもらいたい。現在南丹市に住んでいるが、厳しい状態を想定してアナウンスしてもらいたい。内閣府は今年3月に「屋内退避は陽圧化されてない建物では低減効果が少ない」と発表した。

府 屋内退避はプルームから内部被ばくを避けることとして考えている。避難は1週間以内。その間自宅にとどまる。コロナのことがあるが基本的には自宅退避だ。木造家屋での退避と想定している。75%低減できる。 要 新しい知見が出たのだから、それを取り入れるべきだ。避難についても関電に責任ある態度を持ってもらいたいので、府からも強く言ってもらいたい。関電の態度は全く他人事のようにしか見えない。

府 6について。法的枠組みをきちんとして欲しいと国には求めている。 質疑は以上 …………………………………………………………………………………………

 府側出席者に次のスケジュールがあるそうでわずか30分の話し合いでした。府側は、たびたび質問書に沿ってこたえたいという意思表示をされましたが、それで時間をつぶそうと思われたのか。こちら側はとにかく言いたいことを伝えるために次々発言したのでだいぶ当惑気味でした。

 府側は,今回のシミュレーションはシビアなケースを想定していると言っています。しかし,福島なみの事故,最悪の事故は想定していないことは明白。そこを追及すると,マスコミ発表のように「避難しなくて良い」というのではなく,引き続き「避難計画の実効性を高めるようにする」とのことでした。 またこちらが「府民の税金700万円」と指摘すると,「国からの原子力防災費用交付金」で国が全額を負担したという。今回のシミュレーションは,国の指示,国の必要性により,国の期待にこたえるためのシミュレーションだったのか,という疑念を抱きました。老朽原発再稼働に猛進している国の政策の一環として,今回のシミュレーションがあったとも考えられます。 ちなみに,これまでのシミュレーションは,滋賀県(2011.11),京都府(2012.3),原子力規制庁(2012.10),兵庫県(2013.4)と行われています。その後は今回の京都府になりますが,どういう動機で急にシミュレーションをすること(させられること)になったのか,疑問は深まりました。

◆10月19日、京都府危機管理部原子力防災課への面談申入

京都府危機管理部原子力防災課 担当者様

2020年10月19日 連絡先 NPO法人使い捨て時代を考える会 京都市下京区富小路仏光寺下る筋屋町141 TEL 075-361-0222  FAX 075-361-0251

要望書

 先日は京都府が6月23日に公表された「高浜・大飯発電所発災時の放射性物質の拡散予測について」についての質問に丁重にお答えいただきありがとうございました。公表されたシミュレーションの結果には、多くの府民が疑問を持ち心配をしております。再度の質問になりますが、面談により詳しくご説明いただきたいと思います。つきましては10月28日(水)または10月30日(金)のいずれかで面談をお願いしたいと思います。ご検討の上、当会までご連絡くださいますようお願い申し上げます。  お忙しいとは存じますが、よろしくお願い申し上げます。

【質問および要望】

1. この度のシミュレーションがわずか700万円の予算で、条件を替えたシミュレーションができなかったとのことですが、再度のシミュレーションを要望します。次のシミュレーションには強大な台風、地震や大雪など様々な気象条件を想定し、最悪の場合を考えた条件で行うこと、琵琶湖の汚染を視野に入れて検討すること、条件の設定について京都府民の意見を取り入れることを望みます。 2. 関電が原発にかける費用に比べ、700万円とはあまりにも少額です。しかも府民の税金が使われていることに大きな疑問を感じます。ほかにも避難所やスクリーニング場所の選定、避難受け入れ体制の検討なども府が行っていると聞きます。原発が稼働している限り府にはこのような余計な仕事があるのです。関電という一企業の収益事業のために、京都府が関電の仕事を肩代わりさせられているのではないでしょうか。通常は企業活動によって生じた被害は企業が後始末を行い、賠償等の負担も行います。同様に原発事故に関しても避難計画、事故処理などは企業負担にするべきです。このことについてどうお考えですか。原子力災害対策特別措置法で災害対策を自治体が行うことと定められているようですが、原発事故は自然災害とは全く異なる人為的な事象です。地方自治体として原発事故の災害対策に関する法改正を国に要求しても良いのではないかと思いますが、ご検討いただけますか。 3. マスメディアによって「避難の必要なし」と大きく報道されましたが、府としては避難については従来と変わらないとのことです。しかし「避難の必要なし」という報道によって、実際に事故が起きても避難せずに被曝することも考えられます。未必の故意ともいえる行為です。また福島事故で避難されている方々にも精神的に大きな影響を与えています。それどころか現在行われている避難者の裁判にも大きな影響を与えるのではないかと危惧します。前回のシミュレーションについて、再度発表しなおし、「シミュレーションの条件が一例にすぎず、ほかの条件での検証はしていない。一つの条件では“避難の必要なし”という結果であったが、条件を変えたら必ずしもそのような結果にはならない。報道を信じて“避難しなくてもよい”という判断をしないでもらいたい」という再アナウンスをお願いします。 4. もしこのシミュレーションに従うなら、屋内避難の方法を教えて下さい。具体的にどのような建物へ何日間の避難を想定されていますか。屋内避難の場合新型コロナウイルス対策はどのようにして実行されますか。 5. 関西電力は「避難のことは国や自治体が考えるもの」として、全く避難について考えていません。それどころか,40年を超えた高浜原発1号機,2号機,美浜原発3号機という老朽原発の再稼働を図っています。これでは原発の事故が発生する可能性は著しく高まると思われますし,避難の問題はますます深刻化します。関西電力に避難について検討することを促してください。シミュレーションの予算を請求しても良いのではないでしょうか。 6. 京都府は、事故時のリスクがあるにも拘らず、原発立地自治体ほどの権限がありません。現状の安全協定を見直して、関西電力に対してもっと影響力を持てるように再稼働同意権を含むような見直しを、電力会社に求めるお考えはありませんか。

以 上

この要望書への賛同団体

アジェンダ・プロジェクト京都 ウチら困ってんねん@京都 北山の自然と文化をまもる会 京都循環経済研究所 京都脱原発原告団 京都・水と緑をまもる連絡会 原発なしで暮らしたい宮津の会 原発賠償訴訟・京都原告団を支援する会 原発をなくす向日市民の会 市民環境研究所 生活協同組合コープ自然派京都 丹波自由学校 使い捨て時代を考える会 なくそう原発美山の会 日本科学者会議京都支部 ふしみ原発「0」パレードの会 ヨウ素剤を配ってよ@京都 若狭の原発を考える会

◆9月8日に行った関電との話し合いの記録

関電側;広報担当者など3名。 使い捨て時代を考える会;4名。 事前に提出した以下の質問書にそって話し合いました。 …*…………………………………………………………………………………………* 1.昨年の金品受領の露見以降、報酬補填など貴社の旧経営陣のさまざまな問題が報道されています。最近では旧取締役が、損害賠償提訴について圧力をかけたとの報道がありました。すべて原発に関わる金銭問題に端を発しています。経営トップがこぞって不正をする貴社に原発を動かす資格はなく、現在動かしていることに恐怖を感じます。原発を止めることが先決ではありませんか。現在の状況について貴社の考えをお聞かせください。 2.新型コロナウイルスの感染拡大により大飯原発3号機の5月に予定されていた定期検査が延期になり、現在定期検査に入っているとのことですが、まだコロナ禍は終息していません。新型コロナウイルスの脅威にさらされている状況においては、すべての原発を停止させるべきだと考えます。万が一事故が起きたら事故処理に当たる作業員も避難する住民も三密は避けられず、二次災害で感染が起きることは明らかです。コロナ禍が起きている中で、国は原発事故の際の避難所では、換気しないという指針を出しました。放射能を防ぐために、コロナ感染防止をしないということです。このことについて貴社の見解をお聞かせください。 3.40年越えの原発、高浜原発1号機・2号機、美浜原発3号機の安全対策工事が遅れるとのことで、美浜3号と高浜1号は9月に工事が終わるため、来年3月と1月に再稼働を目指すとの報道がありました。それぞれの工期と再稼働予定についてお聞かせください。前回の話し合いで、安全対策工事費は2019年が1,937億円、累計で7,000億円とお聞きしました。今後の稼働次第では採算の取れない可能性もあると思われますが、どうお考えですか。老朽原発の再稼働は不安です。なぜ再稼働を急ぐのですか。 4.使用済み核燃料の処理についての見通しを述べてください。前回使用済みMOX燃料処理の実証実験をしているとのお答えでしたが、具体的にどこで、どういう方法で行い、どういう実績があるのかお示しください。実用化はできるのでしょうか。高浜では今後1/4までMOX燃料を使い、その場合MOX中のプルトニウムは1.7tと聞いていますが、最大でどのぐらいになるのでしょうか。また2018年度中に決めるとなっていた中間処理施設の見通しは立っていますか。北海道寿都町長が高レベル廃棄物最終処分場の調査を受け入れると表明したことで、地域で反対が起きています。過疎の進む地域に原発のゴミを押し付けることについて社会的責任は感じませんか。 5.貴社の再生エネルギー開発について、2030年代には600万kwにする、現在200万kwの新規開発を進めているというお答えでしたが、再エネへの投資が、原発の安全対策費に比べあまりにも小さいのではないでしょうか。再生エネルギー専任の技術者、職員は何人いるのですか。2017年から2018年に投資が減っているのはなぜですか。再エネへの取り組みが少ないことは国際的にも批判を受けています。コロナ禍のことも考えると、これからの社会は再エネへ転換しないと持たないと言われています。いますぐ再エネへのシフトを図るべきではないでしょうか。 6.6月に京都府が高浜・大飯原発事故が同時に起きてもUPZ内は避難の必要なし(屋内退避)というシミュレーションを発表しましたが、これに対して府民はシミュレーションのやり直しを求めています。貴社の原発事故についてのことですが、このシミュレーションの作成に当たって貴社はどのような関わりを持っていますか。 7.高浜原発で露見した汚職などで貴社に対する社会的信用は失墜し、貴社からの契約離脱は350万件を超えたと言われています。その状況下で電力販売量は落ちているにもかかわらず黒字決算となっているようですが、その収益の根拠は何ですか。発電部門ごとの発電量と部門支出を、福島原発事故前と事故後について年次ごとにお教えください。福島事故後、原発部門は会社にどの程度の貢献をしているのか教えてください。廃炉や使用済み燃料の後始末など技術的未解決課題が積み残されており、将来巨額の出費となるのではないでしょうか。原発推進によって経営破綻となるのではないでしょうか。破綻は困るので、改善できるという見通しを提示して下さい。 以上 …*………………………………………………………………………………………………* 話し合い内容 Q(こちら側の発言),A(関電の発言) A 役員への報酬補填について、社内でもがっかりするという声はある。多大な迷惑をかけている。申し訳ない。秘密主義だったが社外の目を入れ、コンプライアンスを徹底して改革の取り組みを進めている。森本社長がリーダーシップを発揮して、CSRを検証し見直すことや、トレーニング、企業風土の変革に取り組んでいる。社員の生の意見を上げて活かしていく。外部の人材を活用する。原子力事業本部についてもそのようにしていく。それぞれの委員会で外部の意見を取り入れる。原子力事業では資材調達、発注の権限を本店に移した。委員会も設置して内容のチェック、フォローを行う。信頼関係の回復に努めている。 Q あってはならないひどさだ。あまりにもひどすぎたということを認識してもらいたい。森本社長は批判的意見を聞こうとしていない。株主総会での対応は本当にひどかった。森本社長の不信任が4割もあったのに辞任しないことが信じられない。今の答えは空虚だ。何も信じられない。取締役が辞任しないというのは、元の体質のままだ。社内の空気は変わったと思う。社内情報が洩れている。関電がつぶれたら困るが、つぶれずに居直ったらもっと困る。 A 株主総会についての意見は本店に伝えている。できることとできないことがある。 Q 社長の辞任はできることだ。誠実さ、真剣さを示して本物と思える状況にしてもらいたい。そこから始めてもらいたい。 —– A(Q-2について)コロナウイルスの拡大は重く受け止めている。各設備との併存は重要課題と思って取り組んでいる。自治体とも協力して、定検に入る人は検査して来所している。定検に入った人の検査や(追跡)調査もしている。地域防災計画は国の支援により自治体がやるが、それに協力する。6月2日に内閣府から「新型コロナウイルス感染拡大を踏まえた感染症の流行下での原子力災害時における防護措置の基本的な考え方について」が出た。京都府は9月1日に防災訓練があったが、原子力については秋に行うと聞いている。災害拡大防止など原子力事業者として課題を抽出していく。スクリーニングなどへの出動要請などに会社を挙げて取り組んでいきたい。 Q 今の問題は国、自治体に丸投げして関電は済むのかということだ。関電でやるべきことではないか。京都府では予算が限られているからそこまでしかできなかったと言っていた。京都府のシミュレーションに関電は協力しなかったでしょう。誠実さがない。京都府は数百万の予算でシミュレーションしたと聞いているが、関電は老朽原発の工事は何千億もかけている。落差が激しすぎる。福島事故では事前に考えていなかったから病院や老人施設でお年寄りが死んだ。そのことに学んでいない。 A 丸投げという認識はない。地域防災、避難計画は自治体が策定するので、必要な支援はする。 Q これまでどんな支援をしたか教えてほしい。 A 情報を持っていないので次回に答える。 Q 福島事故から9年たっている。その間何をしてきたのか。 Q 京都府のシミュレーションは30キロ圏内は避難しなくていい、屋内避難で良いという結果だったが、それを信じて避難せずに住民が被ばくしたとしたら犯罪的なことだ。関電がシミュレーションに関係していないということも信じられない。 Q 京都府は700万円しか予算がなくて1条件でしかシミュレーションができなかったと言っていた。セシウム137の放出量を福島事故の1/150で計算している。関電の老朽原発再稼働にかけるお金を回せばもっとできるはずだ。京都府は予算も人も足りない。 Q 責任を持って受け止めてもらいたい。 Q 原発を動かしているので、京都府など自治体が働かされている。 A 府・市の防災にはお世話になっている。府のシミュレーションについての公表は関電各所に報告されているが、評価はなく、お知らせだけだ。府などへの負担は確かにある。発電事業者として管理が及ぶ部分では、放射能を放出しないことだ。 Q 京都府はスクリーニング場所で、放射能を洗い落とすことで地域環境を汚染するなど、場所の選定でも大変な苦労をしている。原発がなければその作業はいらない。そういうことを関電ではなく自治体がやり、負担している。税金を使っている。これは原発のコストだ。 Q 国が法律を作ったのかもしれないが、自治体に押し付け、企業として責任を取らないのはおかしい。 Q 原子力事業の一部も避難の問題に使っているように見えない。コンプライアンスというが倫理的に問われる。 Q 大飯3号機の事故はどういうことか。 A 配管の接続部分と聞いているが、詳しくはまだ知らない。 Q 1次配管が破断したら大変だ。問題が明らかになっても発表されない。 Q 応力腐食はひずみ、割れとなる。地震が起きたら、耐震設計など成り立たない。 Q 交換せずにこのまま使うというがどうなのか。 A 規格に基づいて評価する。数値上、基準を満たしているかいないかを国が検討する。 Q 田中前規制委員会委員長さえ原発は先がないと言っている。規制を通ったということと安全とは違うと言っている。この問題の深刻さは大きい。 Q 福島事故以前には安全神話があった。福島事故が起きてからは事故が起きるということが分かった。福島では避難できなくて亡くなった人がいる。事故が起きることを前提にして人命を守ってもらいたい。事故が起きたらどう避難するかを出してから再稼働してもらいたい。 Q 安全対策を徹底しているというが、配管を替えずに動かすのは徹底していないことではないか。安全対策を手抜きしている。配管を交換しないという意味が理解できない。本当に大丈夫なのか。 Q 配管の厚さが8.2㎜で大丈夫というが、均等に8.2㎜であるならまだわかる。ひびが入ったら均等ではないから大丈夫とは言えないだろう。そこから非常に破断しやすくなる。危険すぎる。 Q 万全を期すなら取り換えるべきだ。お金がかかるから取り替えないのか。 A 取り換えるか否かはこれから決まると思う。 Q 応力腐食割れというがそれも推定という。推定としていることも問題だ。 Q そもそも高浜4号機だって、蒸気細管の損傷の原因がわからないまま再稼働しているではないか。原因がわからないのに動かすとは!安全第一ではないのではないか。次々と不安が起きる。 —– A(Q-3について) 再稼働の日程、費用については質問書に記載のとおりだ。老朽原発再稼働に反対する気持ちは理解できる。なぜ急ぐかというと原発に必要性があるからで、競争力など見きわめながら進めていく。 Q お金をかけて、どんどん危険なものを動かし続けるのは、経済的にも大変なのではないか。ドブにお金を捨てているようなものだ。経営は大丈夫なのか。 Q 当初原発は30年と言われていたのがいつの間にか40年になり、60年動かそうとしている。 Q 放射性廃棄物のことを考えても動かすことはできないはずだ。 Q MOX燃料は危険だ。熱伝導が不純物で落ちる。内部にたまった熱で炉心が崩れ落ちる。いまだに燃料のことがわかっていない。スリーマイル事故は加圧式で、炉心が溶けたのではなく崩れ落ちた。福島は沸騰水型で炉心の設計が違う。加圧水型のほうがさらに危険だ。関電は加圧水型だ。私は頭では原発の危険性を理解していたが、実際に福島事故で水素が出て爆発したのを見て、大変な原子炉だと改めて認識した。 Q 核燃料サイクルが動かない。最終処分場がない。そういったことを無視したまま動かさないでもらいたい。 A MOX燃料の処理の実証実験はJAEA(日本原子力研究開発機構)でやっている。敦賀のふげんで出たものを東海村で再処理したとされている。経産省に2016年3月4日付で出されている。また海外ではフランスのラ・アーグで2004年から処理している。 A 高浜にはMOX燃料は1/4しか入れないのでそれが最大値になる。 Q 高浜ではプルトニウムが最大で1.7tという数値は合っているのか。もんじゅでも1.4tだ。 A MOXなのでウラン部分も入っているかもしれない。 Q プルトニウムで計算しているはずだ。 A どれだけプルトニウムがあるか確認する。 Q プルトニウムは核兵器に使用するから、核兵器を持っている国で再処理するのは当たり前だ。他国でやっているから大丈夫というのは問題だ。日本の技術は世界で著しく低いとは思わない。なぜできないのかはきちんと押さえておく必要がある。一筋縄ではいかない。 —– A(Q-5について) 再エネについては有価証券報告書に出ている。太陽光発電3か所のみ記載されており、従事者は2名だ。基本的に無人で遠隔地でオペレーションをしている。再生可能エネルギー部門は専任85名。水力、風力、太陽光、バイオマスも含めての人数だ。 Q 給与で見ると人件費は2人分ぐらい。そんなにたくさんいない。新エネは3か所ということか。 A 3か所2人と出ているだけで、新エネと書いているのは太陽光だけだ。水力や風力をいれたら専任85人だ。 Q 新エネの発電費用が2011年と2019年で比較すると減っている。水力も重視しているように見えない。原発にお金を使って他部門が割を食っている。 A 再エネの開発は積極的にやっている。秋田沖とかアメリカなどでも洋上風力を開発中だ。 Q 18年に営業費が7億円から5億円に減った。 A 太陽光の設備容量の目標は2030年に600万kW/時にする。現在400万kW/時持っており、新規に200万kW/時つくることになるが、現状で447万kW増やしているところで、すでに390万kWできており、目標を大きく超える予定だ。目標にあった設備投資、人的配置にしている。 Q 新エネ開発にもっと力を入れて老朽原発をやめてもらいたい。 —– A(Q-7について) 7月31日の第一四半期決算では減収減益だった。コロナ拡大の影響で電力量が減少した。不動産部門などグループ企業でも減少した。経常費用も減少した。金品受領問題などがどう影響したかなど見極める必要がある。離脱が進んでいることは事実だ。 A 「発電部門ごとの」とは何を指しているのか。 Q すべてだ。電気を作るためにどれだけ費用が掛かっているか知りたい。原発についてはほかにもある。例えば日原燃に電気代を何百億円も払っている。燃料費は確かに安いが部門発電費とすると原発は高い。 A 電源別コストは経営戦略上明確にできない。 Q 公表されている事実をどう見るかを知りたい。経営の立て直しに原発が必要というのは本当か。発電コストは火力よりも悪くなる。それでも経営のためか。森本社長は関電をつぶすのではないか。労組幹部も原発推進だ。来月この続きを聞きたい。 A 社内で確認するが、経年で出すのは難しい。国が出したものは出すことができる。 Q 部門発電費から発電コストを見たい。どれだけコストをかけて発電しているのか知りたい。私が調べた数値を持ってくるので、それが合っているか見てもらいたい。 —– ** 問題が山積みで1時間超の話し合いでしたが、かなり駆け足で進みました。この日の朝報道された大飯原発3号機の配管に傷があったにもかかわらず、配管を取り換えないで運転するという事実に驚愕。「安全第一」という嘘がまた明らかになりました。 **

◆8月19日に京都府危機管理部原子力防災課に質問を提出し,8月28日に話し合い→その報告

 京都府は,6月23日に「高浜・大飯発電所発災時の放射性物質の拡散予測について」という文書を発表しました。「UPZ内の住民は屋内退避による防護措置にとどまり、避難を要しない結果となりました。」との結論部分を太字にして,下線まで付けて強調しています。 →こちら 使い捨て時代を考える会は、8月19日に京都府危機管理部原子力防災課に下記の質問を提出し、8月28日に話し合いの場を持ちました。府側は危機管理部原子力防災課参事石山哲さん、危機管理部原子力防災課原子力防災係主幹兼係長津田聡雄さんのお二人。使い捨て時代を考える会からの出席は4名(槌田・山田・西澤・吉田)。30分という約束で話し合いました。 なお,この件では「避難計画を案ずる関西連絡会」も府に抗議などを行っています→こちら。 【質問】……………………………………………………………………………………… 1.京都府UPZ内の住民は「避難の必要なし」という結果でしたが、あまりにも事故を過少に評価しているのではないでしょうか。なぜそのような結果が出たのか、避難の必要なしと結論を出したのかご説明ください。 2.屋内退避で良いと結論されていますが、その根拠はどこにありますか。また屋内退避はどのように実施するものと想定されていますか。現在新型コロナウイルス禍のもとにありますが、この状況で事故が起きたら、放射能汚染で換気できない屋内にとどまることを推奨されるのでしょうか。新型コロナウイルス対策と矛盾して混乱を招くのではないでしょうか。 3.関西電力は「避難のことは国や自治体が考えるもの」として、全く避難について考えていません。そのうえ、自治体が「避難の必要なし」とするのであれば、もし福島原発並みの事故が起きたら、住民はどうしたらよいのでしょうか。 以上 ……………………………………………………………………………………………… 【話し合いの概略】 *京都府石山*(以下「府」。ほとんど石山さんが答えました) 「避難の必要なし」としたのは、前提に福島事故以降防災の枠組みが変わり、新規制基準で安全対策を強化したことがある。原子力災害指針策定OILで定められている安全工事がなされたとしてセシウム137を100T㏃としている。ほかの核種は福島事故の推定割合に応じて計算した。24時間後の空間放出線量が国の基準で見た時どうかというところでシミュレーションをやった。屋内退避はOIL2に即して地上1メートルで20μ㏜/時、1日経過しても20μ㏜/時とした。今回、放出開始から24時間後がどうかを見たが20μ㏜を超えなかった。 *使い捨て時代を考える会*(以下「会」) OILの基準は国が決めたかもしれないが、それを参考にして京都府が考えているとしていいのか。それは妥当なのか。国が決めた基準なら何でもいいのか。放射線管理区域で働く人と一般市民とは違う。20μ㏜は大きすぎる。シミュレーションをした専門家の名前を聞きたい。避難についてこのシミュレーションから短絡することはあり得ない。放出量ももっと大きいかもしれない。甘く見てはいけない。 *府* 国の定めた20μ㏜に合わせて判断した。 *会* 京都府は京都府民を守るために別の判断をしないのか。 *会* 関東にいたが事故後に京都府南丹市に引っ越してきた。事故は起きないと思っていたが、起きて世の中が暗転し、反省した。千葉の家の庭の土は4年たっても577㏃/㎏で、周辺を除染したが時間がたってもセシウムが出てくる。「避難の必要なし」は、福島事故の大きな犠牲から学ばず、安全神話を再び広げてしまう。想定できる最悪で考え始めるべきではないか。避難の必要なしとすると、準備を怠る。府民を守ってほしい。 *会* 三通りのシミュレーションの結果だというが、避難しなくていいという発表は書きすぎではないか。誤解を招く。新聞の書き方も問題がある。 *府* 京都新聞には1面と5面に載って、1面には「避難の必要なし」と出たが、5面には「安心材料ではない」と出ている。避難計画そのものがいらないと考えているわけではない。「安心」のために使うわけではない。 *会* 避難の対策はいままで以上に続ける、と合わせて言うほうが正確なのではないか。 *会* 100T㏃で避難の必要なし、という前提を考えたシミュレーションではないのか。 *府* 今の結果を参考に避難計画をやっていく。 *会* 避難の必要のあるシミュレーションで、さらに検討してもらいたい。 *会* 三つのシミュレーションは極めてシンプルだ。福島ではホットスポットがあった。気象条件は風向きだけではない。誤解を与える。もっと精密にやってもらいたい。20μ㏜という数値は原発事故時の特別な扱いだ。 *会* 20μ㏜を基準に考えること自体がおかしい。 *会* 避難の心配をする必要なしとなると誤解を与える。 *会* 避難の必要なしとインプットされると本当に事故が起きた時、「自分は避難しない」と言い張る人の説得をするのに困る。説得は消防団や警察や行政がやることになると思うが、消防団は地元の将来を担う大事な若い人たちだ。そういう人たちが被ばくすることになる。最悪の事態を想定してやるべきだ。行政の方たちが動きやすくするためにも準備が必要だし、府民のために働く人を守ってもらいたい。 *会* 関電と話し合っているが、関電は無責任だ。避難は一企業では手が付けられないとして、投げ出している。 *会* 避難のことは自治体がやると法律で決まっているようだが、「企業の不始末の後始末を自治体にさせるな」と自治体として国に言ってもらいたい。 *会* 避難対策の費用を行政の責任にする構造がおかしい。予算が少なくてシミュレーションができなかったと言っているが、関電にお金を出させたらいいのではないか。ばらまかれた放射能は公有物だというひどい判決もある。防災課は本来はやらなくて良い無駄な仕事をしているのではないか。 *会* 夢の原子力として登場したが、危険だし嘘が並んでいる。何重にも安全装置がついているというのも全部嘘だった。政治の問題だ。今の政治はひどすぎる。政治が絡むと大きな問題が起きる。関電はスリーマイルの事故の後に原発がなくなると電気がなくなると宣伝した。 *会 *わずかばかりの予算での結論はなぜか?マスコミに流してしまったとしたら今から訂正をしてもらいたい。今後シミュレーションするなら市民に聞きながらやってもらいたい。 *会* 東電はひどい会社だと思ったが、関電はもっとひどい。その関電が40年を超えた原発を動かそうとしている。怖い。事故は起きる。実効力のある対策を考えないといけない。 *会* 40年越えの老朽原発を動かすし、異物が混入している原発も動かしている。信用できない。現状でやるしかないので府民の生活を守るとしてやってほしい。 *会* 何兆円もかかる事故が起きた。シミュレーションの予算700万円とは小さすぎる。 ** *30**分経過したのでここまで。こちら側が言いたいことを言っているうちに時間となってしまいました。今後、シミュレーションのやり直し、マスコミ発表のやり直しなどを要求していく予定です。* —

◆6月29日に行った関電との話し合いの記録

関電側;広報担当者など3名。 使い捨て時代を考える会;4名。 事前に提出した以下の質問書にそって話し合いました。 …*…………………………………………………………………………………………* 1.高浜町元助役森山栄治氏が関与した高浜原発に関する金品受領に関して、貴社が元取締役5人に対して損害賠償の提訴をするとの報道がありました。さらに問題発覚前に知りながら取締役会で報告しなかったということで、森本社長も含めた新旧役員22人に対して損害賠償を求める株主代表訴訟も起こされたとの報道もありました。企業ぐるみの犯罪であり、公益事業であるということも、消費者から電気料金を徴収して運営しているということも、元取締役はじめ経営陣は自覚されていないように見えます。社内調査の隠ぺいなど常識では考えられないことが次々発覚し、愕然とします。貴社に原発を動かす資格はなく、現在動かしていることに恐怖を感じます。現在の状況についてどのようにお考えですか。原発を止めることが先決ではありませんか。 2.新型コロナウイルスの感染拡大により大飯原発3号機の5月8日から開始予定であった定期検査を2~3か月程度延期するとのことです。原子炉は閉鎖的な空間であり、作業員の感染が心配されるので、原子炉内での作業を行わないことは賢明な判断と思いますが、定期検査を遅らせるのではなく、新型コロナウイルスの脅威にさらされている状況においては、直ちに停止させるべきではないかと考えます。万が一事故が起きたら事故処理に当たる作業員も避難する住民も三密は避けられず、二次災害で感染が起きることは明らかです。このことについて貴社の見解をお聞かせください。また、4月から電力会社が24か月まで運転延長、定期検査の期間の短縮などを決められるように変わったとのことですが、どのように変更になったのか教えてください。 3.40年越えの原発、高浜原発1号機・2号機、美浜原発3号機の安全対策工事が2~4か月遅れるとのことですが、多額の対策工事費をかけてなぜ再稼働する必要があるのでしょうか。工事費はどのぐらいでしょうか。今後の稼働次第では採算の取れない可能性もあると思われますが、その見通しはどうでしょうか。40年越えの原発再稼働も金品受領問題と無関係と思えません。そういう背景での老朽原発の再稼働は不安です。なぜ再稼働を急ぐのですか。 4.使用済み核燃料の処理についての見通しを述べてください。使用済みMOX燃料の処理は前進していますか。原発を稼働させて日々使用済み核燃料を増やすことに疑問はないのですか。また六ケ所核燃料再処理工場が原子力規制委員会の基準適合という判断が出ましたが、この施設についてどのように判断されていますか。いつ建ったのか、どういう経緯をたどったか、いつ稼働するのかを示してください。 5.貴社は、温暖化対策も考えて原発を維持していると説明していますが、神戸製鋼が2021年に稼働しようとしている大規模な石炭火力発電所の電力を購入するため神戸製鋼と電力需給契約を結び、温暖化ガスをはじめ環境負荷の非常に高い石炭火力発電を推進しています。説明が矛盾しているのではないでしょうか。環境負荷の高い原発も石炭火力もやめるべきではないでしょうか。また貴社の再生可能エネルギー部門について、どういう部署を設置されているか、そこに何人配置されているか教えてください。また今後の見通しとして「何年までに再生可能エネルギーの割合をどのぐらいにするか」という計画を示してください。 6.厳しい経営環境下で経費削減の努力をしておられると思いますが、原子力設備への投資が増え、しわ寄せが他部門に及んではいないでしょうか。また顧客離れが進んでいますが、貴社の原発推進や原発マネー問題など原発依存の経営姿勢が問われているということではないでしょうか。 高浜原発で露見した汚職で貴社に対する社会的信用は失墜しています。その汚職原資を高い電気代に転嫁し続けたとの疑惑が危険な原発への危惧と重なって、貴社からの契約離脱は300万件を超えたと言われています。どのような状況か、またどのようにお考えでしょうか。 上記の状況下で電力販売量は落ちています。にもかかわらず黒字決算となっているようですが、その収益の根拠は何ですか。 原子力部門は経理経営上の重荷になっていると、社内でも批判的に語られ始めていると仄聞いたします。発電部門ごとの発電量と部門支出を、福島原発事故前と事故後について年次ごとにお教えください。福島事故後、原発部門は会社にどの程度の貢献をしているのか教えてください。廃炉や使用済み燃料の後始末など技術的未解決課題が積み残されており、将来巨額の出費となるのではないでしょうか。原発推進によって経営破綻となるのではないでしょうか。 以 上 …*…………………………………………………………………………………………* 話し合い内容 Q(こちら側の発言) A(関電の発言) A 新型コロナで面談を控えていただきありがとうございます。毎回意見は本店にあげて共有しているが、文書回答はしていない。 Q 25日の株主総会は驚いた。この面談の機会はありがたいが、ユーザー目線と言いながらそうではない。社内の風通しを良くすると言いながらそうなっていない。株主総会は設定も進行も「これはなんだ」という感じだった。株主は怒っていた。新聞報道は一部だ。森本社長が議長で3時間立ったままやっていたのはすごいと思ったが、議長が何度も発言を制止した。印刷した資料が全くなかった。ふつうはどんな会議でも準備するものだ。議長が1分経つと「時間だから」と制止していた。発言中もたびたび制止した。普通は司会者がタイムキーパーをする。議長の社長が自ら静止していたが、時間ばかり気にして質問を聞いていなかったのではないか。会場からの「本社に行っても関電と会えない」という発言にも「今後そういうことはやめます」とも言わなかった。 Q 消費者は不信感を持つ。スライドがあったが株主からの提案4~29は一括で表示していた。何号議案を議論しているのか全く分からない状態だった。 A コロナのことで質問を短縮した。 Q コロナを口実にしているに過ぎない。不信感が高まっている。このことを告訴すると多くの人が決めたと思う。河合弁護士がそう言っていた。京都市の発言もあったが、1分では何も言えない。失礼ではないか。役員の態度はひどかった。 A ご意見を共有させてもらう。 Q 共有などできるはずがない。全く意見を聞く気がない。 A(質問1について) 会社としては損害賠償をすることになった。迷惑をかけて、信頼を裏切って申し訳ない。内向きの経営姿勢にメスを入れる。3月末の改善計画で実施したものを6月末に出す。 Q 株主総会は本気で考えていると思えない雰囲気だった。橋本元大阪市長を役員にするということも説明なしにNOとした。言葉は美しいが、どう実態で説明するのか。 A ご指摘は認識している。計画を立てただけでは意味がない。魂を込めて、なぜ起きたかなど対応していく。 Q なぜ起きたかの説明はなかった。それが不誠実ということの根拠だ。あなたはどう考えるか、なぜ起きたのか、それが言えないと意味がない。 A 個人としてか、会社としてか。 Q 会社がどう考えているのか答えてほしい。 A 立地において福井には多大な協力をいただいている。誤った行き過ぎがあったと判断した。 Q なぜそう判断したのか。なぜ起きたのか。原因は何か、どう対処するのか、言葉がきれいでも伝わらない。原因は原発でしょ。安全神話も、安定神話も、安価ということもみんな嘘だった。 Q 不信感があって消費者離れは高い。議案書が出る3月ごろは1か月で12万件だった。このようなことはかつてなかった。総会準備過程でそうだったから今後はもっと進む。 Q 原発がすべての原因だ。電気代で不祥事があったとき、消費者から1円返せという提案があった。それを受け止めることなく反対した。そういうことが森山問題を起こした。 株主総会のことはきりがないからこの辺で。 …*… A(質問2について)定検は福井県外の他県から来るので、2週間水際対策とし待機してもらって実施することにしていたが、延期にした。運転についてもコロナ対応を実施している。感染が拡大しないように出退社も管理し、可能な限り在宅にしている。 Q 定検をなぜ延期したのか。 A 夏の供給のために法定より前倒しで5月8日から定検をすることになっていた。法定では8月の予定だった。 Q 手抜きが起こりがちで危惧している。 Q 4月から電力会社で定検を変更できると聞いたが、電力会社の自由裁量で決めることができるとは怖い。とくに検査の短縮が怖い。定検はキチンと入ってほしい。ちゃんとやるのか。 A 4月に改正されたが、間隔を13か月、18か月、24か月とすることはすでに改正されていた。大飯の場合13か月のタイミングは8月の予定だったが、前倒しして実施することにしていた。(関電は)およそ13か月を超えない範囲で定検を実施している。安全に立って行っている。 Q 今後もその期間で実施してほしい。<関電から定検の資料をもらう> …*… A(質問3について)(40年越え原発の安全対策工事費は)2019年は1937億円、累計で7,000億円だ。 Q 大変な出費だ。過去の実績は採算が取れていないことを示している。負担になり、重荷になっている。良かったことはない。電力料金に上乗せしている。何度聞いても納得できない。 A(40年越えの原発を動かす理由は)資源が乏しい。ベストミックスとして維持している。競争力も考えて進めていく。 Q ベストミックスは世界的に信じられていない。平和利用ということばで、商業利用してごまかしてきた。原発が重荷ということは事実が示している。社内でもわかっているはずだ。 …*… A(質問4について)MOXの処理について具体的に示せることはない。MOXは他の使用済み燃料と同じく再処理するということしか決められていない。 A 国内外でMOX処理の実績がある。日本ではJAEAで実績がある。 Q 商業炉のものか。実証実験を言っているのか。 A (答えてはみたものの混乱、よくわかっていない) Q プルトニウムを再利用しないとなったら、ウランも使えない。どうしてそれにこだわるのか。軍事なら採算無視だけど商業目的ではないか。 Q 高浜では今後4分の1までMOX燃料を使うと聞いた。その場合MOX中のプルトニウムは1.7tと聞いているが、最大でどのぐらいになるのか聞きたい。もんじゅでも炉心部分では1.4tだ。 A 次回まで調べておく。 …*… A(質問5について)石炭火力の効率や有害物質対策などは改善されてきている。一定程度活用していくと整理している。バランスの取れたエネルギーとして入れているが、再生エネルギーにも力を入れている。再生エネルギー事業本部という部門で開発しており、関西圏以外でも、例えば秋田の洋上とか海外も含めて開発している。2030年代には600万kWにする。200万kWの新規開発を進めている。現在は447万kWと公表しており、390万kW運転している。 Q 将来計画としてのベストミックスが考えられていない。ベストミックスというなら将来計画を考えてもらいたい。再エネにどのぐらい投資しているのか調べたら、わずか数億円だ。原発には1000億円以上投資しているのに。再エネへの投資は2017年に7億円、2018年に5億円と減らしているではないか。再生エネルギー専任の技術者、職員は何人いるのか。アリバイ的にやっているとしか思えない。 Q 再エネにシフトしないと社会が持たない。コロナ禍のことも考えると再エネへの転換を真剣に考えるべきだ。 Q 再エネへの取り組みが少ないことは国際的にも批判を受けている。原発にお金がかかって再エネに回せないのか。コロナ禍が起きている中で、国は原発事故の際の避難所では、換気しないという指針を出した。放射能を防ぐために、コロナ感染防止をしないということだ。原発を止めたら放射能の問題は解決する。ベストミックスに原発は入れるべきではない。石炭も温暖化でだめだ。自然エネルギーに力を入れるべきだ。再エネにどのぐらいの資金・人員をかけているか、将来計画も示してもらいたい。 …*… Q(質問6について)今どのぐらい離脱しているのか、株主総会では触れなかった。 A スイッチングは5月末で338万件だ。 Q 電力の売り上げは落ちているのに、なぜ黒字になっているのか。 A 販売電力量は減っている。燃料代の低減など一過性のものもあるが、通信と不動産で黒字になった。 Q 昨年の実績でそうなっているのか。他部門で回復できるほど伸びていない。他部門での売り上げが電力売り上げを上回っているなら納得できる。ムダ金を削るのは良いが必要なところまで削っていないか。 A 有価証券報告を見て言っているのか。 Q そうだ。それしか見ることができない。どこで頑張っているか聞けたら納得する。 A 決算は手元にあるが、販売のことがどう反映しているのか今は答えられない。次回までの宿題にする。 Q 原発の燃料代が安いのは、すでに持っているからだ。それはどのぐらい効果があるのか。ウラン燃料と火力燃料費ではウランは火力の10分の1だが、過去5年間の部門別発電量で計算すると原発は33円、火力は10円である。原発は維持するだけで負担になる。 Q 株主総会をみると責任をもって経営しているのか疑問だ。経営者は無能だ。無能でないことを説明してほしい。 A 発電コストは国が出しているが。 Q 国が出している数字はデタラメだ。私は関電の出している数字に基づいて計算している。 A 確かに、計算できますね。 Q 公表されていないものもあるなら問題だ。部門別発電費とどれだけ発電したかの5年実績を示し、改善できるという見直しを提示してもらいたい。経営という観点でもデタラメだ。10万年先にも消えない毒を作り出している。 Q 汚職を社員も知っているはずだ。原発部門が中心で、配送電部門を切り離したが、配送電部門は窓際のような扱いをされていたと思うが、そもそも配送電部門のようなところが頑張って電力を支えてきたはずだ。配送電部門の社員は本当に情けない思いだろうと思う。将来破綻する。破綻は困る。みなさんの感想を聞きたい。 A 詳しいことはわからないので勘弁してもらいたい。再エネは国内でも限界ある。 Q 例えば農業と共同で行う発電などあるが、そういうことを実際に実験したことはあるのか。再エネの具体的な人員配置など裏付けを知りたい。2017年から2018年に投資が減っているのはなぜか。 Q 個人宅の太陽光に対するケアを減らした。真剣に再エネを考えていないのではないか。コロナ禍が起きている中で、将来エネルギーについても考えてもらいたい。原発は危険だ。太陽光はむしろ優遇するべきではないか。現状と将来設計を聞きたい。 Q 株主総会はひどかった。義を尽くしてやりたいが、そういかなくなる。この場のことは社長さんに伝えてもらいたい。 A 上にあげます。 …*… 株主総会後だったので、関電の不誠実さ、反省のなさに言いたいことがたくさんあり、なんと1時間40分にわたる話し合いでした。関電側の社員は3人。時間超過にも制止することはなく、こちらから「もうそろそろやめましょうか」と言ったぐらい。お客様の文句にはひたすら耐えるようにと指示されているのでしょうか。

◆4月8日に行った関電との話し合いの記録

関電側;広報担当者など3名。 使い捨て時代を考える会;2名。 *今回は新型コロナウイルス禍のため、  使い捨て時代を考える会側の出席を二人にしました。 事前に提出した以下の質問書にそって話し合いました。 ………………………………………………………………………………………………… 1.高浜町元助役森山栄治氏が関与した高浜原発に関する金品受領に関して、第三者委員会による最終報告書が発表されましたが、真実が明らかにされたのか大いに疑問です。第三者委員会の委員は貴社との関係はないとのことですが、貴社が設置したもので全く無関係とは考えられません。真に中立的立場にある第三者委員会による真相の究明を望みますが、どう考えられますか。 2.経営トップ、とくに原子力関係の責任的立場の役員が辞任するという事態の中で原発を動かし続けています。高浜原発再稼働は、いわゆる「原発マネー」の不正なやり取りで進められたということが明らかになりました。不正な行為のもとに稼働させてきた原発は今すぐ止めるべきだと考えます。動かしつづけていることに疑問はないのでしょうか。 3.役員報酬カットを前提に電気料金を値上げしたにもかかわらず、その後カット分を2.6億円も補填したという報道がありました。金品受領問題とともに消費者を馬鹿にした行為と思えます。あまりにも非常識ではないでしょうか。 4.40年越えの原発、高浜原発1号機・2号機、美浜原発3号機の安全対策工事が2~4か月遅れるとのことですが、多額の対策工事費をかけてなぜ再稼働する必要があるのでしょうか。工事費はどのぐらいでしょうか。今後の稼働次第では採算の取れない可能性もあると思われますが、その見通しはどうでしょうか。40年越えの原発再稼働も金品受領問題と無関係と思えません。そういう背景での老朽原発の再稼働は不安です。なぜ再稼働を急ぐのですか。 5.使用済み核燃料の処理についての見通しを述べてください。使用済みMOX燃料の処理法など前進していますか。今のような状況の中で、使用済み核燃料を増やすことは無謀ではありませんか。 6.貴社は、温暖化対策も考えて原発を維持していると説明していますが、神戸製鋼が2021年に稼働しようとしている大規模な石炭火力発電所の電力を購入するため神戸製鋼と電力需給契約を結び、温暖化ガスをはじめ環境負荷の非常に高い石炭火力発電を推進しています。説明が矛盾しているのではないでしょうか。環境負荷の高い原発も石炭火力もやめるべきではないでしょうか。 7.厳しい経営環境下で経費削減の努力をしておられると思いますが、原発の安全性や送配電の健全性は十分に配慮、維持されているのでしょうか。 ………………………………………………………………………………………………… 話し合い内容 Q(こちら側の発言〉 A(関電の発言) Q 3月27日に突然抗議文を渡しに来て申し訳なかったが、思いがけず大勢の人が抗議文を書いて駆けつけた。それだけ市民の怒りが強いということを認識してもらいたい。 A 京都支社に報告し、役員にも周知するようにした。(槌田さんに)返信用封筒で書面での回答を要求されたが、こういう機会があるので、書面で回答することはしていない。私が代わりにきちんと説明する。 Q 理解はするが、きっちりした回答が聞きたい。別途考えたほうがいいのか。こことは切り口が異なる。社長か社長と代わる人と話したい。 A ご意見あること伝える。書かれていたことを前提に今日は話す。 Q とりあえず今日のところは(書面回答がないことを)納得ということにする。 Q 新型コロナウイルスが蔓延しているが、もし今原発事故が起きたら、密室に大勢の人が避難しなくてはならなくなる。コロナウイルスの感染対策に反することだ。今すぐ原発を止めるべきだ。 A ご意見として聞いておく。 Q 4月1日に分社化したというが、どのような編成になったのか。 A (チラシを出して説明)送配電部門が分離して関西電力送配電株式会社になった。関西電力の営業もこのビルにある。 Q 今までと基本的に変わらないのではないか。 A そうです。役割が分かれた。 Q 本社機能の窓口はどこか。 A 管理機能を言うなら本店にしかない。地域対応は送配電事業が受け持つ。対応は今までと変わらない。 A(Q1について)前にも言ったが、第三者委員会は日弁連のガイドラインに則って行った。全容が暴かれていないといわれるが、大阪市長が評価すると発表したことや、第三者委員会の格付けはA~FのなかでB、Cと評価されたので、調査はできていると考える。第三者委員会は、30年前までさかのぼりできるかぎり調査したと言っている。 Q 関電本社内部の認識が甘い。世間では犯罪と言っている。社内でどれだけ調査されていたのか。経産省との関係もいったいどうなっているのか。疑問ではなく怒りだ。社内と第三者委員会(の認識)には差があったのではないか。 A ありました。 Q もっと奥は深い。不信感が増幅する。関電が指名したのではない委員で、委員選定も第三者が行うようにしてもらいたい。第三者委員会は森本さんが依頼したとされている。不信感が募る。 A わかるが、見方の一つと思う。 Q 電気代を払っているユーザーの視点が抜けている。電気代が高くなったことが怒りになっている。 Q 役員報酬の補填について社員はどう思っているのか。 A 社員も驚いた。社内的にも、上部に直接意見を言うメールなどを整備した。 Q こういう時は労組からも行くのだが。 A そちらからもあった。 Q 「パワー・ウィズ・ハート」と宣伝しているが、「ハート」の意味を疑う。この間のことには貪欲な利権を感じる。消費者離れが進んでいる。関電がつぶれたら困るので、確かな運営をしてもらいたい。経営的に苦しいという危機的状況ではないか。 Q 株主総会はいつ開くのか。 A まだ決まっていない。 Q 質問1~3の金銭問題はすべて原発がらみで起きている。そのような背景で運転するのは許せない。すぐに止めてもらいたい。 A お詫びする。考えうる改善策を出した。 A(Q4について)原子力の必要性はS+3Eの観点からだ。高浜の事故では亡くなられた方にご冥福を祈り、迷惑をかけたことをお詫びする。特重施設用のトンネルの発破の火薬を運んでいる車に引かれた。 Q 安全管理の経費を削減していたのではないか。手抜かりはないか。慎重にやってもらいたい。 A 再発防止について福井県と話した。重大な労災が発生したことは重く受け止めている。そのことで期間に余裕を持たせるために作業予定を変更したので工事が遅れた。 Q そこまでして動かす必要がどこあるのか。 A 原発は必要な重要電源であり、安全配慮を大前提にして動かす。 Q 政府がベースロードと位置付けているのを、関電の言葉で言い換えているだけではないのか。関電だけの責任ではないと思うが、説明はインチキだ。結果を定めて、その理由を付けているだけだ。 Q 私は原発に関わって50年になる。昔は原発の寿命は30年と言われていた。問題は解決していないのに技術はそのままだ。もちろん良くなったものもあるが、進歩はない。40年持たせることを考えていない技術だ。もたついているのはお金を使いたくないからだ。40年越えとは沙汰の限りである。田中俊一さんは原発には先がないと書いている。炉心が燃えるのは当たり前だし、燃料棒はものすごくもろい。冷却技術があるというが、全部インチキだ。実験して確認することができない。40年越えの原発を動かすことはならない。 Q なぜ、どういう運転計画で動かすのか。 A 定検があるから交代で動かす。長期的電源計画でやる。 Q 政府が方針を出しているから従っているのか。40年越えの原発に金をつぎ込んでも倒産するということを考えなくてもいいからやっているのではないか。定検や津波対策にお金をケチって事故になった。願望や幻想で安全を語っている。安全性についてもしらみつぶしに完全にはやれないから、適当にやって事故につながっている。老朽原発を動かすのは燃料代がかからないからで、すでに持っているから動かさないと損ということなのではないか。他部門の経費を削減し、無理をしているから事故が起きる。経営は大赤字だから原発を動かさないといけなくなっているのでは。原発はあと7年でなくなる。目先のことしか考えていない。前経営者は無能だった。 A(Q5について)国の政策に基づいて青森六ヶ所に搬出する。関電は日本原燃を支援している。2019年3月8日に原子力規制庁は追加確認願いの審査会合を開き、規制庁としては方向性は「良」とし許可に向けて審査中と聞いている。MOX燃料処理については新たに伝えられることはない。 Q 処理の見通しがない中でなぜ動かして日々使用済み燃料を生み出していくのか疑問だ。 Q 見切り発車だ。青森の六ケ所村処理施設がいつ建ったのか、どういう経緯をたどったか、再処理はできているか、次回に示してもらいたい。社長の森本さんはこれに近い仕事をしていた。燃料の後始末のことをやっていたので詳しいはずだ。金品受領とは無関係だと思う。見切り発車は困る。森本さんの知見を加えて答えてもらいたい。 Q 送配電の社長さんは? A 土井で、技術系、送配電畑の人だ。 Q 金品を受け取った福田隆さんが、常務執行役員になっている。そういう人を送配電の重要位置にしていいのか。福田さんが送配電に入っていることには疑義がある。分社化は公正で客観的でないと困る。 A 森本さんの件(六ケ所の件)は次回までに確認する。 A(Q6について)石炭火力はエネルギーの多様化。節電・省エネで関電エリアでは電力需要が減少方向だ。再エネにも力を入れている。本当にいるかいらないか見定め、競争力を持ってやっていく。このままで良いと思っているわけではない。 Q 温暖化は世界的な問題だ。疑問があるので素直に聞けない。新エネにどれだけ投資しているのか。専任職員をどれだけ配置しているのか。どれだけ事業費を投入しているのか。日本のエネルギー産業で頼りになるのは関電だから、関電が本気で新エネをやるべきだ。 A 2021年末に600万キロワット、200万キロワットの新規開発など努力している。 Q 福島事故後にどういう努力をしてきたのか。各部門の人員配置を聞きたい。新エネに何人配置してきたのか、これからどうするのか。 A 次回に答える。 A(Q7について)(グラフを提示)有価証券報告から部門ごとの設備投資額の一覧を作成した。送配電は1100億円前後で推移し、経費削減の事実はない。 Q 変電は減っている。売る施設を持っていないせいか? トランスなどの維持は難しいと思う。送電は増えている。 A 送電は電線の敷設などで増えている。 Q 送電は固定資産を減らしているが? A 土地や設備などいろいろある。 Q 不要なものをいろいろ持っているということか。 A 一例だが、昔は遠隔操作が難しく有人だったが、無人化していらなくなったなどがある。確認しておく。 Q 原子力部門のしわ寄せが他部門にいっているのではないか。ブッラクアウトのような事故につながる恐れがある。展望がないのに原発にお金をつぎ込んでいるのではないか。原子力設備への投資は増えているが、経営上の貢献はしていない。経営の根幹が疑問だ。原子力を無理してやっている。原子力が安いという根拠を示してもらいたい。当面の現金が出ていかないだけではないか。 A 健全性は配慮している。 A 電柱が斜めになっていると言われたが、一度見に行きたい。もしかしたら関電の電柱ではないかもしれない。NTTなどの場合もある。 Q 家のそばの電柱のことなので、一度確認しておく。 A 時間なので。 * 新型コロナウイルスが広がっているので、いつもは4人だが今回は2人で臨んだ。関電側は3人。互いの椅子の間隔を大きくあけて話し合った。コロナウイルスが広がっている今、福井の原発で事故が起きたら「密閉、密集、密接」の状態で避難者を受け入れることになることを指摘したが、あまり危機感を持っていないようだった。

◆2月20日に行った関電との話し合いの記録

関電側;広報担当者など3名。 使い捨て時代を考える会;3名。 話し合いに先立ち以下の抗議文を提出しました。 抗議文………………………………………………………………………………………… 危険な原発運転は許せません 高浜4号機の再稼働に抗議します 原発から撤退してください 高浜原発4号機を2月に再稼働させるため1月30日に起動をしたとの報道がありました。 このことに強く抗議し、直ちに停止させることを求めます。  高浜4号機は昨年10月の定期検査中に蒸気発生器伝熱管の損傷が見つかりました。蒸気発生器につながる配管に作業員が入って点検した際、異物が混入し、その異物が運転に伴って移動して、伝熱管に接触したのが原因と推定したとのことです。2018年の定期検査時に混入したものと推定されていますが、約一年間もこの状態が放置されて気づかなかったということに愕然とします。細管の減肉が進んだら大事故につながったのではないかと恐れます。簡単な人為的な原因だけに、防ぎようのないこととも言えます。どんなに気をつけてもこのようなミスは生じます。原発を動かすこと自体が限界なのではないでしょうか。原発の安全は止めること以外にあり得ません。高浜原発を再稼働させず、直ちに停止することを求めます。  10月に発覚した金品受領問題の全容も明らかになっていません。原発を動かすのに金品が介在したとはあまりにも破廉恥なことであり、危険な設備を動かしているという自覚のなさにあきれはてます。この問題で原発関係の役員が交替し、全容が明らかになった時点での岩根社長の辞任も伝えられています。経営体制の混乱のさなかでの原発運転は無責任であり、危険の極みと言わざるを得ません。常識では考えられないことです。重大な事故が起きたら責任ある対応ができるのでしょうか。住民の安全はだれが守るのでしょうか。  また、大飯原発、高浜原発の大山噴火による火山灰の層厚評価について規制委員会も認めた新知見が明らかになったにもかかわらず、対策を取ろうとせず、先延ばしにしていることも大変な問題です。東電では津波対策を先送りにしたことが大事故につながりました。 稼働中の大飯原発も直ちに停止させてください。 直ちに原子力からの撤退を表明してください。 ………………………………………………………………………………………………… このあと事前に提出した以下の質問書にそって話し合いました。 質問書………………………………………………………………………………………… 1.高浜町元助役森山栄治氏が関与した高浜原発に関する金品受領に関して、第三者委員会が設置されましたが、2019年末までとされた調査報告は延期され、いまだに真相解明に至っていません。いったいいつになったら金品受領の実態が明らかになるのでしょうか。経営トップが辞任するという事態の中で原発を動かし続けていますが、もし重大事故が起きたらだれが責任をもって対処するのでしょうか。高浜原発再稼働は、いわゆる「原発マネー」の不正なやり取りで進められたということが明らかになりましたが、安全性を第一にという貴社の主張との間に齟齬(そご)はないのでしょうか。 2.高浜原発4号機の蒸気発生器の損傷が発見されましたが、原因は定期検査時の作業時に異物が混入したと「推定」したとのことです。「推定した」とは「原因がわかっていない」ということと同義と考えますが、それでも再稼働を進めることは常軌を逸しているとしか思えません。なぜ動かすことができるのか、安全第一という貴社の方針と齟齬がないのでしょうか。 3.高浜3、4号機のテロ対策施設(特定重大事故等対処施設)の完成が遅れているとのことですが、大飯原発、美浜原発に関してはどうなっているのでしょうか。 4.1月27日に高浜原発3号機から使用済みのMOX燃料を取り出したとの報道がありました。使用済みMOX燃料はどのように処理するのでしょうか。 5.貴社の大山噴火に伴う火山灰等の影響評価が過少であると批判されていますが、これについて貴社の見解をお聞かせください。 6.貴社は、温暖化対策も考えて原発を維持していると説明していますが、神戸製鋼が2021年に稼働しようとしている大規模な石炭火力発電所の電力を購入するため神戸製鋼と電力需給契約を結び、温暖化ガスをはじめ環境負荷の非常に高い石炭火力発電を推進しています。説明が矛盾しているのではないでしょうか。環境負荷の高い原発も石炭火力もやめるべきではないでしょうか。 7.電力自由化によって貴社から他社へ切り替えた消費者を取り戻す動きが活発化していますが、まずは社内の浄化を先に行うべきではないでしょうか。 8.厳しい経営環境下で経費削減の努力をしておられると思いますが、原発の安全性や送配電の健全性は十分に配慮、維持されているのでしょうか。 ………………………………………………………………………………………………… 話し合いの内容 (Q;こちら側の発言  A;関電の発言) Q (抗議文読み上げのあと)公益事業ということを自覚していると思うが、まさか高浜4号機を動かすとは思っていなかった。減肉はずっと問題になっている。総交換はお金がかかるから見つかるたびに栓をしてきた。減肉が大きいところだけ栓をしているが技術的に分かっていない。金品問題もある中で再稼働はとんでもない話だ。抗議文は岩根社長に届けてもらいたい。 A 本店に伝える。 (質問1 金品受領について) A 私どもも新聞報道で知ったのだが、2/7の報道によると(金品受領の)報告は来月出るということだ。調査の進捗状況については承知していない。最終報告が出たら再発防止に取り組む。安全性ということだが、報告が出るまでは岩根が責任を持ってやっていく。地元や現場作業員と密に連絡を取ってやっている。(安全第一という)主張との齟齬はないと考えている。 Q 金品受領を岩根さんのもとで解明するということは、都合の良い「第三者」ではないのか。常識では退いて第三者に託すものだ。なぜ岩根さんはとどまっているのか。 Q 社内での協力が足りなくて調査に時間がかかっているという見方があるが、岩根社長のもとで進んでいないのではないか。問題は小さいという「圧力」があるのではと、社会的にみられている。調査が遅れていること自体がそれを表しているのではないか。そういう状態でなぜ再稼働させるのか。 A 12月に中間報告があった。報告は年内がめどだったが達成できなかった。解明するのに時間がかかっている。協力が進んでいないとは中にいて実感できない。対象が広がっているのではない。調査にはきちんと対応する。 Q 社内調査でだいたいわかっていたはずだ。第三者委員会も当事者以外のものが選考するはずが疑問だ。根の深さを感じる。 Q 学校のイジメ事件では教育委員会が第三者委員会を立ち上げるが、被害者は納得せず外部に第三者委員会を立ち上げ実態が分かるというケースが多い。それと同じではないか。ひどい実態でないように誘導する、社長は退かない―これではダメだ。 A 教育委員会の第三者については存じていないが、日弁連のガイドラインに則って決めたので、代表は但木弁護士で相撲部屋の暴力事件に対処した方であり、どちらに寄っているということはないし、主観的に決めたのではない。当社の役員との接点はない方だ。岩根が選んだわけではない。 Q 日弁連のガイドラインには幅がある。マスコミも含めて疑念がある。 A 承知している。 Q 今までの疑念ではなくて汚職まみれの中で進められてきた再稼働には格別の不信感がある。そういうお金で動かしてきたことを自覚してほしい。 Q 発注もそうだ。危険だ。 (質問2 高浜4号機の損傷について) Q どうして動かせるのか。安全点検では細管を全部取り換えるのではなく不具合があったら替えると聞いた。減肉の程度もすごい。金属片で削られたのではなく化学的な理由ではないか。調査が十分にできていない。どこで何が起きているのかわからない。栓をしていないところで何が起きているかわからない。なぜ再稼働を急ぐのか。運転したら何が起こるか分からない。金の問題がかかわっているだろう? A 「推定」とはいろいろ可能性を検討して、それ以外あり得ないということだ。 Q あいまいにして稼働を進めるのは常識で考えてありえない。可能性を消していってとは信じられない発想だ。 Q 学校の採点なら点数がつけられない回答だ。他の細管でも起きているのではないかと考えるのが当然だ。 A (同席の男性が答えた)傷を確認したら摩耗減肉と考えられるとした。 Q 犯人を特定せずなのか。 A (同席の男性が答えた)モノ(異物)は見つからなかったけど再現試験をした。傷は異物ででき減肉した。点検時に異物が入ったのだろう。 Q どういう方法で確認したのか。 A 通常は閉じているので入ることはない。 Q この件についての報告書をもらえるか。どんな再現試験をしたのか確認したい。異物は何かわかっていないとは不思議なことだ。 A 報告書については検討する。 (質問3 特定重大事故等対処施設について) A大飯原発は2022/8/24、美浜は2021/10/25だが約1.5年延長で間に合わない。高浜は定検に入る。工期短縮に努力している。 Q 高浜は止まるということか。 A  そうだ。 A (男性)2019年4月から規制庁との意見交換を行っており、早期完成に向けて取り組んでいる。どのくらい遅れるかは未定である。 Q必要だと分かった施設が今はできていないのになぜ動かしているのか。規制委員会があいまいなことを言っているから、といって関電はそれでいいのか。そんなことは起こらないだろうとしていて東電は事故を起こした。関電の存亡がかかっている。事故で会社はつぶれる。動かしているということは規制委員会が間違ったことを言っているという表明に他ならない。理不尽に規制委員会が規制しているとしているのではないか。規制委員会に頼まれて再稼働しているのか。 A 原子力事業は重要なので再稼働している。特定重大事故等対処施設はテロ対策施設で航空機などによるテロから冷却装置を守るものであるが、冷却機能をもつ施設で、冷却には他でも備えているが念には念を入れてという施設と認識し、早期完成を目指している。 (質問4 MOX燃料について) A これまで8回取り出した。再処理までの間、MOX使用済み燃料ピットで保管している。処理については明確なことは示せない。再処理に間に合うように処理方法を確立させる。 Q MOXは発熱量が大きい。中心部の温度が高くなる。技術的に不安定だ。制御が難しい。四国電力は小量でも難儀している。MOXは核燃料サイクル維持のために実験もどきのことをこの段階でやっている。 Q 処理法の確立までにどれぐらい年月が必要なのか。 A 具体的なめどがあるか確認しておく。 Q  四国電力が立ち往生していることをどう考えるのか。プルトニウムとウランの分離は不可能だ。 Q  日本はプルトニウムを持ちすぎていると国際的に批判されている。これ以上増やしてどうするのか。 (質問5 火山灰について) A 大山のことはブレーンストーミングをして検討した。過少に評価しているとは思はない。 A 2019年6/19に規制委員会から層厚評価の見直しを言われ、9/26に再計算した。それが過小評価であるという批判か。 Q そうだ。 A 風向きのケースをシミュレーションして12月は19.3㎝、22㎝で申請した。矮小化したものではない。噴出も厳しい条件でやっている。 (質問6 石炭火力について) A 日本はエネルギー自給率が低い。エネルギーの多様性を考えている。石炭は入手が安定している。 Q 日本は石炭に偏っていると世界から批判されている。再生可能エネルギーにもっと力を入れてもらいたい。最近は買取価格の低減など切り捨てる方向にあるのではないか。再エネをつぶす方向で動いていますね? (質問7、8 経営について) Q 電気料金が安くなるという宣伝が送られて来ているが、関電の経営は厳しいのではないか。 A はい。 Q 経営努力なのか。どこから黒字を出しているのか。固定資産と営業経費の削減か。有価証券報告書で調べ、福島事故前と後で比較すると原子力部門は増えているが、他は大幅に減っている。送電は27%の削減だ。そういう状況で送電が維持できるのか。削減できるとすると今まで高い電力を売っていたと思える。独占禁止法違反ではないのか。発電、配電を関電が押さえている。値下げの資金はどこからきているのか。数字を挙げて説明してもらいたい。 設備の削減とすると、そのことがもとで強風で送電線が倒れたら電力供給はできなくなる可能性もある。経費をへらせばいいというものではない。 A 次回に説明したい。 A (もう一人の男性社員)もう時間ですから。 Q 関電は一流ブランドなのに倫理感、正義感がなさすぎる。社員の皆さんに頑張ってもらいたい。 ………………………………………………………………………………………………… 高浜4号機のことや原発マネー事件に時間を費やし、後半の質問に対して十分な説明が得られないまま、追及する時間がなかった。問題が多すぎるせいだが、もっと質問を絞る必要があるかも。次回は経営内容についてじっくり説明してもらう予定。