◆報告とお礼~6.6「老朽原発うごかすな!大集会in おおさか」に1300 人

【2021年6月11日,大阪関電本店前抗議行動、京都キンカンで配付】

 関電と政府は、運転開始後 45 年を経た危険極まりない老朽原発・美浜3号機を6月23日に再稼働させようとしています。

 原発は現在科学・技術で制御できる装置でなく、原発が重大事故を起こせば、極めて広域が長期にわたって、甚大かつ悲惨な被害を被ることを、福島原発事故、チェルノブイリ原発事故が大きな犠牲の上に教えています。

 美浜原発が重大事故を起こしたとき、風向きによっては、若狭のみならず、関西、中部の多くの部分が高濃度放射性物質で汚染される可能性があります。何100 万人もが避難対象になりかねません。避難は不可能です。美浜原発から最短で 28 km に位置する琵琶湖が汚染されれば、1400 万人以上が飲用水を失います。閉鎖水域である若狭湾が高濃度に汚染され、壊滅的被害を受けます。

 電気は、原発でなくても作れます。自然エネルギーによる発電法、蓄電法も進歩し、省エネ機器の開発も進み、節電の機運も高まっています。わざわざ危険な原発を動かす必要はありません!

美浜 3 号機再稼動阻止の決意を
新たにした大集会と御堂筋デモ

 6.6「老朽原発うごかすな!大集会inおおさか」には、コロ緊急事態宣言発令中にも拘らず、「老朽原発再稼働阻止」の固い決意の下、1300人以上が参加し、果敢な御堂筋デモで「老朽原発うごかすな!」を訴えました。
 

 

 集会では様々な地域、多様な団体からの発言がありました。

◆中嶌哲演さんの「福島原発事故記憶が風化しつつある一方で、3372人による関電企業倫理を告発する運動、1600人が結集した昨年の9.6大集会、小口顧客の30%以上の関電離れなど、新しい動きも始まっている。この動きを原発ゼロ基本法案成立に結実させよう」などを訴える主催者挨拶に続き、

◆避難計画の虚構・問題点の指摘、原発のために右往左往させられる理不尽(反原発自治体議員・市民連盟 山下けいきさん)、

◆規制委員会に老朽原発調査の原データすら提出していない関電と国を糾弾し、福島事故の教訓を生かそう(老朽原発 40 年廃炉名古屋訴訟市民の会 草地妙子さん)、

◆水戸地裁・前田英子裁判長による画期的な東海原発運転差し止め判決、来年12月の再稼働への地元同意を目指す地元原発推進派の動き(東海第二原発の再稼働を止める会 披田信一郎さん)、

◆高浜原発から 5 km 圏のPAZを含む8万人が暮らし、避難計画・訓練も全く不十分にも拘らず、老朽原発再稼働に前のめりな舞鶴市長と議会(京都府舞鶴市の住民 山本良治さん)、

◆美浜原発から20 km、多くの人や生き物を育むびわこを抱え、自然豊かな高島市の原発廃炉を求める声(高島市議 是永 宙さん)、

◆福島事故避難から避難先での現在までの社会的、経済的苦悩(原発賠償京都訴訟原告団 萩原みゆきさん)

◆カンパのお願い(実行委員会 橋田秀美さん)

◆全国から:
不祥事だらけの関電、新規制基準に合格したからと言って安全を保証するものではないと開き直る規制委員会、嘘で固め国民を騙す経産省は許せない(再稼働阻止ネット木村雅英さんと首都圏からの参加者)、

悪夢の原発事故から10年、まともな政策もなく、汚染土壌まで金儲けや政治的宣伝の材料にしようとし、汚染水や汚染土を拡散させようとする政府と東電に対する怒り(福島から 放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会 和田央子さん)

◆関西各地から:
原発被害は広域におよぶ、人と地球を守りたい、原発は止めてください(千葉県のホットスポットから滋賀に避難されてきた山崎圭子、朋さん親子)、

原発は人を病気にする、殺す、わたしの妻は今春、すい臓がんで亡くなった(埼玉から岐阜に避難された 川根眞也さん)、

若狭で8年間チラシの各戸配布を続けて、若狭でも、隠れた脱原発の声は圧倒的であることを知った(若狭の原発を考える会 小林正明さん)、

原発や核燃施設は、3.11事故前夜の危険な状態にある、中でも再処理工場は超危険(ストップ・ザ・もんじゅ 池島芙紀子さん)、

コロナ禍の下でも原発を動かす関電を医療従事者として許せない、原発ゼロ法案を成立させよう(原発ゼロの会・大阪 庄司 修さん)、

兵庫でも各地で、集会、デモなど多様な行動が行われ、「老朽原発うごかすな!」の声が広がっている(さよなら原発神戸アクション 馬場茂夫さん)、

3月14日にJR奈良駅前を延べ2000人近くの参加者で埋め尽くした「奈良のつどい」を開催し、3月20日の高浜全国集会には初めてバスを仕立てて参加するなど、脱炭素を隠れ蓑に原発を進める政府と電力会社に抗して、発展を続ける奈良の運動(原発ゼロ・被災者支援奈良の集い実行委員会 榎本恭一郎さん)、

◆労働組合から;
事故や不祥事を続発させている関電に原発を動かす資格はない、原発を動かさないことが一番の安全対策、核と人類は共存できない(フォーラム平和・人権・環境 近藤美登志さん)、

火力発電を動かせないから原発だという考え方、専門家の意見を聞くふりをしながら何もしない政府を許せない、今こそエネルギーの地産地消で雇用や地域経済を作り出そう、原発ゼロを決断できる政府を作ろう(全国労働組合総連合近畿ブロック 菅 義人さん)、

核のゴミの処理法はない、政治は劣化している、それでも私たちは生活を放棄するわけにはいかない、脱原発の声の拡大を(おおさかユニオンネットワーク 丹羽通晴さん)

などの訴え(メッセージを含む)があり、

◆集会決議(下に掲載)の提案と採択が行われ
(読み上げ;原発ゼロ・被災者支援奈良の集い実行委員会 堀田みえこさん)、

◆6月23日とされる美浜3号機再稼働阻止を目指す「緊急行動に起とう!」のアピールが行われた
(実行委員会 木原壯林さん)。

最後に、デモに関する説明があり(関西共同行動 星川洋史さん)、
力強いシュプレヒコールの後、炎天下をものともしない、断固とした御堂筋デモに出発した。

脱原発を闘う全国各地からの
多数のメッセージ

・美浜町町議(松下照幸さん)、
・高浜町町議(渡邊 孝さん)、
・北海道後志原発とエネルギーを考える会(佐藤英行さん)、
・なくそう原発核燃、青森ネットワーク(中道雅史さん)、
・みやぎ脱原発・風の会(舘脇章宏さん)、
・東海村村議(阿部功志さん)、
・刈羽村村議(近藤容人さん)、
・志賀原発に反対する「命のネットワーク」(藤岡彰弘さん)、
・さよなら原発・岐阜(伊藤久司さん)、
・浜岡原発を考える静岡ネットワーク(鈴木卓馬さん)、
・さよなら島根原発ネットワーク(芦原康江さん)、
・上関原発を建てさせない山口県民連絡会(寺中千尋さん)、
・伊方から原発をなくす会(名出真一さん)、
・玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会(石丸初美さん)、
・ストップ川内原発!3.11鹿児島実行委員会(杉原 洋さん)
から熱いメッセージが届きました。

 メッセージ集として、6.6大集会で配布しました、全国の脱原発運動を俯瞰できるものとして好評でした。
(ご希望の方にはお送りします。090-1965-7102木原までお申し付けください。)

様々な連帯行動も

 6.6大集会に連帯する行動が各地で展開(あるいは予定)されています。

・オール福井反原発連絡会は、福井駅前でスタンディング、リレートーク(6月6日)を行い、美浜町内街宣行動(13日)、チラシの新聞折込配布(14日)、アンケートの美浜町全戸配布(19、20日)、福井県知事への老朽原発再稼働同意撤回要求署名(21日締め切り)を予定。

・老朽原発うごかすな!実行委員会は、関電と原子力規制委員会宛ての「老朽原発うごかすな!」を求めるハガキを配布し、発送を要請。

・仙台市では、みやぎ金曜行動で連帯行動(6月4日)。

・高松でも連帯スタンディング行動(6月4日)。

・原発ゼロ・被災者支援奈良の集い実行委員会はJR奈良駅前でスタンディング、アピール(6月6日)、

・老朽原発40年訴訟市民の会は名古屋市でスタンディング(6月6日)、

・さよなら原発・ぎふは名鉄岐阜駅前で、街頭シール投票(6月6日)、岐阜市内でさよなら原発パレードinぎふを予定(6月12日)。

・上関原発を建てさせない山口地区連絡会は山口市でスタンディング(6月6日)。

「老朽原発うごかすな!大集会inおおさか」に
ご参加、ご支援、連帯いただきました皆様、
有難うございました。


老朽原発うごかすな!実行委員会(連絡先;木原 090-1965-7102)


6.6「老朽原発うごかすな!大集会in おおさか」集会決議
~老朽原発・美浜3 号機再稼働を阻止し、全ての原発を廃炉に!~

 今、関電と政府は、危険極まりない老朽原発・高浜 1、2 号機、美浜 3 号機を再稼働させようとし、原発マネーにしがみつく高浜町、美浜町の議会と町長、福井県知事は再稼働への同意を表明しています。許してはなりません。

 この老朽原発再稼働への同意をめぐって関電、立地自治体、政府の演じた「茶番劇」で、蒸気発生器などのトラブル、原発マネー不祥事、使用済み核燃料に関する約束違反を頻発させている関電は、安全確保や使用済み核燃料中間貯蔵候補地提示期限を空約束しています。また、「自治体住民の安全・安寧を保全することが地方自治の基本」であることを忘れた立地自治体は、原発マネー獲得に奔走し、原発関連企業の利益を優先させる政府は、税金によって立地自治体を買収して、老朽原発再稼働を強行しようとしています。

 しかし、このような「茶番劇」の直後に、関電は、6 月 9日に設置期限を迎える特重施設や安全対策工事の遅れのために、高浜 1、2 号機の当面の再稼働が不可能になったと発表しています。特重施設の完成までには 2 年以上を要しますから、再稼働は 2 年以上遅れたことになります。圧倒的な民意に後押しされた反原発運動の勝利とも言えます。

 一方、関電は、特重施設の設置期限が 10 月 25 日である美浜 3 号機の燃料装荷を終え、6 月 23 日の再稼働を企んでいます。また、政府は、美浜 3 号機再稼働を先例として、全国の原発の 60 年運転への道を開こうとしています。

 大きな抵抗も無くこれを許せば、全国の原発だけでなく、韓国など世界の原発の 40 年超え運転の口実にもされます。あらゆる可能な行動を展開し、何としても美浜 3 号機の再稼動を阻止しなければなりません。

 ところで、政府や自治体は、原発重大事故を想定した避難訓練を行っています。それは、原発は重大事故を起こしかねないことを、政府や自治体が認めているからです。避難訓練をしなければならないほど危険な施設は原発だけです。

 ただし、政府や自治体が実施している「避難訓練」は、わずかの人数がわずかの期間だけ参加する訓練です。政府や自治体は、原発事故では住民全員が、何年も、何十年も、あるいは永遠に故郷を奪われることをあえて無視して、「避難訓練を行った」とするアリバイ作りをしているのです。

 美浜原発から 100 km の圏内には、76 万人が住む福井県のみならず、257 万人が住む京都府、141 万人が住む滋賀県の全域、大阪府、兵庫県、岐阜県の多くの部分が含まれます。美浜原発で重大事故が起こったとき、何 100 万人もが避難対象になりかねません。避難は不可能です。琵琶湖は、美浜原発から 28~80 km にあり、汚染されれば、1400 万人以上が飲用水を失います。
 本日、6.6 おおさか大集会に結集した私たちは、何としても危険極まりない美浜原発 3 号機の再稼働を阻止し、それを突破口に、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現することを決議します。

2021 年 6 月 6 日
「老朽原発うごかすな!大集会 in おおさか」参加者一同


▼6月5日 毎日新聞


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美浜 3 号機再稼働阻止緊急行動へ!

◆関電本店緊急抗議集会

6 月18 日(金)14時~15 時30 分 関西電力本店前

◆美浜現地緊急全国集会

6 月23 日(水)12 時より
関電原子力事業本部、美浜原発
(12 時に美浜町に集合、町内デモ、原子力事業本部前で抗議行動の後、美浜原発先のシーパーク丹生に移動し、14 時から抗議集会、美浜原発前を通ってデモ行進の予定)
大阪、京都、滋賀から配車します。乗車申込は、大阪;090-9540-1959(松原)、京都;090-5676-7068(橋田)、滋賀;080-5713-8649(稲村)まで
主催;老朽原発うごかすな!実行委員会
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