◆3/20「関電よ💢老朽原発うごかすな!高浜全国集会」

【2021年3月24日,老朽原発うごかすな!実行委員会MLで配付開始】

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 報告とお礼
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 関電は、運転開始後40年をはるかに超え、危険極まりない老朽原発・高浜1、2号機、美浜3号機を再稼働させようとしています。また、「原発の40年超え運転は例外中の例外」としていた政府は、この約束を反古にして、老朽原発再稼働に躍起です。さらに、関電と政府の意を汲み、原発マネーにすがりつく高浜町、美浜町の議会と町長は早々に老朽原発再稼働への同意を表明しています。一方、杉本福井県知事は、2月12日、経産相、資源エネルギー庁長官、関電社長との4者会談の後、それまでの発言を一転させ、県議会に「再稼働に向けた議論」の開始を要請しましたが、県議会は知事の急な変節を納得せず、3月12日の予算決算特別委員会で再稼働審議を見送りました。ただし、福井県議会は、再稼働同意を諦めたわけではありません。再稼働同意に対する国のさらなる見返りを求めて、条件闘争をしているのです。

 このような中、水戸地裁は、3月18日、老朽原発・東海第2原発の運転差し止めを命じました。誰もが不可能だと考える避難の問題を真っ向から取上げ、避難できないから原発を動かしてはならないとした点は、全国の反原発運動にとって大きな追い風になるでしょう。圧倒的な民意に支えられた判決です。

 原子力規制委員会が推定した原発敷地で発生する地震の大きさが過小であることを指摘した大阪地裁判決(昨年12月4日)、避難者への東電と国の責任を認めた東京高裁判決(本年2月19日)に続く快挙です。
100km圏内に京都、滋賀の全域、大阪、兵庫、岐阜の多くの部分が含まれる若狭の原発が重大事故を起こしたら避難は不可能であることを、もっともっと声を大にして訴えなければなりません。

 一方、3月17日に大阪地裁で「コロナ禍の中で原発うごかすな」を求めた仮処分裁判について不当決定が出され、18日に広島高裁で「伊方原発3号機運転差し止め」仮処分に対する異議審で不当決定が出されていますが、最近の裁判では勝利判決の割合が増えています。

 さらに、最近の世論調査では、脱原発を望む声が82%にも達し、ますます大きくなっていると報道されています。

 これらを考え合わせれば、私たちが、創意と工夫を凝らした行動をさらに拡大すれば、老朽原発再稼働を阻止し、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現できる日も近いと考えられます。

 なお、関電が1月、3月に再稼動させようとしていた美浜3号機、高浜1号機は、未だに燃料装荷すらされていません。通常、燃料装荷は、稼働の1ヶ月前に行いますから、再稼動は少なくとも3ヶ月遅れていることになります。市民運動、裁判闘争を始めとする反原発運動の成果ともいえます。

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 「老朽原発うごかすな!」の声は、
 ますます大きくなっています
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 3月20日の「関電よ💢老朽原発うごかすな!高浜全国集会」および町内デモには400人以上が参加されました。また、この集会の前段として行われた、高浜原発周辺でのデモ行進、抗議・申し入れ集会には250人以上が結集され、集会の行われた北ゲート前広場は溢れかえりました。

 高浜町文化会館での全国集会では様々な地域、多様な団体からの発言がありました。中嶌哲演さんの「福井県知事や県議会に老朽原発うごかすな!の声を」「原発で作った電気は買わない」「原発ゼロ基本法案を成立させよう」などを訴える主催者挨拶、福島で次々と出てくる困難な状況の紹介、水戸地裁判決の報告、青森・福島・富山・東京・愛媛・香川など全国各地の代表の自己紹介、若狭湾沿岸の8つの市や町の代表の「故郷を放射性物質汚染地域にしてはならない」という切実な訴えと反原発運動の報告、被ばく労働についての問題提起、3つの労働団体からの連帯の挨拶、いずれにも大きな拍手がわきました。井戸謙一弁護士の「エリート裁判官までもが原発運転を許さない判決をする時代がやってきた」との指摘と「次の過酷事故が起こる前に原発全廃を勝ち取るスピード感を持った運動の重要性」の訴え、京都北部の2反原発団体からの連帯表明、全国ほぼ全ての原発、核施設立地で闘う皆さんから寄せられ、原発、核施設の現状、運動の様子をまとめたメッセージ集も配布されました。

 集会後は、歴史を感じさせる旧街道を経由して、「老朽原発動かすな!」を訴える力強いコールを挙げながら、長蛇の町内デモを敢行しました。デモは、狭い街道ながら、道一杯に拡がり、フランスデモの様相を呈するものとなりました。窓を細く開けて見ている人、玄関前で笑顔で手を振ってくれる人、肩を震わせて泣きながら手を合わせて感謝を述べる老婦人など、反原発の願いの大きさを感じました。幼い男の子が、デモに呼応するように拳を振り上げ何度も、「オー!オー!」と響き渡る透明な声で応援してくれた時は、嬉しく一同どっと笑って、一緒に、「オー!っ」と拳を挙げました。

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 「関電よ💢老朽原発うごかすな!高浜全国集会」にご参加、
 ご支援いただきました皆様、有難うございました。

 (写真の下の集会決議をご参照ください)
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老朽原発うごかすな!実行委員会(連絡先;木原090-1965-7102)


▼高浜原発北ゲート前行動▼



 

 


▼関電よ💢老朽原発うごかすな!高浜全国集会▼



 

 


▼高浜町内デモ▼



 

 


▼新聞報道▼


▼2021年3月21日毎日新聞朝刊

▼2021年3月21日福井新聞朝刊


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 「関電よ💢老朽原発うごかすな!高浜全国集会」集会決議

 老朽原発廃炉を突破⼝に、
 原発全廃をかちとろう︕

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 福島原発事故から10年が経ちましたが、この事故は、原発は現在科学の手に負える装置でないことを大きな犠牲の上に教えています。その原発が老朽化すれば、原子炉や配管の脆化、金属疲労、腐食などが進み、危険度が急増します。

 それでも、関電と政府は、運転開始後40年をはるかに超えた老朽原発・高浜1、2号機、美浜3号機を再稼動させ、全国の原発の60年運転に道を開こうとしています。

 ところで、老朽原発の再稼働を原子力規制委員会(規制委)が認可した2016年以降に、関電の原発では、蒸気発生器配管の減肉・損傷、再稼働準備工事中の人身事故、原発関連工事費の不正還流など、トラブル、事故、不祥事が頻発しています。また、関電は、使用済み核燃料中間貯蔵候補地を県外に探すとした約束を何度も反古にしておきながら、原発の運転を続け、使用済み核燃料を増やし続けています。

 これらのトラブル、事故、不祥事、約束不履行の多くは、老朽原発再稼働認可の審査過程では想定されていなかったことです。原発の40年超え運転が理不尽であり、再稼働認可の拠り所となった新規制基準が極めて不完全で、規制委の審査がいい加減であることを示しています。なお、昨年12月に、基準地震動の評価が過小であるとして、大飯原発3、4号機の設置許可取り消しを命じた大阪地裁判決は、規制委審査のいい加減さを端的に指摘しています。

 一方、関電に関して、1昨年発覚した原発マネーに係わる不祥事の調査は,未だに納得できるものではなく、関電が企業体質を抜本的に改善したとするにはほど遠い状態にあります。例えば、関電は、先月10日、「競争入札を経ない発注(特命発注)などにより、地元企業の活用に努める」として、戸嶋美浜町長の美浜3号機再稼働への同意を取り付けました。これは、関電の経営体質は、原発マネー不祥事後に行った「人事刷新」によっても全く変わっていないことを物語るものです。

 このように、関電が原発の運転に足る資質、体制、企業倫理を持たないことは明らかです。そのため、関電については、小口顧客の40%近くが見切りをつけ、離脱しています。老朽原発を運転すれば、顧客の減少はさらに加速するでしょう。

 それでも、立地自治体である高浜町、美浜町の議会と町長は早々に老朽原発再稼働への同意を表明しています。一方、杉本福井県知事は、2月12日、経産大臣、資源エネルギー庁長官、関電社長との4者会談の後、それまでの発言を一転させ、県議会に「再稼働に向けた議論」の開始を要請しましたが、県議会は知事の急な変節を納得せず、3月12日の予算決算特別委員会で再稼働審議を見送りました。

 なお、関電が1月、3月に再稼動させようとしていた美浜3号機、高浜1号機は、未だに燃料装荷すらされていません。通常、燃料装荷は、稼働の1ヶ月前に行いますから、再稼動は少なくとも3ヶ月遅れていることになります。その上、福井県議会が再稼働同意を見送った現状からすれば、再稼働がさらに遅れることは確実です。市民運動、裁判闘争を始めとする反原発運動の成果ともいえます。ただし、福井県議会は、再稼働同意を諦めたわけではありません。福井県議会、県知事に再稼働に同意しないようにさらに強く求めましょう!

 ところで、水戸地裁は、一昨日の判決で、老朽原発・東海第2原発の運転差し止めを命じました。「原発が重大事故を起こしたら避難は不可能」および「老朽原発うごかすな!」の圧倒的な民意に支えられた判決です。一方、最近の報道では、脱原発を望む声が82%にも達し、ますます大きくなっています。創意と工夫を凝らした行動によって、この声をさらに拡大し、老朽原発再稼働を阻止し、2年余りも店(たな)ざらしにされている「原発ゼロ基本法案」を成立させ、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しましょう!

2021年3月20日
「関電よ💢老朽原発うごかすな!高浜全国集会」参加者一同

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 創意と工夫を凝らした行動をさらに拡大し、
 老朽原発再稼働を阻止し、
 原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を
 実現しましょう!
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