◆関西電力 闇歴史◆071–3◆高浜原発4号機

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◆高浜原発4号機
 伝熱管損傷のほかにもトラブル続き

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◆「加圧器圧力逃がし弁出口温度高」警報で元弁を閉止(2022年10月)
 定検後の再稼働直前に。
 非常用ディーゼル発電機のトラブルも

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(1)高浜原発4号機は、2022年6月から定検。10月20日に、21日の再稼働を発表。21日再稼働の予定を関電が予告したのは、前日の20日。去る8月30日に再稼動した美浜3号機の再稼働予告も前日だった。関電は、直前の再稼働予告を定常化しようとしている。市民、地元住民、立地自治体などへの原発情報の提供を極力避けよう
としているとしか考えられない。許されるものではない。

(2)ところが、再稼働当日の21日、再稼働直前に「加圧器圧力逃がし弁出口温度高」警報がなり、本弁を閉止する措置をとり、運転上の制限の逸脱により再稼働できなかった。弁に幅0.3ミリほどの傷が見つかり、そこから放射性物質を含む高温の水が配管の中に流れ出したことで温度が上昇したとみられるとのこと。定期検査中に、弁を分解した際に、小さな金属の粉が付着したのが原因という。再稼働の予定は発表されていなかったが、11/4、再稼働された。

(3)以下、「老朽原発うごかすな!実行委員会」のMLに配信された木原壯林さんの指摘。

 高浜原発4号機で21日発生したトラブルは、以下のように深刻なものです。

 トラブルは『1次冷却系の加圧器に設置されている「圧力逃し弁」の出口の温度が上昇しているとの警報が鳴り(1時間で42℃から77℃に上昇)、そのため、加圧逃し弁の元弁を閉止した』というものです。原子炉内で緊急事態が発生したとき、1次冷却系に緊急給水しなければなりませんが、1次冷却系の圧力が高すぎると、水が入りません。「圧力逃し弁」は、このような事態に至ったとき、1次冷却系の圧力を逃がすための弁で、緊急事態に対処する場合に、極めて重要なものです。この弁が正常に働かなければ、緊急給水できなくなる場合があります。高浜4号機には、3台設置されています。

 高浜4号機は、運転開始後37年の原発で、40年超えの運転を目指して特別点検を始めています。また、MOXを燃料とするプルサーマル運転を行っています。

 高浜4号機は運転後40年に至っていないにも拘らず、上記のようにボロボロです。45年を超えた老朽原発・美浜3号機、高浜1、2号機の運転などもっての他です。美浜3号機、高浜1、2号機の完全廃炉を勝ち取り、それを突破口に、原発のない社会を実現しましょう!

(4)以下、福井県発表文書の高浜原発3号機の非常用ディーゼル発電機(高浜4号用でもある)の運転上の制限逸脱についての説明(2022年11月1日)。→こちら

-非常用ディーゼル発電機の運転上の制限の逸脱
・定格熱出力一定運転中の10月30日、A-非常用ディーゼル発電機(DG)の定期的なターニングを実施した。ターニング完了後、ターニングギアが外れなくなり、A-DGを自動起動できなくなったため、保安規定の運転上の制限を満足していない状態にあると判断した。
・その後、油圧ジャッキ等を用いて、固着したターニングギアを取り外し、A-DGの確認運転を行い、健全性を確認したことから、運転上の制限を満足する状態に復帰した。
・今後、ターニングギアの詳細点検を実施し、原因調査を行う。

【ターニングの目的】非常用ディーゼル機関の潤滑油膜の保持等のため、外部モータを駆動源とする装置を接続し、非常用ディーゼル発電機の回転軸をゆっくりと回転させるもの(5日に1回実施)。

(5)以下、「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)」の抗議声明より。(2022年11月4日)(全文は→こちら

 高浜4号はこの間、安全上極めて重要な設備で事故を続発させている。7月8日に高浜3・4号で6回連続となる蒸気発生器(SG)細管の減肉損傷事故。原子炉起動しようとしていた10月21日に加圧器逃がし弁の出口温度が高温となる事故。そして同30日、高浜4号用でもある同3号の非常用ディーゼル発電機が起動不能となる事故を起こした。通常であれば運転再開を中止した上で、原因究明と対策を徹底するのが当然だった。しかし、全てまともな調査もしないまま原子炉を起動した。運転を最優先させる、関電の変わらぬ安全無視の行為に強く抗議する。

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◆相次ぐ伝熱細管損傷
 原因究明も対策もなく、さらに拡大
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(1)2022年6月からの定検で、蒸気発生器伝熱管12本の減肉が確認されたが、前々回および前回の定期検査においても、蒸気発生器伝熱管の減肉が発生している。

(2)前々回(第22回、2019年9月~)
…蒸気発生器伝熱管5本が減肉【最大減肉率:63%】。
・A-蒸気発生器内にステンレス薄片を確認したが、摩耗痕が確認されなかったため、原因となった異物は前回の定期検査時に混入していたものと推定。なお、異物は流出したものと推定。

(3)前回(第23回、2020年10月~)
…蒸気発生器伝熱管4本が減肉【最大減肉率:36%】。
・A-蒸気発生器の減肉箇所にスケールが残存。C-蒸気発生器の減肉箇所近傍から回収したスケールにも摩耗痕を確認し、原因は、スケールによる減肉と推定。しかし、このスケール説には、疑問の意見もある。
【スケールに対する対策】→薬品洗浄を実施

(4)今回(第24回、2022年6月~)
…蒸気発生器伝熱管12本が減肉【最大減肉率:49%】。
・高浜原発3、4号機で、これで連続6回、定期点検の度に配管損傷が見つかっている。原因を特定し対処することができていないので繰り返され、しかも、これまで最大5本の損傷であったものが、今回は12本にまで拡大
・関電は、今後の再発防止策として、「蒸気発生器」の中を高圧の水で洗浄したうえで、酸化物を除去する薬品の量をこれまでより増やすとのこと。こうした対策をとったうえ、10月下旬に運転を再開させる計画で、スケジュールに影響はないとしている。

(5)参考サイト…蒸気発生器伝熱管の損傷について
・守田敏也さんBiog「明日に向けて」→こちら ほか
・美浜の会→こちら
・関西電力、プレスリリース→こちら
・関西電力、原子力発電について 公開情報、運転上の制限に関する情報→こちら

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原発再稼働に猛進する関電、トラブル続出(~2022年8月)
 2022年度のトラブル 一覧表、関電の原発の稼働状況 一覧表 → ◆071◆

 ・美浜原発3号機のトラブル → ◆071-1◆
 ・高浜原発3号機のトラブル → ◆071-2◆
 ・高浜原発4号機のトラブル → ◆071-3◆(このページ)
 ・大飯原発3号機のトラブル → ◆071-4◆
 ・大飯原発4号機のトラブル → ◆071-5◆
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