◆関西電力 闇歴史◆071–4◆大飯原発3号機

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[1] 配管の穴や傷(2020年~)
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(4)2023/10/17、蒸気発生器の伝熱管2本で損傷。1本で管の厚みが減少しており(外面からの減肉)、1本は内側からの割れ。小型カメラで原因の調査などをするため、2024年1月上旬を予定していた本格運転が遅れる可能性。

(3)2022年8/24、特重施設未完で停止。その前日から定検とされ、12月までの予定

・→12/16再稼働

(2)2021年8/4、配管に4cmの穴でも運転継続

・タービンを回した蒸気を冷やすために海水を復水器に送る配管(循環水管ベント弁付近)からの水漏れ。→◆027◆

(1)2020年7/20、第18回定期検査~2021年7/3再稼働

・2020年7/20、定検のため、3時40分から出力降下中のところ、6時12分に原子炉炉心の出力が不均一になったことを示す警報が発信。2013年9/2にも同様の「運転上の制限の逸脱」が発生している。

・2020年7/20から始まった大飯原発3号機の定期検査で配管溶接部に深い傷があっても運転継続を主張(一次冷却材管と加圧器スプレイ配管の溶接部付近に深さ4.6mm、長さ67mmの傷)→◆019◆

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[2] 2008年4月、原子炉容器Aループ出口管台の溶接部で応力腐食割れ
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・圧力容器出口管台溶接部(インコネル600製)で深刻な応力腐食割れ(溶接などにより部品に引張応力が加わり損傷する経年劣化)が見つかった。関電は当初、「傷の深さが評価できない非常に浅いもの」と発表していた(4/17プレスリリース)。しかし実際には、傷の深さは必要肉厚の70㎜を割り込んでいた。関電は、研削を進めるために必要肉厚を64㎜に変更して削っていった。それでもまだ傷は現れ、再度必要肉厚を53㎜に変更して研削を進めた。関電は、傷の深さに合わせて必要肉厚を決めるかのように、必要肉厚を薄く変更する手法をとっている。

・当該部位は原子炉容器の一部でもあり放射線量が極めて高い部位。そのため取替は不可能と考えられる。取替不可能な部位で必要肉厚を下回った場合、運転できないのではないか。以上、グリーン・アクション、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)などによる(→こちら)。

・結局、関電は当該部位に肉盛溶接(溶接部全周を耐食性に優れた690系ニッケル基合金で肉盛)などをして済ませた(→こちら)。

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[3] 関西電力「大飯発電所3号炉 高経年化技術評価書(30年目)
 2020年12月」
(→こちら)からみた大飯原発3号機 事故・故障等一覧
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・大飯3号機のトラブルは少ないようだが、[2]の応力腐食割れが、この表では、No.2にサラリと書いてあるだけ。
・「高経年化対策に関する報告書」の一覧 →こちら

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原発再稼働に猛進する関電、トラブル続出
「2018~22年度のトラブル 一覧表」、「関電の原発の稼働状況 一覧表」 → ◆071◆

・美浜原発3号機のトラブル → ◆071-1◆
・高浜原発1号機のトラブル → ◆071-6◆
・高浜原発2号機のトラブル → ◆071-7◆
・高浜原発3号機のトラブル → ◆071-2◆
・高浜原発4号機のトラブル → ◆071-3◆
・大飯原発3号機のトラブル → ◆071-4◆(このページ)
・大飯原発4号機のトラブル → ◆071-5◆
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