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◆6/5の第20回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

  • 救援新聞 京都版No.1336 2018年6月15日
    橋本宏一(日本国民救援会京都府本部 事務局長)

原発は差し止め廃炉しかない

大飯原発差止京都訴訟第20回口頭弁論

  • 大飯原発差止訴訟の第20回口頭弁論が、6月5日京都地裁(第6民事部・藤岡昌弘裁判長)101号法廷で開かれました。今回も原告席や傍聴席(88席)は満席。原告弁護団の3人が準備書面の要旨を陳述しました(下記要旨)。
  • 次回の裁判は、9月4日(火)午後2時から。

「廃炉の困難性について」川中 宏 弁護士

  • 福島第一原発の事故から7年がたつが、廃炉作業は遅々として進んでいない。原子炉や建屋が高濃度の放射能汚染のなかにあるからで、チェルノブイリの廃炉作業を見れば、その困難性が明らかだ。チェルノブイリでは、関連施設全体を、コンクリートやステンレスでおおう、石棺方式をとっているが、これは一定期間密閉して放射能の自然減衰を待つ方式、根本解決にはならない。
  • スリーマイル島の事故は、福島に比べればはるかに小規模な事故だが、それでも原子炉内に100トンのデブリが存在していた。このデブリ取り出しに11年を要した。福島の場合はこれとは比較にならないほど困難だと取り出しのスリーマイル島の指揮者は証言している。
  • 福島では原子炉に水を入れ続けなければならず、その汚染水対策として汚染水循環システム、除去装置での浄化、そして凍土壁をつくったが、維持費用年間10億円といわれ、効果に疑問が出ている。1号機から4号機の内部がどうなっているかよくわからない。2号機の外で531シーベルトのスポットがあるなど高放射線量で人の手が入りにくい。これからデブリを取り出すことになるが、この放射性物質で汚染された廃棄物をどこへ運搬し、どこで処分するのかいまだ具体的に決まっていない。2021年からデブリ取り出し、それから30年40年との廃炉マップを示してはいるが、問題を先送りしてごまかしているのではないか。
  • ドイツの場合は、わが国と全く逆。原発大国であったのが、福島の事故から国会で原発廃絶を決議、2022年までにすべての原発を停止・閉鎖する。日本のような科学技術大国で原発事故が起こったのだから、原発事故が避けられないとみて、原発ゼロ国家への転身をはかった。今度はわが国がドイツを教訓に原発ゼロをめざさなければならない。

「核のゴミ問題について」岩佐 英夫 弁護士

  • 原発の危険性の根源は放射性物質の核燃使用にある。その使用済み核燃料も極めて危険な放射性物質だ。原発稼働で生成する「核分裂生成物」は、原発運転の元々の燃料の濃縮ウランよりはるかに強く命に危険なもの「死の灰」と呼ばれる。この生成物とは別に、ウラン燃料に混在している「ウラン238が中性子を取り込んでプルトニウムに変化する。プルトニウムは、わずか100万分の1グラムを肺に吸い込んだだけで肺がんになるといわれる。1年間核分裂反応を続けた使用済み核燃料の放射能の強さは、使用前のウラン燃料の約1億倍になる。これら使用済み燃料棒は貯槽プールにむき出しのまま置かれている。津波がここに直撃すれば重大事故になる危険がある。
  • 2014年3月末現在、全国の原発の使用済み核燃料は1万4千330トンU(金属ウランに換算した重量)、六ケ所村の分を加えると、1万7千トンに達し、使用済み燃料プールも満杯に近づきつつある。使用済み燃料の再処理操業もめどが立ってない。姑息にも、国や事業体は燃料棒を収めるマスの感覚を狭める「リラッキング」でしのごうとしている。危険を増大するだけだ。中間貯蔵後の再処理工場のめどすら立っていない。「中間貯蔵施設」での「一時保管」が永久保管にならざるを得ない。
  • 日本政府の処理計画はガラス固体化したうえで深さ300メートルの地下に埋めるとしているが、処分地などこれも見通しが立っていない。しかもこの廃棄物が人体に影響なくなるのは10万年といわれ、今から10万年前はネアンデルタール人と共存していた時代で、10万年後がどうなるかわからない。それまでに火山、地震などで異変が起こる。地層処分は世界的にも破たんしている。核のゴミをこれ以上増やし、危険を将来世代に押し付けることは許されない。原発再稼働、新増設はただちに中止すべきだ。

「原発事故の関連死について」渡辺 輝人 弁護士

  • 福島第一原発事故に関連して亡くなった人は、福島県の1千605人(人口202万9千人)に対し、宮城県878人(234万8千人)、岩手県428人(133万人)。福島県の関連死が突出している。昨年9月時点で福島県は2千202人に達した。多くは65歳以上の高齢者が亡くなっている。
  • 原発事故が起こった時、がれきの下に埋められるなど行方不明者が多くいたが、原発事故の汚染で捜索が打ち切られ見殺しにされた人もいた。「がれきの下から助けを求める声をいくつも聞いた」との証言もある。病院に入院中に体調を崩して亡くなるケースも多い。数字もそれを示ししている。
  • 大飯原発は過酷事故を起こせば、直接大量の放射線被ばくがなくても、それを避けるために、移動の負担などで多くの人が亡くなるのが必然である。大飯原発は運転を差し止め、廃炉にするほかない。

◆1/16の第18回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

  • 救援新聞 京都版No.1325 2018年2月5日
    橋本宏一(日本国民救援会京都府本部 事務局長)

科学・司法の倫理が問われている

大飯原発差止京都訴訟第17回口頭弁論

  • 大飯原発差止京都訴訟の第18回口頭弁論が、1月16日、京都地裁(第6民事部・藤岡昌弘裁判長)101号法廷で開かれました。法廷には、原告や弁護団、支援の傍聴者など総勢120人余りが詰めかけ、原告代理人の渡辺輝人弁護士(弁護団事務局長)の第42準備書面(原発以外で政府が地震の予測不可能性を前提に最大規模の災害対策をしている問題を主張)、森田基彦弁護士が第43準備書面(「基準値振動は過小評価」として、地震学者・島崎邦彦氏や防災専門家の藤原広行氏などの証言を引き、大飯原発の基準値振動は過小評価の批判)、井関佳法弁護士は第44準備書面(「地域特性の補充」とのタイトルで、関電が表層のみの調査で地域特性が把握されていない上に大飯原発を建てた危険性を主張)について要旨を順次述べました。
  • つづいて、原告の高瀬光代さんが次のように(要旨)陳述しました。
    23年前、私は、神戸で阪神淡路大震災を体験した。当時、中学校で理科の教師をしていた。その経験から断言できるのは、学校は避難所とすべきでないということ。生活機能もプライバシーまったくない、弱者には最悪の環境。関西広域連合が策定したガイドラインでは、原発事故の避難が見込まれる25万人の避難先に多くの学校が指定されている。避難者はとても耐えがたいのではないか。原発事故が起きたら、私有財産も、移動の自由も、健康で文化的生活も、何故制限されなければならないのか。憲法は停止してしまうのか。関電が大飯原発を再稼働するというなら、事故が起きたらこれらの問題をどうするか、責任をもたなければならない。避難を余儀なくされた方々に、それまでと同等の生活環境を用意してしかるべきではないか。それができないなら稼働すべきではなない。
    【全文は→こちら
  • この後、出口治男弁護団長が、本裁判で根本から問われているのは、科学技術や司法判断にたずさわるものの倫理である、として、老朽化した大飯原発1、2号機の廃炉が決定したものの使用済み核燃料の処分地も決まっていないこと、関電がデータ無視、隠蔽、改ざん、ねつ造、技術からの逸脱などやってはならないことをやっていること、などを指摘。裁判所は慧眼(けいがん)をもってこれらを判断していただきたい、まさに司法も倫理を問われていると迫りました。
    【全文は→こちら
  • 次回第19回口頭弁論は、3月27日(火)午後2時から、101号法廷で。

◆7/21の第16回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

  • 救援新聞 京都版No.1310 2017年8月5日
    橋本宏一(日本国民救援会京都府本部 事務局長)

地震の危険隠しの関電を批判

大飯原発差止京都訴訟第16回口頭弁論

  • 大飯原発差止京都訴訟の第16回口頭弁論が、7月21日、京都地裁(第6民事部・藤岡昌弘裁判長)101号法廷で開かれました。法廷には、原告や弁護団、支援の傍聴者など総勢120人余りが詰めかけたなか、原告代理人の渡辺輝人弁護士(弁護団事務局長)の第37準備書面(07年新潟県中越沖地震のメカニズムについて他)、谷文彰弁護士の第38準備書面(上林川断層について)がそれぞれ要旨を陳述。原告・市川章人さんが意見陳述をしました。以下はその大要です。
  • 辺輝人弁護士
    ―2007年新潟県中越沖地震の際、東京電力柏崎刈羽原発に想定をはるかに超える地震動が発生し、東電は原因を地表ら4キロから6キロの深部地盤の傾き、地下2キロの褶曲構造からの、それぞれ2倍の波が集中したと後付けで説明したが、科学的な調査や再現性の検証もしていない。地震発生前に「揺れの少ない強固な岩盤の上に建てている」と安全を強調していたホームページの文章を削除した。このことを踏まえると、大飯原発の地盤の特性はほとんど把握がされていない。関電は大飯原発の地下500メートル程度までしか構造を把握していない。海域についてもせいぜい2、300メートルの断面でしか把握していない。こんなおざなりの調査や検証で大飯原発の危険な地盤を「特異な地盤特性は存在しない」などと評価することは到底できない。
  • 谷文彰弁護士
    ―京都府の北部、綾部市からは北東の大飯原発に向かって活断層(上林川断層)が走っている。関電は断層が明確な範囲は26キロだとして、大飯原発に近い福井県境で活断層が確認できないとしているが、断層が存在する可能性が残されている。明確な活断層でない派生のところでも熊本地震は発生した。
  • 市川章人さん
    ―69歳、京都市伏見区に家族4人で暮らす。大飯原発から66キロメートルに住む。原発事故と放射能被害への不安、恐怖から提訴。大学で原子物理学を学ぶ。実験中の被ばく事故に遭遇し、以来がんへの恐怖をかかえてきた。処理方法のない放射性廃棄物を大量に生む原発に疑問を持ち、今儲かりすればよい、あとは野となれ式の商業運転はやめるべきだと考えるに至った。その後の99年の東海村の臨界事故と国の対応はチェルノブイリにつづく日本の事故を予感させ、福島原発事故で的中した。福島の原発から61キロの、5人の子どもをかかえた親戚一家の話を聞いて放射能への恐怖を一層強くした。避難もかなわず、命と健康への恐怖、仕事を失うなどの被害、生活そのものが成り立たない現実がある。福島原発事故後、大飯原発の再稼働が認められた。避難計画も再稼働審査の対象には含まれず、活断層の集中する若狭湾ではいつ過酷事故が起こるかわからない危険におびえることとなった。滋賀県によるシミュレーションでも、66キロ圏は安定ヨウ素剤の服用が必要で、琵琶湖が汚染されたら放射性ヨウ素のために1週間水が飲めないという試算もある。しかし、京都市の避難計画にはそのような記載は一切ない。15年の原子力災害対策指針の改悪で不安はいっそう増した。避難より屋内退避を強調。情報も届かない中、自分で自分を守るしかない。私の大学の事故はコンクリートの壁を通して放射線をあびたもので、屋内退避など効果はほとんどない。とくに心配は、保育園の孫。保育園からきちんと避難できるか。京都市は具体的対策を記載していない。孫たちの命と未来を守るために、万が一の危険も冒すわけにはいかない。原発廃止こそ最大の安全対策であり、命と生活を最優先にした判断を裁判所がくだされるよう切に願う。
  • 次回裁判は、11月1日(水)午後2時から、京都地裁101号法廷で。

裁判前にはデモで市民アピール

  • 裁判が開始される前、12時10分には、原告や弁護団など40人が京都弁護士会前に集まり、横断幕やノボリなどを手に、市民にアピールする、デモ行進をしました。裁判所の周辺から、柳馬場通り、夷川通、寺町通、丸太町通りを一周し、「大飯は危険」「原発やめよ」「子どもを守ろう」「自然を守ろう」などとハンドマイクの声にあわせて訴えました。

◆【京都民報】5/9 第15回口頭弁論。原発直下地震は起こりうる

【京都民報 2017年5月21日号】

原発直下地震起こりうる、再稼働中止を 大飯差し止め訴訟口頭弁論 原告団長、被災者が主張

すべての原発をなくすことをめざす京都脱原発訴訟原告団・弁護団が取り組む大飯原発差し止め訴訟で9日、第15回口頭弁論が京都地裁で行われ、福島第一原発事故の被災者や研究者、弁護士らが再稼働中止を主張しました。

原告団長の竹本修三・京都大学名誉教授は口頭弁論で、巨大地震が日本全国どこでも起こりうる危険性を指摘し、原発直下地震が起これば過酷事故は避けられないと主張。「裁判官が自らの判断で原発の危険性、新規制基準の考え方について評価してほしい」と強調しました。

原告の福島敦子さんは、原発事故後に娘2人と福島県から京都に避難。車で必死に避難場所を探して逃げ続けたことや、京都へ移住後も不安な生活を続けていることを詳しく語り、京都に近い大飯原発の差し止めを強く求めました。

専門家や弁護士らが、巨大地震が原発周辺で起こる危険性や、新規制基準の問題点、避難計画に実効性がないことなどを主張しました。

裁判後に、報告集会が行われ、今後も法廷内外で原発運転差し止めの世論・運動を広げていくことを確認しました。

◆11/28の第13回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

  • 救援新聞 京都版No.1289 2016年12月15日
    橋本宏一(日本国民救援会京都府本部 事務局長)

原発事故の住民避難は困難

大飯原発差止訴訟 第13回口頭弁論で陳述

  • 京都府などの住民3,086人が関西電力と国を相手に大飯原子力発電所1~4号機の運転差し止めと慰謝料を求めている訴訟の第13回口頭弁論が,11月28日,京都地裁(第6民事部合議A係・堀内照美裁判長)101号法廷で開かれました。今回も法廷は弁護団,原告,被告代理人,傍聴席(86席)がすべて埋め尽されるなかで開廷しました。
  • 原告第26・27・28の各準備書面と書証を提出。弁護団と原告が要旨を陳述(下記はその一部)をしました。
  • 大河原壽貴弁護士「高浜原発広域避難訓練の問題点(第27準備書面)」―京都,福井,滋賀の三府県で8月27日,自治体職員,自衛隊,電力会社社員2千人,避難住民7千人,合計9千人が参加する,高浜原発の事故を想定した住民避難訓練が実施された。
  • 午前6時に若狭湾沖で地震が発生,午前9時に緊急事態宣言発令となり,5キロ圏,30キロ圏内の住民に屋内避難指示が出される,このまま24時間が経過,翌日午前10時,毎時20ミリシーベルトを超えた地域住民の一時避難指示が出されるという想定になっている。しかし,この初動の24時間が極めて重要。問題なのは,屋内避難の対象とされた住民の8割の5千800人に「自宅のドアを閉め,換気扇を止めて外気を遮断し,屋内に避難」との通知を出し,消防団員が地域の見回りに回ったとされ,さらに24時間経過後も同様の指示と見回りだけで,住民が実際に訓練に参加したのかどうかわからない。
  • 二つ目の問題は,避難住民と車両のスクリーニングと除染の訓練。あやべ球場と丹波自然運動公園で実施されたが,体制や除染機材がまちまちだった。あやべでは,千代田テクノルという会社の除染機材,除染用シャワーテントだが,丹波運動公園では自衛隊の仕切りも目隠しもない除染シャワーで車両の除染は汚染水の垂れ流しだった。除染にあたるあやべの職員は着用を想定している防護服ではないし,丹波ではほとんどが防護着用だった。また,避難に当たる職員の労働衛生安全面での放射線被ばくへの装備や対策が取られているのか,大変な問題だ。これらが自治体まかせで,国は責任をもって対応していない。船舶の避難も8キロ圏の舞鶴市成生(なりう)地区から実施を予定していたが波が高くてできず,実際このような波は1年の半分はあり,海上保安庁の船があたるとなっているが,漁港には入れない,などの問題があり,広域避難訓練がいかに困難か明らかになった。福島の原発事故で安全神話は崩壊した。住民を安全に避難させられなければ原発の再稼働は許されない。原発は廃炉しかない。」
  • 原告・池田豊さん…福島第一原発の事故直後の大熊町や富岡町の初動対応からも住民避難が困難なことは明白。情報が届かず,バスで移動するにも,何台のバスに何人の職員を添乗させ避難先で対応するのか,全住民の避難の確認はだれがどのようにするのか,などの判断が求められ,100人足らずで1万人以上の住民を安全に避難させるのは非常に困難。三府県の広域避難訓練は,福島原発の初動の訓練を省略したもので,実効性が疑わしい。
  • 原告・吉田真理子さん…宮津市の避難計画は自家用車またはバス等となっているが,冬は雪も積もり,高齢者が多く,バスに乗るまでが困難,道路も寸断されたり渋滞となり,避難は困難を極める。自治会の役員をしているので,被ばくしながら近所の人の安否を見て回らなければならないし高齢の家族を連れて逃げる場所などない。宮津市の人口は,2万人弱だから,60人乗りのバスに乗っても,のべ300台以上が必要。これだけのバスを緊急時に用意することなどできない。
  • 次回第14回口頭弁論…2月13日(月)午後2時から,同法廷で。

◆9/14の第12回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

  • 救援新聞 京都版No.1283 2016年10月5日
    橋本宏一(日本国民救援会京都府本部 事務局長)

原発は美山の自然・くらし奪う

大飯原発差止訴訟第12回口頭弁論で陳述

  • 京都府などの住民3,086人が関西電力と国を相手に大飯原子力発電所1から4号機の運転差し止めと慰謝料を求めている訴訟の第12回口頭弁論が、9月14日、京都地裁(第6民事部合議A係・堀内照美裁判長)101号法廷で開かれました。法廷は柵内の弁護団に原告36人、満席の傍聴者(86人、外れた人は弁護士会館での模擬法廷を30人が傍聴)、関電や国の代理人などぎっしり席を埋めつくしました。

谷文彰,渡辺輝人弁護士が準備書面の要旨陳述

  • 最初に原告代理人の谷文彰弁護士が、第23準備書面の要旨陳述に立ち、熊本地震のようなマグニチュード7クラスの地震が連続的に発生した際の原発事故の危険性を指摘しました。原発は一度目で倒壊を免れた建物が二度、三度目に壊滅する熊本地震の事例を踏まえた設計になっていないこと、事前に観測された活断層よりもはるかに長いところで地震が発生していて、大飯原発の場合もこの危険があること(「想定外」の危険が常に存在する)、地震学者の島崎邦彦氏(元原子力規制委員会委員長代理)の指摘「活断層の長さから地震モーメントを予測すれば過小評価となる可能性」は実際に起きた地震の数値から証明されて、予測は3分の1から4分の1程度過小評価していた、これらの危険がある大飯原発の稼働は停止されるべき、と述べました。
  • つづいて渡辺輝人弁護士が第24準備書面の要旨を陳述。「被告関西電力らは、『想定外』を繰り返すばかりで、原告の新基準での原発の危険性の指摘に反論していない、外国でいくつもの危険を想定した基準をつくっている。また被告は避難計画に対しても一切言及していないが、これは許されない」などと主張しました。

美山町の栢下(かやした)壽(ひさし)さんが意見陳述

  • 最後に陳述した,原告の栢下壽さんは,(要旨)次のように述べ,傍聴席の拍手を誘いました。以下要旨。
  • 私は、南丹市美山町に76年住んでいる。町は大飯原発から20キロから30キロ圏内にあり、原発事故が起こった際の避難計画を市などが作成しているが、高齢世帯が圧倒的で、4000人もの住民をバスで緊急避難することなどとうてい不可能。冬の積雪、夜間などの危険、しかも緊急時の避難者の車の渋滞もある。自然環境に恵まれ、町は「京丹波高原国定公園」であり、町全体が『森の京都』の景観を生かした町づくりに取り組んでいる。国が重要建造物群に指定した『かやぶきの里』をはじめ観光名所には年間78万人が訪れる。この観光客をどうするのか避難計画はふれていない。SPEEDI(大気中放射性物質の拡散予測システム)の活用についても、ネットワークシステムを活用するとあるが、その計測データを住民に公表する保障はない。放射性物質のセシウムから身を守る安定用ヨウ素材にしても、全住民に届けるのは不可能。市の担当者に保管場所を尋ねたら把握していなかった。美山町は貴重な自然の宝庫、絶滅寸前の「ベニバナヤマシャクヤク」の増殖、保護にも取り組んでいる。京都大学芦生研究林もあり、京都府指定気象野生生物25種の半数近くが生息する。西日本でも有数の自然環境に恵まれた美山町を誇りに思っている。原発事故が起これば世界に誇るべき美山町の自然が失われてしまう。裁判所には、自社の利益のための再稼働ばかりを追求している電力会社を強く批判し、原発の運転を差し止めていただくようお願いしたい。

次回

  • 次回第13回口頭弁論は、11月28日(月)午後2時から(抽選のリストバンド交付は1時20分から)、同地裁101号法廷で。

報告集会で今後の進行,原告の拡大などを確認

  • 裁判終了後京都弁護士会館で開かれた報告集会では、竹本修三原告団長のあいさつにつづいて、この間の原告拡大の活動などについて吉田明生原告団事務局長が報告しました。今後さらに原告を拡大し、今年末には700人(現在123人)をふやしたい、原告1人がもう1人のつもりで拡大の協力をと呼びかけました。
  • 進行協議を終えてから駆けつけた弁護団も交え、裁判の内容や今後の進行について報告されました。裁判への質疑応答や、感想も語られ、出口治男弁護団長のあいさつで終了しました。

裁判所周辺を「脱原発」パレード

  • 裁判開廷前の昼休み、弁護団や原告団など51人は裁判周辺のパレードをしました。
  • 横断幕を掲げた、出口弁護団長、竹本原告団長を先頭に、ノボリにさらにサイドにも原発稼働反対の幕、ハンドマイクで市民に呼びかけます。「大飯は危険」「子どもを守ろう」「自然を守ろう」の声を響かせ、裁判所前、柳馬場通と進み、夷川通の家具屋街にもアピール、古い街並みの寺町通りでも出会う外国人観光客らにも訴えました。最後は丸太町通りで解散しました。

◆3/15の第10回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

  • 救援新聞 京都版No.1268 2016年4月5日
    橋本宏一(日本国民救援会京都府本部 事務局長)

琵琶湖が放射能汚染されたら

―大飯原発差止訴訟第10回口頭弁論で原告陳述―

  • 京都府などの住民3,068人が関西電力と国を相手に大飯原子力発電所1から4号機の運転差し止めと慰謝料を求めている訴訟の第10回口頭弁論が、京都地裁(第6民事部合議A係・堀内照美裁判長)101号法廷で開かれました。法廷は柵内の弁護団、原告50人余り、満席の傍聴者(80人、外れた人は弁護士会館での模擬法廷傍聴)、関電や国の代理人など160人ほどがぎっしり席を埋めつくしました。

原告の林森一さん意見陳述

  • 最初に原告の林(はやし)森一(もりかず)さんが意見陳述に立ち、福井県若狭湾岸に大飯原発など13基の原発が存在し、事故で琵琶湖が放射能汚染されたら近畿1,450万人が水を飲めないことになるなど取り返しのつかない被害が発生すると、自らの暮らしの基盤から大飯原発の稼働停止を訴えました(以下陳述要旨)。
  • 生家が左京区久多にあり、北区の自宅から週1,2回程度通うが、こちらで老人クラブ役員や町会長などを務め、重要な生活の一部。大飯原発30キロ圏に入る。周辺は芦生原生林や八丁平湿原など貴重な自然遺産にもめぐまれ「京都丹波高原国定公園」と新たな指定が国に答申された。この区域も原発から30キロ、50キロ圏内になる。左京区役所や警察、消防署、地域団体あげての避難訓練が実施されたが不安を増大するばかりだ。車での避難は、車、運転手、道路・交通状況、地震、積雪などを想定すると安全避難は不可能。12歳のとき死者3,769人、負傷者2万2,203人、全かい家屋3,684戸の被害を出す、マグニチュード7.1の福井大地震があった。大飯原発は熊川断層の上にあり、このような地震の危険が常にある。近畿の水がめの琵琶湖が放射能で汚染されれば1,450万人の水源が断たれる。京都市は舞鶴市からの避難の受け入れ計画をいうが、私たち京都市民の避難先、避難施設、安定ヨウ素剤の用意、食糧・水の確保など考えれば胸が苦しくなるばかりだ。東京電力は津波による全電源停止を知らなかったと責任逃れをしている。関西電力も高浜原発の水漏れ、自動停止といった事態の原因を究明し住民に情報公開をしていない。核兵器の被害を受けた上に福島原発事故、日本国民は核兵器も原発もなくしてほしいと願っている。使用済み核燃料も対策もないまま、再稼働など絶対あってはならない。原発差し止めを訴える。

福井地裁の再稼働容認 「決定」 を批判-森田弁護士

  • つづいて原告第18準備書面の要旨を森田基彦弁護士が陳述しました(以下論旨)。
  • 昨年4月14日、福井地裁が出した高浜原発3,4号機の運転差し止め仮処分決定に関西電力が異議を申し立てた審理(異議審)で、福井地裁は12月24日、仮処分決定を取り消し、再稼働を容認する決定を出した。これは、司法審査の枠組みを従来の行政追随型に後退させただけでなく、行政審査をより劣化させる規範。高浜3号機が今年1月29日、4号機が2月26日にそれそれ再稼働。4号機の汚染水漏れ、6万ベクレルの放射能漏れも発生、再稼働直後2月29日には緊急停止のトラブル。地質・地質構造についての地盤の議論も継続中。この異議審決定は、立証責任を資料や知見のそなわっている関電側に負わせ、原子力規制委員会に不合理な点がないことを示すよう求めた判断を、原告住民に立証責任を転換させるもの、規制委員会の安全性の判断に不合理があるか否かで判断すべきとしてきた司法審査の対象についても、絶対的安全性を要求するのではなく、危険性が社会通念上無視しうる程度にまで管理されているかどうか、とゆるめている。福島原発事故の原因が解明されないままにつくられた新規制基準を過度に信頼して社会通念とする誤りを犯している。そもそも規制委員会の判断を司法審査の対象とするのが誤り。判断基準は、①人格権侵害の具体的危険、②福島第一原発事故の行政審査の限界は明白で行政審査とは異なるのが新審査であるべき。③「想定外」の「過酷事故」が起こり得ることが明白な今日、深層防護のすべての段階で「危険がないこと」を被告(関電)が主張・立証しなければならない。

次回は

  • 次回、第11回口頭弁論は、5月16日(月)午後2時から、101号法廷で。

◆1/13の第9回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

  • 救援新聞 京都版No.1268 2016年4月5日
    橋本宏一(日本国民救援会京都府本部 事務局長)

琵琶大飯原発差し止め訴訟で393人が第4次提訴
3068人の大原告団のたたかいへ
―第9回口頭弁論開く―

  • 京都府などの住民が関西電力と国を相手に大飯原子力発電所1から4号機の運転差し止めと慰謝料を求めている訴訟は、第9回口頭弁論の開かれる1月13日、新たに393人の原告が提訴し、合計3068人の大原告団が弁護団とともにたたかう裁判として、京都地裁(第6民事部合議A係・堀内照美裁判長)101号法廷で開かれました。法廷は柵内に弁護団、原告50人余り、満席の傍聴者(80人、外れた人は弁護士会館での模擬法廷に参加)、関電や国の代理人など160人ほどが席を埋めての進行となりました。
  • 弁論では、原告代理人の岩佐英夫弁護士が第16準備書面の要旨を陳述。関西電力が標準的・平均的な地震の震動を前提に策定した「基準値振動」の不合理性を、「貯蓄の平均額が暮らしの実相を少しも示していないのと同じ」とパワーポイントの図表を示しながら批判しました。「日本の1世帯あたりの貯蓄平均は1739万円だが、3割以上いるといわれる貯蓄ゼロの世帯が除かれている。平均値からは貯蓄高の実際はみえてこない。地震についても同様で、関電の主張には合理性がない。地震にはばらつきがあり、地下の深部での動きは推測に頼らざるを得ない。将来予測は困難。バラつきによる誤差は2倍から5倍以上になる。従来の地震動評価は過小評価であることが実際に起こった地震の事例をとりあげ専門家からも指摘されている。関電の主張は万が一を大きく上回る危険を全く考慮しないで原発を稼働させるものだ」と陳述しました。
  • つづいて、舞鶴市在住の原告・阪本みさ子さんが意見陳述。要旨、以下のように述べました。「私は、1950年生まれの65歳。大飯原発から20キロメートル弱、高浜原発から約9キロメートルで夫と二人で暮らす。訴訟に踏み切ったのは、大切な舞鶴の人たちが命をなくしたり行き場を失ったりするようなことがあってはならないと考えたから。私は小学校の教員をしてきた。そのうちの20年ほどは1、2年生の担任で、子どもやその家族に支えられて務めをはたすことができた。助け合って学び成長する、いままでできなかったことができるようになった子どもたちのいくつもの笑顔が浮かんでくる。それを支え続けた家族の方々、そんな人たちの行き場がなくなるようなことはあってはならない。そのためにも制御のできない危険な原発をやめていただきたい。原発以外にいくらでも電気を作る方法があるのだから、ぜひ止めてもらいたい。原発事故を想定した舞鶴市の避難計画も、確保した事業者の車で20往復もしないと住民を移動させられない。多くの人がその間に放射能汚染にさらされる恐れがある、しかも観光客は自力で避難をしてもらうなど、実際不可能な、ずさんで、安全性のないもの。私たち夫婦は、70坪の畑ももっていて、そこで栽培したイチゴや玉ねぎなどの農作物を近所の人に配って喜ばれている。コミュニケーションが生まれきずなが強まり、夫の生きがいでもある。原発事故が起こればこんな地域の人間関係がすべて失われてしまう。夫は事故があってもここに残るといっている。しかし、避難命令が出ればそれも選択できなくなる。舞鶴の人たちは、事故があったらもうだめやわ、といっている。起きたらもうどうしようもない。こんなことがゆるされるのでしょうか」
    終わると傍聴席などから拍手が起こりました。
  • 次回、第10回口頭弁論は、3月15日(火)午後2時から、101号法廷で。

◆5/28の第7回口頭弁論の報告
 ~救援新聞より

関西電力と国を相手に、福井県の大飯原子力発電所1から4号機の運転差し止めと慰謝料の請求を京都府などの住民が求めている裁判は、5月28日京都地裁(第6民事部合議A係・堀内照美裁判長)101号法廷で第7回口頭弁論が開かれました。法廷は柵内に弁護団15人、原告36人、満席の傍聴者(80人、外れた28人は弁護士会館での模擬法廷に参加)、関電や国の代理人など170人余りが席を埋めての進行となりました。弁論では、4人の原告代理人弁護士と原告が準備書面の要旨や意見陳述に立ちました。

大飯原発の根本的危険性―毛利崇弁護士

■ 最初に原告代理人の毛利崇弁護士が第10準備書面の要旨を陳述しました。毛利弁護士は、大飯原子力発電所は脆弱な基盤の上に、構造上も根本的危険をかかえているもので、いつ大事故が起きてもおかしくないことを指摘。「事故を防ぐには『止める、冷やす、閉じ込める』機能が必要だが、原発の仕組みそのものに事故で機能を失う欠陥がある。しかも、使用済み核燃料はたまる一方で危険度が増し、保管、処分方法も確立されていない。実際、過去に大飯原発では「放射能漏れ」「冷却水漏れ」などの多くの事故が発生している(具体的事実をあげて指摘)。大飯原発の老朽化も危険だ。これはそもそも対策を講じることができない危険である。関電の計画している対策では過酷事故は防げない」と述べました。

新基準に合致しない大飯原発―森田基彦弁護士

■ 続いて森田基彦弁護士が立ち、第9準備書面の要旨を次のように解明しました。「大飯原発は、水素爆発を防止すべき新規制基準にも合致していない。現実に爆発の危険性が存在する(福島原発の爆発や建屋の損傷状況を映像で示す)。過酷事故で核燃料が高温になり炉心溶融が起こる。それにより燃料被覆管の金属・ジリコニウムと水が反応して水素が発生。溶融した炉心が格納容器のコンクリート底に達するとコンクリート床が化学反応(コンクリートの相互作用)、漏れ出た水と溶融炉心が反応して水素が発生する。この水素濃度を13パーセント以下に抑えるのが新基準で、大飯原発はまだ審査基準がでていないものの、川内原発や高浜原発の反応量を仮定しても水素濃度は13.7パーセントで基準に合致しない。大飯原発3、4号機は重大事故時に水素爆発の危険が存在する。

被害は暮らしや地域すべての崩壊―岩橋多恵弁護士

■ さらに、岩橋多恵弁護士は、第12準備書面の原発事故の避難状況と暮らしやコミュニティの破壊について陳述しました。―福島の12万人の人が今なお避難生活をしている。政府の委員会資料で48兆円を超える損害費用を指摘しているが、これも原発事故の全容が解明されていないいま、損害の一部にすぎない。被害の特性は、長期間の避難により従来の暮らしが根底から覆され、家庭も地域コミュニティも崩壊するところにある。豊かな自然のもとでの生活は山の幸海の幸を家族、地域で分け合い、交流し、歴史と伝統文化を築いてきたが、放射能汚染で一変した。三食から飲料水、外出時の被ばく、土や草木などふれるものすべてから、放射線への懸念と不安を考慮しなければならず、現在、および将来の健康への影響にも悩む。農林・漁業や山菜採りも家庭菜園も奪われ、喪失と絶望感に打ちのめされ、自死をする人も出ている。また、避難者は、家族や友人、地域と引き裂かれるなどの問題に苦悩している。こうした生業と地域コミュニティすべてが崩壊している。

収束ほど遠い放射能汚染―渡辺輝人弁護士

■ 渡辺輝人弁護士は、放射線物質の環境汚染について、次のように陳述しました。保安院の試算では、福島原発の事故による放射性物質の放出量が、キセノン133で1100京ベクレル、ヨウ素131で16京ベクレル、セシウム134で1.8京ベクレル、セシウム137で1.5京ベクレル、で想像を超える。キセノンの放出はチェルノブイリ事故の1.69倍だ。この汚染が福島だけでなく近隣の県でのキノコ類、山菜、肉などの出荷制限となり、また大気中からの海洋への投下、原発施設からの漏えいが今も続いている。原発事故による被害や避難のストレスなどで体調が悪化して死亡する、原発関連死は、2014年9月11日時点で少なくとも1,118人。浪江町、富岡町、双葉町、大熊町などで1か月20件以上の関連死の申請がある。住宅地などでは除染が進められているが、屋根の瓦や壁には細かい穴があり、多くを占める放射性セシウムはそこにこびりついたまま取り除かれない。住宅除染の進捗状況は、15年1月の時点で、全体計画の47.5パーセント。道路除染は22.9パーセント。事故の収束自体も収束には程遠い。廃炉の計画も、期間に根拠がなく完了の見通しはない。「核のゴミ」は、12年9月末時点で、全国の原子力発電所及び六ヶ所村の再処理工場に保管されている使用済み核燃料、1万7000トン超。大飯原発では2020トンの保管スぺースがあるが、その71パーセントに使用済み核燃料が入っている。最終処分場のめども立たず、10万年単位での安全な保管など不可能。地中深く埋めても容器の破損や地震による変動で安全性の保障はない。原発の稼働をさせてはならない。

福島から避難して―原告・菅野千景(かんの・ちかげ)さん

■ 2011年8月、放射能を避けるため、仕事で離れられない夫を残し、2人の娘を連れて京都に避難してきた。「誰が悪いんだべね」と夫は泣き、子たちも京都へ向かうバスでしゃくりあげていた。避難してから子どもたちはおびえ、慣れない関西弁の授業や違う教科書で追いつくのに必死でがんばった。夫は、月に1・2度京都にやってくるが、半年ほどしてくるのがつらいという。帰るときのつらさは、家族みんなの思いだった。避難が正しかったのか悩む。でも、福島の自宅の放射線量は室内で毎時1.2マイクロシーベルト、庭は6マイクロ
シーベルト以上のところもあり、正しい選択だったと確信している。夫がいるときは家族がにこにこ元気でいるが、帰ってしまうと機嫌が悪くなり、ご飯を食べなくなったり、子どもたちが心のバランスを崩す。原発事故は、自由・夢・未来へつながること・家族・友人・動物・豊かな自然・食物・仕事・愛し合うこと・命・すべてを破壊していくものだと知ってしまいました。それは一瞬に起きて、長い長い時間をかけて壊し続けてゆく。原発はずっと動いていない。再稼働を希望する前に、これらのことに取り組むべきだ。始めることに必死になるなら、後始末のことも必死にならなければならない。危険を冒してお金を得るより、大切なこと、よいことを選ぶ強さや勇気をもって、子ども達のお手本となれるように、恥ずかしくない生き方を選びたい(拍手あり)。

次回弁論は10月20日

■ 次回第8回口頭弁論は、10月20日(火)午後2時から、101号法廷で開かれます。期日がせまりましたら改めて案内をします。

市民アピールも

■ なお、この日の12時15分からは、弁護団、原告団などが54人ほどで弁護士会前から市民アピールのパレードをしました。関西電力の料金値上げに抗議、原発の早期廃炉、大飯原発の危険性などを訴えて裁判所の周辺を行進しました。

◆第6回口頭弁論
 新基準は再稼働のための改定
 大飯原発差止裁判で原告側が批判

関西電力と国を相手に福井県の大飯原子力発電所1から4号機の運転差し止めと慰謝料の請求を京都府などの住民が求めている裁判は、1月29日京都地裁(第6民事部合議A係・堀内照美裁判長)101号法廷で第6回口頭弁論が開かれました。傍聴席、原告席、合わせて130人を超える人々が参加し、法廷でのやり取りを見守りました。この日は、最初に原告代理人の森田基彦弁護士が、原告第7準備書面で主張した要旨を陳述。森田弁護士は、「福島第一原発事故後作成された新規制基準は、原発立地審査指針を排除していて、原子炉の格納容器の加熱、破損、水素爆発などが起これば、住民をむき出しの危険にさらすことになる。福島の原発事故のような放射能の放出を仮定すると立地条件が合わなくなるから(田中俊一原子力委員長)、従来より甘いルールに改定した。これは再稼働を可能にするためのルール作りだ)と批判しました。

つづいて、舞鶴市在住の原告、三澤正之さんが意見陳述。「自身は8人家族で、高浜原発から15キロ。舞鶴の住民は大飯原発からもほとんどが30キロ圏内。公表された舞鶴市の避難計画は、避難方向も、受け入れ先も明示がない。移動手段もバス利用1,350台(うち600台がピストン輸送との計画)とされているが、道路が車であふれるなどの大混乱になることも想定され、浪江町では放射能汚染地域へ運転手が入らなかった。とても避難計画が機能するとは思えない。危険な原発をなくすことが一番だ」と述べました。
次回口頭弁論は5月28日(木)午後2時から、同法廷で。

■2693人の大原告団に
この日はまた、京都や滋賀など19都道府県の住民730人が第三次の提訴をしました。これで原告団は、同種裁判では全国で2番目の2,693人の大原告団となりました。

■活発に意見交換―報告集会
裁判終了後の報告集会では、弁護団による裁判の解説や参加者との質疑応答、今後の運動などについて活発な意見交換がされました。原告団事務局からは、支援ネットワークづくりも進めて多くの人との連帯した運動をする方針も示されました。

■「原発いらない」「大飯は危険」とデモ
裁判開始前の12時15分からは、デモによる市民アピールも行いました。出口治男弁護団長、竹本修三原告団長を先頭に約60人が、横断幕やのぼり、プレートなどかかげ、「原発いらない」「大飯は危険」「子ども守ろう」「いのちをろう」などの唱和を響かせ、裁判所の周辺や夷川通り、寺町通りなどを行進しました。