◆関西電力 闇歴史◆058◆

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◆高浜1、2号機のトラブル
 高浜1、2号機再稼働策動のデタラメ、その1~その3(2021~22年)

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●高浜1、2号機…火災が発生
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  • 2022/12/9、午後3時ごろ、高浜原発の構内で火災が発生。約30分で消し止められ、放射性物質の漏れなどはないとのこと。
  • 火災は、高浜1号機と2号機の取水路の近くにある「海水電解装置建屋」の2階。「海水電解装置」とは、タービンを回すのに使われた蒸気を冷やすための海水が通る管に、貝などの生物が付着するのを防ぐための装置で、その装置がある建屋の中で、電気盤に取り付けた回線から出火。職員が消火器で初期消火を行い、その後、発電所の構内に常駐している消防隊が消火活動にあたり、約30分で消火。けが人はない。
  • 出火原因…①分電盤の母線に接地器具が取り付けられた状態で受電を開始。②接地器具に過電流が流れ、接地器具の被覆から発火。点検で使用したウエス等が入ったビニール袋も発火(接地器具からの炎により着火と推定)。
     
    ▼関電のプレスリリース

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●高浜再稼働策動のデタラメ…その3
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【2022年】

  • 1/31…関電が、高浜2号機の安全対策工事がようやく完了したと発表。知事が再稼働の同意をしてから工事完了まで、9か月もかかっている。
    高浜再稼働策動のデタラメ–その3

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●安全対策工事のおもな内容
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 関電のいう「安全性向上対策工事」(高浜原発)。
(1) シビアアクシデント対応となる原子炉格納容器上部へのドーム状鉄筋コンクリート造の遮蔽設置(直径約44m、事故時の環境線量低減のためのトップドーム)。
(2) 信頼性向上に向けた中央制御盤のアナログ式からデジタル式への取替。
(3) 耐震性を図る海水取水設備移設のため、深さ約40m、全長約130mのトンネル工事。
…高浜1号機では(3)を除く

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●高浜再稼働策動のデタラメ…その2
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【2021年】

  • 4/24…福井県知事が、運転開始から40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機を視察。冒頭で「県民の目線で安全、安心な対策が取られているか確認したい」と述べた。再稼働の同意判断の材料とするということで、再稼働に向けデジタル式に更新された中央制御盤や、有事の際の対応拠点となる緊急時対策所などを確認したという。
  • 4/28…福井県知事が再稼働同意を表明。
  • 4/30…関電が、高浜2号機では、特重施設の工事のみならず、安全対策工事までもが遅れていると発表。工事がいつ完了するかわからないとのこと。知事が再稼働同意を表明した直後のこの期に及んで発表する太々しさ。
    高浜再稼働策動のデタラメ–その2◆013◆
  • 7/21…福井新聞によると、関電高浜原発1、2号機で建設中の特重施設の完成時期が2023年5月ごろの見通しであることが7月20日、関係者への取材で分かったという。特重施設が完成しなければ再稼働できないため、少なくとも約2年間は運転できないことになることが明白になった。
  • 8/2…関電が、特重施設の運用開始→運転計画を発表。
    高浜1号機…2023年5月頃(設置期限は2021/6/9)→2023年6/20
    高浜2号機…2023年6月頃(設置期限は2021/6/9)→2023年7/20

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●高浜再稼働策動のデタラメ…その1
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【2021年】

  • 2/12…福井県知事が、資源エネルギー庁長官および関電社長と面談。再稼働受け入れに転換。
  • 2/16…福井県知事が、県議会に再稼働論議を要請。県議会は反発。
  • 4/6… 福井県知事が、県議会議長と面談し、運転開始から40年を超えた原発1か所当たり最大25億円が国から県に交付されると明らかにした。
  • 4/22…関電が、高浜1、2号機の特重施設(特定重大事故等対処施設いわゆるテロ対策施設)が完成しないので、当面の再稼働は無理と表明。地元同意をとるためには、当該原発が実際に再稼働できるかどうかなどお構いなしであった。
    高浜再稼働策動のデタラメ–その1◆014◆

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●規制委の拙速認可→過労自殺
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【2016年】

  • 4/20…出張先の東京都内のホテルで、高浜原発1,2号機運転延長に関わっていた関電課長(40代男性)の自殺が見つかった。同日、1、2号機運転延長審査の合格にあたる「審査書」が了承さた。審査期限に間に合わせるよう、課長を含む担当職員は厳しい勤務状況にあったとみられている。(◆047◆
  • 6/20…原子力規制委員会が、稼働から40年を超えた高浜原発1、2号機について、運転期間の延長を正式に認可。再稼働認可には、特例で設定された7/7までに手続きを終える必要があった。

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