◆関西電力 闇歴史◆番外編 001◆

関西電力 この11年(2022年末)

————————————————<福島事故後、原発依存体質の関電は経営悪化>
2011年~…福島第一原発事故後、原発停止期間が長引き、関電は経営悪化
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2012年…5月5日、泊原発3号機が定期検査で運転停止→初めて全国の原発がすべて停止(同年7月5日に大飯3号機が再稼働されるまでの2か月間、日本は原発ゼロであった
————————————————<脱原発運動のもりあがり>
同年…7月5日、大飯3号機が、新規制基準ができていない中で再稼働→この前後から、全国各地で原発差止裁判、関電前抗議行動などがもりあがる。
【京都では】関電京都支店前では、2012年4月18日にリレー式ハンストがあり、6月29日(金)から毎週、金曜日スタンディング(キンカン)が行われるようになり、今日にいたる。なお2022年1月21日に500週目となり、2022年末の12月30日に549回目。2012年11月29日には、1107名の原告が京都地裁に大飯原発差止訴訟を提訴した
————————————————<脱原発運動に対して警察権力を使った弾圧>
同年…関電本店ビル前行動などに一連の弾圧(関西脱原発弾圧事件)◆069◆
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同年…関電東海支社ビル前行動に対する弾圧(関電東海支社事件)◆068◆
————————————————<ついに2年近く日本は原発ゼロとなる>
2013~2015年大飯4号機が2013年9月15日定期点検のため運転停止。そして、2015年8月11日に川内1号機が再稼働(新規制基準による最初の稼働)されるまで、1年11か月、日本は原発ゼロであった
————————————————<原発が動かず経営悪化、2回の電気料金の値上げへ>
2013年2015年…関電が電気料金値上げ。関電幹部、電気料金値上げ審査会合でユーザー目線欠落を露呈 ◆044◆
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2014年5/21…福井地裁で大飯3、4号機運転差止の判決(樋口英明裁判長)

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2015年4/14~2015年12/24…福井地裁の仮処分決定で高浜3、4号機がとまる(樋口英明裁判長)
————————————————<電力自由化で競争が激化し、苦境へ>
2016年…電力システム改革の第二段階。低圧までふくめた電力全面自由化が始まり、新電力や他の大手電力との競争が激化 ◆087◆
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2016年3/9~2017年3/28…大津地裁の仮処分決定で高浜3、4号機がとまる
————————————————<原発再稼動をすすめ「安価な」電気にめどをつける>
201718年…原発再稼動。高浜3、4号機が2017年7月、6月。大飯3、4号機が2018年3月、5月。
————————————————<極端な安値、値引き攻勢の営業を大展開>
2017年…安値、値引き攻勢の「取り戻し営業 ◆087◆」。その手段として、送配電部門の顧客情報を不正利用か
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2018年…電力業界は、関電の極端な安値、値引き攻勢の話題で持ちきり→不当廉売の声も
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同年…京阪電気鉄道は、2018年5月、大阪府や京都府を走る「京阪本線」の動力用の電気について、購入先を新電力のエネット(東京)から関電に切り替えた。関電の取り戻し営業が成功した例とされる ◆087◆
————————————————<極端な安値、値引き営業を沈静化するためカルテルへ>
2018年2020年カルテル(関電主導で、中部電力、中国電力、九州電力)によって極端な安値、値引き競争(原価を無視した価格競争になっていた?)の抑制に転換か ◆024◆
————————————————<コンプライアンス問題が噴出>
2019年…森山元助役との関係、原発マネー不正還流発覚 ◆072◆
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2020年…関西電力送配電株式会社が分離。関電による顧客情報への不正アクセスは継続か
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同年…原発マネー不正還流で、会社訴訟と株主訴訟が開始 ◆018◆
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同年12/4…大阪地裁で大飯3、4号機運転差止の判決(行政訴訟)
————————————————<約束違反を何度も繰り返して平気な倫理観欠如>
2021年…使用済み核燃料の県外搬出2020年末の約束を守れず。関電社長は「2023年末の期限までに計画地点を確定できない場合には、その後確定できるまでの間、美浜3号機高浜1、2号機の運転は実施しないという不退転の覚悟で臨みたいと考えております」◆012◆
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同年…送電線保安業務で架空発注のコンプライアンス違反6件が発覚 ◆032◆
————————————————<電力システム改革に敵対する違法行為–その1>
同年カルテル事件(関電主導で、中部電力、中国電力、九州電力)が発覚。関電は課徴金を免れる(2022年)◆024◆
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同年老朽美浜3号機、6月再稼働するも4か月で停止。2022年8月再稼動 ◆071-1◆
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2022年…違法な資格取得(施工管理技士)発覚、少なくとも197人 ◆022◆
————————————————<電力システム改革に敵対する違法行為–その2>
同年不正アクセス事件発覚(関電の小売部門が送配電子会社の情報に不正アクセス)◆087◆
————————————————<相変わらずの原発依存、いっそう深まる>
同年…化石燃料の費用増大で、大手電力5社(東北、北陸、中国、四国、沖縄)が次々と規制料金の値上げを申請。関電も、2023年3月期に8期ぶりに最終赤字に転落する見通し。しかし、関電は値上げを申請しないとのこと。年末現在で、関電の原発は、大飯3、4号機高浜3、4号機、老朽美浜3号機と5機がフル運転。2023年には老朽高浜1、2号機の再稼動も予定。こうした原発依存で、価格競争を乗りきる構えか。確かに、燃料費高騰で、新電力も値上げや新規契約停止などで苦しく、関電からの顧客流出は著しく少なくなっている(低圧、関電離れデータ[9]こちら)。しかし、過度の原発依存は、事故の危険性をますます大きくするのではと、ここがいちばん危惧される。(2022年12月30日)
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