投稿者「meisei」のアーカイブ

◆関西電力 闇歴史◆076◆

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◆電力総連の組織内議員が原発推進
 電力総連政治活動委員会が巨額の政治資金で活動
 各電力労組の政治連盟あるいは政治活動委員会は42万人超え
 政治資金規正法違反ではないか、との指摘
 関電社員議員、関電労組政治団体に関する指摘
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◆電力総連の二人の組織内参議院議員=国民民主党が原発推進
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・電力総連(全国電力関連産業労働組合総連合)は、参議院の全国区で組織内議員を二人抱えている。2019年には、関電労組出身の浜野喜史(はまの・よしふみ)が256,928票で当選。2022年には、東電労組出身の竹詰仁(たけづめ・ひとし)が、238,956票で当選している(3期18年の小林正夫、東電労組出身から交代)。国会では、国民民主党に所属して、原発推進を主張している。

・組織内候補の選挙運動は、ひたすら全国の関連組織を回って訴える形なので、一般の有権者の目に触れる機会はほとんどない。その選挙運動の中心を担っているのは、さすがに、労働組合そのものではまずいという判断なのだろう、電力総連政治活動委員会である。

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◆電力総連政治活動委員会の政治資金収支報告書
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・総務省、2021(令和3)~2020(令和2)年受付、沖縄*2015(平成27)年をみると、その政治資金収支報告書がわかる。

・収入総額は、1億7043万6556円で、繰越額を除いた「本年の収入額」が、5855万1156円。
・収入項目別にみると、寄付が、5854万7130円で大半を占めている。
・寄付の内訳は、各電力労組の政治連盟あるいは政治活動委員会などの政治団体からのものが大半となっている。政治団体別にみると、たとえば、関西電力労働組合政治活動委員会は、958万8960円を寄付している。(他には、参院議員の個人寄付が168万円)

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◆各電力労組の政治連盟あるいは政治活動委員会は42万人超え
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・各電力労組の政治連盟あるいは政治活動委員会の収支報告書も、総務省のWebサイトに掲載されている(北海道電力労働組合政治連盟を除く)。
・以下、「員数(党費または会費を納入した人の数)」と「本年の収入額」を示す。データの年次はまちまち。

・北海道電力労働組合政治連盟…ここのみは掲載されていない
・東北電力労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、128,893人、金額、72,055,500円
・東京電力労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、27,539人、金額、149,628,400円
・中部電力労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、14,496人、金額、70,549,985円
・北陸電力労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、4,004人、金額、30,731,400円
・関西電力労働組合政治活動委員会…会費を納入した個人の数、17,567人、金額、49,488,800円
・中国電力労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、7,592人、金額、47,111,000円
・四国電力労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、5,139人、金額、34,352,100円
・九州電力労働組合政治活動委員会…会費を納入した個人の数、149,965人、金額、89,979,000円
・沖縄電力労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、1,179人、金額、1,424,000円
・日本原子力発電労働組合政治活動委員会…会費を納入した個人の数、15,013人、金額、7,506,500円
 こちら
・J-POWERグループユニオン政治活動委員会…会費を納入した個人の数、48,809人、金額、6,093,800円
 こちら
・日本原燃労働組合政治連盟…会費を納入した個人の数、2,135人、金額、6,371,400円

・以上、「員数(党費または会費を納入した人の数)」と「本年の収入額」の合計(北海道電力労働組合政治連盟を除く)は、
★会費を納入した個人の数、合計で、421,692人。
★金額、合計で、5億6517万2485円。

・九州電力労働組合政治活動委員会では、会費を納入した個人の数が149,965人であるのに対して、関西電力労働組合政治活動委員会では、17,567人と、人数のアンバランスが大きい。なお、関西電力の従業員数(2022年3月)は、連結で31,963人、関電本体で8,633人(なお、2020年3月では18,141人となっている。2022年には関西電力送配電株式会社の8,806人が連結に計上されたか)。

・直近の電力総連組織内、参議院議員の得票数、256,928票、238,956票をみれば、全国の各電力労組の政治連盟あるいは政治活動委員会の会員の半分を押さえれば(家族票もあるだろう)、当選できるような関係になっている。

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◆政治資金規正法違反ではないか、との指摘
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・人数的にも、財政的にも大きな規模の、各電力労組の政治連盟あるいは政治活動委員会には、総務大臣や選挙管理委員会に届出をする義務があり、それをしないまま収支を伴う活動をすれば政治資金規正法違反に問われるとの指摘がある。

・たとえば、関西電力労働組合政治活動委員会の政治資金収支報告書(大阪府選挙管理委員会、2021年3月10日受付)→こちら、によれば、会費を納入した個人の数、17,567人、金額、49,488,800円となっている。

・友好議員懇談会費や職場後援会活動費の支出先として、
「関労政治活動委員会大阪北地区本部」
「同大阪南地区本部」
「同兵庫地区本部」
「同姫路地区本部」
「同京都地区本部」
「同和歌山地区本部」
「同奈良地区本部」
「同滋賀地区本部」
「同若狭地区本部」
「同東海地方本部」
「同北陸地方本部」
といった名称がある。

・「関労政治活動委員会」という名称を冠している点から判断して、「関電労組政治活動委員会」の下部組織で、かつ政治団体であることは明白ではないか。

・これらの団体が、はたして政治団体として届け出されているのか。結論から言えば、選管に政治団体の届出はなし、会計責任者は「地域組織です」「政治団体というより地域組織です」と繰り返すとのこと。

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◆関電社員議員、関電労組政治団体に関する指摘
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(1)関電社員議員は近畿6府県に24人議員報酬+関電給与1千万円+関電労組献金=原発大推進
(2012/04/06)三宅勝久
こちら

(2)「原発推進」関電労組政治団体が“資金洗浄”使途不明4163万円、正体不明の無届団体通じ
(2012/04/17)三宅勝久
こちら

(3)関西電力、赤字転落も「待遇変化なし」嵐の過ぎ去りを待つ日々
(2012/05/17)ココで働け取材班
こちら

(4)政治資金規正法違反の疑いも――関電労組政治団体に使途不明金
週刊金曜日オンライン2012年6月1日号(2012/06/12)三宅勝久
こちら

(5)関電労組政治団体の違法行為や電力会社社員議員を許すな!
『原発を止める55の方法』(宝島社、2012年10月発行)、三宅勝久
・脱原発への道として、関西電力労組団体の規制法違反を告発する、“給料二重取り”の議員に投票しない、原発企業の天下り官僚を辞めさせる、を挙げている。

(6)原発大推進の連合「関電労組」政治団体に不正会計発覚、使途不明金6千万円超に
(2014/01/27)三宅勝久
こちら

(7)「関電労組」政治団体が無届け組織に多額支出――6000万円超が使途不明に
週刊金曜日オンライン2014年2月24日号
こちら

(8)311以降も続く電力9社の「ステルス式」献金2012年までの3年で自民団体に1億4300万円貢ぐ
(2014/08/16)三宅勝久
こちら

(9)◆2017◆原発大推進の「関電労組」系政治団体が無届団体に違法な闇支出を続行、使途不明金は過去8年で9400万円に――NHKは放送できず
(2017/08/01)三宅勝久
こちら

◆075◆ ←← 関西電力 闇歴史 →→ ◆077◆

◆9/6 第34回口頭弁論 原告提出の書面

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【原告】裁判資料ーー準備書面、意見陳述こちら
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【原告】裁判資料ーー証拠説明書と書証(甲号証)→ 以下に
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[第94準備書面 関係]証拠説明書 甲第612~613号証[79 KB]
(2022年8月30日)

甲第613号証[870 KB]…口頭弁論要旨【濱中博さん】
甲第612号証[2 MB]…京丹後市地域防災計画 原子力災害対策編


【注】裁判資料ページ全体の構成変更にともない、第27回口頭弁論から、前回までのタイトル「原告提出の書証」を、「原告提出の書面」に変更しています。内容的には、証拠説明書と書証を掲載している点で、ほぼ同じです。(ページの上のプルダウンメニューから入る場合と、右の更新情報から入る場合と、両方に対応する形にしました。)


◆関西電力 闇歴史◆071–7◆高浜原発2号機

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◆高浜原発2号機–トラブルまとめ
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[1] 高浜原発2号機「2018~22年度のトラブル」
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(以下、詳しくは → Ver5_kanden_trouble_2018-22[151 KB]
【高浜2】
・2021/8/18…高浜2、安全対策工事における協力会社作業員の負傷(入院1か月)、足場開口部から転落→◆009◆(6)
【高浜1、2】
・高浜1、2号機の2019~22年のトラブル→高浜1(◆071–6◆
・高浜1、2号機の再稼動…別記項目へのリンク→高浜1(◆071–6◆

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[2] 関西電力「高浜発電所2号炉 高経年化技術評価書(40年目)
 2014年11月」
(→こちら)からみた高浜原発2号機 事故・故障等一覧
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・高浜2号機のトラブルはひじょうに多い。「原子炉自動停止」や「蒸気発生器伝熱管の損傷」が目立つ。それぞれの内容は調査が必要。
・「高経年化対策に関する報告書」の一覧 →こちら

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原発再稼働に猛進する関電、トラブル続出
「2018~22年度のトラブル 一覧表」、「関電の原発の稼働状況 一覧表」 → ◆071◆

・美浜原発3号機のトラブル → ◆071-1◆
・高浜原発1号機のトラブル → ◆071-6◆
・高浜原発2号機のトラブル → ◆071-7◆(このページ)
・高浜原発3号機のトラブル → ◆071-2◆
・高浜原発4号機のトラブル → ◆071-3◆
・大飯原発3号機のトラブル → ◆071-4◆
・大飯原発4号機のトラブル → ◆071-5◆
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◆070◆ ←← 関西電力 闇歴史 →→ ◆072◆

◆関西電力 闇歴史◆071–6◆高浜原発1号機

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◆高浜原発1号機–トラブルまとめ
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▲高浜原発。手前が1、2号機。奥が3、4号機。

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[7] 蒸気漏れで出力を40%に抑制
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・2024年1月22日、高浜原発1号機で配管(原子炉格納容器外のタービン建屋「給水ブースターポンプ」付近)から蒸気が漏れる不具合が見つかったと発表した。ポンプは3台あり通常は2台を稼働し、蒸気発生器への給水ポンプを補助する役割。配管は放射性物質を含まない冷却水などが循環する「2次系」の施設にあり、環境への影響はないという。当面、配管への負荷を減らすため、通常の40%の出力で発電する。
・関電によると、最初に蒸気漏れが発見されたのは、発電用の蒸気発生器に高温の水を送る補助的な配管3本のうち1本。21日午後11時25分頃に点検中の職員が発見した。さらに22日午前5時ごろ、別のポンプで、冷却水が通常よりも多く漏れていることが新たに確認された。ポンプは残り1つあるが、2つのポンプを止めて点検するため冷却水の供給が減ることから、22日午前9時すぎから出力を通常の40%まで下げた。
・高浜原発1号機は、2024年で運転開始から50年となり、廃炉になっていないものとしては国内で最も古い原発で、東京電力・福島第一原発の事故のあとおよそ12年にわたり運転を停止していたが、2023年7月に再稼働した。
・2/6の関電のプレスリリースによると、原因が分かったとして、出力を100%に戻すとのこと。→こちら。新聞報道では、2/8に100%復帰。

▼関電のプレスリリースより

▼福井県の原子力安全対策課 …高浜発電所1号機の出力降下について(給水ブースタポンプの調査状況)(2024年1月31日)。図解が詳しい→ こちら

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[6] 50年超え60年運転へ、保安規程の変更を申請
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・関電は、2023年11月2日、50年超え運転にむけて、運用体制などを定めた保安規程の変更を、規制委に申請した。運転開始から60年時点でも問題なく運転できるとしている。50年超え運転に向けた申請は、初めて。
・高浜1号機は国内で最も古い原発。2023年7月に再稼働。2024年11月に運転開始から50年を迎える。
・原発の運転期間は、福島第一原発事故をうけて「原則40年、最長60年」となっていたが、岸田政権は2023年5月に、60年運転を可能とする法律「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」を作っていて、2025年6月に全面施行される予定。

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[5] 運転上の制限逸脱
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・2023/7/28に再稼働した老朽原発・高浜1号機で、8/15、「格納容器内高レンジエリアモニタ(高レンジ)CH4故障」警報、保安規定の運転上の制限逸脱が発生。格納容器内高レンジエリアモニタ※1は、事故時の格納容器の放射線量率を確認するために設置されている。
 以下、関電のプレスリリース。
・格納容器内高レンジエリアモニタ(高レンジ)の関連機器を調査した結果、当該モニタから中央制御室に指示値を伝送する回路に瞬時的な電圧の変動を確認しました。この電圧変動は、回路の構成部品の一部に一時的な不具合が発生したことによるものと推定し、それらを予備品に取り替え、健全性に問題がないことを確認したことから、8/22、15時00分に保安規定の運転上の制限を満足する状態に復帰しました。
※1:事故時の格納容器の放射線量率を確認するために設置しているモニタ。高浜発電所1号機の高レンジエリアモニタ(高レンジ)は、CH3とCH4の2台があり、そのうち1台(CH4)で指示値の低下を確認したもの。

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[4] 火災報知器の場所が工事計画と異なる位置に
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・高浜1、2号機をめぐっては、規制委が2023年3月、火災防護対策が不十分だと指摘。関電が追加工事を終え、5月15日から規制委の使用前検査を受けたところ、火災感知機が工事計画と異なる4か所に設置されていたことが新たにわかった。
・6/1の報道では、火災検知器4基が工事計画と異なる位置に設置されていることが分かった。その後、関電が調べたところ、この4か所を含めて約90か所で、再び追加工事が必要であることが分かった。
・関電は6/1、高浜原発1、2号機の再稼働時期が「未定」と発表した。「火災防護対策に係る対応のため」としている。当初は1号機を6月3日、2号機を7月15日から再稼働させる予定だったが、原子力規制委員会の指摘を受けて5月に「遅れる見通し」に変更していた。

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[3] 2018~22年度のトラブル
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(以下、詳しくは→ Ver5_kanden_trouble_2018-22[151 KB]
【高浜1】
・2018/10/6…高浜1、格納容器上部遮蔽設置工事における協力会社作業員の負傷、鉄材が落下し作業員に
・2020/4/11…高浜1、安全対策工事で協力会社作業員が脚立から転落→◆009◆(4)
・2021/12/1…高浜1、事故対応訓練中の協力会社作業員の負傷(入院2か月)、移動したホースが当たった
【高浜1、2】
・2019/9/19…高浜1、2、安全対策工事で協力会社作業員のCO中毒、9人が搬送、換気が不十分→◆009◆(1)
・2020/3/13…高浜1、2、安全対策工事で協力会社作業員がトラックにひかれて死亡、トラックが誘導なくバック→◆009◆(3)
・2021/10/19…高浜1、2、深夜のタワークレーン解体作業で重傷→◆009◆(7)
・2022/1/31…高浜1、2、アスファルト固化建屋で火災、溶接補修で養生シート発火
・2022/12/9…高浜1、2、海水電解装置建屋で火災。分電盤の母線に取り付けられた接地器具に過電流が流れ、接地器具の被覆から発火

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[2] 関西電力「高浜発電所1号炉 高経年化技術評価書(40年目)
 2013年11月」
(→こちら)からみた高浜原発1号機 事故・故障等一覧
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・高浜1号機のトラブルはひじょうに多い。初期には「原子炉自動停止」が目立つ。それぞれの内容は調査が必要。
・「高経年化対策に関する報告書」の一覧 →こちら

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[1] 老朽高浜1、2号機の再稼動…別記項目へのリンク
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・高浜1、2号機…2021年再稼働できず ◆013◆
・高浜1、2号機運転延長審査 ◆047◆
・高浜1、2号機…火災が発生 ◆058◆
・高浜1、2号機再稼働のデタラメ-その1~3 ◆058◆
・高浜1、2号機再稼働のデタラメ-その1 ◆014◆
・高浜1、2号機再稼働のデタラメ-その2 ◆013◆

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原発再稼働に猛進する関電、トラブル続出
「2018~22年度のトラブル 一覧表」、「関電の原発の稼働状況 一覧表」 → ◆071◆

・美浜原発3号機のトラブル → ◆071-1◆
・高浜原発1号機のトラブル → ◆071-6◆(このページ)
・高浜原発2号機のトラブル → ◆071-7◆
・高浜原発3号機のトラブル → ◆071-2◆
・高浜原発4号機のトラブル → ◆071-3◆
・大飯原発3号機のトラブル → ◆071-4◆
・大飯原発4号機のトラブル → ◆071-5◆
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◆070◆ ←← 関西電力 闇歴史 →→ ◆072◆

◆安倍晋三氏の国葬に反対する!

【2022年8月19日,京都キンカンで配付】

福島原発事故を招き、それでも事故被害者の
切り捨てを謀り、原発推進に奔走し、米国との
核共有を主張した安倍晋三氏の国葬に反対する!

若狭の原発を考える会・木原壯林

 つい10年前までは、節約を否定して消費をあおる、物価高を招いてインフレを進める、格差を広げる、嘘をつく、捏造する、公文書を改ざん・破棄する、歴史認識を歪曲する、市民の権利を制限する、戦争を準備する、政治的立場を利用して私利私欲を誘導することは、悪であった。しかし、長期に亘って政権に居座った安倍晋三氏は、これらを全て推進し、浪費をあおり、物価高を招き、格差を拡大させ、嘘で固めた政治を重ね、かつての悪を当たり前のこととした。大仰に言えば、有史以来の倫理観を逆転させ、改ざんしようとしたのである。その安倍晋三氏が、殺害され、国葬が行われようとしている。理不尽この上ない。

安倍氏は、原発に関しても、以下の例のような大罪を犯している。

●原発全電源喪失に関わる警鐘を無視して、福島原発事故を招いた

 例えば、2006年12月、共産党の吉井英勝衆議院議員は「質問主意書」を第一次安倍政権に提出し、「原発からの高圧送電鉄塔が倒壊すると、原発の負荷電力がゼロになって原子炉が停止するだけでなく、停止した原発の機器冷却系を作動させるための外部電源が得られなくなるのではないか」と質したが、安倍首相は「外部電源から電力の供給を受けられなくなった場合でも、非常用所内電源(バックアップ電源)からの電力により、原子炉の冷却は可能」と答弁している。吉井議員はさらに、スウェーデンのフォルスマルク原発では、4系列あったバックアップ電源のうち2系列が事故で機能しなくなった事実を示し、日本の原発の約6割はバックアップ電源を2系列しか持たないが、2系列で同時に事故が発生すると、冷却不能になる」と指摘し、非常用電源喪失に関する調査や対策強化を求めたが、安倍首相は「我が国の原子炉施設は、フォルスマルク発電所とは異なるから、同様の事態が発生するとは考えられない」とこれを一蹴している。

 福島原発が重大事故を起こした最大の原因は、バックアップ電源の喪失である。もし、安倍首相がバックアップ電源を検証し、海外並みに4系列などに増やしていたら、福島原発事故は避けえたかもしれない。安倍首相がバックアップ電源対策を拒否し、事故を未然に防ぐ最大のチャンスを失したことは、明らかに犯罪行為である。

●嘘で固めて、オリンピックを招致

 2013年9月、安倍首相は、ブエノスアイレスでのIOC総会で、福島原発の汚染水問題に関して、「状況は完全に制御されている」「汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている」という大嘘をつき、世界の人々を騙して、オリンピックを東京に招致した。

 福島原発事故から11年を経た今でも、事故を起こした原発の内部は、高放射線のため、ごく一部しか分からず、溶け落ちた核燃料の取り出しの目途も立っていない。大量の放射性物質汚染水が溜り続け、太平洋に投棄されようとしてる。「コントロール不能」であることは明白である。

●首相を辞めた後も、原発と核兵器の拡大に奔走

 安倍元首相は、首相辞任後の2021年4月、自民党の「最新型原子力リプレース推進議員連盟」の最高顧問に就任し、原発と核兵器の拡大を画策している。

 安倍元首相は、2月に始まったウクライナ紛争に因るエネルギー逼迫に乗じて、「原発再稼働」を進めるだけでなく、「リプレイスも考えなければならない」とし、小型モジュール炉への建て替え、高温ガス炉などの推進を画策している。また、戦争の危機をあおって、米国との「核共有」を主張している。火事場泥棒のような行為としか言いようがない。

 以上のように、安倍元首相は、福島原発事故を回避する方策をとらなかったのみならず、圧倒的な脱原発の民意を蹂躙して、福島事故後も原発推進に奔走している。また、福島原発事故避難者の支援の打ち切りをほのめかし、まだまだ放射線レベルの高い福島原発被害地への避難者の帰還を強要する棄民政策を実行している。

 その大罪人・安倍晋三氏の国葬は、許されるものではない。

◆9/6 第34回口頭弁論のお知らせ

・電話、FAX、葉書による連絡で原告席参加を希望される場合は、まもなく郵便を発送しますので、その案内にしたがって申込ください。
・メールによる参加申込は、8月24日のメーリングリストによる案内を受信されてから申込ください。
・今回の重要な変更点は、以下の通りです。
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・開廷前の裁判所周辺デモは、行いません。
・原告席の募集は、先着順です。
・模擬法廷、閉廷後の報告集会は、鴨沂会館2Fホールとなります。
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◆特別のお願い
傍聴席の制限は解除されています。可能な範囲で多くの皆さまの傍聴ご参加をお待ちしていますが、無理をされないようにお願いします。
発熱や風邪のような症状のある方、体調不良の方は、参加をお控えください。マスク着用をお願いします。咳エチケットの励行をお願いします。また、消毒液が用意されていますので、お使いください。
・模擬法廷&報告集会の会場入口では、念のための連絡用として、氏名と電話番号をご記入ください。2週間程度で廃棄します。

◆タイムテーブル
【コロナ禍の現状にかんがみ、開廷前の裁判所周辺デモは、行いません。】
・13:25(見込み)…傍聴券の抽選リストバンド配布開始。地裁北玄関前。傍聴は誰でも参加可能
・13:40(見込み)…裁判所による傍聴席の抽選リストバンド配付終了。直ちに抽選→傍聴券の配布。抽選にもれた方、入廷を希望されず模擬法廷に参加される方は14:30までに鴨沂会館ホールの模擬法廷へどうぞ
・14:30…開廷、弁論開始。同時刻に鴨沂会館2Fホールで模擬法廷も開始
・15:45頃から…閉廷後、鴨沂会館2Fホールで報告集会。30~60分程度

裁判に参加する方法…以下、三つの方法があります。
原告の皆さまは下記、[1] 原告席か、[2] 傍聴席か、[3] 模擬法廷のいずれかでご参加ください。
原告でない方は、[2]か[3]でご参加ください。

[1] 原告席…法廷の中で柵の内側に、原告として入ります。
被告「関電、国」の正面に座ります。
・原告団が氏名を裁判所に通知します。希望される場合は、郵送の案内またはメーリングリストにしたがって、事務局宛ご連絡ください。
・コロナ以前は合計35名ほどの原告が参加できましたが、今回は、10名程度となります。
・定員に達するまで、先着順で受け付けます。

[2] 傍聴席…法廷の中で柵の外側。88席あります。
傍聴席に座るには、裁判所が抽選を行います。
・13:25~13:40(見込み)の間に、京都地裁正面玄関前で、抽選リストバンドが配布されます。
・傍聴席は、原告でない方も、誰でも抽選によって参加することができます。
・傍聴席に入ることができなかった場合、または、最初から法廷に入ることを希望されない場合は、次項に記載の模擬法廷にご参加ください。

[3] 模擬法廷…弁護団が用意します(法廷と同じ14:30開始)。そこに参加するには
・鴨沂会館2Fホールへ、直接おこしください。
・法廷よりもわかりやすく、弁護団が解説します。
・事前に提出されている被告(国や関電)側の書面があれば、その解説も行います。

◆報告集会の開催
・法廷の終了後、鴨沂会館2Fにて報告集会を開催します(15:45頃から16:30頃まで)。
・裁判の進行などを、弁護団から説明いたします。裁判に関するご質問などもどうぞ。
・コロナ禍の状況によっては、報告集会自体を取りやめる可能性もあります。その場合は、あらかじめ原告団Webサイト(「京都脱原発原告団」で検索可)に掲載します。
・電話でのお問い合わせは、090-5660-2416(吉田あて)。

◆報告とお礼~8.10「老朽原発・美浜3号再稼働阻止現地緊急行動」に80人

【2022年8月12日,京都キンカンで配付】

猛暑にもコロナにも負けず
8.10「老朽原発・美浜3号再稼働阻止現地緊急行動」に80人

 電力会社、政府、財界などの原発推進勢力は、ウクライナ紛争によるエネルギー逼迫や炭酸ガス削減を口実にして、原発の稼働に躍起です。また、岸田首相は、冬向け電力の逼迫を喧伝し、9基の原発を稼働させる方針を発表しています。

 しかし、電気は足りています。一時的な電力逼迫はあっても、節電によって回避できます。このことは今年3月の、地震と寒波に起因する東北、東京エリヤでの電力不足、6月末から7月にかけての猛暑による電力不足を、節電で乗り越えた実績が証明しています。

 したがって、人々に放射線被ばくを強いる原発を稼働させる必要は全くありません。とくに、圧力容器の脆化が進み、配管トラブル多発の蒸気発生器を持ち、原子炉空焚き過酷事故の危険性が高い、老朽原発・美浜3号機、高浜1,2号機の再稼働などもっての外です。

 それでも、関電は、原発に前のめりな政府に乗じて、10月に予定していた美浜3号機の運転再開(並列)を8月12日(10日再稼働)に前倒しすると発表していましたが、8月1日に水漏れ(後述)が発覚し、再稼働は延期されています(8月11日現在)。

 再稼働予定の美浜3号機は、昨年6月に一旦再稼働したものの、特定重大事故等対処施設の設置が間に合わず、わずか3ヶ月間の営業運転で停止を余儀なくされていたものです。しかも、この短い運転中に二度もトラブルを発生させています。一つは、蒸気発生器中の2次冷却水が喪失したとき、緊急給水するポンプに大きな圧力がかかるトラブルです。関電は、「ポンプ入り口にある金属製のフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。老朽原発を全国に先駆けて動かそうとして準備してきたにも拘らず、鉄さびによる目詰まりにも気づかなかった関電と原子力規制委員会のいい加減さは許されるものではありません。

 さらに、美浜3号機では、再稼働を目前にした去る8月1日、放射性物質を含む水7トンが漏洩していることが発覚しています。漏れ出た放射性物質量は、220万ベクレルと発表されていますが、国が法令上のトラブルとする370万ベクレルに近い量です。

 なお、関電の原発では、再稼働の直前、直後にトラブルが頻発しています。トラブル頻発は、配管腐食、機器の損傷、機器の点検や保守・交換時の施工ミス(ボルトに閉め忘れや溶接ミス等)は防ぎきれないことを示唆するとともに、関電の弛緩しきり、傲慢な体質のためだとも考えられます。トラブル頻発の原発再稼働を許してはなりません!

8.10「老朽原発・美浜3号再稼働阻止
現地緊急行動」に決起!

 「老朽原発うごかすな!実行委員会」は「老朽原発完全廃炉を勝ち取るまで、粘り強く、何度でも決起する」の決意の下に、再稼働延期に関わらず、8月10日に予定していた「老朽原発・美浜3号再稼働阻止現地緊急行動」を予定どおり決行し、美浜3号機再稼働を画策する関電に抗議し、美浜町の皆さんに老朽原発再稼働阻止の行動への参加を呼びかけました。

 8月10日、美浜原発近辺(美浜原発に通じる丹生大橋前を北に約300mの道路脇)に、京都、大阪、滋賀などの関西、福井市方面、若狭各地、美浜町内からマイクロバス、自家用車などで結集した約80人は、原発前をデモ行進(13時出発)して、「美浜3号このまま廃炉!」「原発全廃!」を力一杯訴えました。後、関電原子力事業本部前に移動して、14時30分から抗議・申し入れ行動を展開しました。抗議集会は、「京都脱原発原告団」の吉田明生さんの司会で進行し、「老朽原発うごかすな!実行委員会」の中嶌哲演さん、美浜町議の松下照幸さん、「オール福井反原発連絡会」の林広員さん、滋賀、大阪、京都の代表が、トラブル多発の原発の稼働を画策する関電を糾弾し、各地での脱原発・反原発の闘いを報告され、「原発全廃」に向けての強い決意を延べられました。途中、代表が、関電の経営陣への「危険極まりない老朽原発・美浜3号機の再稼働準備の即時中止と廃炉」「関電の原発の全廃」を求める申し入れ行いました(申し入れ文は後に掲載)。

 抗議行動後は、猛暑の中の町内デモ(約2km)に移り、炎天にも届くシュプレヒコール、ショートコールによって「老朽原発・美浜3号廃炉」「原発全廃」「トラブル続き、銭金まみれの関電糾弾」を訴えました。町内デモの途中、各所で美浜町の皆さんのご声援を得ました。「美浜町民です」と名乗ってデモに参加された若い女性もおられました。なお、8.10行動の宣伝途中にも、「老朽原発うごかすな!」の鉢巻きをまいた街宣車をご覧になった若い女性から「思いは一緒です」との激励とともに、多量の冷たいお茶の差し入れていただきました。

8.10行動にご参加、ご支援いただきました
皆様、ありがとうございました。
老朽原発・美浜3号機廃炉に向けて
さらに前進しましょう!


2022年8月11日

老朽原発うごかすな!実行委員会
連絡先・木原(090-1965-7102)


▼毎日新聞 2022年8月11日

▼美浜原発前デモ行進

▼関電原子力事業本部前集会

▼美浜町内デモ行進

▼美浜町内デモ行進

原子炉空焚き過酷事故の危険性が
高い、老朽原発・美浜3号機の
運転を許してはなりません!

老朽原発・美浜3号機完全廃炉を
目指して、現地、関西および全国での
行動に総決起を!

老朽原発完全廃炉を突破口に
原発のない、人の命と尊厳が
大切にされる社会を実現しましょう!

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◆関電への申し入れ
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関西電力株式会社 取締役会長 榊原 定征 様、
取締役社長 森 望 様、
原子力事業本部長 松村 孝夫 様、
美浜発電所長 高畠 勇人 様

申し入れ

 原発は現在科学技術で制御できる装置でないことを、発生から11年を経た福島原発事故が、大きな犠牲の上に教えています。

 その原発が老朽化すれば、原子炉圧力容器の脆化や配管の損傷などが進み、過酷事故の危険度が急増することは多くが指摘するところです。

 また、原発を動かせば、何万年もの保管を要する使用済み核燃料がたまりますが、その永久保管はおろか、中間貯蔵すら引き受ける所もないことは、貴関西電力(関電)がよくご存じのことです。

 さらに、2月に始まったウクライナ紛争では、欧州最大の原発・ザポリージャ原発やチョルノービリ原発が攻撃され、戦争になれば、原発は格好の攻撃目標になることが実証されました。原発はあってはならない施設なのです。

 それでも、財界や政府などの原発推進勢力は、ウクライナ紛争によるエネルギー逼迫や炭酸ガス削減を口実にして、原発の稼働に前のめりです。また、岸田首相は、冬向け電力の逼迫を喧伝し、9基の原発を稼働させる方針を発表しています。

 しかし、電気は足りています。一時的な電力逼迫はあっても、節電によって回避できます。このことは今年3月の地震と寒波に起因する東北、東京エリアでの電力不足、6月末から7月にかけての猛暑による電力不足を、節電で乗り越えた実績が証明しています。したがって、放射線被ばくを強い、子々孫々にまで負の遺産・使用済み核燃料を残す原発を稼働させる必要は全くありません。

 ところで、貴関電は、原発推進の機運に乗じて、10月に予定していた美浜3号機の運転再開を8月12日に前倒しすると発表していましたが、後述のように、8月1日に水漏れが発覚し、再稼働は延期されています。

 再稼働予定の美浜3号機は、昨年6月に一旦再稼働したものの、特定重大事故等対処施設の設置が間に合わず、わずか3ヶ月間の営業運転で停止を余儀なくされています。しかも、この短い運転中に二度もトラブルを発生させています。一つは、蒸気発生器中の2次冷却水が喪失したとき、緊急給水するポンプに大きな圧力がかかるトラブルです。関電は「ポンプ入り口にある金属製のフィルターに鉄さびが詰まったことが原因」としています。老朽原発を全国に先駆けて動かそうとして準備してきたにも拘らず、鉄さびによる目詰まりにも気づかなかった関電と原子力規制委員会のいい加減さは許されるものではありません。さらに、美浜3号機では、再稼働を目前にした去る8月1日、放射性物質を含む水7トンが漏洩していることが発覚しています。漏れ出た放射性物質量は、220万ベクレルと発表されていますが、国が法令上のトラブルとする370万ベクレルに近い量です。

 一方、美浜3号機と同じ加圧水型原発・高浜3、4号機、大飯3、4号機でも、これらの原発は運転開始後40年に至っていないにも拘らず、たびたびトラブルが発生しています。例えば、高浜3号機では、定期点検中の本年3月、蒸気発生器の伝熱管3本の外側が削れて管厚が大幅に減肉・損傷していることが発覚しています。関電は、伝熱管外側に自然発生した鉄さびの塊がはがれて、伝熱管を削ったためとしています。この配管損傷によって、5月に予定していた再稼動は2ヶ月以上遅れました。同様な伝熱管損傷は、2020年11月および去る7月9日、高浜4号機でも発覚しています。これらの原発の蒸気発生器3基の中には、腐食等によって、2トン以上もの鉄さびや鉄イオンが発生しているとも報道されています。

 頻発するトラブルの中でも、320℃、160気圧近くの高温・高圧水が流れる蒸気発生器伝熱管などの1次冷却系配管の損傷は、とくに深刻です。これらの配管が完全破断すれば、1次冷却水が噴出して、原子炉が空焚きになり、メルトダウンに至る可能性があるからです。そのため、蒸気発生器は「加圧水型原発のアキレス腱」といわれていますが、美浜3号機の蒸気発生器は、取り替え後約26年を経た老朽装置で、配管の完全破断を起こしかねません。

 原子炉空焚き過酷事故の危険性が高い、老朽原発・美浜3号機の運転はもってのほかです。

 ところで、政府や自治体は、原発過酷事故を想定した避難訓練を行っています。それは、原発は過酷事故を起こしかねないことを、政府や自治体が認めているからです。ただし、政府や自治体が考えている避難訓練は、原発立地自治体住民のごく一部のみが参加する日帰り訓練です。政府や自治体は、原発過酷事故では、住民の多くが、何年も、何十年も、あるいは永遠に故郷を奪われることをあえて無視して、「避難訓練を行った」とするアリバイ作りをしているに過ぎません。

 なお、美浜原発から100 kmの圏内には、福井県、京都府、滋賀県のほぼ全域、大阪府、兵庫県、岐阜県、奈良県の多くの部分が含まれます。福島事故では、事故炉から約50 km離れた飯舘村が全村避難であったことを考え合わせれば、美浜原発で過酷事故が起こったとき、数百万人が避難対象となりかねません。避難は不可能です。30~80 km圏内にある琵琶湖が放射性物質で汚染されれば、関西1450万人が安全な飲料水を失います。

 以上のように、原発は、トラブルが多発し、何万年もの未来にまで負の遺産となる使用済み核燃料を残し、一旦過酷事故を起こせば、事故終息は絶望的に困難で、多くの人々の故郷と生活基盤を奪い去り、戦争になれば、格好の攻撃目標になります。原発は、人類の手に負える装置ではありません。

 このような視点に立って、私たちは、貴関西電力に、以下を申し入れます。
【1】危険極まりない老朽原発・美浜3号機の再稼働準備を即時中止し、廃炉を決定してください。
【2】原発を動かせば、行き場がなく、子々孫々にまで負の遺産となる使用済み核燃料が増加します。貴社の有する全ての原発を停止し、安全な廃炉を進めてください。

 なお、7月13日の東京地裁「東京電力株主代表訴訟]判決では、福島原発事故前の東電幹部の対応には「安全意識や責任感が根本的に欠如していた」と述べ、東電旧経営陣に、原発事故によって東電に与えた損害・13兆円の賠償を命じています。

 貴職らが、多くの危険性指摘を無視して老朽原発を稼働しようとしていることは「安全意識や責任感が根本的に欠如している」との批判を受けて当然であり、圧倒的な「老朽原発うごかすな!」の民意を蹂躙して老朽原発を稼働させ、重大事故が起こった場合、それは貴職らの故意による犯罪であり、許されるものではないことを申し添えます。

 貴関西電力は、昨日・8月9日を「安全の誓いの日」として、2004年8月9日に発生したような重大事故を二度と繰り返さない決意を新たにされていますが、「安全を誓う」のであれば、「原発全廃」を宣言すべきだと考えます。
2022年8月10日

8.10「老朽原発・美浜3号再稼働阻止現地緊急行動」
参加者一同

◆関西電力 闇歴史◆075◆

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◆ビーチが素晴らしい高浜町、「ブルーフラッグ」の認証をうける
 地元の喜びは当然ですが、
 将来とも美しい自然環境を生かしていくには、原発廃炉が必須では?
★何故かここで場違いに自慢してはしゃぐ関電、
 「安全な」原発のそばで遊んでね、と言いたいのか?
★高浜原発沖合の海水からはトリチウムが検出され、
 そのトリチウム濃度は全国平均よりはるかに高い。
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◆高浜町の若狭和田ビーチが「ブルーフラッグ」の認証
 地元の喜びは当然ですが
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・国際環境教育基金 FEE Japan は、水質、環境マネジメント、 環境教育、安全とサービスについての基準を達成したビーチに対し「ブルーフラッグ」の認証を行っています。そして、高浜町の若狭和田ビーチがそれらを達成したビーチとして、日本(アジア)で初めて認証されました。白い砂浜と、遠浅で海の底まで透き通るほどキレイな海水!

・2018年8月18日、「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」が、公開質問状の回答受け取りに高浜町役場に行ったときも、担当者がとても嬉しそうに話していました。ビーチクリーンや環境教育などをすすめている町としては、当然だと思います。原発立地の高浜町、おおい町、美浜町の3町の回答の中で、原発なきあとの町の産業振興について、水産業の六次産業化、UターンやIターンなどについて、いちばん具体的な回答をしたのは、高浜町だと思いました。

・しかし、「ブルーフラッグ」はちょっと待ってください。認定のための33の基準の中に、原発との隣接、事故の危険性、放射能汚染の恐れなどの項目はありません。そして、原発事故はいつおこるか分かりません。高浜のビーチで遊んでいたら突如、避難が必要といったことになるかもしれないのです。認証には「半径250km以内に原発がないこと」といった基準が必要ではないでしょうか。大腸菌の心配はなくても、放射能汚染の危険性があるところを認証することは、問題があります。「ブルーフラッグ」の権威を損なうものではないでしょうか。
(2018年8/18には、FEE Japan に基準を検討するようにという意見をメール送信済み)

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◆高浜原発から排出されるトリチウム
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・トリチウムは、原子が小さいので、除去設備をすり抜ける。ステンレスの管からも漏れていく(水素は鉄をすり抜ける)ので、排出量が多い。加圧水型の高浜原発などからは、年間18兆~83兆ベクレルを放出している。
(東京新聞2021年4月14日→こちら

【参考】青森県の日本原燃六ヶ所再処理工場(六ヶ所村)は、2006年から2008年にかけてトリチウムを海洋放出していた。放出量の合計は約2150兆ベクレルだが、2007年10月には、1ヶ月で約523兆ベクレルを放出した(福島第一原発のタンク内の処理水総量約860兆ベクレルの約2.5倍)。
 国立がん研究センターが発表した2014年の都道府県別のがん死亡率は、青森県が2004年から11年連続1位で、2位は3年連続で北海道。2021年の調査では、また北海道が2年連続2位。(最近では青森県が順位を下げ、秋田県が1位に浮上)
→核燃料サイクルとその破綻–六ヶ所再処理工場の完成延期 ◆003◆ 付 (2)
→核燃料サイクル–その立地【核燃料サイクル3施設→5施設】◆082◆

『原発は事故がなくても危険 知られざる“トリチウムの健康被害” 安全の保障もないのに再稼働』(京都・市民放射能測定所、2018年)より、「原発・核燃料再処理施設と白血病との関連」(森永 徹)
 
・原発からは、さまざまな経路で放射性物質が外に出ている。とりわけ、通常運転でもトリチウムは大量に放出されている。玄海原発がもっとも多く、白血病との関連が強く疑われている。大飯原発も放出が多い。高浜原発沖合の海水からはトリチウムが検出され、そのトリチウム濃度は全国平均よりはるかに高い。
・安全審査によるトリチウムの排出基準は、規制値ではなく、単なる指標なので、薄めればどれだけ放出しても良い。事実上垂れ流し放題。

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◆何故かここで場違いに自慢してはしゃぐ関電、
 「安全な」原発のそばで遊んでね、と言いたいのか?
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若狭高浜町のビーチがブルーフラッグ認証を受けたことを自慢して、はしゃいでいるのが関電。
関電、関係ないでしょ。
関西電力グループの公式Facebookページ(2016年7月11日)→こちら
 
・「美しい海に魅せられて移住者が増えるほどの若狭和田ビーチ。今年の夏は、この美しい海でゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。」

・「美しい海」は、別に関電に作ってもらったものではありません。
それどころか、「美しい海」を台無しにする可能性を有しているのが、関電です。
・高浜町の人口は、以下の通り。移住者が増えているのは、「若狭和田ビーチ」??
 2000年…12,119人
 2005年…11,630人
 2010年…11,062人
 2015年…10,596人
 2020年…10,326人

・「ゆったりとした時間」を過ごしていて、突然、原発事故が起こったらどう避難するの??
「高浜町原子力災害住民避難計画について」→こちら

和田地区(下図中の赤い )は、高浜原発、大飯原発のUPZ圏内だが、両方のPAZ圏にも近い。

・海水浴客の避難は、どうなっているのだろうか。若狭高浜観光協会が、(1) 観光客への広報協力、(2) 旅館及び観光業者への周知協力を行うことになっているようだが。そして、「観光客など一時的に滞在する者については、動揺や混乱を招かぬよう、広報車、同報系の防災行政無線、携帯端末の緊急速報メール機能等を活用して、迅速かつ的確に情報を提供できるよう、情報伝達手段の確立を図る。」となっています。が、情報を伝達すれば、避難の必要性はありませんと言っても、通用するかどうか。とりわけ7~8月の海水浴シーズンなら、我先に県外に避難、脱出しようとする自家用車で、道路の大混乱が目に見えるようだ。直ちに避難すべきPAZ圏内の住民にも悪影響を与えるに相違ない。

・原発を廃炉にして、安心して遊べるビーチを提供することこそ、高浜町の進むべき道ではないでしょうか。

▲高浜原発と大飯原発のPAZ圏外の中央地点あたりにある赤い が 和田地区。両原発が同時にトラブルに見舞われた場合は、逃げ場がない。

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◆美浜原発に隣接する美浜町の水晶浜は、
 樋口健二さんの写真で紹介されたことも
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▲amazonサイトより『増補新版 樋口健二報道写真集成 日本列島1966-2012』。 2012/5/31発行。表紙写真は、美浜原発に隣接する水晶浜海水浴場。美浜原発のうち、手前の1、2号機は廃炉になったが、奥の老朽原発 3号機は現役。この写真のような風景は、2022年にも見られた。

◆074◆ ←← 関西電力 闇歴史 →→ ◆076◆

◆関西電力 闇歴史◆074◆

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◆原発温廃水が海を壊す
 原発温廃水は、熱、化学物質、放射能の三位一体の毒物
 高浜原発近くで、温廃水によりソラスズメダイなどの熱帯魚が定着
 原発の停止で、周辺の海洋環境は劇的に改善したが…
 【付 火力発電と原子力発電の比較】
 【付 コンバインドサイクル発電】
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◆[1] 原発温廃水が海を壊す
  原発からは温かい大河が流れている
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小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)、2010年3月26日
情報・知識&オピニオン imidas(集英社)→こちら(図解あり)

上記サイトから、その要点をピックアップし、他のサイトの情報もあわせてまとめると、温廃水に関わる問題点は、以下の4点になる。

(1) 原発のエネルギー効率は33%しかなく、66%は温廃水として廃棄される

・現在の原発では、タービンの入口での蒸気の温度は約280℃で、実際の熱効率は0.33、すなわち33%しかない。つまり、利用したエネルギーの2倍となる67%のエネルギーを無駄に捨てている。100万kWの原発の場合、約200万kW分のエネルギーを海に捨てることになる。

・海の取水口から毎秒70tの冷却水を取り入れ、2次系の水蒸気を冷やして水に戻すが、その結果、水温が7℃ほど上昇した温廃水を海に放出する。つまり、1秒間に70 tの海水の温度を7℃上昇させる。

・1秒間に70tの流量を超える川は、日本には30筋もないので、原発温廃水は「大河」といえる。

(2) 原発温廃水は、熱、化学物質、放射能の三位一体の毒物

・海から冷却水を取り入れるときには、配管を清掃するための化学物質、貝類の幼生などを殺す薬剤なども投入される。吸排水パイプにフジツボなどが付かないよう殺生物剤(次亜塩素酸ソーダなど)が使用されるので、海に流す温廃水には、当然、それらの物質が含まれている。

・さらに、作業員の汚染した衣服を洗濯したりする場合に発生する洗濯廃水などの放射性廃水も混入されて、排出されている。定期検査中には、近海の放射線量はさらに高くなるという。大量の温廃水の中に混入して、放射性物質の濃度を下げてしまえば、敷地外に捨てても濃度規制に引っかからないので、垂れ流し放題。温廃水は放射能の希釈水ともなっている。

・核燃料再処理工場は、原発以上に膨大な放射性物質を環境に捨てるが、再処理工場には原子力発電所のような「大河」はない。そこで、再処理工場の廃水は法律の濃度規制から除外されている。

(3) 温められた海水からはCO2が大量に放出される

・福島第一原発事故前の日本には54基の原発(電気出力で約4900万kW)があり、それが流す温廃水の総量は年間1000億t。日本のすべての川の水の温度を約2℃温かくすることになる。

・さらに、温められた海水からは、溶け込んでいた二酸化炭素(CO2)が大量に放出されるので、大気中の二酸化炭素を増やすことになる。原発が温暖化対策に役立つなどとはとうてい言えない。

【参考】原発の運転でも、炭酸ガスは増加
・2022年4月12日付けのチラシより。老朽原発うごかすな!実行委員会 →こちら
・原発では、原子核に閉じ込められた膨大なエネルギーを解放し、最終的には環境に放出するのですから、原発運転は、海洋を含む地球表面の温度を上昇させます。水への炭酸ガスの溶解度は水の温度が上昇すれば減少しますから、海洋の温度が上昇すれば、海洋に溶解していた大量の炭酸ガスの一部が大気中に放出され、大気中の炭酸ガス濃度が増加します。一方、原発の建設、核燃料の製造、使用済み燃料の保管、重大事故時の対策にも多量のエネルギーを要し、その過程で、炭酸ガスが発生します。また、これらの過程で使用されるセメントの製造工程で多量の炭酸ガスが発生します。

(4) 火力発電に比べて、原発には将来的に発展していく形がない

・最近の火力発電所(コンバインドサイクル発電)では500℃を超える高温の蒸気を利用でき、熱効率は50%を超える。つまり、100万kWの火力発電所の場合、無駄に捨てるエネルギーは100万kW以下で済む。

・もし、原子力発電から最新の火力発電に転換することができれば、それだけで海に捨てる熱を半分以下に減らせる。

・さらに、火力発電所を都会に建てて、熱を熱源として活用するコージェネレーション(co-generation)にすれば、エネルギー効率を80%にすることも可能。結局、原発には発展形がない。

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◆[2] 原発停止で温廃水も止まって
  周辺の海洋環境が劇的に改善
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中村隆市ブログ「風の便り」2014/03/06→こちら

・京都大学舞鶴水産実験所の益田玲爾教授は、2004年から若狭湾、高浜原発からおよそ2キロの地点(放水口から北東約2kmの音海[おとみ]という海域)で潜水による定点観測を続けている。この地点では、温廃水により周辺海域と比べ水温がおよそ2度高い。この2度が冬場、生き物の生死を分ける。

・原発停止直後(2011~12年の直後)の海の劇的な変化に、目を見張ったという。「予想よりはるかに急激でしたね。南方系の生き物がたちどころにいなくなって、それで本来の若狭湾の生き物が戻ってきたということですね」

【参考】高浜原発の運転状況
・高浜原発の1号機は1974年、2号機は1975年に運転開始。3、4号機は、1985年に運転開始。
・2011年から12年にかけて、1~4号機が定期点検で次々に運転停止。
・2015年4/14~12/24、高浜発電所の3号機と4号機について、福井地裁が、再稼働を認めない仮処分の決定を出した。
・2016年、3~4号機が再稼働。
・2016年3/9、高浜発電所の3号機と4号機について、大津地裁の仮処分の決定で運転停止。その後、2017年3/28に仮処分が覆されて、運転再開。
・現在、高浜原発は、3、4号機が再稼働されている。さらに、2023年には老朽原発1、2号機の再稼働も画策されている。万一こうなれば、海水温のさらなる上昇は必至。

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◆[3] 高浜原発の温廃水で日本海に熱帯魚が定着していた
  高浜原発周辺、2012年稼働停止でいなくなる
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産経フォト、2020年6月29日→こちら
福井新聞ONLINE、2020年6月30日

・関西電力高浜原発からの排水で海が温められることで、周辺に熱帯魚が定着していたとの研究結果を、京都大学舞鶴水産実験所の益田玲爾教授が6月29日までにオンライン科学誌プロスワンに発表した。海流で南から運ばれてきた幼魚が越冬に成功したとみられるが、東日本大震災後に稼働停止するといなくなった。

・原発稼働中、周辺の海水温は2度高く、地球温暖化が進んだ2050年ごろの状態に相当する。益田さんは「生息域が拡大して良かったという話ではない。狭い日本海で多くの原発が稼働すると、元々いた魚や海藻が減少するなど、環境が大きく変わる」と指摘。原発の温廃水による局所的な温暖化の影響に注意を促した。

・益田さんは04~17年、冬に若狭湾内の高浜原発近くの海で潜水調査を実施。運転中は通常の海水温より7度高い排水が出るため魚の数や種類が増え、本来は越冬できないソラスズメダイやカミナリベラなどの熱帯性の魚も生息していた。12年に高浜原発が止まると、水温は低下して元に戻り、熱帯魚は死滅したり見られなくなったりしたという。

【参考:ソラスズメダイ】
 以下の写真は、Wiki の記事より。産経フォトのWebサイトには、益田玲爾教授によるソラスズメダイの写真が掲載されている。ブルーの綺麗な小魚(体長7~8センチ)。水温が18℃以下になると生きていけなくなる熱帯魚で、日本海も11月を過ぎると水温が下がるので、ここで最後を迎えるのが普通。

▲ソラスズメダイ。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より。ニック・ホブグッド、東ティモール(インドネシアに近い島国)にて

【参考:ハナイカ】
 全長7cm程の小型のイカ。2023年6月下旬には、紀伊半島より南の暖かい海に生息する「ハナイカ」が、高浜町でみつかった。地元の漁師が定置網に引っかかっていたところを見つけたとのこと。坂井市の水族館で展示されているが、水族館によると、福井県内で見つかるのはとても珍しいという。

▲ハナイカ。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より。

【参考:ガンガゼ】高浜町沖の若狭湾では、冬でも南方の生物が見られる。長いトゲが特徴のウニの仲間「ガンガゼ」も、1年を通してよくみられる。2023年2月、京都大舞鶴水産実験所(京都府舞鶴市)の調査で確認された。同年7月、同じ場所に潜ってみた。水温は28度まで上がっていた。海底の岩場では、冬よりも多くのガンガゼ類を確認できた。約2キロ南には、関西電力高浜原子力発電所の放水口がある。2004年からこの海域を調査している同実験所所長の益田玲爾教授によると、原発の運転中は、他の場所に比べて水温が2度ほど高いとのこと。(→こちら

▲ガンガゼ。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より。

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◆[4] 京都・舞鶴湾から見える異変「南の魚が増えている」
  忍び寄る温暖化の影
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京都新聞、2022年5月7日
京都・舞鶴湾から見える異変「南の魚が増えている」 忍び寄る温暖化の影
 
・京都大学舞鶴水産実験所の益田玲爾教授の研究成果が報道された。原発稼働中、周辺の海水温は2度高く、地球温暖化が進んだ2050年ごろの状態に相当する。潜水調査を実施したところ、高浜原発稼動中には熱帯性の魚が生息していたが、2012 年に高浜原発が止まると熱帯性の魚はいなくなったとのこと。

[参考]伊方原発を早期に停止せよ、温廃水が瀬戸内海を温暖化
・長周新聞、2020年6月30日 →こちら
・山口県内の瀬戸内海側の漁業者のなかで、海の異変が深刻な問題になっている。・・・周防灘、伊予灘に面した海域では、火力発電820万kWと伊方原発202万kWから温廃水が大量に放出されており、「温暖化」しないわけがない。この上に中国電力の上関原発1、2号機(それぞれ国内最大出力の137万kW)を建設したときの惨状は明らかである。

【付 火力発電と原子力発電の比較】
・原子力発電って本当にハイテクなの?
 火力に比べ、原子力は筋の悪い技術!
・『電気のしくみ 発電・送電・電力システム』(佐藤 義久 著、丸善出版、2013年発行)より

(1) 蒸気温度…蒸気タービン入口の蒸気温度はハイテク度を端的に示す指標
・火力発電……1950年に450℃→2010年に620℃と、各段に進歩
・原子力発電…1950年代の285℃(BWR)、270℃(PWR)のまま、進歩せず

(2) 蒸気圧力
・火力発電……41気圧→310気圧
・原子力発電…BWRは70気圧、PWRは55気圧のまま

(3) 容量
・原子力発電…ローテクのまま、出力だけ恐竜のごとく肥大化した腕力機器

(4) 熱効率
・火力発電……22%(1882年)→53%(ガスコンバインドサイクル発電)。飛躍的に向上。100万kWの電気をつくったときに100万kWの廃熱を出す。
・原子力発電…33%程度のまま。100万kWの電気をつくったときに200万kWの廃熱を出す

(5) 発電機の回転数
・火力発電……3600rpm(60Hz)、3000rpm(50Hz)
・原子力発電…1800rpm(60Hz)、1500rpm(50Hz)

(6) 100万kWの電気をつくるとき
・火力発電……100万kWの廃熱。3657トン/hのCO2を排出する。
・原子力発電…200万kWの廃熱。運転時以外にはさまざまな段階でCO2を排出。処理困難な大量の高レベル放射性廃棄物、低レベル放射性廃棄物を排出する。

【参考】原発の発熱と崩壊熱
 出力100万kWの原発の場合、原子炉の中では、ウランが核分裂して3倍の300万kW分の発熱をしている。大地震の際は制御棒を入れて核分裂反応を止めるが、実は300万kWのうちの21万kW分の発熱は、ウランの核分裂で出ているわけではない。それまでに生成された「核分裂生成物」が原子炉の中に膨大にたまっており、「崩壊熱」を出している。
 制御棒でウランの核分裂反応を止めても、21万kW分の崩壊熱は止められない。膨大な発熱だ。福島第一原発の場合でも核分裂反応は止まったが、崩壊熱を止めることができないまま、電源が何もなくなり、冷やせないために炉心が溶けて、放射性物質が大量に出てしまった。
 
【参考】最新のコンバインドサイクル発電
 蒸気を使ってタービンを回転させ電気を発生させる際、熱効率を上げるにはタービン入口蒸気圧力と温度の両方を上げる必要があるとのこと。熱力学的には圧力・温度どちらか一方を上げれば効率は向上するが、圧力だけを高く設定するとタービン内で仕事をした蒸気が湿りやすくなり、湿った蒸気はタービン翼に悪影響(湿り蒸気によって引き起こされる最も顕著な現象は動翼の浸食)を与えるので、蒸気温度も高くする必要がある。火力発電はこうした点で技術開発が着々と進展していて、最新のコンバインドサイクル発電では、熱効率は60%にも達している。原子力発電では、1950年代の水準にとどまっていて、33%しかない。

【参考】「出力だけ恐竜のごとく肥大化した腕力機器」という記述は、『原発は滅びゆく恐竜である水戸巌 著(緑風出版)を思い出させる。

【付 コンバインドサイクル発電】
・コンバインドサイクル発電とは
 火力発電には、大きく2つの方式がある。
①燃料を燃やして水を沸騰させ、発生した蒸気により発電機(スチームタービン)を回す方式と、
②燃料を燃やして発生させた高温・高圧の燃焼ガスにより発電機(ガスタービン)を回す方式。
これらの方式の弱点は、いずれもタービンを回した後の蒸気や燃焼ガスが持つ熱が捨てられてしまうこと。

・この捨てられる熱を減らす技術が「コンバインドサイクル発電」。この方式は、ガスタービンによる発電とスチームタービンによる発電を組み合わせた発電方式で、ガスタービンコンバインドサイクル発電ともいう。

▲コンバインドサイクル発電とは…国立環境研究所 > 研究・技術 > 環境技術解説 > 地球環境 >「コンバインドサイクル発電」より(→こちら)。この図では、熱効率が59%になっている。

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◆関西電力 闇歴史◆073◆

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◆関電の原発建設に反対し阻止した4府県9か所の闘い
 どの立地候補地でも女性たちの素晴らしい結束があった
 「比較ジェンダー史研究会」のWebサイトより
 【付 和歌山県白浜町、使用済み核燃料中間貯蔵施設も撃退】

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【Webサイト】

比較ジェンダー史研究会こちら
【年表 4 】原子力発電所との闘い-立地反対運動と原発訴訟(富永智津子、2015年)→こちら

・このサイトでは、全国の原発について、立地を阻止した闘いをまとめているが、その中から関西電力をピックアップすると、下記の通り。それぞれに経過や【解説】が付いているので、分かりやすい。
・電力会社の原発推進と地域社会の分断については、以下のように述べている。「反対運動は、志を同じくする人々をつなげたが、一方で、推進派と反対派に分断されることによる人間関係の破壊も見られた。この破壊は家族や親族、あるいは漁協内部に及び、原発問題が終息した後も続き、容易にその溝は埋まることがない。」
・運動の中で、女性の活躍、女性が果たした役割をとりあげて、赤字で強調している。
・そして、最後の【まとめ】として、以下のように強調されている。
どの立地候補地でも、一番「命」に近いところで日々格闘している女性たちの結束には瞑目すべきものがあった。
(本項編集者注…「瞑目」というより「刮目」のほうが適切だと思いました(^o^)

【関電に関係する4府県9か所の闘い】…( ) 番号は上記Webサイトの連番

(2)兵庫県御津(みつ)市(現たつの市)…1958~60年
(6)兵庫県香住町(現香美町)…1967~70年
(7)和歌山県日高町阿尾(あお)・小浦(おうら)地区…1967~2005年
(8)和歌山県古座町(現串本町)…1968~90年
(9)福井県小浜市(若狭湾)…1968~76年。内外海(うちとみ)半島の入り江にある田鳥に建設計画。1971年「原発設置反対小浜市民の会」結成で大同団結、有権者の半数を超える署名などの運動で、市長が誘致拒否
(11)和歌山県那智勝浦…1969~81年
(15)京都府舞鶴市(若狭湾)…1971~82年
(20)京都府久美浜町(現京丹後市)…1975~2006年
(22)和歌山県日高町日置川(ひきがわ)町(現白浜町)…1976~2005年。

【付  和歌山県白浜町、使用済み核燃料の中間貯蔵施設も撃退】

・以下、Webサイトには記載していないが、和歌山県白浜町では、2018年以来、関電が使用済み核燃料の中間貯蔵施設を作るのではないかという懸念が浮上。

・町民の反対運動もあり、白浜町は2019年12月、原子力発電所から出る放射性廃棄物の受け入れを拒否する条例を制定する方針を明らかにした。条例案「白浜町安心・安全なまちづくり推進条例」は町議会12月定例会に提出され、議会は全会一致で可決。町内での原子力関連施設の立地は事実上、不可能になった。
・関電は、2020年6月末に日置川の原発立地事務所を閉鎖した。

・「関電の中間貯蔵計画はどうなるのか?」:日本消費者連盟関西グループ発行「草の根だより」連載記事に加筆 →こちら
・「資料 核関連施設・廃棄物拒否条例(背景と解説)」→こちら

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